『突然の別れ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
突然の別れ
僕は愛しい人が突然星になった。
僕はちゃんと好きだと言えないまま、僕の前から消えてしまった。
あるドラマで聞いた。
別れるときこそすべて相手に投げつけてこいと。
僕はそれができなかった。
でもドラマではこうも言っていた。
思い出はそのうち美化されて原型がなくなると。
投げつけることができなかった僕は、大人になるにつれて君との思い出を綺麗に美化させていく。
でもそれでいいと思う。君と出会えたこと後悔してないよ。
大人になって綺麗に美化された君との思い出を思い出すのが楽しみだ。
引用 木10ドラマ silent
(フィクション)
突然の別れ...
つい最近大好きな人と別れました。
今でも大好きだけど...相手はもう気がない..。
新しい恋を始めようとしている彼を止めることはしたくない。私が全てを我慢すればいいだけ....、。
『突然の別れ』
もう随分と昔の話。
ウチの高校は修学旅行がスキーだったんですよ。
運動音痴グループに属していた私は、友人達とブータレながらスキーウエアの測定会に参加しておりました。
事前にスキーウエアとスキー靴の試着して、サイズを申し込んでおくってシステムだったんですよね。
普通の修学旅行にしてくれよ〜。
イジメかよ〜。
なんて感じ。
それでも、なんだかんだとテンションは上がっていたんですけどね。
そういえば、私達前後の年代って、関西勢が当たり前に行ってる、広島長崎とか沖縄とか、反対にディズニーランドとか東京とか、そういうノーマルな所に連れて行ってもらってない。
まあ、そんなボヤキは置いといて。
そうそう。
その前に、父方の祖父が亡くなっていて、父はまだ実家から帰っていなかったんですね。
私と母が先に帰ってきてて。
さて、ここからはあまり気持ち良くない話かもなので、楽しくない話がお嫌いな方はパスしてくださいませ。
「ただいま〜」
と開けた玄関の上がりかまちから廊下に、何枚かの紙。
母の字で。
遺書でした。
全部読まなくてもわかりましたし、第一悠長に読んでる間も有りませんでした。
ホント、突然の別れって、本当に突然なんですよね。
もう、とっくに母の亡くなった歳は超えてしまったので、今更何の感慨も無く悲しみも蘇らず、とても平らかな落ち着いた気持ちでしか思い出さないので、こんな機会だし書いてしまいましたけど、不快に思われた方がいらっしゃったら申し訳ありません。
私はひとりっ子なので、父に連絡したり、健在だった母方の祖父母に連絡したりして。
誰が一番に駆けつけてくれたんだっけ?
もう、昔過ぎて思い出せないですね。
多分、父は東京からだったので、母方の祖父母かなぁ?
母方の祖父は、とてもとても厳しい人でした。
子供心に、(おじいちゃんて、おばあちゃんにもママにも偉そうやなぁ)と思うぐらいには。
口数も少なく、笑顔もあまり見たことが無かった記憶です。
その祖父が、母の亡骸に縋って「何で親より早く…」って泣いていて。
ああ、思い出しました。
まだ父は東京の実家から帰っていなくて、私はまだ泣いていなかったんだと思います。
だから余計に、祖父の悲しみが、母の死を現実的に感じられたのと、それでも(おじいちゃんでも泣くねんなぁ)なんていう何処かフワフワした感じとがありました。
キャッキャッ言いながらスキーウエアのサイズ決めてたのを適当に切り上げて帰ってきたら、なんてことも考えていましたけど、多分、そんなことは考えても仕方のないことなんですよね。
そして、今書いていて思うのは、その頃の父のストレスは半端無かっただろうなぁ、と。
自分の父親が亡くなって、葬儀の後始末してたら、娘から連絡が入って、なんて。
ちょうど今読んでいるホラー推理小説(←)に、自殺は自分の命なんだからどうしようと勝手という問いに『人の存在というものは、あらゆるところで繋がりをもっておるんです。そう考えたことはありますか? 誰かが死ねば必ず誰かに影響がある。本人がどう思おうとね、影響はあるんですよ。それを、自分勝手に自分を殺しちゃいかんですよ。他人を殺すことと、同じことじゃあないですか?』という記載がありました。
続きを書きますね。
「でも、どうしても、どうしても、辛くて生きていけないときは?」
「そりゃ、あなた」
原島は、静かに湯飲みを机に戻した。
「助けて下さいって頼むことです。人は元々弱いんですから、弱くったっていいんです。だから誰かに頼むこと。声を上げて、助けてもらおうとすることですよ。どうしても、どうしても辛い時には、必ずそれをわかってくれる相手が出てくるもんです。人は人を見てますよ。黙っていて、何も言わなくたって、ちゃーんと見ているもんなんです。なのに、助かろうという努力を怠って安易に自分を殺すのは、やはり間違っておると思いますよ」
同意出来ることも出来ないこともあるかもしれないですけど、それでもやっぱり人は誰かと必ず繋がっています。
ここを見てる方の中にも、色々とある方もいらっしゃるかもです。
でも、貴方の周りにも貴方のことを、ちゃーんと見てる人が居ると思います。
置いていかれた身としては、そんな事も言ってみたくなりました。
長々とすみませんでした。
全ての方の明日がハッピーで有りますように!
突然の別れ
いつだっておとずれる
心のどこかでわかっていた
心の準備をしていても。。。
心の呼吸が追いつかない
ぜんぜん追いつかない
追いつかなくて もういいよ
今の気持ち、大切に抱きしめよう
もし、彼からいきなり「別れよう」と言われた
としたら、私は、目を見開いて呆然とするも、
その理由を納得いくまで聞きだそうとすると思う。
そしてもう一つ、自分を責めるだろう。
「何か気に障ることをしたり言ったりしたのか」と
自分のこれまでを振り返って考え込むだろう。
だから、別れを告げられたんだろう…と。
そして、「分かった」と、身を引くと思う。
自分に非があるのだから、と。
自虐っぽいけれど、どうしても、相手より自分を
責めてしまうのだ。
「突然の別れ」
あの時もあの時だって、
前触れも 一言もなく
手のひらに虚
#短歌 #書く習慣 20230519「突然の別れ」
突然の別れ
それは予測などできなかった。
大好きな友達と喧嘩をして、両者とも謝る気はなかった。
あっちが悪いから、あっちから謝るべきだと思ったから。
でも、そんなことを思ったのを“後悔”した。
もっと早く 謝ればよかったと思った。
だけどそんなことを思ったって、意味なんてない。
だって
もう会えないんだから________。
気付かなければ良い。
正月に電話したっきりの母親も、
卒業以来会ってない教授も、
結婚式場で並んで写真を撮った同級生も、
先週ミーティングしたプロジェクトメンバーも、
退職届を破り捨てたあのクソ元上司も、
小学生の頃一番よく遊んだ友達も、
先週スーパーで会釈してくれた店員さんも、
今朝、いってらっしゃいと微笑んだ君も。
誰も、僕に気付かないまま居てほしい。
僕はといえば、バイクから投げ出され身体が空を舞ったこのほんの一瞬の間に、人生の走馬灯を見たよ。今まで出会った全ての人々の姿を、その笑顔を眺め、スクリーン越しに皆へ順繰りにさよならと声をかけたよ。
これでもう十分だ。
急だったけど自分の心だけは何とか片付けられた。
だから今は僕自身のことじゃなくて、残していく君のほうが心配だ。これが心残りというものなんだね。
僕の不在に気づくのが少しでも遅く、報せは最大限の穏やかさと共に、衝撃はできるだけ軽くなりますように。
突然の嵐が君の魂を吹き飛ばしませんように。
************
突然の別れ
************
所感:
別れを告げる側にとっても、突然の瞬間。
突然の別れ
私には幽霊の幼なじみがいる。
いっつもなんてことのない会話して、笑える相手。
ちょっと口が悪くて、平気でひとの心を読んでくる、失礼な幽霊。
でも、彼には何度も、何度も命を救われたし、きっと彼がそばにいるなら、何処に居ても安心できる。
けど、分かってたつもり。
「幽霊」は、いつ成仏してもおかしくないことを。
そして、その日はきた。唐突に。
──なあ。あのさ。
「なあに?」
──アンタ、オレがなんで幽霊なのか、言ったっけ?
「……そういえば、聞いてないわね」
──今から言うこと、聞いてくれるか。
「……? わかった」
オレにはさ、「人」として生まれたときから幼なじみがいたんだ。
泣き虫で、でも高飛車なとこもあるくせに。妙に物怖じしない。なんだかんだ肝の据わった奴が。
……ずっと、言えなかったんだ。あいつに、オレからの気持ちを。
言えないでいたからなのか。ある日不幸があった。
──それは、事故だった。
でも、意図的な事故だ。
「神様」ってやつが、それを仕組んだんだ。
オレ、未練がましく足掻いたんだ。
そして、人の体を捨てる代わりに、あいつの生まれ変わりの魂を教えられた。
「え、ちょっとまって。まさかそれが……」
──そう。その相手はアンタだ。
そう言われても、頭が追いつけない。
ただ一つ。
「あなたが私を守ってくれていたのは、あなたの幼なじみの魂ってこと…………?」
言葉にして、なんだか悲しくなる。
悲しい、苦しい、寂しい。胸が痛くなる。
……だから、私はあなたにこんなにも安心して、身をまかせていられたの?
それは、私ではなくて、私の前世の気持ち?
私の、この気持ちは……。
──ちょい、ひとの話は最後まで聞けや。
けど、生まれ変わりと思えないくらい、アンタはアンタだ。
あんまり泣かないし、高飛車だが労る気持ちを持ってる。
オレが近づくと、顔が赤くなるわ、心臓の音は速くなるわでさ。すぐ挙動不審になる。
確かにオレは、あいつが好きだった。それがどんな情かは、はっきりと出来ずに終わったけど。
でも今、オレが心に浮かぶのは、アンタなんだ。
赤くなるのを可愛いと思うし、ぎゅうっと抱きしめたくなる。
おかしいだろう?
生身の頃より、感情が溢れるんだ。
──オレは、アンタが好きだ。
その言葉を、まるで合図とでもいうかのように。
彼が光に包まれる。
「え……。なんで……?」
──お。未練がなくなったから、かね。オレの魂も終いみたいだ。
「………………」
──じゃあな。アンタはきっと、いい女になる。ちゃんと、好きなやつをつくれよ? 幸せに、なれよ?
「──馬鹿言わないで!」
実体のない身体に、必死に抱きついた。
「あなた、全然なにも私への説明、できてないわ! 私の気持ちも、言葉にしてない!」
──それは……。
「もっと未練持ってよ! 全然解らないわ!なんでこんな、突然の別れをしなくちゃならないのよ!?」
泣きながら、むちゃくちゃなことを言ってるような気がする。
「──私は、あなたしか好きになれないんだから!!」
ぎゅうっと、しがみついてから、気づいた。
光が、弱くなってる……?
──……うそ、だろ。こんな……。
光が消える代わりに、ひとりの影ができた。
「よくも、留めてくれたな」
初めて、彼の「音」ではなく人の「声」を聞いた。
それを、奇跡と言わずして、なんと呼ぼうか。
「アンタ、ちゃんと責任とれよ?」
まだ、頭が追いつけない彼女に、彼は言う。
「──幽霊だったオレを、人間に堕としたんだ。よほどの愛を、くれるよな?」
なに、それ。
とてつもない。まるで殺し文句みたいな言葉と表情で、彼は言ってきた。
「オレは、選んだんだ。「あいつ」でなく「アンタ」を。だから、アンタも選べ。「幽霊」から堕ちた、「オレ」を」
「──いいわ。受けて立とうじゃない、その屁理屈な愛。受け止めるられるのはきっと私くらいだもの!」
こうして、とある奇跡が起きたのだった。
「愛があれば何でもできる?」と同じ登場人物のお話です。
今日のテーマ
《突然の別れ》
「あーーーー!!」
段差に乗り上げた拍子に、その衝撃でバッグの中に入れてあったスマホが宙に飛んだ。
しかし自転車は急に停まれない。
律儀にタイヤの軌道上に落ちた我がスマホは、あわれ、自転車に轢かれてお釈迦になった。
「だからマメにバックアップしとけって言ったのに」
「連絡先とか写真はクラウドに自動同期されてるはずだけど……あー……」
電源は入るものの、ディスプレイが割れてしまって使い物にならない。
兄のスマホの画面が割れた時にはヒビが入ってただけで何とか表示されていたのに、わたしのスマホは真っ黒なまま。
ちなみに兄に話したら「おまえの体重がそれだけヤバかったんじゃね?」と笑われた。禿げろ。
キャリアのサポートに泣きついてみたけど「修理に出すとデータは全て消去されます」とのこと。
保険には入ってるから、明日にも少額の支払いでリペアされた交換用の機種が送られてくるだろう。
でも、代替機が来たところでこのスマホに入ってるデータは救済できない。
ゲームのスクショやダウンロードした画像、何よりメッセージアプリのトークが飛んでしまうのがつらい。
前に機種変した時には失敗してトークが消えちゃったから、特に思い入れあるやりとりはわざわざスクショしてあったのに。
こんなことなら保存場所をSDカードにしておけばよかったと悔やんだところでもう遅い。
バキバキに画面割れして痛々しい姿になったスマホを横目にべそべそ泣き言を垂れ流していると、わたしの頭を彼の手が宥めるようにポンポン撫でてくれる。
慰められて、少しだけ――ほんの1mmくらい気分が浮上した。
「お、生きてるな」
「え?」
「画面は死んでるけど、起動はしてるしデータも読み込む。とりあえず最低限、スクショとかは救出できるぞ」
「マジで!?」
がばっと身を起こすと、いつのまにか、わたしのスマホはケーブルで彼のノートPCに接続されていた。
アプリを起動させることなどはできないけど、スクショやダウンロードしたデータなどはこれでコピーできるらしい。
よく分からないけどパソコンすごい!
「代替機が届くのが明日で、これの返送期限は余裕持って10日くらいか。明日電器屋に行ってケーブル買ってこよう。この機種が対応してれば、テレビかモニターに出力できるかもしれない。で、もし出力できたら、アプリ系のバックアップとか機種変の手続きとかできると思う」
「マジで!? すごいすごいすごい!!」
滲んでた涙も吹き飛んで、わたしは彼の手を握ってぶんぶん振る。
持つべきものは機械に詳しい彼氏様々!!
「別に俺がすごいわけじゃ……」
「何言ってるの! そういう知識があるのもすごいし、わたしのためにそういう手段あれこれ考えてくれるのも嬉しいんじゃん!! ほんと最高!! 大好き!!」
「もう一声」
「好き好き大好き愛してる!!」
喜びのあまり大はしゃぎで彼に抱きついた。
どこかの馬鹿兄貴とは大違いだ。
頼れる彼氏を持って、わたしはなんて果報者なんだろう。
何より、わたしのために考えたり動いたりしてくれる、その気持ちが一番嬉しい。
大袈裟に喜んで「好き」の大盤振る舞いをするわたしに、彼が照れくさそうに笑う。
スマホとの突然の別れに泣き濡れたけど、彼の愛情を再認識できたので、結果的には悪くなかったと言えるかもしれない。
その笑顔に、この人を好きになって良かったと、しみじみ実感するわたしなのだった。
早苗「担任が急に失踪したらしいんだが、ショーゴくん何か知っているかね?」
翔吾「なんか家庭の事情ってやつらしい」
早苗「家庭の事情かあ。それなら仕方ない」
翔吾「さみしいのか?」
早苗「そりゃあね。あの怒声が今日からもう聞こえないって思うと、やっぱり物足りないと感じるよ」
突然の別れ
考えれば予兆はあったのかもしれない
何かできることがあったのか
わからない
けれど
現実にあなたはもういない
そのからだはもう動くことはなく
もう触れることすらできなくなって
(こんなのおかしいよ)
(ただの夢だったらいいのに)
少しずつ
あなたのいない世界に慣れてゆく
見えないけれど
いるんじゃないかなって
信じたくなる気持ち
でもやっぱり触れたくてたまらない
名前を呼んだり
話しかけたりすると
ニャーって返事をしてくれた
その声がまた聞きたいよ
突然の別れだった。
頭の理解が追いつかないほどに突然で
手と足の先が痺れて動けなくて
赤に変わった信号と
エコーがかかったような周りの悲鳴
何より
吐き気すら催す濃い鉄の匂いが
私を絶望のどん底へ引きずり込んでいくようだった
【突然の別れ】
え…聞いてない。
そんな、引っ越すなんて…?
でも、良かったな。告白してOKもらってたら
もっと辛かっただろうな。
今も辛いけど、仕方ないしな。
突然の別れに、自分はいつまでも泣きじゃくっている。
情けない自分を見て、君はどう思うのだろうか。
昨日まで笑っていた君
とてもキラキラ輝いていて
僕の心をたくさんかき乱した君
いつか思いを伝えようと
いつか君の隣に立てるようになろうと
ずっと恋焦がれていた君
なのに
なぜ
そこで横たわっているんだろう
なぜ白い布が被せられているんだろう
そばにいた人が布を取り
僕は彼女と改めて対面した
あぁ
あんなに輝いていたのに
あんなに笑顔が素敵だったのに
僕ももっと勇気を持っていれば
ただただ後悔だけが募る
どんなに足掻いても
この先の未来だけは変えられない
そこに居たのは大粒の涙を流しながら
咽び泣いてる君の姿だった
もう抱きしめることさえ叶わない
『突然の別れ』より
わたしだけが知らなかった。
お別れがどれほど辛く悲しいものか、切ないものか。
わたしだけが知らなかった。
あなたの命に、ここまで、と線が引かれていたこと。
わたしだけが知らなかった。
あなたがその線を、ずっと見つめて生きていたこと。
わたしだけが知らなかった。
わたしだけが知らなかった。
わたしだけが知らなかった。
あなたがどれだけ、わたしを愛してくれていたのか。
#突然の別れ
突然の別れのあの日 泣きながら
見上げた彩雲 いつか行くから
【突然の別れ】短歌
愛猫を病気で亡くしたあの日、病院からの帰りに泣きながら見上げた空に彩雲が出ていた。
亡くなったペットは飼い主が来るまで虹の橋を渡った先で元気だった頃の姿で他の子達と遊んで幸せに待っていると聞いたことがある。あの彩雲はその虹の橋に繋がっていたのかな。いつかまた会える日まで、そこで待っていてね。
彼氏からLINEが来た。
ワクワクしながら開いたら...
酷い、好きな人ができたって
けど
待って、待って
付き合えるか分からないから
付き合うまで別れないで
お願いだから
(フィクション) 突然の別れ
もし、明日、仮に僕が死んでしまうとして。
それが僕だけに分かっていたとして。
それなら僕はいつも電車の吊り革を持つあなたに一言だけ、「おつかれ」と言いたい、「だれだよ」って返してほしい。
それで同じクラスだよって笑ってみたい。
覚えてないわって少し困った顔で僕に謝ってほしい。
そしたら二つ先の駅まで話そう、いつも何の音楽聞いてるのって会話して僕もそれをプレイリストに入れるよ。金髪にするの痛かった?って、ピアスは怖かった?って聞いて開けてやるよって照れ臭そうに笑って、二人で近くのドラッグストアに寄り道して、ピアッサー買って、僕の勇気が出ないから開けられ無くて、それから「明日学校で開けてやるよ」って金髪の少し長い髪を光に反射させて、さらって揺らしながら君は言うんだ、それで僕も言う、「ごめん明日死んでる」
そんなにうまくは行かないだろうけど、良いでしょ。
さよなら世界。
ほのぼのオカルト 300字小説
約束
幼い頃、僕には仲の良い友達がいた。おかっぱ頭の女の子。両親が共働きで、家に一人でいることの多かった僕はいつもその子に遊んで貰っていた。しかし。
『転勤で引っ越すことになったんだ』
『また会いに来るから、これを貸しておくね』
突然の別れに僕はお気に入りのぬいぐるみを再会の約束と共に、その子に渡した。
「それ、座敷童子じゃない?」
その時、引っ越した家に移り住んだ僕に妻が言う。
「結構、乱暴な子だったし、そんな良いモノかなぁ?」
首を捻る僕の頭に何かがぶつかる。振り向くとあの時のぬいぐるみ。
「おかっぱの女の子が怒っているよ」
娘が僕の後ろを指す。
「りふぉーむとやらに耐えて待っていたのに、その言い草はなんだ! って」
お題「突然の別れ」