『空が泣く』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
悲しいことがあった夜は
気づかれないように
傷つけないように
そっと かくして しまっておくの
#17 【空が泣く】
君が舞うことを忘れてしまった
あんなに素敵な足取りで、軽やかに
滑らかに、優しく、時に激しく踊っていたのに
彼は歌うことを忘れてしまった
あんなに素敵な声で、伸びやかに
高らかに、心からの旋律を放っていたのに
僕は笑うことを忘れてしまった
くだらないことでも、よく笑っていたはずなのに
今はなにも感じない 感じないんだ
ぽつりぽつりと
雨粒が。
ああ、空は代わりに泣いてくれるんだね。
僕たちが掻き消えてしまうくらい
強く強く降り続いてくれてもいいんだよ。
担任だったわけでも、印象深いわけでもないが
とある国語教師の一言がやたら鮮明に残っている。
「天気の描写は感情を表すことが多い」
早めに教室に来て時間になるまで読書をする、
まさに本の虫な国語に生きる先生だった。
生徒思いの教育熱心な感じではなく、義務的に授業をこなす淡々とした話し方。
友人らはよく彼の授業をつまらないと評した。
かくいう私も眠気に勝てないなんてこともあった。
正直、ノートに落書きもよくしていた。
日直の日、私はクラス全員の国語の課題を職員室まで届けにいくことになった。
なんとなく受験を意識し始めた頃だったから、
ついでに何気ない質問をしてみた。
「書かなくてもストーリーは進むはずなのに、なぜ天気の描写ってあるんですか。」
この答えが冒頭の一言だった。
正直、私は無理難題を言ってるつもりだった。
意味なんてないと思っていたから。
だから妙に覚えているんだろう。
あれから10年。
雨が降るたびに思う。
今日の雨は誰のストーリーの描写だろうか、と。
最近はなかなかの幸運続きだったので、どうやら私の感情描写ではないらしい。
「ママ!おもちゃ取られたぁ!」
頬をびちゃびちゃに濡らした娘が走って来る。
一生懸命に訴える主人公に、フフッと笑みが溢れた。
【空が泣く】2024/09/16
きみが旅立った日、空が泣く。
わたしの心を掴んで離さなかったきみは
わたしをおいて、消えてしまった。
掴んだまま。
いつになれば心の空は凪ぐ。
いつかわたしの心も凪ぎ、きみの元へ向かう時が
訪れるのならきみが旅立った時のように
わたしのために、この空は泣いてくれるだろうか。
敬老の日
2024/09/16㈪日記
今なら、いろいろ
してあげられるのにと思う。
祖父母孝行にも、それなりの知恵と
お金は要るね。
祝日でもゴミ収集あり。
一番大変なのは職員さんだからと
照らされる朝日の中、ゴミを出す。
今日は従兄弟のお兄ちゃんの夢を
見た。
年に数回、お兄ちゃんは登場する。
不思議と夢を見ている間、幸せな気分になる。
子供時代に戻れるんだろう。
年に数回のご褒美の逢瀬。
長い間、お兄ちゃんには会っていない。
セミを取ってくれたり
単車の後ろに乗っけてくれたり
一緒にお風呂に入ったり
夏休みにしかお兄ちゃんには
会えなかったから夏の思い出といえば
お兄ちゃんが象徴なのかも。
今日は夏の終わりの匂いがした。
お隣の柿の木は大きく育っている。
まだ青いけど。
ゴミを出した時にさらりとチェック。
貰えるかも知れないからとは
卑しいよねえ。
週末に涼しい秋が来るみたい。
それまで、のらりくらり行きましょう。
おやすみ。
空が泣く
ザアザアと雨が降る。それは周りの迷惑など考えずに窓を激しく叩きつけていた。まるで泣けない私の代わりに、泣いてくれているようだった。
日々家
空が泣く
暗くなる
雨が降るかもしやん
雷がなるかも
悲しいなら元気づけるよ
だから泣かないで
職場の机は窓向きで、ちょうど外の様子がよく見える配置になっている。
なので天気が悪くなってくると、なんとなく視界の彩度が低くなるので、
意識していなくてもすぐにわかる。
「アッ、なんか雨降りそうですね」
「エッ、ほんまか」
向かい合わせの席の上司が、嬉々として窓を振り返る。
台風が来るとはしゃぐ小学生みたいな人で、
ゴロゴロと不穏な音を立てる真っ黒な空をワクワクと見上げていた。
「空が泣いておるわァ!」
謎の悪役スイッチが入ったらしい。
太い笑い声をあげながら、意味もなくカーテンを開け閉めしている。落ち着いてほしい。
絡まれると面倒くさいので、いったん泳がせておく。
「貴様も見てみろ、人がゴミのようだ」
放流失敗。秒で絡まれた。
そしてどこかで聞いたことのあるセリフだ。
まぁ気分転換も兼ねて乗ってやるか、とため息をつく。
私は仕事の手を止めて席を立ち、窓辺の上司に並んだ。
「バルス」
…
さすがにひどくない?
さっきまでの威勢はどこへやら、若干しょんぼりした様子の上司。
こちらとしては世間様をバルスるつもりでなく、
無駄にテンションの高い身内を諌めるために放った呪文である。
結果、こうかはばつぐんだ!
そうして各自、粛々と業務に戻る。
天気が悪くなると、大体こういった小芝居が展開される。
なんの生産性も無く、意味も無く。
面倒くさいけど、まぁそれなりに楽しいルーティンだったりするのだ。
ぽたり、彼の頬に涙がつたう。これ以上彼を傷つけてはならない。
そんな事は露知らず、次々と彼を傷をつけていく。ぼろぼろ、ぼろぼろ。彼は更に涙をこぼす。止めようとも止められず、次第に量は増えるばかり。
「恵みの雨だ!」
燃え盛る大地に降り注ぐ大量の雨。それはもはや豪雨。雷が鳴り始め、きらきらと空は稲妻を走らせる。
神の哀しみだとは誰も分かるはずもなく、争いは悪化する一方だ。人々が争えば争うほど、空は更に泣き喚いた。
『空が泣く』
秋に告白、なんて微妙な時期。
それでも、今、今君に伝えたかったんだ。
高嶺の花にはやっぱり、届かず
いつもと変わらぬ1人の帰路
真夏も終わり過ごしやすい季節になってきたというのに
曇り、帰り道、アイスを買い、暗く。
食べ、歩き、ふと、ほつりほつりと
空からの雫が頬を撫でる。
、泣きたいのはこっちだ。
お題「空が泣く」(雑記・途中投稿)
……雨かな。
2ちゃんねるまとめで好きな漫画の場面を挙げるスレを見たから、鋼錬の「雨が降っているな」「え? 雨なんて」「いいや、雨だよ」を思い出してしまったけども。
今日も中途半端に短時間だけ雨降ってて面倒臭かった。たまたま日傘買った帰りだったから良かったけども。
そして最近はカッパを自転車のカゴに入れたままだから別に良いっちゃ良いんだけども。面倒臭い事に変わりはない。
鬱陶しいから日中私が外に出ていない時か夜中寝ている間に降って欲しい。降るなとは言わない。農作物の成長に必要だ。
でも風はほんといらない。無風でいい。
「空が泣く」
慰める手段は私にはない。
しばらく待っているけど、まだ泣き止みそうにはない。
大丈夫、大丈夫だよ。
届く訳ないけど、言ってみる。
なんか雨強くなってきたな…。
モータリゼーションが進んだ現代社会である今日。
それに伴い今となっては人の住むところであれば、大体がそれらしくセメントやら自然とタイヤ痕の染み付いた道やらといった道路が整備されていったように思われる次第(これは日本の場合としたものだが)。
道路に覆い尽くされているこの地を、ある種こう言い換えられはしないだろうか?
地上は道に支配されたと。
人々は歴史が進むにつれて、新たな交通手段を求めた。
最初は陸へ、次は海、そして最後は空までも。
顔を見上げ、空の青さに感動するたび私は思う。
いつかこの美しさは失われてゆくものなのだろうと。
過去人々が地を道で支配したように、その手は海上交通にへと伸ばさられ、航路もまたルールによって縛られてゆく。
空もそうだ。
今はまだその毒牙にかかっておらず、あってもせいぜい鳥と相変わらないような飛行機ばかりで、邪魔らしいどころか、なんならある種景観の一つとして尊重されてさえいる気がする。
けれどそれも将来的にはどうだろう。
いずれ青い空にも点線が引かれ、交通網が敷かれる。
決まった時間、決まったタイミング、決まった道で飛行機達が列を成して、空を覆う。
これは空を支配していると言っても過言ではないだろうか?
その時、空はなんと言うだろう。
彼には口がない。権利がない。手も目も足もない。
文句も言えなければ逃げることもできない。
できることと言えば、せいぜい一人しくしく悲しく泣くことばかり。
けれどその涙は雨はもはや人々に届くことはない。
空が人々の都合に覆われてしまったのだから。
要約すると、やっぱ歳取っても青い空はまだまだ見れるままがいいなぁって話です。
ぶっちゃけそんななったらガチモンのディストピアじみてくるし、人類みんななんだかんだ青空大好きだろうから多分大丈夫っしょ。
ヘーキヘーキ。
ディストピアものは好き。
もう一回自分で再読してみたけどコイツ思想強いな、そんなつもりじゃなかったのに……。
チリリリリン。
アラームが私を起こす。
スマホを見ると52回目のアラームだった。
また起きれなかった!と、
毎回なる。
今日は大事な予定があるっていうのに。
5分で支度をし、
家を飛び出す。
今日は大人気ゲームのグッズの発売日なのだ。
昨日の夜、目星をつけて
余分にお金も入れてきたってのに。
開店ダッシュしようと
動きやすい服を選んだってのに。
寝坊したら水の泡じゃないか。
もちろんお店は大行列。
限定パネルも
人で見えず、
やっと中に入れても
欲しかったものは全て売り切れ。
せっかく来たので
スティッカーを買った。
貼るところもなく、
ただただ踏み潰しそうだ。
帰る途中、
対象商品を買うと
ブロマイドが貰えるということを思い出した。
もう売り切れてるだろうと分かってはいるが、
諦めきれずにお店へ戻った。
対象商品が少しだけ残っていたので、
ルンルンでレジへ行くと、
ブロマイドが貰えず、
店員さんになぜかと聞くと
ブロマイドは無くなり次第終了なんです。
と言われた。
そうですか。と言い
お店を出た。
さっきスティッカーと一緒に買ってたら、
まだ貰えたかもしれない。
そもそも寝坊なんてしなければ、、
上手くいかないことだらけで
涙が零れた。
すると何故か空が泣く。
泣いてるところを隠してくれているのだろう。
でも服もびっしょりだし、
スティッカーもシナシナ。
やってくれたなぁと
雨粒が降ってくる空を見上げた。
しとしとと 涙を流す 空模様 悲しみ暮れる ひとりのをみな
君は、聞いてもいないのに私を傷つける言葉を言うね。
思ってる事って全部言わなきゃいけないの?
私、聞いてないよ
私は我慢しなきゃいけないのに君は平気で言うんだね。
空が泣いてるからか私の心は、ずっと晴れない。
【空が泣く】(小説)
見て、あの子の制服ズボンだよ!かっこよくない?
教室からそんな声が聞こえてくる。中性的な顔だとはよく言われるが、俺は女性ではない。新学期の初日、全員が友達作りに励む中、長編恋愛小説を一人読んでいた。
「何読んでるの?かっこいいから話しかけちゃった、いきなりごめんね!」
見るからにギャル、という風貌の人に話しかけられた。俺が苦手な人種だ。
「ミステリー小説です。」
どうせ揶揄われると分かっていたので、咄嗟に嘘を吐いた。
「そうなんだ。やっぱりかっこいいね!名前聞いてもいい?」
「立川ソラです。」
この会話を早く終わらせたかった為、それじゃあと言い厠へ向かった。時間はあっという間に過ぎ、ホームルームがちょうど間に合う時刻に着席した。
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ホームルームが終わり、野球児らしき坊主の男に話しかけられる。
「お前さ、男だろ。男子トイレに入るの見たぞ」
「何?別に隠してないけど。皆が勝手に女子だって思ってただけでしょ」
"男なのに長髪?"、"気持ち悪い"、"かっこいいと思ったのに"、そんな言葉がそこかしこから聞こえてくる。そう言われるのは分かっていた。中学の時みたいに途中で裏切られるのは嫌だったから、最初から人と距離を取った。何故此方から関わりもしていないのに、こんなこと言われなければならないのだ。何故女子がズボンだったらかっこよくて、男子が長髪だったら気持ち悪いのだろうか。女になりたい訳でも、男が好きな訳でもないのに。坊主男の腕を振り払い、早歩きで帰路についた。大量の雨が降っていた。この顔の雫を隠すにはちょうど良いと思い、そのまま走り出した。身体の疲れか、はたまた精神の疲れか、数分後には座り込んでしまった。すると自分の周りだけ雨がやんだ。
「空とソラ、泣くのはどっちかにしてよね!」
ややこしいんだから、と笑うギャル。何故俺を追いかけて来たのだろう。今はそんなことを聞く気力もなかった。
「男子が髪長くたっていいじゃんね。すごく綺麗で似合ってるよ。」
俺は数秒黙り込んだ。批判でも、理屈っぽい言葉でもない、純粋な褒め言葉を貰ったのは初めてで返す言葉を知らなかった。
「男が好きな訳でも、女になりたい訳でもないのにどうして笑われるの」
少し経ってから涙声でそう零した。この台詞がどんなに最低で、自分が誰かを下げることでしか自分を保てない低俗な人間であるかはすぐに理解した。
「そう思う?私は女の子が好きだよ!」
謝っても謝りきれない事をしてしまった。俺は言い訳でしかない謝罪を始めた。
「ごめん。本当はそんなこと思ってない。俺は自分を肯定したくて、他人と比べる最低な人間なんだ。」
「そうだと思った!ソラ口下手そうだし、本当は人の痛みを理解してる優しい子だってすぐ分かったよ」
全然最低なんかじゃないよ、という彼女に母親かよと言って立ち上がる。彼女は傘で家まで送ってくれた。既に全身ずぶ濡れだけれど。
「明日!あいつらにガツンと言って分からせようね!」
そう言って彼女は帰っていく。優しくて、かっこよくて、自分を持っている彼女に強く憧れた。照れくさくて言えずじまいだった感謝の言葉は、明日の自分に任せよう。
「空が泣く」
お題を見て、とたさんの"紡ぐ"という曲を思い出した
私が笑えるように、代わりに空が泣いてくれるらしい
考え方が素敵でとても気に入っている曲だ。
誰かが私の代わりに泣いてくれたら、どれだけしんどい思いをせずに生きていけただろうか。でも挫折を経験してこそ強くなれるにちがいない
誰かが亡くなり
雨が降ると
天国にいったその人が悲しくて泣いてると言うの
沢山聞いてきたけど
天気が悪いだけなの😭
空は泣きませぬぇ\(❁´∀`❁)ノ𖤐´-
それはただの雨!
それが現実ぅぅ〜- ̗̀( ◍´˘`◍) ̖́-
泣いたなら すっきりしよう 天高し
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天高く馬肥ゆる秋の慣用句って、のほほんとしていいよねと思っていたのですが、由来調べたら全然のほほんとしていなくて愕然としました。
元々は異民族との国境を守る友に対しての詩で、騎馬民族である異民族の要塞にいる馬は秋で肥えるから、掠奪が酷くなる。注意しろということだったらしい。
そう思うと雨後に晴れ渡る秋の空のように泣いたら前を向こうという意味で書いた俳句でしたが、泣いたところで解決してるわけではないのだから、落ち着いたら向き合って頑張れみたいな意味になっちゃうのかしらね?