『空が泣く』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
赤ちゃんが泣いている声よりもはるかに大きい
空の泣く音
だからわたしは雨女なんだね
「空が泣く」
『空が泣く』
青く、透き通った空。
雲ひとつ無い青空は、どこか寂しげだった。
私が通う学校には中庭があって、大きな欅と、それを囲むようにベンチが置いてある。
お昼休み、私はいつものようにそこに座っておにぎりを食べていた。
「望月さん。」
自分を呼ぶ声がして顔を上げると、目の前に同じクラスの男の子が立っていた。小学校から同じクラスの子だ。名前は...。
「さっき担任が探してた。職員室来て欲しいって。」
「分かった。ありがとう。」
荷物をまとめて立ちあがる。
「楓せんぱーい!先教室行ってていいすかー?」
青ラインの体操服を着た男の子が、体育館からこっちに向かって叫んでいる。目の前にいた男の子(楓先輩)は「今行くから待ってろ!」と答えると、「じゃ。」とこちらに片手を上げて、そのまま体育館の方へ走って行ってしまった。その後ろ姿を見送って、私は職員室に向かう。
相変わらず空は青い。
その青空に、あの子たちの姿を重ねると、清々しい青空に感じられた。にもかかわらず、どこか寂しげに見えるのは私の思い違いだろうか。
青く、透き通った空。
雲ひとつ無い青空は、どこか寂しげだった。
うまれたくてうまれたわけじゃなかった
けれどわたしの人生はいつのまにか始まっていた
そしていつからかなぜ人生を生きなきゃいけないのかと
考えるようになっていた
過ぎ去った過去をやり直したいとも思わない
でもこの先も頑張って楽しく生きようなどとも思えなかった
なぜだろう
どこでこうなったんだろう
楽しそうに見える他者(ひと)たちも実はこころではそうだったりするのだろうか
いや他人と比較しても仕方ないと正しいと思う方へ自分を導く
したいことと正しいと思うことは必ずしも一致しない
何がやりたいのかもわからない
窓の外を見ると9月のスコールが赤い夕暮れの雲から降り注いでいた
空も泣きたかったりするのだろうか
【空が泣く】
ついに空が泣き出した。
しとしとと地面に模様を描いたかと思えばあっという間にあたり一面を染め上げる。予定を切り上げ帰ってきたのは正解だったようだ。さて外ばかり眺めていられない。
ベットに出来上がった小さな山を一撫してからゆっくりとタオルケットをめくりあげる。
「……泣いてない」
「そうだね。泣いてるのは空であってソラじゃないね」
ソラの起こした洪水を受け止めすっかりへたったタオル。それでも解放することなく顔に押し当てている。
「……コロが来たのも雨の日だったね」
「…………」
「もしかしてこの雨もコロが呼んだのかな」
するとのそのそとタオルケットから顔を出したソラ。
「ムツからお花の香りがする……」
すん。そう鼻を寄せる。時折鼻を啜る音が聞こえティッシュを手渡せばオズオズとそれを受け取る。
「うん、一番綺麗なの買ってきたよ……」
空が泣く
涙は川に成って、
海に成る
海底で命が産まれ
私達が生きる
空の激情は全てを孕む
私達は空の感情の一部だったのかも知れない
久しぶりに
雷の音を聞きました
昔はよく聞いた気がします
ゴロゴロと
空が怒っているかのように
近所の花火大会は無くなりましたが
ゲリラ的に幾つか上げていて
近いので音が聞こえます
パンパンと
空が楽しそう
最近は雨が不規則に降るので
空が泣いているようでした
夕方の空は
オレンジやピンクのグラデーション
照れているのか、はたまた
晩酌しているのか
其れは神のみぞ知る
空が泣いている。
どんなに悲しいことがあったのだろうか。
みんな空の涙を嫌がっている。
涙は周りに迷惑をかけるんだ。
だから私は泣かない。
どんなに辛いことを言われても
普通の顔をしていなきゃ。
私に、ありのままでいられるところなんて
この世にはない。
『空が泣く』
淀んだ色
しとしとと雨が降ってきた
さっきまでの
明るい空は
一瞬にして消えた
今の私の感情と良く似ている
この感情が
空にも伝わったのかな
今にも泣きそうになっていたから
空が共感してくれたのかな
ああ、今日は
憂鬱だ
「知ってる?雨って失恋した人の涙なんだって」
6月のある日,傘を忘れ雨宿りする僕の隣でつぶやきほほえむ君,
その顔はどこか悲しそうにも見える。
一人また一人と傘をさして帰る生徒を君と二人で眺めているこの10分間はいつもよりゆっくりに感じられた。
「私,帰るね」
閑散とした雰囲気をかき消すかのように”またね”その一言だけ言うと君は雨の降るなか雨にうたれながら走って帰って行った,少しずつ小さくなっていく君の姿。
君は聞こえてないと思っていたのだろうか,帰る間際君がつぶやいた
「あの雨の中に私の涙も含まれてるのかな…」
いつもとは違う君の声,僕ではない違う誰かに向けているだろうその声に僕は苦しくなった。
あぁ,あの雨の中には君の涙と一緒に僕の涙も含まれるのだろうか…
天泣。
雲一つない青空から降り注ぐ雨のこと。
陽光に燦めく光の粒を仰ぎ見て、昔の人は「天が泣いている」と思ったようだ。
なんとも儚くて、美しい響き。
テーマ「空が泣く」
#空が泣く
空が泣いてると
心が暗くなる
空が笑ってると
心が明るくなる
明日は笑ってくれるかな
#3
雨なのかな~と思ったけど
泣くっていうと悲しいイメージが強くて
恵みの雨というくらいだし
雨にはどちらかというと肯定的なイメージ?
あ~でも雨降ると遊びに行くときは
どんよりするし
否定的なイメージもある?
空が泣いているようにみえるのは
自分の心が悲しいときなのかも?
「あ、雨だ」
ふと教室の窓を見つめる。
放課後。
私の小声は、誰もいない教室内に響き渡った。
コロリ、と口の中で飴玉が転がる。
(飴玉貰えたのは嬉しいけど……こんな結果じゃなぁ)
好きだった先生への告白。
期待値ゼロの成功率。
そしてもちろん拒否。
申し訳程度の飴玉。
私の目からも涙が落ちた。
〜空が泣く〜
空が泣く
雨が降る。
雷が落ちる。
嵐が来る。
そんな空の泣き方を集めて、今日も空を見上げる。
「泣かないで」
そんな一言で雨は止まないし、嵐は収まらない。
それでも、泣かないで、を繰り返すんだ。
雨上がりの虹がかかる空が、雨露でキラキラと反射する世界が、たまらなく美しいことを知っているから。
「空が泣く」
異国の少女がワタシに話しかける
「何がそんなに哀しいの?」
人間の愚かさに失望しているのか
正しさとはなんだろうか
なぜ学ばないのか
なぜ同じ過ちを繰り返すのか
なぜ自らの手を汚し奪うのか
最後に一体何が残るのだろうか
残るのは絶望ではないか
さあ、ワタシの狂気をみせよう
命あるもの全てワタシが奪って何もない世界へ戻そう
美しかったあの頃に
静寂をこの世界に
空が泣いて 君が笑って 俺が泣いて 君が死んで
雨が降って
君が「ちょっと痛いかも。」って言って笑って
俺が「ちょっとな訳ねぇだろ。」って言って泣いて
君が死んで
人の死を乗り越えて進んでいくのか、それとも受け止めて進んでいくのか
そこに正しさは必要じゃない
必要なのは死を過去のものにしない事だ
決して忘れず、綺麗事にはしない事
死を綺麗事にした時
遺された人間はどんな世界でも恨まずには生きてはいけない それを理解してない奴らが
言うんだ。
『素晴らしい死だよ。』
『最期まで人を守ったなんて、本当に素敵。』
『平生、人を助ける事に固執した人だったんだろう。』
でもその中には、必ず居るんだ 助けられた側の、救われた側の命を持つ人間が。
『守ってくれてありがとう。』
煩い。
『あの人のお陰で今があります。』
煩わしい。
『でも何もかも俺のせいです。 俺があの時、逃げなかったから。 あの人を連れてこうとしてしくったからあの人は、、、。』
「分かってるよ。そんなこと。」
全部全部、分かってたから
記憶が少しでも廃れていくのが腹立たしかった
片時も離れず傍に居たいと願ったのに、もう君は居ないのだから、この一方通行のどす黒い感情に名は付けられない。 でもまあ、君は少女漫画が好きだったね。うん。
これは片想いだ。
#87【空が泣く】
君といると、空が泣く。
はてさて、どうしてだろう。
一緒にお出掛けしようねと約束した日に限って
天気は下り坂。雨模様。
手も繋がない君が
相合傘をしてくれるはずもなく
何のときめきポイントもないのだから
泣きたいのはこっちの方だと
文句を言いたくなる。
見上げた空が、微かに揺れる。
君が帰る方角から、雷鳴が聞こえた。
題:空が泣く
空が泣けば雨が降る。
雨の日はジメジメしてて、どんよりしてる。
その涙を受け止めてくれる人は
いるのかな。
〜空が泣く〜
グラウンドに響き渡る
終わりを告げるサイレンの音
今、友であり同志の君は何を思うか
鳴り止まない歓喜の声
これが自分達に向けられたものなら
どんなに良かったか
見上げた青空が滲み
雫がこぼれ落ちる
苦しかった練習が報われなかったからか
応援してくれた人を笑顔に出来なかったからか
支えてくれた人をガッカリさせてしまったからか
理由は何だっていい
滲んだ世界を目に焼き付け
思いの丈を掻き集める
来年こそはと胸に刻んで
『空が泣く』
雨が降る様はしばしば「空が泣く」と表現されることがあります。「今にも泣き出しそうな空」みたいな歌詞が誰かの曲にあった気がします。「空の機嫌が悪い」とかも言われるし「涙雨」って言葉もありますね。
空から水が落ちてくる。その光景を見て泣いてるようだと感じた人は、きっとそこに自分の気持ちが重なったんでしょうね。
自分が明るく元気で前向きな気持ちなら、空にも晴れていてほしい。できれば雲一つない快晴であってほしい。けど自分が落ちてる時は、空にもどんよりしていてほしい。なんなら雨が降っていてもいい。
こういう時に抜けるような青空を見ると、自分のテンションとかけ離れすぎてて辛くなるから。
空には自分の気持ちと同調しててほしいと思ってるんでしょうね、たぶん。
こっちの勝手な願いですが、それに空が応えてくれることもあります。そう思える時がある。元気ない時に優しい雨が降ってきたら、なんとなく自分に寄り添ってくれてるような、空から誰かが見守ってくれてるような気がします。
雨降りのあのサァーッ…ていう音が結構好きで。
なぜか癒される、自然のシャワーが地面を叩くあの音。暗い自分の心にスーッと入ってきて沁みてくる。このまま何時間も聴いていたいと思う。自然がくれる癒しに身も心も委ねて、気が済むまでずっと。
余談ですが「沁」という字、さんずい偏に心って書くんですよね。この成り立ちの由来が雨だったらなんか素敵だなと、今これ書いてて思いました。
雨は生活のためにも経済活動のためにも必要不可欠なもの。なのに何かと疎まれる存在でもあります。
傘やらレインコートやら持ち物は増えるし行動も制限されるし予定も変わるし、多少なりとも服は濡れるし。靴も選ぶし。その日に新品のカバンとか初出ししてたらそれこそもう心の中で泣きますよ。ますます雨が嫌いになる。
歩道を歩いてたら車が水たまりの水をはね上げて濡らされたことも。腹立った思い出もありますわそりゃ。
空の大号泣はさすがに困るし人間は太刀打ちできません。それでも、そこまでいかない程度の涙なら救われることもある。
お天気雨に遭遇したことがあります。
雲は出ていたものの青空も見える明るい空から突然に。傘は持っていませんでした。帰り道で、家まであと少しの所まで来ていたから雨宿りもしなかった。一応ハンカチを頭に載せて早足気味に歩きました。
普段見る雨は曇り空から落ちてくるからなんとも思いませんが、その日明るい空から落ちてきたそれは、キラキラしていてとても綺麗でした。冬のイルミネーションでよく見るような、上から下へ雫が流れ落ちていくあの感じ。雨粒が陽の光を反射して輝いていました。
お天気雨ってこんなに綺麗だったのかと思うと、苛立ちを感じていた自分の心がすっと晴れていきました。
後から調べてみると、お天気雨は縁起が良いものとされているそうで。発生頻度があまり高くない上に、仮に発生していたとしても自分が遭遇する確率は低く、珍しい自然現象だということです。
しかもこの日は私の誕生日でした。そんな日にこんな綺麗な縁起物を見せてもらえて、勝手に天から今年一年の幸福を約束されたような気になってましたね。単純ですねえ…笑
結婚式の日に雨が降るのも縁起が良いって聞いたことがありますね、そういえば。
きっと人それぞれ雨にまつわるエピソードってあると思います。それを聴いてみたくなった今回のお題でした。