あん

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空が泣いて 君が笑って 俺が泣いて 君が死んで

雨が降って
君が「ちょっと痛いかも。」って言って笑って
俺が「ちょっとな訳ねぇだろ。」って言って泣いて
君が死んで

人の死を乗り越えて進んでいくのか、それとも受け止めて進んでいくのか
そこに正しさは必要じゃない
必要なのは死を過去のものにしない事だ
決して忘れず、綺麗事にはしない事
死を綺麗事にした時
遺された人間はどんな世界でも恨まずには生きてはいけない それを理解してない奴らが
言うんだ。

『素晴らしい死だよ。』
『最期まで人を守ったなんて、本当に素敵。』
『平生、人を助ける事に固執した人だったんだろう。』

でもその中には、必ず居るんだ 助けられた側の、救われた側の命を持つ人間が。

『守ってくれてありがとう。』
煩い。
『あの人のお陰で今があります。』
煩わしい。
『でも何もかも俺のせいです。 俺があの時、逃げなかったから。 あの人を連れてこうとしてしくったからあの人は、、、。』

「分かってるよ。そんなこと。」
全部全部、分かってたから
記憶が少しでも廃れていくのが腹立たしかった
片時も離れず傍に居たいと願ったのに、もう君は居ないのだから、この一方通行のどす黒い感情に名は付けられない。 でもまあ、君は少女漫画が好きだったね。うん。

これは片想いだ。

9/16/2023, 2:18:18 PM