『空が泣く』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
空が泣く
大粒の水滴が全てを濡らしていった
瓦礫と化した家屋
くすぶって黒い煙を上げる木々
地面に倒れ伏したまま息絶えた人々
時折慟哭の音を上げながら
破壊された街を濡らし続ける
長く続く戦争に
空も悲しく思っているのだろうか
人の気配も喧騒もなくなったこの街に
雨音だけが寂しく響き続けていた
空が泣く
あなた様の涙は
生命の恵み
だから
泣きたい時は
泣いてねって
思うけど
最近のあなた様ときたら
突然号泣するから
本当怖すぎ
空は泣けない
泣くと雨が降ってしまう
だから地上の生物のために
泣かないようにしている
空が泣けるようにするには
どうしたらいいんだ___
『空が泣く』2023.09.16
葬式に出た。
三十二歳という若さでこの世を去った友人の葬式だ。心臓の病気らしい。そんな気配はまったく無かったので、急死ということらしい。
ネットやら他の友人からの連絡で知ったのだが、それをオレは信じなかった。だから、彼に連絡をした。
電話も出ない。メッセージアプリも既読にならない。
彼が最近ハマっているという麻雀をしているのだと思った。
しかし、翌日になって改めて彼が死んだとの報告を受けた。通夜と葬式の連絡を受け、実感のないまま参列した。
棺に眠る彼を見た時、眠っているのかと思った。
他の仲間たちも信じられないと言った顔をして、彼に話しかけていた。
「なに寝てるんすか、どうしたんすか」
大きな身体の後輩が顔をくしゃくしゃにしている。誰よりも繊細な後輩は、べしょべしょと号泣していた。
「アナタ、来週の旅行はどうするんですか」
普段は派手な紫色をしている友達も、今日は髪を黒にして参列している。彼と紫の友達は気難しい性格同士、気が合うらしく、よく遊びに出かけていた。来週も、二人で熱海へ旅行に行くのだと、嬉しそうに語っていた。
オレも彼の棺に歩み寄る。本当に眠っているように見える彼に、ぎゅうっと胸を締め付けられた。
ボロボロと涙が止まらない。悲しい苦しい。
こんなオレを彼が見たら、「なに泣いてんの」と笑いながら言うことだろう。
「あほ」
そんな小さなつぶやきが口をついた。
全てが終わり、棺が閉じられる。オレたちが送った花に埋もれた彼は、やはり眠っているようにしか見えなかった。
葬祭場の外に出て、あんなに晴れていた空から大粒の雨が落ちている。
それはオレたちの涙か、はたまたま若い彼を悼んで空が泣いているのか。
誰も知らない。
ここ2.3日空が泣いているように感じる
涙だけではなく、怒りも入っているのか
光も放ち、音も放つ。
夏が終わる知らせか?それとも
地球をそれ以上いじめるなと空が泣いて
怒っているような気がしてならない
人ができる事は自然を大切にしろよ
毎日、空に感謝しなきゃならないと
僕は思いました。この世は人だけじゃあないって思いました。空も木も色んなのも
いつも感謝しています。
どうしたの何かあった?
キミだっていつも同じ顔じゃ
いられない時だってあるよね
あのさボクが人生を語るには
まだ早いかもしれないけどさ
辛いことがあった時は
幸運の前触れだと思うといい
チャンス到来だと思うといい
そして思いっきり泣くといい
渦中にいる時は見えないけど
必ずいい方向へ転じているよ
負けんなよ!
『空が泣く』
辛くて辛くて、どうしようもなくて、苦しかった。そんな日、空は泣いていた。最近よく泣くよね。僕と同じだね。似たもの同士だね。
「空が泣く」
多分、9割の人間が雨だというだろう。かくいう私もそうである。
この言葉から、もっといろいろな解釈ができる人を、きっと天才とかそんな言葉で呼ぶんじゃなかろうか。
まぁ、自分の想像の範囲の言葉は安心できるから、世の中全てが天才じゃなくて良かったと思う。
『 ブライダルベール 』
空、山本空。
この人に惚れました。
そしてこの人に好きと伝えました。
OKはしてくれたけど、
やっぱりダメで、
君を見るたび心臓が痛くて。
涙がでて、
吐き気がして、
君が好きと言うたび、
空が泣くたび、私はあなたの幸せを望みました。
6月、私は空になりました。
『 あなたの幸せを願います 』
300字小説
秋祭り
秋祭りが始まる。
ノボリが立ち、スーツ姿の男衆が神社に集まる。
黄金色の田んぼの農道を
『わっしょい! わっしょい!』
スピーカーから流れる録音テープの掛け声と共に軽トラックに乗った神輿が回る。
「すっかり人も少なくなって……」
煮染めと寿司を作る女衆。それでも近隣の町から、この日の為に村に人が帰ってくる。
さあ――。
奉納舞が始まると、空がにわかに曇り、時雨が境内の人々を濡らす。
「ここの神様は寂しがり屋の感激屋だから」
今年も集まった人々の無事な顔に感極まって嬉し泣きをしているのだろうか。
泣いた空に秋の柔らかな陽の光が戻り、虹が掛かる。
舞もたけなわ。
秋風にキラキラと雫の乗った稲穂が、畦道のすすきの穂が輝いた。
お題「空が泣く」
降りしきる雨の中
傘ももたずに歩く
全身を濡らし
身体が心と同じに冷え切るまで
涙が溢れて止まらない
わたしと空がひとつになる
「空が泣く」
#219
【空が泣く】
ほんの小さな雨がぽつりぽつりと頬を打つ。
よく人はこれを小雨と呼ぶが、涙雨という趣ある呼び方もあるらしい。昔の人はこの雨を、空が泣いているように見立ててそう名づけたのだろうか。
上空を見上げると、分厚く鈍色をした雲が空を覆い尽くそうとしていた。先程までは見えていた太陽の斜光も、出口をすぼめられ徐々にその姿を消していく。
びゅう、と凄まじい風が私を包み込む。
これは雷雨になるな。
私は澄んだ思考でそんなことを考えていた。
周囲を包み込んだ風がさらに勢いを増していく。
曇天が降らす涙もいつの間にか大きな雨粒となっていた。まるで、空が私のために泣いているみたいだった。
「泣いてくれるのは君だけか」
私は落ちゆく景色の中、空を見上げながらそう呟いた。
グシャリ。嫌な音がこだまする。
ふう〜
空が青いね
こんなに澄み渡っているから
どこかに
飛び出して行こう!
なんて思っていたはずなのに
あれ雨?
二つの瞳から
溢れ出る
心の雨
『空が泣く』
屋上
柵を超えて
飛び立つ羽のない鳥
足が、心が止まる
雲が太陽を隠した
私を止めているように
涙が落ちた
雨が降った…
笑ってるみたいに賑やかな音を立てて
誰も来ない
来るのは風だけ
雨の音に合わせて唄うように
誰も救ってくれないんじゃない
私がずっと下を向いていたから
知らなかったんだ
空が泣く
空が泣く……か。
誰を思って泣いているのか。
やさしい雨の音が聞こえる。
松山千春さんの
「都会」の唄詞
突然に降りだしたこの雨は
涙だね…
この街も寂しいんだね…
つぶやく お前が…
とても…とても…愛しい…
濡れた手で髪をかきあげて
思い出も流れるといいのにね…
微笑む お前が…
とても…とても…愛しい…
手をひいて駆けだした 雨の中
この街の片隅でもう一度
1から始める…
そうさ…そうさ…美佐子と…
……
テレビで建築家の夫妻が言ってました
家の庇(ひさし)は人と人を繋げる場所と
雨上がりまでの語らいや地域を繋げ会う場所と
そういう場所が子供たちを心を育てる場所と
人と人の関わる事が薄い今に
子供へ無償な愛で安全な場所を…♪🍀
これから冬に向かい寒い雨の日が来ます
冷たい雨に打たれて悲しい思いにある人に
あなたの優しい気持ちの庇(ひさし)を…
暖かに見守る眼差しの庇(ひさし)を…
昔 無償な暖かな思いに雨止んだ事も有りまして…
止むことは無いと生きてきた雨が止んだんです🍀
愛には愛と思います🍀🍀
……
北の大地
大空と大地の中で
ふるさと
キミを忘れない
都会
松山千春
雨宿り
案山子
遥かなるクリスマス
さだまさし
恩学
MOROHA
空から降り注ぐ涙が、身体に強く刺さっていく。
冷たくて、刺さる度にチクリチクリと身体が痛くなった。
酷い虚無感
苦しさ
痛み
そして...
寂しさ
心に雨が刺さることは無いはずなのに、
まるで心にもその痛みが響いているようだった。
雨が降る夜。少し外れの、小さな森の中。
あいつが居なくなったこの寂しさが
雨と一緒に、地面へと流れてしまえばいいのに。
#空が泣く
60作目
『空が泣く』
また 泣いてるの?
よく 泣くね
わかっているよ
もう やめな
本当は 気付いているんでしょ
空泣きしたり
駄々こねたって
あなたがしたこと
ナシにはできない
「地獄に落ちろ」
とまでは言わないから
今すぐ
目の前から
消えちゃって
【50,お題:空が泣く】
そこは1人の少年の気分だけで、天気が変わる世界
彼が笑えば空は晴れ、彼が泣けば空も泣く
そんな世界で、少年は1人膝を抱えて泣いていた
泣くな...泣くな...泣くな...
みんながそれを望むから
笑わなきゃ...笑わなきゃ...笑わなきゃ...
晴れなきゃ布団も干せやしない、洗濯物も乾かない
笑え...笑え...笑え...笑え...笑え...
必死に暗示をかけながら、両手で自分の頬を引っ張る
足元の水溜まりに写った少年の顔は、まだ泣いていた
ザアアアアアアアアッッッッッッッ
雨は勢いを増す
こんな山奥に人がいるはずないのに、見られている気がする
「こんなこともできないのか」責められてる気がする
「っ、ごめんなさいごめんなさいッ...ちゃんとやるから...」
その時、ふっと雨が和らいだ
変わらず降っているがさっきまでの叩き付けるような豪雨じゃない
優しい優しい包み込むような、小降りの雨
まるで、笑わなきゃいけない自分の変わりに泣いてくれるような
ブワァと風が吹く、森が揺れ木の葉が舞った
ビュウウ、ビュウウとまるで「元気だして」と歌うように
その風に押されて、雲が揺れる
曇天を押し退けて、光が覗いた
「...!わぁ...」
丘から見渡す町の景色、曇っているのに晴れていて晴れているのに泣いている
不思議な不思議な景色
キラキラ光りながら、舞い降りてくる雨粒達は
シャボン玉のように七色に色を変えた
「あ、虹だ...」
ふと、雲と太陽の間に七色の尾びれが覗く
ぽかぽかと、心地いい気温の中
うとうと微睡みながら、少年は空を見た
いつか見た、大好きな空の景色
この空が見れるのなら
このお役目も、悪いものじゃないのかな
ぼんやりとそう思い、少年は瞳を閉じた。
ただ泣いたんじゃない、
私の代わりに泣いたの。
『空が泣く』