『秋風』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
秋風
夏の終わりに失くした恋心が
そろそろ淋しいと泣いている
気になりはじめたあの人は
友だちだけど
すこしだけ甘えてみた
秋風が音も無く吹いて
色とりどりの落ち葉を
ふわりと舞い上がらせた
秋風
外を出た瞬間感じる匂い、やんわり頬を撫でる冷えた風、違和感があるノド。すっかり冬だな、と思っていた。
秋無いじゃん、冬来るの早すぎ、などと騒ぎ立てるsnsの人間らを見て、無意識のうちにそれが当たり前だと感じてしまうことがよくある。
今日、友人と窓際で軽く話していたとき、灰色の空を眺め私はなんともなしに言った。
「冬やな、寒い」
私の言葉に、友人はあっけらかんと返す。乾燥した空気、そのままで。
「まだ秋やろ」
友人が指さす外の世界には、華やかな紅に染まる木々があった。
自分のことで精一杯になり、季節すら碌に感じられず、周りの言葉そのまま鵜呑みにする自分に呆れる。
夏と冬に挟まれるのが秋ではない。
その日の帰り道、秋の山を見ながら、私は風を飴色に感じた。
最近は感じなくなってしまったね、秋風、この間近くのおうちのお庭で金木犀のお手入れをされてるのを通りかかった時は秋風を感じましたね。
:秋風
夢を見る。
手を取り合いながら二人、海中に浮かんでいる。ここは薄暗く何もない。弾けて消えゆくあぶくが私たちを包んでいるだけ。
何もない、しかし全てがここにあった。
ここが私の全てだと思った。
突然貴方に強く腕を引かれ、向かい合わせになる。とん、と軽く肩を押され体が沈む。沈んだ際に生まれた微かな風が、私の長い髪をふわりと押し上げ、あぶくが私たちを撫でる。
貴方の上後から光が降り注ぎ、長い髪が揺らぎ広がる。降り注ぐ光と長い髪が光輪となり、微笑む様は女神の如く、ステンドグラスの前に佇む石膏と瓜二つ。貴方の瞳はどこまでも柔らかい。熱心に祈りを捧げる誰かの気持ちを今しがた理解した。
瞠目する。何に?
辺りを漂う己の髪が徐々に上昇してゆく。掴もうと手を伸ばしてみるも、髪は指先をすり抜け揺れ笑う。引き千切ってしまおうと漸く掴んだ時、手の甲にそっと貴方の手が重ねられた。貴方は私の髪を手ごと掬い上げながら、光を含んだ美しい目を細めて囁いた。私の名を。
見開く。息が苦しい。
宙ではなくベッドにいて、髪は枕に広がっていた。幸福の中を漂う貴方を描き出し、飽きもせず底冷えするような朝をまた迎えた。
まばたきをして、ぼと、と枕に涙が染みる。
彼女は、そんなことしない。彼女は、あんなこと言わない。彼女は、ちがう。
都合の悪い夢を見ている。
洗面所の鏡に映る自分の顔が酷く醜い。血の気が引いた青白い頬、震える唇に、どこまでも黒い瞳。
――――貴方の髪、すごく綺麗。さらさら揺れて、透き通ったような色で、とても素敵……地毛なのね、ああ、よく見たら、貴方の瞳も。きれい、とっても。
勢い良く水を出し、手のひらに溜めては顔に押し付ける。果てに溺れ死にたくなった。冷水で顔を洗っても気分は晴れない。髪を纏めることもせず水を浴びたせいで、顔に、首に、へばりついた髪の感触が気持ち悪い。袖をまくっていなかったために布が手首に巻き付いてくる。
ぎょろりと見上げた鏡に映る重い黒髪。
バカみたいだ。
ハサミに手を伸ばした。
お揃いになりたかったのか、美しく煌めく髪に憧れたのか、それとも願掛けだったろうか。どちらが言い出したのか、始まりが何だったかは不確かで、今更こじつける理由もない。ただ、髪を伸ばしていたという事実があるだけ。
失恋ではない。断じて違う。
見事な中秋の名月がぽっかり空に浮かび、眩しい月光が降り注いでいた秋夜。秋風にさらわれた髪を捕らえられたあのとき、目を細めて掬い上げられた髪を、綺麗だと囁かれたこの髪を、震える手に重ねられた貴方の手のひらの感触を、名を呼ぶその声を、月の映ったブラウンの瞳を、瞠目する私が映ったその瞳を、全て――あれは幻だった。
私が作り上げた虚構。
不都合な微睡みを知ってしまった。その何もかも断ち切って、あれは幻だと脳にメスを入れて、悪夢に魘される日々ともさようなら。
私に愛を囁く貴方など。
寒気がする。
付け焼き刃を握りしめてしまえ。
ざく、ざく。できるならこのまま排水口に流してしまいたい。ざく、ざく。あの秋の夜の貴方の指も、目も、声も切り刻んで、零れる涙も切り刻んで。
どうか彼女の目が、喉が、腫れてしまいませんように。どうか彼女の身体がやつれてしまいませんように。どうか、二度とまやかしを囁かないで。
全部、全部、悪い夢よ。
ざく、ざく。どうか、彼女の美しい髪が傷んでしまいませんように。
ざく――ざく。
秋が終わる頃、髪を切った。
(?)秋風に吹かれてようやく秋と分かった貴方まだ私が居ないとダメなのね?
(??)嗚呼お前が居ないと季節を感じる事も儘ならないよ何で?何で逝っちゃたんだよまだお前と喧嘩したかったのにお前と半分こしたいのに独りじゃ食べ切れ無いよ何でだよ。
最近外に出る度寒い。
本当手の先とか、冷たくなる…秋風なんてもう過ぎたのかな。
天気のこととか、全く分からないんだよね。天気予報士さんとか、本当に頭いいと思う。
もう少し早く行動していたら。もうとっくに離婚できていたのかな。
僕が産まれたせいで。だから此奴らは離婚しないのかな。
なんとなくで産まれてしまった存在だから。
なんで、なんで此奴らの元が僕なんだろう。僕より愛想のいい子の方が、愛されていたのかもしれない。
前世で親に殺された子が、少なくとも衣食住与えられるこの生活にいった方がよかったのかもしれない。
いつだって残酷だよね、この世の中。
どんなことでも、どんなものでも。何もかも酷くて。
やり直しボタンとかあればいいのにね。リセットボタンみたいな。
そうしたら、きっとこんな思いしなかっただろうな。
どうせ無駄だろうけれど。
親に暴力を振るわれるよりも、興味を持たれないよりも、親が目の前で喧嘩することが1番怖くて。
いつどちらが死ぬか分からないような状況で。
僕たちが止めても止めても止めても何も解決せず。
むしろ僕に八つ当たりしてきて。生きてる意味あるのかな、僕。死のうかな。
こんな親の元に僕以外の人が来たら可哀想か。なら僕が最適だな。
自分たちもそういう過去を歩んできたくせに。結局はお前らも同じなんだね。
過去を学ばないような能無しじゃ、そりゃ子供にも愛することなんてできないだろうな。
僕ら以外の兄弟のことは本当に愛しているんだろうけれど。
さて、前回に引き続き子供時代の私の頭の中を紹介しよう。
これが最後。絶対に最後にする。
もうこれ以上付き合わせない。
きっと…。
前回から3年後、中学3年生の頃の考え事だ。
タイトルは『地球温暖化』。
どうぞ。笑
あ!
なお、誤字脱字があってもそのままにする。
今度こそ、どうぞ。
突全だが、もしインフルエンザになったとき、人間はどういう反応をするだろうか。まず、せきなどがでる。そして、熱を出してしまう。それは、体の中に入った病原菌を殺すために熱を出すのだが、それには、ちょっとした危険がついている。それは、自分の出した熱が高すぎたりすると、その熱で脳がやられ、傷害が残ったり、わるければ死んでしまうことだ。そんな危険なことをなぜするか。それは、それしか方法がない、つまり、最終手段ということだ。
さて、最近は地球温暖化が進んでいるという。地球温暖化とは、二酸化炭素などの温室効果ガスが多くなり、太陽の熱があまりにげなくなってしまったため、地球の温度が高くなってしまうことをいう。
では、地球温暖化を分かりやすく説明しよう。
地球を人の体、人間をインフルエンザウイルスとしよう。まず人間が二酸化炭素などを出して、地球という体をいためてしまう。すると、地球は、森林などふせげるものがないため、自分の体の温度を上げていき、病原菌を殺そうとする。それが、地球温暖化だ。しかし、地球がなぜ、今になって地球の温度を上げるのか。それは、始めに言っていたように、かなり、危険をともなうからである。もしかすると、これによって、地球自体が破めつしてしまうかもしれない。地球は、最終手段までも使ってしまったのだ。この美しい地球がただのわくせいになってしまうとき、それは、人間に起こされた悲劇なのだ。
らしい。
う~ん、悦に入っている。
悦に入っているが、誤解しないでやってほしい。
当時は他人に公開されない予定だったからこう書いているのであって、ここにそのまま書いたということは、当時の自分が悦に入っているのではなく、今の、この私が悦に入っている。ということになる…。
なお、この考えをおもしろいなと思う分にはいいけれど、たしかに!なんて思わないでほしい。
なぜなら、この先には「人類は害でしかないから1人残らず滅亡すべき」という考えが腕を広げて今か今かと待ち受けているからだ。
破滅思想はガン細胞になってしまう。
秋風が葉を揺らし、鮮やかな赤が吹き抜けていくような、そんな美しい地球がいつまでも残ってくれたらいいなぁと、そんな思いで書き残すことにする。
乾燥して
かゆくなって
肌死んでのループだから
切実に辞めてほしい
_秋風
「秋風」
秋風吹く 秋風吹く
眠れないこころに吹く
後ろ向きな言葉ばかり目に止まる時は
きっと心の中にすうすう 風が吹いているんだ
縮こまった手足を ゆるく伸ばして深呼吸
いち に
寒々とした夜空に 自分だけの光を探す
誰か助けて 誰かって誰だ
誰でもよくはない でも誰かじゃない
強張った身体を 丸まった背中を ゆるくそらして
そっと息をはく
誰でもない私が すうすうと風に吹かれながら
広くて狭い世界に 自分だけの灯りを灯す
(秋風)
秋
疲れが溜まってきた。
つい、こんなことを考えてしまう。
「飽」き
「諦」め
こころの「空」
きっとこれは「秋」風のせい。
秋風
冬が始まる前
思い出すのは
子供たちがまだ小さかった頃
毎日夕方まで公園にいたあの頃
子供は友達との遊びに夢中
母はいつも公園で会う他の母親たちと
立ち話し
そのうち冷たい風が吹いてきて
薄暗くなってくると
気温がどんどん下がってくる
きれいな紅葉の木々の色も
寒々とした色に見えてくる
母『もう寒いし帰ろう』
子『いやだ〜まだ遊びたい』
母『暗くなっちゃうよ、寒いし帰ろうよ〜』
子『寒くないもん!』
母『ママ、ご飯作らないと』
子『まだ遊びたいよー』
あの頃の自分
頑張ってたな…
秋風
子供の頃、秋という季節だけで心が弾んだ。紅葉の落ち葉が敷き詰められた道に雨が降れば、無機質なコンクリートが鮮やかな絨毯に変わる。それだけで、つまらなかった毎日が一瞬で輝き出すように感じた。秋風が吹き抜けると、冷たい空気が肺に染み渡り、澄んだ酸素が身体を巡るのを感じた。空はどこまでも高く、澄みきって、雲ひとつない快晴が私を外へと誘ってくれる。ほんのりと肌寒い気温が、冬の訪れを期待させ、子供の私はその季節のひとつひとつを心から楽しんでいた。あの頃は、ただ秋という季節だけで、生きていることが嬉しかった。
それが今の私はどうだろう。万年モラトリアム。いつまでたっても大人になれないくせに、世の中に不満ばかり並べて、自分の思い通りにいかない一日を、ただ苛立ちながらやり過ごしている。あんなに大好きだった「秋」の喜びなんて、もうとっくに忘れてしまっていた。覚えていたいことを簡単に忘れてしまい、忘れたいことだけがいつまでも頭の中に居座っている。まったく、世の中というのは理不尽にできているらしい。
父の葬式の帰り道、ふと見上げた空は晴れ渡り、紅葉が鮮やかに道を彩っていた。守ってくれる人はもういない。もう私の人生をどうにかしてくれる人はいない。皮肉なものだ。両親がいなくなってから、やっとその愛に気づいた。まるで、いざ失ってみるまで、その存在すら意識できなかったように。もっと早くに気づけていれば良かったのだろうが、こういう肝心なことには、なぜか後悔がつきまとうものらしい。今さらどうしようもないけれど。
涙で腫れた頬に、冷たい秋風がそっと触れた。その風が私の輪郭を撫でるように通り抜けると、不意に「私はここにいる」と、何の理由もなく思った。どこにも行けないこの私が、ただここにいる。
どうしようもない自分を抱きしめるようにして、無我夢中で走り出した。息が切れるまで走って、立ち止まったとき、ふと手元に一枚の紅葉が舞い降りてきた。まだ木に残るべきだったような、赤々とした不思議な葉だった。手のひらでじっと見つめると、「美しいなぁ」と思った。私は泣いた。この涙は、漸く身近な物の有り難さに気づいた自分の情けなさでもあった。
失うものを失って、私は気がついたのだ。両親がもういないという現実の中で、あの二人がどれほど私を愛してくれたかに気づき、その愛が今も私の中に残っていることを知った。
秋風が胸いっぱいに広がり、ただ「生きている」ということだけを懸命に感じた。たったそれだけが、今の私を生かしている。目頭から熱く溢れた涙が、秋風に触れてはひんやりと温度を変えていた。
24.11.15 創作-秋風
秋風という言葉、あまり馴染みがなく難しかったです。
そして今日風呂場にゲジゲジでました。怖かったです。
私は恋をした。
初めての気持ち。
今までの恋はなんだったんだろう。と思わせるほど
私の中にあった恋の定義が覆された。
もし、好きな人に彼女がいたらどうする?
そんなの決まってる、諦めるよ。って
きっと昔の私は言う。
だけど、もし本当に好きなら
その人に彼女がいたとしても
諦めることなんかできないと思う。
好きって言えなくてもそばにいたいって
思っちゃう今の私なら。
だから友達のままでも後輩のままでも
あなたといれるならそれでいいって
思っちゃうもんなんだと思う。
初めてこんな気持ちになった。
きっとこれが私の中の本当の好きなんだと思う
この気持ちを大切にしたいと思った
今日という日だった。
「秋風」
真夜中の空に
月が1つ
闇を照らす
私は空を
見上げてる
輝く月は
スポットライト
の様に
私を照らす
そんな夜は
貴方が恋しく
なる
会いたい‐‐‐
会いたい‐‐
貴方に触れたい
貴方は
何時も待たせて
ばかり
寒くて
冷たい夜
月の光の下で
私を抱きしめて
欲しい
「秋風」
今日は生徒面談。
普段は明るくて元気な私。
そんな私が最近落ち込んでいるのに
先生は気づいてくれた。
学年のお母さんって言われてる自慢の担任の先生。
うまく話せなかったけど
いろんな話してくれて嬉しかった。
1時間ほど話したら秋風から夜風へと変わった。
帰りに横断歩道まで送ってくれて嬉しかった。
→短編・あきふう、あきかぜ。
「はい! バックダンサー! 秋をイメージさせる踊り!」
演出家の指示に、数人のバックダンサーがそれぞれの解釈で踊り始める。
落ち葉を踏み鳴らすような踊り、何かを食べるような素振りを盛り込んだ踊り、晴れ渡った高い空を伸びやかに表現する踊りなど、それぞれの表現力に演出家はウンウンと納得顔で頷いた。
「よし! そのイメージとテンションを維持して」
そこに演出助手が慌てた様子で現れた。何事かを演出家に耳打ちする。
見る間に神妙な表情に変わった演出家は、「アキカゼの日常って何だよ!」と劇作家からの指摘に不満を吐き捨てた。
「バックダンサー! さっきのところ、もう一回! 秋のイメージじゃなくて、もっと具体的に『秋の風』イメージなんだとさ!」
修正やむなし。「秋っぽい」と「秋の風」では舞台に与える印象は大きく違う。
ちなみに、脚本にはこう書かれていた。
『秋風の日常が具現化し、主人公を取り囲む。』
人に伝える文章って難しいね☆
テーマ; 秋風
【秋風】
『お疲れ様です。』
「おう、お疲れ。これがお前にやってもらう楽譜だ。」
『ありがとうございます。』
「今日は準備ができたらすぐに合奏だ。
譜読みの時間はあまりないが、できるな?」
『はい、連符以外のメロディーは四分音符ばかりなので。』
「よし。じゃあ、頼んだぞ!」
『はい!』
今日から新しい曲の練習が始まる。
誰でも知っている、有名な民謡の吹奏楽アレンジ。
メロディー自体がとても簡単なだけに、
どんなアレンジがされているのか、ワクワクしていた。
(まずはグロッケン、王道のメロディーだ。
で、テンポが変わってシロフォン。あ、これもメロディーか。
リズムがとても愉快だ。最後の連符、は…見たくない…。)
始まる合奏。
まずはゆっくりなテンポ。
グロッケンでメロディーを奏でる、はずだけど…。
… な ん で 楽 器 下 ろ し て る の ?
え、指揮、止ってないよね?
なんで他にメロディー吹いてる人いないの?
私、叩いてて良いんですよね先生?
何?この状況。まさか…
……ソロ…?
メロディーパートが終わり、先輩の方を見る。
(…めっちゃ笑ってる。)
"してやったり"とでも言いたげな先輩と目が合う。
(やられた。騙された…!)
そんなこんなで、本日の部活動が終わる。
『先輩!』
「おぉ、どうした?」
『聞いてないです!』
「何をだ?」
『鍵盤のソロ!あるなんて聞いてないです!』
「ああ、言ってなかったな。いやしかし、初見で
あそこまで出来るとはな。上達したじゃないか!」
『…ありがとうございます。』
「まぁそう拗ねるな。
明日からは、アンサンブルパートの練習しような。」
『はい。よろしくお願いします。』
「おう。じゃ、気を付け帰れよ。お疲れ。」
『お疲れ様です。』
外に出ると、冷たい秋の風が吹き抜ける。
それでもまだ、頬の熱は冷めそうにない。
『秋風』
秋の夜に吹く風は、
懐かしさを連れて来る。
湿った空気の匂いを
胸の奥まで吸い込むと
喧騒の疲れをリセットしてくれる。
湿った空気は、
遠足やキャンプで行った青々とした山や海辺のことや
川のせせらぎや虫の音を
聴きながら眠りについた夜のこと。
朝日と共に目が覚め、
一日が終わり、始まったのだと
鮮明に実感した気持ち。
わたし達は、
自然と共に生かされていること。
喧騒の中では知る事が出来ない
本来の自由を思い出させてくれる。
時間は止まってはくれないから
みな必死歩き続けなければならない。
でも、秋の夜に吹く風は
わたしがわたしを生きる為に
あなたがあなたを生きる為に
深呼吸をさせてくれる
唯一の時間なのだ。
女心と秋の空、なんて言う人は今どきいないだろう。
冷たい風が吹き、不意に歩みを止めた時。
夏の浮かれた蒸した空気が、いつの間にか乾いた冷たい空気になっている事に気付く。
そして自分も浮かれていた事に気付いて、何故こんなに浮かれていたのかと、急速に冷めていく。
熱中していたものが急にどうでもよくなって「もう
、いっか」って気持ちになる。
こういう心理を秋風が吹く、というのかな。
これが恋愛であったら少しは感傷的になったり、しんみりした感じになるんだろう。
それにしても、寒々とした空気の「秋」と気持ちが冷める「飽き」をかけるって、日本語ならでは、だよね。
END
「秋風」
秋風
すってんころりん
ころころりん
恥ずかしさに
秋風、ぴゅ~ぴゅ~
ずっこけドボンと
ぶくぶくぶく
川に落ちたよ
名月、知らんぷりぷり
恋して、どすこい
ケンカだ、どすこい
負けて…落ち葉だ
秋風、また…ぴゅ~ぴゅ~
「冬が来るぞ!」と
秋風、エンエン…泣かせるな
秋風、ぼっちだ、ぴゅ~