『秋晴れ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
秋晴れは心地良い。
いつも当たり前だけど、
なんだか今日の秋は特に気持ちが良いな。
秋晴れなんて言葉をわたしは普段使わない
良い天気か、悪い天気か
ただそれだけ
絶えず流れる雲の様子を
二度として現れることのない空の様子を
わたしは見逃し続けている
#秋晴れ
秋晴れ。
かなり最近に知った単語で、未だに使い所は曖昧だが、それはおそらく今日みたいな日のことを言うのだろう。
そう、直感で思った。
朝八時。
私は学生なため、平日である今日も学校へと向かっていた。
ふと、空を見上げると、白色なんて見当たらないような、何ともくっつかないような澄んだ青色が広がっていて、私を何も考えさせなくした。
なんとなく深呼吸がしたくなって、息をひとつ、深く、深く吸い込んだ。
ひんやりとした空気が肺を出入りした。
直後に鼻がツンとする。
そうか、秋から冬とは、これから乾燥し始めるんだ。
毎回同じようにやってくることなのに、毎回まるで初めてのように驚かされる。
去年の今頃をまるで懐かしむように記憶の引き出しから取り出す。
そんなひと時も、遠目に聞こえてくる学校のチャイムに打ち消された。
あ。
もうすぐ着くのか。
うーん、部屋に加湿器ってまだ置いてたっけ。と呑気に呟いている自分は、今日もおそらく充実するであろう一日を過ごそうとしていた。
「秋晴れ」
秋晴れの意味もわからず。
調べて、今日で少し偉くなった私。
毎日少しずつ学んでるんだなぁと実感。
明日から、外に出る時は秋晴れを感じて生きよう。
晴れだと
遊びたくて勿体ない
雨だと湿気でカビっぽくて
早く眠りたくなる
秋だから
晴れた日はツーリングに行きたくなる
今いい時期で
国道には
連日のようにバイク乗りが出没する
わたしはもう
バイクは卒業したから
愛車でドライブですね
【82,お題:秋晴れ】
秋と言ったらなんだろう?
読書の秋 スポーツの秋 食欲の秋 芸術の秋
さまざまな○○の秋があるけど、僕は
”焦燥の秋”
みんな進むのが早いんだよ、もっとのんびり肩の力抜いていこ?
ほら、今日の空も澄み渡っていて綺麗だよ
下ばっか見ないで、たまにはゆっくりしてみたら
オーキードーキーなある日の物語
僕はロサンゼルスのスローソン通りにある劇場に入る前から、酷くがっかりしていた。一枚10ドルのチケットを二枚買いながら、彼女に嫌われないよう、なるべく態度に出さないように努めるのが精一杯だったな。
本来、その日は学校でもそこそこ仲の良いジェミーと最新の戦争映画を観に行く予定だったんだ。だけど当日の朝、僕のとびきり美人な彼女、モルが『演劇を観に行こう』とデートに誘ってくれたのだった。君なら、そこそこ仲の良い友人と、とびきり美人な彼女、どちらを優先するかい? 僕は半時間ほど迷ったが、彼女の方を取ったね。やっぱり僕は男だからさ。
それで、デートで最後はキスでもできたらな、なんて下心を隠しながら、いかにも知的な雰囲気の服装で待ち合わせのバス停に向かったんだな。そしたらモルもすごく清楚な服でやって来たんだ。この時、僕は舞い上がっていたね。正直、演劇なんかより、こんな美人とデートできることが何より嬉しかったのさ。
そんでバスはスローソン通りの劇場付近に到着し、僕はそこで酷く頭を打ったような感覚になった。演劇のタイトルがシェイクスピアの『ヴェニスの商人』だったからなんだ。これにはこたえたね。まだ『千夜一夜物語』の方がマシだったろう。だけどモルときたら、楽しみで仕方なさそうなんだ。僕はかなり憂鬱な気分で劇場に入っていったね。
『ヴェニスの商人』の内容は知っていた。だからきっとつまらないだろうと、演劇を内心バカにしながら観ていた。あーあ、ジェミーと戦争映画を観たかったな。彼女の方はというとね、すごく熱心に観てるんだ。睡眠薬でもありゃ飲んで寝てしまおうかと思ったその矢先さ。
『お前の肉を1ポンドいただくぞ!!』
ユダヤ人の金貸し役の演技がものすごいのなんの、僕の憂鬱は一瞬で吹き飛んだね。まるでプロボクサーの全力のアッパーを食らったみたいになったのさ。それからはもう、僕は食い入るように劇を観ていたね。音楽もまた良かったんだな、これが。
いやあ、本当に良かったね、と劇場を出た後、カフェで彼女と語り合った。もう僕らは興奮しちゃってさ、夕方までカフェで雑談してその日は終わったんだけど、とても充実した一日だったよ。戦争映画は今度一人で観に行こうと思う。彼女との別れ際にしたキスがまた良かった。
いや、本当に演劇はいいよ。10ドルの価値はある。だけどそれをジェミーに伝えると、アイツ僕をからかうんだろうな。それでもいいさ。
オーキードーキーだよ。まったくね。
#1 秋晴れ
秋は四季の中で一番好き。
夏や冬のように極端に暑かったり寒かったりせず、春のように誰かと別れる寂しさが無いからだと思う。
朝、やや急ぎ足で仕事へと向かう道を、秋風が吹き抜ける。じんわり温まった身体がほどよく冷まされて、心地よい。
「今日はどんな一日になるだろう?」
期待と不安が入り混じった朝ならではの気持ちを、高く澄んだ秋晴れの空が包み込む。
大丈夫、なんとかなるよと背中を押してくれているような気がして、ほんの少し、足取りが軽やかになる。
さて、今日もぼちぼち頑張りますか。
見事な秋晴れだった。
いつも眠っているあいつが久々に目を覚まして「外に出たい」なんて言うものだから、青々とした空の下、二人で敷地内を歩いて回った。
暖かい陽気と心地よい風に包まれて、なんとも穏やかな時間だった。あまりにも気持ちの良い空だったから、あいつがまた眠ってしまわないかと不安になって、何回もその横顔を伺った。
「見すぎ」
そう言って笑った顔が、幼い頃の面影と重なった。ああ、ちゃんと成長してるんだな。なんて、ジジくさいことを思ってしまってちょっと恥ずかしい。誤魔化すように、わざと大きく咳払いをした。
明日も晴れたらいいね。そう言うと、あいつは少しきょとんとして、それから静かに微笑んだ。そうして空を見つめて、言葉少なに肯定した。
青空には白い筋がひとつ、長く長く横たわっていた。
秋晴れ
寒くもないし暑くもないちょうどいい気温
色付く草木もあってなんか不思議な感じするよね
でも秋が短く思える残暑が長引いて秋になったと思ったらもう枯葉になり木々が丸裸でもう寒いってなって
モノクロな冬になるし
その過程の刹那にあるのが秋晴れだと思う。
あと柿が美味しい焼き芋が美味しい温かいものが食べても暑くならないから食べ物に秋晴れは最高のスパイスだと思う…ほぼ後ろの文章が本音(笑)
眩しい黄色 黄緑 茶色い橙色
と
透明な遠い空
秋晴れ
日中仕事だから
特別天気の良さを感じることはないけれど
晴れやかで
蒸し暑くない
それだけでとても過ごしやすい。
風が冷たい。
冬の訪れを感じ始める
わずかな時間。
彼と過ごした8ヶ月は、色んな体験をさせてもらったの。
2人でご飯食べたり、ゲーセン行ったり、イルミネーションを見に、夏祭りに行ったり。
数え切れないくらいの幸せが袋詰めされていた。
身体だって彼に捧げたし、妊娠したらどうしようなんて心配もしていた。甘い言葉に誘われて、重低音のある声に興奮して…あぁ、気持ち悪い。
今となっては黒歴史というものだけど、なんだかんだ楽しかったよ。
ありがとう。
・忘れたくても忘れられない
遠くに、車のライトの灯りが見えた。みるみるうちに、それは真っ暗なトンネルを煌々と照らし出す。
乗っているのは若いカップル。その顔には、好奇心がありありと浮かんでいた。
女の方が、スマホを構える。長い髪を綺麗にセットして、メイクもばっちり。
それに比べて私はどうだろう。長さこそ彼女と同じくらいとはいえ、ろくに手入れもされていない髪はボサボサ。
ところどころ血がついて、カピカピに固まっていたりする。サイドミラーに、一瞬、自分の姿が映った。
落ち窪んだ眼窩。変な方向に曲がった腕。全身にまとわりつく、赤黒い血。
悲鳴が上がる。
本当に、私は、バカな女だ。
大好きだった彼氏に騙されて。
悲観して、自殺した、救いようのない女だ。
ああ、全部、忘れてしまいたい。
関係のない人々を、これ以上巻き込みたくない。
なのにどうして。
こんなに、憎いんだろう。羨ましいと、ずるいと、思ってしまうんだろう。
暗く、狭い車内で、カップルは恐怖に目を見開いて動かない。コントロールを失った車は、そのままふらふら、崖の方へ吸い込まれていく。
ドォン
背後でそんな音を聞きながら、私は思う。
好きだったんだ。騙されてもなお、大好きだったんだ。
例え偽物だったとしても、彼の笑顔を、思い出を、忘れることなんて、私にはできないのだ、と。
それは死刑宣告にも等しくて。赤々と燃える火炎を背に、私は自重気味に笑った。
飛行機雲が
高く遠いそらに
すんと爽やかな一文字を
描いていた
#秋晴れ
ぼうぼうと雑草茂る空き地に
曲がり角だらけの帰り道に
高く遠く濃く伸びた影に
薄灰色の空に
跡を付けても流れていく
静止したまま足元に散る
俯いて一瞬の目眩と
瞬きで切り取った少し前
乾いた咳を一つして
唇を噛む
砂利の味
ああこの景色は
どうしようもなく秋だ
金木犀も 彩づく木々も無いけれど
青も無いのに、晴天だ
振り返った時にだけ
見えるもの、なんだ?
(秋晴れ)
秋晴れ
ただ空の写真を撮っただけでこんなに輝いて見えるのはなぜだろう
泣いたって平気だよ
ひなたにいればすぐに乾くから
(秋晴れ)
何かを始めることに手遅れなんてないんだ。
いつだって思い立った時がスタートなんだ。
年齢だの体力だのそんなことを言い訳にするな。
やろうと思えばなんだってできる。
人生泣いても笑っても一度きりだから。
時間はみんなに平等だから。
悩むよりも嘆くよりも憂うよりも、どうせ同じ時間を過ごすのなら僕は笑っていたいんだ。
だから決めた。
失敗するかもとか、考えない。
正直言うと見えない未来に挑むことって怖いけれど、でも、やらないほうがもっと嫌な気持ちになると思うから。
どこまで行けるかなんて分からないけど、やらないで後悔するくらいならいっそ、とことんやってから後悔したほうがいい。
いや、とことんやったのならその時は後悔なんて感じないはずだ。
とにかく信じられるのは自分だけだから、僕は行くよ。
拳を空に向かって突き上げた。
雲一つない綺麗な青空。
気持ちのいい秋晴れ。
きっと、僕を応援してくれている。そんな気がした。
秋晴れのある日。
陽気につられて散歩に出た。
家の裏手の山道を歩いていると、茂みから鹿が飛び出してきた。
しばし見つめ合うこと数秒。こちらが散歩の足を緩めなかったからか、鹿はまた茂みに飛び込んでいった。
陽気に釣られるのは、人間だけじゃないらしい。