haru

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ぼうぼうと雑草茂る空き地に
曲がり角だらけの帰り道に
高く遠く濃く伸びた影に
薄灰色の空に

跡を付けても流れていく
静止したまま足元に散る
俯いて一瞬の目眩と
瞬きで切り取った少し前

乾いた咳を一つして
唇を噛む
砂利の味

ああこの景色は
どうしようもなく秋だ
金木犀も 彩づく木々も無いけれど
青も無いのに、晴天だ

振り返った時にだけ
見えるもの、なんだ?


(秋晴れ)

10/18/2023, 2:22:44 PM