『秋恋』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
銀杏の木が色付いた
都会の秋の薄曇り
まだ若い僕は
胸ポケットの煙草に
火をつけながら
君に気づいた
派手な見た目は
僕に似合わない
だけど君は
僕を気に入って
今から家来る
君に連れられ
行ったマンション
ママに挨拶
少し交わして
君の部屋で
少しだけ飲んで
何かを探して君が猫のように
お尻をあげて
覗き込むのを見ていた
抱きしめられたら
何か変わった
そんな気がした
秋の恋でした
君が別れを告げたのは
その僅かに1週間後でした
付き合ってもいないのにね
恋をしていただけなのにね
君が消えた街並みを
僕は見ていた冬の夜でした
【秋恋】
夏が終わり季節は冬に向かう
空に浮かぶ雲も秋模様
季節の変わり目は何故こんなにも寂しいのだろう
誰かと交わりたい
でも...
誰でもいい訳ではなく
あの人の温もりが欲しいとおもう
秋の夜
暖かな恋のはじまる季節を過ぎ
爽やかで燃えるような熱い恋をし
木の葉の絨毯を共に歩みながら
君が恋しいと雪を眺める
どの時期もすてき
秋もときめくすてきな恋
秋恋
雲一つない秋晴れの中
心地よい秋のそよ風がふく。
そこは、見渡す限り、色とりどりの秋桜畑
わぁー、空気がおいしい。
風が気持ちいいなぁ
え?!誰もいないはずの秋桜畑で声が、聴こえる。
うそ?!可愛らしい声!どこから?
あれ!ピンク色の秋桜が、私に話かけてる!
お姉さん、無理してない?
えっ!どうしてそう思うの?
分かるのよ、私。
お姉さん、日常から少し離れてみたいと、ここに来たのよ。
色々頑張ってて、頭が、パンクしそうなのよ、お姉さんは。
やっぱり、私、そうだったんだ、ピンク秋桜ちゃんの言う通り、私、今、いっぱいいっぱいで。
頭を整理したいと、気づいたら、ここに来てた。
お姉さん、大丈夫よ。私がお姉さんのいっぱいいっぱいを軽くしてあげる。
すると、ピンクや黄色、オレンジ、紫、水色と、色とりどりの秋桜が、私のお話を聞いてくれる。今、私が一番何が大変かを聞いて、的確なアドバイスをくれたり、励ましてくれたり、
お話してるうちに、頭の中が整理されて、軽くなった。
ありがとう、秋桜ちゃんたち。
あなたたちは、最高ねっ。プロのカウンセラーねっ。
いいえ、お姉さん、私たちは、カウンセラーではなく、本当は、秋恋のキューピットなのよ。
お姉さん、元気になって、恋をしなくちゃね。
その時は、また、ここに来てっ。
恋のキューピットしてあげるから。
まあ、なんて、素敵なの!!
本当にありがとう。また来るね。
秋恋実るといいなぁ。
もみじまんじゅうを口いっぱいに頬張っている。
目は子どものように輝いていた。
「これ!まじうまい!」
思わず笑みがこぼれる。
「佐藤も食べてみ」
「ありがと」
渡されたまんじゅうに私もかぶりつく。
途端にあんこの甘さが口全体に広がってくる。
「おいしい!」
「だろ!」
2人で笑い合った。
最初の印象は、大人っぽくてクールな人だった。
友達がふざけているのを近くで笑いながら、
見守っている人。
女子への気遣いもできるし、何より顔がいい。
そんな彼を好きにならない女子はいないわけで。
放課後の廊下でよく告白されていた。
何故かすべて断っていたが。
理由は、好きな人がいるらしい。
モテ男から好かれるなんて前世でどれくらいの
徳を積んだんだ、と思った。
でも私には関係ないし、と思っていた数ヶ月後。
何故か私は放課後に彼に呼び出されていた。
そして、なんと彼に告白されたのだ。
「俺、佐藤のことが好きだ。
よかったら、付き合って欲しい。」
「はっ?」
変な声が出たので急いで口を抑える。
そんな私を見て彼は少し笑った。
その笑顔が私には眩しくて、
ノックアウトされるところだった。
まあ、その後なんやかんやで付き合うことになったのだ。
そして、彼の新しい一面を少しずつ知っていった。
彼は、可愛い動物や甘いスイーツが好きらしい。
恥ずかしそうにしている彼のご尊顔を見て、
天に召されそうになったのは内緒。
また、徐々に甘えてくるようにもなった。
つまり、彼のクールなイメージが全て粉々に砕け散ったのだ。
彼のことを好きな子が知ったらどうするだろう。
絶叫するのか神に祈るのか。
まあ、そんなこんなで今に至る。
一言で言うと、子ども。
素直で可愛らしく、意外とシャイな印象だ。
最近は女子より可愛いとも思えてきた。
でも、私はそんな彼が大好きだ。
人前ではかっこつけてクールになるところも、
私と2人きりのときは子供っぽいところも全部。
楓をのせて冷たい風がふく。
貴方のそんなところが秋の肌寒さを吹っ飛ばして、
私の心も体も温めてくれる。
これじゃ滅多に風邪ひかないな、と
密かに思った私なのであった。
- 秋恋 -
『夏に恋はしたくはなるけど…。
秋に恋はしたくないのよねぇ〜。』
カラン…。グラスに入っている氷が
まるで、<そうだよね、したくないよね。>って
話しているみたいに、カノジョが持っている
グラスが音を鳴った。
「えっ…?何で?」
ピアノの生演奏が聴けるBARに、たまには
呑みに行かない?と、LINE電話で誘われた私。
特に予定も入っていなかったから二つ返事で応えて
一緒に、此処へ来た。店内の中は薄暗く、奥には小さいステージにスポットライトに照らされた
存在感のあるピアノが一台置いてある。
ソファーもテーブルも、演奏者の事が視えるようにと
ステージの方に向いて設置されていた。
私は、この落ち着いた雰囲気のあるBARには、
初めて来たから物珍しくて、キョロキョロと
店内を見てしまった。
その様子を見ていた、BARのマスター?さんが
クスッと微笑んで、カウンター席を挟んだ
場所から、こう教えてくれた。
《あそこのピアノは、誰でも自由に弾けるように
してあるんですよ。》
その声は、渋く心地良い声。
「誰でも…自由に?」
私達は、誰もいないカウンター席に座りながら
マスターに聞いた。
《えぇ。何でも巷で噂されているらしいのですが…
ここのピアノを弾くと、何年も会えなかった待ち人に会えたとか…。恋が実ったとか…。色々と。わたしも
何年か前に、BARに呑みに来たお客様の話から噂を知ったのです。……実は…このピアノは…今は亡き妻がピアニストでしてね…想い出が多くて捨てられなくて妻と出会う前からわたしは、このBARをやっていたので…
此処に妻のピアノを置いたのです。側にいてくれている様な気がしましてね…。それと…妻は人が弾くピアノの音を聴くのが好きな人でしてね。だからね、わたしは
妻が、このピアノを弾いてくれた人に有難うって
御礼をしてあげているのかな?って。だから、誰でも自由に弾けるようにしてあるのです。》
マスターは、カクテルを作りながら
優しい顔つきだけど、少し寂しそうな瞳で
教えてくれた。
素敵な話だ…。私は、話しを聴きながらこう思った。
しかし…左隣の席に座るカノジョは違ったみたい。
カノジョは、ウイスキーと氷が入ったグラスを握りしめながらワナワナと震えだした。
『夏に恋はしたくなるけど…
秋に恋はしたくないのよね〜。
何でかって言うと〜。付き合っていたカレシが…
実は、ゲイだったのぉぉぉ。家で…イチャコラしていた
最中にワタシが家に帰って来て!それで遭遇して
大喧嘩よ!家庭内戦争勃発よ!!
しかも!相手の名前が!春夏秋冬の〘秋〙に
恋愛の〘恋〙って、書いてシュウですって!
腹が立ったから、名前聞いてやってわ!
もう!その場で荷物を持って、家の鍵をカレシ投げつけて!……あっ。訂正…元ね元カレシに投げつけて
家を出てやったわ!』
………これが、誘ってきた本当の理由か。
私とマスターは、カノジョの勢いに
圧倒と呆気にとられながら話を聞いていた。
《お連れ様…。お酒を飲むと怒り上戸になるタイプ?》
「いいえ…。どちらかと言うと、ご機嫌にお酒を楽しむタイプの方です。こんなに感情むき出しになるのは
珍しいぐらいです。余程…頭にきたのだと思います。」
私達は、カノジョには聞こえないように
コショコショと声を小さくして話をしていた。
一方カノジョは、グイッとグラスのお酒を飲み干すと
同じのを下さい!と、注文をしていた。
腹が立つ〜!と、文句も付け加えて。
この店内の中で、良かったことは私達とマスターだけだった事。それでも大人として、常識として
とりあえず、カノジョを落ち着かせないと…。
どうしようか…?カクテルを一口飲みながら
考えていた時に、ふと背後から気配を感じた。
…?私は、振り返って店内を見回したが誰もいない。
あれ…?誰かいたような…?
私の様子に気がついたマスターが、
《どうしましたか?》と、注文されたお酒をカノジョに渡しながら聞いていた。
お酒を受け取ったカノジョも私の方を見ながら
『…?どうしたの?』と同じ事を聞いてきた。
私は、2人の方に顔を向き直しながら話た。
「…??ねぇ。誰かいた様な気がしたんだけど…」
『えっ!?ナニナニ?…もしかして怖い系?』
お化け系のものが苦手なカノジョは、ヤメて〜!
と、両耳を手で塞いでいた。
その様子を見ていたマスターは、変な事を私に聴いてきた。《どの辺りから??……もしかして……あそこ?》
マスターは、私の後ろに指さした。
私達は、指した方側に顔と身体を向けるとマスターの
指は、ピアノに向けていた。
私が、何かを答えようとする前にマスターは
《妻も…お連れ様の話を聞いていたのでしょうね。
妻わね…ムシャクシャしている時や悲しい時があったら必ずピアノを弾いていたのですよ。だからきっと
今も、ピアノが弾きたいはずです。しかし…残念な事に、わたしは音楽がカラッきし出来ないのですよ》
寂しそうに答えたマスターは、グラスのコップを指紋が残らないように布でピカピカに磨きながら呟いていた。それは、まるで弾きたくても弾けない自分に諦めなさい。と言うきかせているみたいだった。
その話を聞いて、私はコレだ!と感じた。
2人の女性と1人の男性の為に、今
私ができること…してあげられることが1つ有る。
私は、マスターの方に身体を向き直し
アルお願い事をした。
「マスターさん!お願いがあります。私に、
あのピアノを弾かせてください。」
『《えっ?》』
マスターも、カノジョも驚いた声を上げていた。
突然のことで、驚いた2人を他所に私は
返事を待たずに、カウンター席から立ち上がり真っ直ぐにピアノに向かって歩いていった。
カツカツと、私が履いている深紅色のヒールの音がステージ場に響き渡る。
私は、ピアノの前まで来ると履いていた
ヒールを脱ぎ捨てた。大切なピアノに傷をつけたく無かったのが理由だ。
私は、カウンター席にカノジョとマスターに一礼をしてからピアノ椅子に座り、ピアノの鍵盤に触れる。
奥様…。ピアノを弾かせてくださいね
心の中で呟くと
私は、両手を鍵盤の上に置き演奏をし始めた。
曲は、ショパンの雨だれ
何故、この曲にしたかと言うと、店内の壁にはショパン
の曲が額縁に入れてあり飾られていたのだ。
亡き奥様が、一番好きな曲たちなのだろうなと勝手な想像。
ピアノを弾きながら、チラリとマスターの方に目を向けるとマスターは静かに涙をこぼしていたように視えた。
私は、鍵盤に視線を戻し演奏を続けた。
一方カノジョの方は、グラスを片手に
私が演奏する姿を見ながら一口呑んでいた。
そして、顔だけマスターの方に向けてこう言った。
『上手でしょ?あの子…。JAZZBARで
演奏しているプロのピアニストなのよ♪』
「…えっ!?」
『彼女、今…スランプ中?らしくてね。ピアノが
全然弾けないんですって。だから、ワタシがこのBARに連れてきたんです。ワタシの男事件を餌にね。笑
……けど、安心しました。あの子が楽しそうにピアノを弾けているから、きっとスランプも乗り越えられると思います。
あっ……この話は、あの子には秘密ですよ?
恥ずかしいので』
カノジョは、人差し指を立て口元でお静かにのポーズを
していた。
わたしも、同じポーズをし軽くウインクをして返した。
そして二人は、静かに演奏を聴き入っていた。
穏やかな時間の中で…
後日、BARのホームページで不思議な事が起きるBARの名前の由来が書いてあった。《音縁》由来
それは、亡き奥様が考えた
『音』楽で皆の『縁』が繋がり合いますように。
と、願いが込められていたことが判明した。
街は彩られ 君は色めいて
こんな季節に不似合いな 情熱を燃やす恋の始まり
君が笑った 君の夢を見た
ただそれだけの誘惑でも 想いは募り身悶える秋恋
枯れ葉散る前に想いを伝えよう
枯れ葉散るとともに この恋が散らぬように
君がまるで僕に興味を持っていないとしても
明日からの僕に少しでも視線を向けてもらえるように
秋は恋の終わりの季節だって
意地悪な友達は訳知り顔で言う
街路樹がアーティストを気取る季節に
うまくいく恋愛はドラマの中だけだって
街は彩られ 僕は色めいて
こんな季節に成就させる 実りある果実のような秋恋
僕が祈った 秋晴れの空に
いわし雲が浮かんでいた のどかな魚達が泳いでいた
枯れ葉散る前の色づいた通りを
僕と君が肩を並べて 歩く日をずっと夢見てる
「少し寒いね」と身を寄せる君を温めるように
ポケットの中でつないだ手を離してしまわないように
秋恋は少し切なくて それでも優しくて
秋恋が実るのならば 次の季節も二人で
ずっと一緒にいたい ずっと君と二人で
秋空のような女心に 振り回されたって
あ モンブラン
い サンマ
あ きのこ
い 柿
あ 全部…食べたい
い うんうん
あ ほんとはもっともーっと
い もっともっともっと…
あ 大切な時間
い うん
『秋恋』
「秋桜」
だいぶ前に秋桜畑に行ったことがある。
そこは迷路になっていて楽しそうと思って
行った気がする。
行ってガッカリだったのが、
花の見頃がまだで、花があまり咲いてなかった。
もっと咲いていれば、
迷路も一段と楽しいだろうな思った覚えがある。
花を見に行くって難しい。
だんだん肌寒くなる季節になっていく。
夏の終わりと冬の始まりの間である秋が一番好きだ。
夏が終わるのを寂しく思いながらも冬が待ち遠しくなる
秋はすごくいいな。美味しいものがたくさんある
秋の味覚さいこう
まだ暑いけど、、
書に耽る君の横顔見てるだけ
私の頁は今日も進まず
「秋恋」
不思議なものが好きな私は、占いも好きなクチだ。
星占いに月占い、手相、人相、四柱推命に数秘術。
ざっくり上げてみたが、占いというのはかなりの数がある。
今月の占いと言っても、見る占いによって結果は様々であったりする。
ある占いでは良くても、ある占いでは悪い。
「一体どちらを信じれば?」状態だ。
占いは、当たるも八卦当たらぬも八卦という。
好きな結果を信じるのも一つの手かもしれない。
悪い結果で気分が沈んで、げんなりとしてしまうくらいなら、すこしでも気分が良くなる結果を信じた方が良い。
心の軸を軽い方に持っていったら、悪い結果はアドバイスとして受け止めれば尚良いかもしれない。
因みに、自分の性格等をうまく表現してくれているのは、マスターナンバーを含む数秘術だ。
自分でも頷いてしまう言葉が多々ある。
もし、興味があれば是非検索してみてほしい。
新しい自分と出会えるかもしれないし、納得のいく言葉に出会えるかもしれない。
数秘術によると、秋の恋はなかなか良い感じらしい。
けれど、占いは当たるも八卦当たらぬも八卦。
それでも期待してしまうのだから、なんとやらだ。
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秋恋
悩みがあるとそれにリンクした言葉が集まってくる。こんな事を言うと「変人」と言われてしまうのが、辛いところだ。
秋恋…
月見か?グラコロか?
蜜芋か?昔ながらの焼き芋か?
松茸ごはんか?栗おこわか?
今年の誕生日が1番寂しい
誕生日ってこんなにあっさりしてた?
いやみんな私の時しょうがないシャーナイ(´−`)
感でテキトーなんだよね。
もう私はお祝いしないから
親友にはするけど、だってお互いに好きだから。
秋恋
しゅうれん?あきこい?
〝あきこい〟と読むらしい。
Google AI先生によれば
『涼しくなって人肌恋しい季節に
始まる恋』
を指す言葉ですって。
あらあら素敵・・・でもそれだけ。
他人事に分類すべき言葉でしょうかね。
秋味〜あきあじ〜はビールですね。
まだこちらの方が身近な響きの言葉な気がします。
“秋恋”
ナチュラルに好きな人の名前が秋に関係してるから秋に恋で“秋恋”ってもうガチ私じゃんって感ぢ、彼の名前が秋っぽいってことは秋生まれなのかな❓❓生まれたってこと❓❓今この季節に⁉️⁉️なにそれ愛おしい‼️秋って素敵‼️生まれてきてくれてありがとう‼️ ぜったい絶対、彼は秋に生まれて秋に私と恋に落ちるんだよ〜⁉️⁉️💖秋生まれ最高‼️今日から四季で秋が1番好き‼️秋最高‼️‼️“秋恋”万歳‼️💖
♡=10
※秋恋
秋は飽き、夏の恋すら枯れてゆく。
乗り越えようとも厳しい冬。
そして訪れる春は芽吹きか、違う世界か。
人の感情ほど不安定なもの
その上に成り立ち
生涯を誓う
果てなき挑戦へ立ち向かえるか
試されてゆくのは秋の恋空
秋恋
「月がきれいだよ」
窓辺でたばこを吸いながら
あなたは 私に呼びかける
もしかして
それがあなたの
「愛してる」?
秋がきて恋をする。
慣れない感情、目立つ劣情、焦れったい恋情、甘酸っぱい愛情。全て全て、私が欲しかったもの、手に入れられないもの。
私の心の瓶にそんな感情は入らない。秋の目まぐるしい気候に流されていってしまうから。
私の心は、憎しみで満たされて何も入らないから
最初からまちがっていたのかもな───、
あの日、きみが目を逸らして吐き捨てた言葉が未だに心臓に刺さって抜けてくれない。
紅葉が、色褪せていく冬に備えて色づきだす季節の外れ。
くるしい。
告白してきたのはそっちじゃないか。
放課後の教室で、胸の鼓動がきみに伝わるんじゃないかと思っていたときの感情を今でも俺は覚えている。
親友だった。
だからこそこの想いは知られてはいけないとこころの奥に封印していた。
でもきみがその想いにそっと触れて、優しく掬い上げてくれて。
想いが通じた秋。
ふたりで暖め合った冬。
ふたりで散っていく桜を見に行った春。
普通の恋愛とは違うことを再確認させられた夏。
最初からなかったことにしようと告げられた秋。
こんなことになるのなら、やっぱり親友のままがよかった、なんて思ってしまうんだ。
─秋恋─ #71