ひろちゃん

Open App

銀杏の木が色付いた
都会の秋の薄曇り
まだ若い僕は

胸ポケットの煙草に
火をつけながら
君に気づいた

派手な見た目は
僕に似合わない
だけど君は
僕を気に入って

今から家来る
君に連れられ
行ったマンション
ママに挨拶

少し交わして
君の部屋で
少しだけ飲んで
何かを探して君が猫のように

お尻をあげて
覗き込むのを見ていた
抱きしめられたら
何か変わった
そんな気がした
秋の恋でした

君が別れを告げたのは
その僅かに1週間後でした
付き合ってもいないのにね
恋をしていただけなのにね
君が消えた街並みを
僕は見ていた冬の夜でした

9/21/2024, 1:56:56 PM