『私の名前』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「君の名前はなんだい?」
そう聞かれた時、私は何をすればいいのかよく分からなかった。
今まであまり、自分の名前のことなんて考えたことなんか無かったから。
「わからない」
ソイツが私を笑ってから、ミンナも私を見て笑う。
何が面白いのか分からない
なんで?なんでなんだろう?
不思議とその感情しか、わかなかった
「わからない」
そう言ったらソイツが応えた。
「オマエって変なやつだな?w名前が無いとかさ?w」
私はこう思ったのだ
「つまんな」
夏が嫌い。
私から全部奪っていくから。
「名前教えてよ」
聞かれて答える名前は大体決まっている。
「リコ」
「ミオ」
「アンリ」
私に興味がない人は「いい名前だね」と言うし
私を知りたい人は「どう書くの?」と言う。
わかるでしょ?本当の名前じゃないの。
私がどんなに美しい名前だったとしても
相手には関係ない。
私にも、関係ない。
「これ、お前の?」
あのときハンカチを拾ってくれたあなたは
きっと覚えてないだろうな。
全部、あなたが好きだと言っていた季節から
とった名前だよ。
あなたを忘れた日なんて1日たりともなかった。
「ハル」
そう言って私を呼んでくれたことも。
好きな季節が春だと教えてくれたことも。
全部夢だったかのように
遠い夏の夜空が全部持っていっちゃった。
あなたも、思い出も、愛しさも。
ああ、だから夏は嫌い。
[私の名前]#19
『私の名前』
私に名前をつけてください。
これが私が貴方からもらう一番最初の形ある愛情です。
だから、どうか。
適当になんてことはやめてくださいね。
愛されていたことを。
生まれてからいつまでも。
噛みしめていたいので。
生きてる間に
何人の人が私の名前を呼んでくれるだろうか。
何人の人が私の名前を聞いてくれるだろうか。
何人の人が私の名前を覚えててくれるだろうか。
私の名前を
私はいつまで覚えてていられるだろうか。
私の名前は
父親が役所に提出する際
直前で
「これ逆の方が可愛くね?」
みたいな軽いノリで
書き直して提出したという
父親の超絶適当エピソードがある
(例 晴美→美晴みたいな)
母親がよく怒らなかったなあーと思う(笑)
私は気に入ってる
「私の名前」
お題〈私の名前〉
君の名前は━━━━━だ!
頑張って覚えてくれ…!!
PM 11:59
もうすぐ日付が変わる。日付が変わってしまうと私は記憶が全て消えてしまう病気、らしい。
「11:59だね。」
「ねぇ。1つ聞いてもいい?」
「あぁ、構わないよ。どうしたんだい?」
「何故そんなに私に構うの?」
「僕達友達なんだよ。君は覚えていないかもしれないが…」
私は私の無くした記憶を教えてくれる彼にずっと気になっていた事を聞いた。
けど私は00:00になると忘れてしまう。けど今日の私が気になったから聞いた。もしかしたら明日も明後日も聞いてしまうかもしれないけど…
PM 00:00
「貴方は誰?ここはどこ?私は一体…」
「おはよう。目が覚めた?君は事故にあってしまったんだよ…そして記憶を無くしてしまった」
「え、どういうこと?何も思い出せない…私は誰?」
私の名前は 久保貴之 です 元々は 中谷でしたが 結婚を機に 用紙に入ったことで 久保に苗字を変えました 名前の意味は 特に分かりません 気にしたこともないし 聞いたこともありません まあなんとなく 幸せになってください という意味はありそうな気はしますが 名前からま感じから感じることはそれくらいですかね 他特にありません 以上
私の名前をもう一度貴方に呼んで欲しかった…
でも、そんな願いは二度と叶わない…
何故なら、貴方は私の側をあの子と離れてしまったのだから
昔は、呼んでくれたのが当たり前だったのに
どうかお幸せに、そしてさようなら、私の初恋の人
私の名前は難読漢字
子供の頃から書けなくてずっと書きたかったあの文字
今ではすっかり慣れてしまったけど、たまに間違えられたりする
どうしてこんな名前にしたの?と聞くと
大切なおばあちゃんから取った名前だよ、とお母さんは答えていた
それからわたしの名前は、誇れる名前だ
読めなくてもわたしはわたしなんだ
誰であっても呼ばれるのは好きじゃなかった。
似合わないと自負していたから
だから、ペンネームを初めて作った時は
とてもワクワクして早く呼ばれたかったんだ。
ペンネームでの人とのやり取りは
気兼ねもなく、ただ楽しかった。
居たい時に居て
話したい人と話し
聴きたい声を聴いて
ネットの海原を自由に泳げた。
特定の知り合いもできて
現実もネットも案外悪くないって
そう前向きに思えるようになっていった。
けれど、なんでだろうか。
アナタに本当の名前を教えた時
本当の名前を教えてもらった時
それまでの楽しい時間より
ずっと幸せだと感じてしまったんだ。
名前を呼ばれるのは嫌だった筈なのに
呼んでもらえる事が何故だか嬉しくて
アナタを知れる事が幸せだと思う様になった。
いつか、また
隣合って呼び合えたらって
今もそう強く願っています。
ー 私の名前 ー
それは常に変化し続けてきた。時には何度も同じ轍を踏むことだってあった。
『姫林檎』は多分後にも先にもこの時だけのものだ。併せて『雪桜唄』も。
この時は所謂思春期真っ只中だった。自分にとっての可愛いもの、美しいもの、綺麗なもの、それをただ素直に、言い換えれば安直に使っていたのだと思う。今にもひび割れそうな心で必死に自分を飾ろうとしていた。
そしてそれは作者としての自分を体現したかった。その文字が綴り彩る意味をそのまま自分にも当て嵌めて見てもらいたかったのだ。
しかし歳を重ねる毎、作品を作る中で果たして名前があまりにも自己主張し過ぎるのはどうなのだろうか、という気持ちが自分の中で少しづつ顔を覗かせるようになってきた。その後しばらく創作活動から離れていた時期があり、新たに自分という存在を主張する時に、今度はシンプルなものが良いのではと思うようになった。
『まにこ』は「暇な子」と自分の本名を少しもじって作られたものだ。今度は作品を作るにあたり、そこまで主張せずに且つ自分を表現できていると思っている。
私の私だけの大切な名前だ。
私は名前で苦労した経験はない。それに、いわゆるキラキラネームの知り合いもいない。両親とは紆余曲折あり、自分自身も失敗は数しれずしてきたが、この「ファーストネーム」には恵まれたと思う。
飼い猫の三毛に「ミケ子」とつけるのは、シワシワネームなのだろうか。でも英語でもミケはMikeだというから、ある意味国際的かもしれない。たとえペットでも、食べ物の名前など奇をてらった名付けはあまり好まない。
キラキラネームをインターネットなどで見てネタとして楽しむにはいいが、実際名付けられた人たちを思うと複雑な気持ちになる。
知り合いの子どもたちの名も本当に至極真っ当な素敵な名前が多いが、現代ではかえって珍しがられるのかもしれないが、それでいいと思う。
題 私の名前
呼吸が浅くなっていく…目の前で大事な人の命の灯火が消えようとしている。
座り込んでいる金髪の少女は幸せそうな顔だ。
対して、ひざをついて膝をついている黒髪の少女は今にも泣きそうな顔をしている。
周りにいる部下はとても驚いたような顔をしている、当たり前だろう…自分達にとって敵な存在に対して涙を流している。しかもこの黒髪の少女は普段冷静で、あまり感情を出さないのだから。
金髪の少女が困った顔になりながら言葉を紡ぐ
泣かないでよ…___が生きてくれているだけで、私は嬉しいんだ。
黒髪の少女は涙声ながらも、半ば叫ぶように言う
無理に決まっているじゃない!お願い生きて…貴女がいない世界で私だけでどうやって生きていけばいいの?貴女がいなければ、私がここにいる必要なんてないもの!
そんなこと言ったらダメだよ…
金髪の少女はそう言って___の部下であろう人たちを見渡す
こんなにも優秀な人たちが頑張っているんだから、君が支えてあげないと……みんなも___をよろしくね。…………ねえ、私の名前最後に呼んでくれる?
『 』
消えるような声で黒髪の少女が名前を呼ぶ
………ありがとう
そう言って金髪の少女は永遠の眠りについた
私の名前
あなたに私の名前を呼んでほしいと願うことは悪いことなのかな…
「僕付き合ってきた人しか名前呼ばへんねん」
って言いわれた私。
ほぼ無理やり呼ばせた私の名前。
でも君は私の名前少しだけほんの少し照れくさそうに呼んでくれたね。
ちょっとでも好意があると信じていいですか??
実力に見合ってない様な称号は要らない
ただ、今回ばかりは自分に自信を飾ってあげたい
「『戸籍に読み仮名が登録されていなかった』。これを使ったトリックを去年投稿したわ」
俺自身は年が年だから、「優しい子になりますように」のレトロネームだが、毒母の影響で「優しさとか草ァ!」に育ったぜ。某所在住物書きは語る。
「読み方だけの変更よ。制度の穴を突いたやつ」
俺はこの抜け穴、残しといても良かったと思うけどな。物書きはぽつり、解説を始めた。
「例えば『夏美』と書いて『ねったいや』って読むとする。そこは『なつみ』だろって思うだろう。
可能だったのよ。少なくとも去年までは。『戸籍には読み仮名が登録されていないから』」
去年の時点で「2024年には法改正されるから、この変更は難しくなるかもしれない」と言われていたから、今はどうなってるか分かんねぇけどな。
物書きは当時の投稿を辿ろうとして、案の定スワイプが面倒になり、途中で諦めてため息を吐いた。
――――――
都内某所、某稲荷神社近くの茶葉屋、奥の個室。すなわち上客専用のカフェスペース。
『実は昔と今とで自分の姓名が違う』。
フィクションならではの衝撃事実を、1年前の今頃そのスペースの個室で白状した者と聞いた者がおり、
1周年ということで、白状者と傾聴者が待ち合わせ、同じ個室でランチを楽しんでいた。
「『附子山 礼(ぶしやま れい)。
私の旧姓旧名は、附子山礼だ』」
柚子とレモン香るかき氷を突っつきながら、傾聴者たる女性が1年前の白状者を真似した。
「……私もこーいう名乗り方してみたい」
いいな、い〜なぁ。 ツンツンさくさくさく。
スプーンで氷を崩しては、ひとさじすくって食べる。ちょっとカッコ良かったのが羨ましかったのだ。
白状者と傾聴者は、同じ職場で長い付き合いの先輩と後輩の関係。去年「私の名前」を白状した先輩は、旧姓を附子山、現在の姓を藤森といった。
「やりたいなら、やれば良いだろう」
私だって、私をディスった筈の加元さんに執着されて追いかけ回される、あの酷い恋愛トラブルさえ無ければ、今の名字に改姓などしなかったんだ。
白状する先輩は小さくため息を吐き、そうめんなどを柚子生姜の薬味と合わせてちゅるちゅる。
「改姓の申請方法と必要書類、教えてやろうか」
なお「酷い恋愛トラブル」については過去作、前回投稿分にチラリズムしており、より詳細なハナシは5月24・25日に遡るが、スワイプがただ面倒。
細かいことは気にしてはいけない。
「名字は変えたくないの。コレのせいでイジられたこともあるけど、自己紹介でバチクソ役立ってるし、ぶっちゃけ個人的に気に入ってるの」
さくさくさく、しゃくしゃく。
傾聴者であった後輩は、なおも氷を崩し続ける。
はた、と個室の出入り口を見た。
どうやら追加注文していた料理が届いたらしい。
「お前の鉄板だったな。ウチの職場に入ってきたときも、自分の名前をネタにした」
「『何年経ってもずーっと後輩。
私の名前は高葉井 日向、コウハイ ヒナタです!』
……だって覚えてもらいやすいもん。便利」
「なら『私の旧姓旧名は』の自己紹介は無理だな」
「『実は』の秘密がある名前ってエモ」
「お前だってギミックはあるだろう。『高葉井』と『後輩』のダブルミーニング」
「まぁ、それね。……それね」
で、「コウハイ」、お前さっきからかき氷ばかり食っているが、そうめんそろそろ本当に伸びるぞ。
先輩の藤森はそう言って、淡々と、猛暑払う美味を堪能してから冷茶で喉を潤す。
後輩であるところの高葉井はピタリ手を止めて、そうめんを箸でつまみ、ちゅるり。
「ところで附子山先輩、例の恋愛トラブル、解決してホントに良かったね」
ぽつり呟いて幸福にそうめんを食べる後輩の声に、
「えっ?」
先輩たる藤森は顔を上げ、数度まばたきして、
「あぁ……ありが、とう?」
後輩から珍しく、下手をすれば始めて「私の旧姓(なまえ)」で呼ばれたなと、
少しだけ、唇を穏やかに、幸福につり上げた。
私の名前
「私の名前ってなにか意味があったりする?」
むかし母に尋ねたことがあるけど、
特に深い意味などはなかったらしい。
ちょっとがっかりした。
この名前は気に入ってはいるけど、
なにか隠れた意味がないかって、
期待してたんだけどな。
それでも父がいろいろ字画を調べて決めてくれたそうだ。
――そうか。
意味はなくても、思いは籠められていたんだね。
私の名前
私が生まれる前の夜、ぽつぽつと落ちていた雨。
その音を聴いた母は、私に「あまおと」を意味する名前をつけた。
私の身の周りでは、それは珍しい名前だった。幼い頃の私は「もっと可愛いくて、他の子にも多い名前が良かった」とよく思っていた。当時の私は、親が名前に込めてくれた想いがよく分からなかった。
けれど、成長していくにつれ、唯一無二のそれに愛着が湧き、込められた温かい想いも理解できるようになった。そして何より、名前の影響か、今の私の身近な人たちには「明るさ」や「太陽」を想像するような名前が多い。彼らは「雨天」の私を照らし、晴れに導いてくれるような存在。単なる偶然かもしれないけれど、私の名前が違えば、彼らに出会えていなかったのかも。
雨は、私にとって思い出深い。しとしと降ってくる音を聴いていると、なぜかとても安心する。もしかしたら、私がお腹の中で聴いた母の鼓動と生まれる前の夜の雨音を重ね、思い出しているのかもね。
おいミケ
あらミーちゃん
ちくわ!おいでー
オレには沢山の呼び名がある
なんでもいいよ
美味いものくれるなら
誰でもいいよ
主じゃないから
主はオレをなんて呼んだっけ
忘れちゃったな、主の声
なんでもいいよ
元気なら
『私の名前』