『相合傘』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
執筆中……
「立て看チーム買い出し行ってきます」
ペンキの買い出しついでにクラスの他チームに必要なものがないか聞いて回る。
ペンキと養生テープと
「相合傘」が今日のテーマだ。相合傘というと、なんとなく恋人どうしがするイメージがある。なぜだろう、「あいあいがさ」の「あいあい」の音が愛を連想させるのだろうか。自分の人生経験では、相合傘の相手は家族であることがほとんどで、あまりロマンチックな記憶がないので、ここでは現実的な相合傘の注意点を3つほど書いておこう。
ひとつ。本来の傘の所有権に関わらず、背が高い方が傘を持て。背が低い方が傘を持つと、背の高い方に合わせて傘を高く掲げなければならず、とても腕が疲れる。
ふたつ。2人が平等に濡れるように持て。よっぽど巨大な傘でないかぎり、2人がすっぽり収まるのは無理だ。傘を持っている方が自身の頭上に傘をさせば、当然もうひとりの肩が濡れるし、かと言ってもうひとりを濡らすまいとして自分がずぶ濡れになるのも愛が重すぎる。なるべく平等に濡れるように調整すべし。
みっつ。そもそも相合傘なんかしなくていいようにしろ。相合傘は、2人の人間に対して傘が1個しかない場合の苦肉の策である。そうならないように、天気予報を見るなり、折りたたみ傘を持つなり、ちゃんしろ。以上!
「『あいあいがさ』って、こう書くのな……」
相合傘ネタ、5月29日に投稿しちゃってたっけ。
某所在住物書きは今回投稿分に悩み、天井を見た。
「シチュは作れるの。カンタンさエモくすんの。仕事に酷く疲れた後輩とその先輩でも放り込んどけよ、雨の中で先輩が濡れた後輩に傘差し出すから」
でもエモなお題には非エモで対抗したいのよ。物書きは己のこだわりを告白し、今日もため息をつく。
「ふーん、ウィキの『傘』の項目によると、『中国や韓国では、従者が主人に差し掛ける「差し掛け傘」はしばしば見られるけれども、相合傘は日本にのみ見られる図様である』。
『単純に例の相合傘マークが日本のローカルネタなだけです』じゃなくて?マジ?」
――――――
私がつい数ヶ月前まで勤めてた本店に、花や自然風景の写真を撮るのが趣味の先輩が居るんだけど、
その日久しぶりに一緒にごはん食べたら、珍しく腕を日焼けして少しヒリヒリしてそうだった。
日焼け止め、塗ってないらしいし、日傘も使わない民らしい。先輩、アカンやで(シミ予防、将来の皮膚ステータス、皮膚がんの潜在的リスク、美容)
で、腕をヒリヒリにしながら何を撮ってたかというと、やっぱり花、ハナ、はな。
物持ちの良い先輩が、最近敢えてスマホを新調したらしくって、その性能確認をしたかったとか。
「先輩リンゴフォン買わないの?」
「何故?」
「カメラ、バチクソ良い。2台持ち便利だよ」
「あのな。OS違いの2台だ。リンゴをカメラ専用にするとしても、私に使いこなせると思うか?」
「できるでしょ?先輩だもん」
「私を過大評価するな」
「できるもん。おいでませリンゴ教」
「つつしんで拒否申し上げる」
スワイプ、スワイプ、スワイプ。
元々撮るのが上手な先輩だから、画素数が変わったってことくらいしか、あんまり驚かない。
スワイプ、スワイプ。
先輩から借りたスマホに、すいすい指を滑らせて滑らせて、相変わらずのキレイな花びら、接写、青空と緑のコントラストなんかを見続けてたら、
突然、バチクソにかわいい写真がヒット。
相合傘だ。
子狐と子狸が地面にペッタリ伏せて、大きめのフキの葉の下で、相合傘みたいにこっちを見てる。
多分先輩のアパート近くの稲荷神社の森だと思う。
木漏れ日がところどころに光を投げてるから、
きっとそれは、日傘の相合傘だった。
かわええ(ポンポコこんこん)
「先輩こういう写真も撮るんだ」
「ドン引きしたか」
「なんで?バチクソにかわいい。上げれば絶対千バズできるよ。コンとポンの相合傘だもん」
「その前におそらくエキノコックス警察と過激な動物愛護の突撃を食らって面倒事になる」
「あっ。わかる。完全に脳内再現できる。なんならそこにインプレゾンビが湧くまである」
「あるな。あるだろうな……」
何枚か撮られてた、子狐と子狸の相合傘。
こっちを見て、コンポコで見つめ合って、子狸が背伸びして立ち上がったら葉っぱが頭に当たって。
狐の方がカジカジ、ちょっと茎をかじってみて、すぐに口を離しておキツネドリル。
ところどころ数枚、ピントがズレてぼやけてたけど、それらのかわいい相合傘は、私の心を癒やした。
「そろそろスマホ、返してくれないか」
「ちょっと待って。もちょっと見せて」
「そんなに良い写真でもないだろう」
「それは先輩の感想だし。コンポンかわいいし」
「コンビニで刷ってやろうか?L判の写真紙に?」
「あざす。コレとコレとコレとコレ2枚ずつ」
「待て。本気にしないでくれ。冗談だ」
「1枚50円で合ってる?」
「あのな?」
「合 っ て る ?」
「あっ、いいえ、30円です」
なんでこんなことになってしまったんだ。
いや、私が妙なことを提案した自業自得だよな。
先輩はぽつぽつ呟きながら、写真のデータを編集して少しキレイに調整して、それをUSBに移してる。
「他に相合傘写真無い?」
「黙秘」
ため息吐いて、小さく数度首振って、私をチラッと見て、それでもやることはやってくれる。
「ちょっと、待ってろ」
先輩は席をたって、外に出た。この隣は青いコンビニだ。そこでプリントしてくれるんだろう。
先輩を待ってる間、私はプリント代の現金の持ち合わせを確かめて、小銭を探して、
最終的に諦めてスマホ決済の方の残高を確認した。
『相合傘』
見ているだけで腹が立つ。
友達だった彼らに。
はじめて、仲がいい友達ができたと思った。
クラスは違うけど部活は同じで、趣味や好きなものの話をするのが楽しかった。
男の子一人、女の子一人、そして私、の三人のグループだった。特に男女なんて気にしなかったし、相手も気にしていなかった。
それなのにある日突然、女の子の方が、私に言ってきた。
「えーと、私達、付き合いました☆」
なんて。
なんだか、裏切られた気がした。
別にその男の子に恋心を抱いていた訳ではないけれど、なんだか裏切られた気分。
そしてとある日、
ふたりが物陰で顔を近づけてるのを一瞬見た。
そしてとある雨の日、
ふたりが相合傘をしているところを見た。
見ているだけで腹が立ってくる。
──友達だったのに。
この98%はホントの話。
土砂降りの雨の日
バスから降りると貴方がいて
茶化しながら入れば笑顔を向けられる
入ってみれば肩があたる
ずっと雨なんて止まなければいいのに
そうすればずっとずっと
雨があがると少し距離が遠くなる
【相合傘】#29
相合傘
「ねぇ 僕と一緒に傘に入る意味が分からないのだけれど....」彼は、不思議そうに
私を見る。
「せめて君の方に傘を傾けてよ君が濡れちゃうよ!」そう言う彼の言葉に私は
躊躇して傘をまだ君の方に傾けていた。
彼は、にっこり透明に笑って
「傘を君の方に向けて」と私に呼びかける。
私は、それでも傘を自分の方に傾けようと
しない 彼は、困った様に笑って
「僕は君の傘に触れ無いんだ だから
お願いだ 言う事を聞いてくれ」
彼は、懇願する様に私に頼む
私は根負けして とうとう自分の方に
傘を傾ける。
私は、何だか泣きたくなって唇をかみしめた。
(意味はあるよ....だって私はずっと貴方の事が好きだったんだから....)
そんな事今の彼に言っても困らせるだけ
分かってる....
貴方と触れ合える時に気持ちを伝えて
いたら私達の関係は、何か変わって
いたのかなあ....
でもそんな事になったらお互い辛いだけだ
透明で透き通っている貴方の身体を見る
雨で煙って貴方の姿が目を凝らさないと
良く見えない。
貴方の姿は私にしか見えない
だから今の私は、一人で傘を差して
独り言を言っている痛い人に周りの人には
見えるだろう。
でも 私は貴方の姿が私にしか見えなくて
ほっとしている。
もし他の人に見えていたら....
今の相合傘をしている姿が他の人に
目撃されていたら あること無い事
噂されて私達は、気まずくなっていただろう そうなっていたら たとえ付き合って無い事が事実でも貴方が本当の事を言ったとしても 貴方の口から否定の言葉を
聞いたなら 私はその場で涙を流して
いただろう そうして益々貴方を困らせていただろう.....
霊感なんて全然無い私だけど.....
今の透明の身体の彼を私だけが見れる事に
私は、神様に感謝した。
もう決して彼とは触れ合え無いけど
だから決してこの気持ちも言わないけれど
私は、心の中でこの雨に感謝して
彼に気付かれ無い様に 雨に濡れない彼の方に自分の傘をそっとまた傾けたのだった。
相合傘の中で
土砂降りの雨
二人だけの
秘密の会話
聞こえる?
傘に落ちる雨音が響く
雨音に紛れている心音が
君に気付かれませんように
相合傘
いつまで梅雨なのか知らないわ。まだ梅雨なのかな。
まぁいつまで梅雨なのかなんてどうでもいいや。調べても来年には忘れてるだろうから調べる必要もない。
それでお題は相合傘か。人生で全く縁のない言葉だ。誰かと一緒に傘を使ったことなんてありません。
とはいえ相合傘がどんなものかくらいは知っている。恋人と一緒に傘を使うことだろ。
別に恋人じゃなくても人と一緒に傘を使えば相合傘なんだろうけど恋人じゃないと相合傘感はない。個人的な感想だけど。
相合傘についてはこれくらいにして昨日は買い物にいくから日記が短くなってしまった。なにかやることがあると日記は手短に済ませたくなる。
買いにいったのは宅配ボックス。ホームセンターで二千円で買えた。通販でも同じくらいの値段で買えたけど通販は受け取りがめんどうだからホームセンターまで買いにいった。
どうも古い人間だからか通販より店で、ってことがよくある。
それで宅配ボックスを買った理由は宅配ボックスとして使うためじゃない。宅配ボックスはベランダに置いてゴミ箱として使う。
以前からゴミの置き場に困っていてな。特に今みたいな夏場は部屋にゴミを置いておくと虫がたかるからな。それを回避するための宅配ボックスだ。
それで昨日から宅配ボックスをゴミ箱として使っているけど想像以上にいい感じだ。いちいちベランダにゴミ出ししなきゃいけないのは不便だけどな。
今まではボックスに入れるとはいえベランダにゴミを出すのは抵抗感があってやらなかったけどいざやってみると全然気にならないな。これならもっと早くにやっておけばよかった。
♡
△
㈴|㈴
アナログなタトゥー。
一時の悪ふざけが僕の世代にまで残る。机の中心に彫られているせいでたまにペン先が溝にハマってプリントを貫く。
タツヤとアカリ。今ふたりは幸せですか?
相合傘
相合傘といえば、よく黒板にイタズラ書きされることが多いアレを思い出す。そこから実際に一つの傘の下に2人…と発展するといいよね。
女子校だったので相合傘をしたとしても友達として仲良く傘に入るような程度で、特に何もなかった。
だからと言って、別に羨ましくもない…
正直な所、相合傘するとお互いに半分は雨に濡れるので微妙な気がする。鞄を濡らさないメリットがあるくらいか。
2人入っても濡れない相合傘…
そのサイズはパラソルくらい大きくないと難しいだろう。取り回しがしにくいし、重いし、良いことがない。
このお題にしては本末転倒だが、やはり個々で傘をさすのが一番だろう。
これから梅雨がやってくる。
体を冷やして風邪ひかないようにご注意を。
相合傘
昔書いたな、と思い出した
叶うことはなかったけど、書くだけでドキドキした
家で、自分しかいない部屋で書いたのに
なぜか悪いことしたみたいにドキドキした
相手の名前も覚えていないけど、幸せに過ごしているといいな
(題目しらず)
バタフライエフェクト
よくわからない?
ではとある話を…。
細い道、前から人が歩いてきた
そのとき君はどうする
相手が遠くにいる時から
どちらに避けようか
どのくらい避けようか
咄嗟に考えるのではなかろうか
そしてすれ違いざまに
右、もしくは左に1歩動き通りすぎる
それが何人も繰り返されたら?
次第に目標地への到着時間が変化していく
多ければ多いほどに
時間が変化していくと
相手と出会う時間、出会う場所
思考にとられる時間までも
微妙にずれていく
その結果
あなたに影響を与えるはずだった
人、時刻、考えに至るまで
出逢えるかどうか変わってくる
逆に考えてみよう
あなたがその相手だとしたらどうなるか
あなたがその日その時その場所に
存在しているかどうかだけで
相手の生涯に長期的に影響を与えることになる
ただすれ違うだけ
ただ存在しているだけで
そしてそれは人とは限らない
存在しているだけで
存在を認識されているだけで
意味がある
世の中には相手の存在を
無視する人がいるらしい
いないものとして認識さえしない
それをその空間全ての人からされた時
その人は感じるのではなかろうか
この世にいない人間だと
人に影響さえ与えられない人間だと
意味のない存在だと
特別なことはしなくてもいい
存在するのだと
相手に示すことで
相手は意味のある存在に変わる
三角書いて
頂点から真下に線を引いて
線の左右に名前書いて
三角の上にハート書く
こんな簡単な絵なのに
可愛らしい思いが伝わるなんて
相合傘ってすごいな
#相合傘(2024/06/19/Wed)
あー!もう!
どうしたの 何かあったの?
いやな事あったの すっごい嫌な事
なんでそんなに怒ってるの
あのね、ボードにおかしな落書きされたの
どんな落書き?
いやなヤツとわたしの名前並んで書かれたの
うん おかしな書かれ方されたとか?
かき足されたの 線を
それって
さんかくに真ん中縦線
それは冗談でも許せん
あの子と相合傘するのは僕だけだ
『相合傘』
学校帰りにふと空を見ると「ポツリ、ポツリ」と雨が降ってきた。
傘を忘れた彼女は彼氏に入れてもらおうと頼みに行こうとしたその時・・・
目の前には決して知らない人では無い親友と彼氏が一緒に歩いているのを見てしまった。
「あぁ神様、こうなることを予想してこのような土砂降りの雨にしたのですか?」と思いながら静かに帰って行った
『相合い傘』
学校の黒板に
落書きしたり
されたりしたな。
相合い傘。
小学2、3年生の頃かな
朝、登校すると
黒板に大きな
相合い傘が書かれてた。
僕と
相手は
『いそにし』という
苗字の女の子。
鈍臭い僕に対し、
とても利発的で
男勝りな感じ。
僕が家の鍵をなくして
うろたえてる時に
一緒に捜してくれたり
僕が友達から
いじめを受けてる時に
助けてくれてたり。
スッゲエ頼もしい奴❗
僕はそういう認識だった。
黒板の落書きの件以降
疎遠と
なってしまったが
『いそにし』は
僕のこと、
どう思ってたんだろう?
今となっては
遥か昔の
思い出の中の存在。
今も元気でやってるかな?
君の涙の傘は
君の周りで雨が降る
ぽつりぽつりと雨が降る
少し暖かいその雨は
あなたの優しさの雨だ
ずっとずっとひとりで
闘ってたんだよね
怖いけど苦しいけど
頑張ってたんだよね
そんな大きな荷物
僕にも半分分けてくれないかな
一緒に乗り越えたいんだ
君の涙の雨は
いつか自然を良くする
だから今は僕の傘に入って
たまには相合傘もいいでしょ
もう君を悲しい思いには
させないよ
いつか雨がやみ
笑顔の太陽が出て虹が出たら
一緒に笑おう
『相合傘』
「雨だな、、、」
「梅雨ですからね」
最近出来た新しいパスタ屋がおいしいと女子社員達が話していた。
「夏目くんもランチ行ってきたら?」
ー雪村さんと。
僕と雪村さんのことを知っている女子社員の高崎さんが僕にしか聞こえないボリュームでそう言って、通り過ぎて行った。
「あ、傘、、、」
会社の正面玄関の外に出た瞬間、雪村さんはハッとして、しまった、、、という顔をした。
「抜かりはありませんよ?
僕、折りたたみ傘持ってますから」
スーツのジャケットのポケットから小さめであるが傘を出して、雪村さんと自分の間で広げた。
「小さいですけど、無いよりはマシです」
「助かる」
雪村さんがそう言って、僕を見た。
「役得です」
「、、、お前、その顔やめろ。腹黒だ」
「えー誰も見てませんって。
それよりもう少しこっち寄ってください。
濡れますよ」
僕はそう言って、空いた手で少し照れている雪村さんの細い腰を抱き寄せた。
「相合傘」
還暦を過ぎた世代の方には懐かしい光景と思う。一方、現代のマナーからは逸脱し、ある意味、器物損壊で捕まるようなこと。
修学旅行で有名な観光地に行くと、クラスのいたずら好きが、お寺の壁や柱に、クラスの男の子と女の子の名前を書いた相合傘を落書きしていたのを思い出す。
今では、いたずらじゃすまされない。子ども、親、先生、校長が謝らないといけなくなる。
もちろん、いたずらを擁護はしない。
ただ、今から約半世紀前の何というか、今とは別の世界に住んでいて、いじめもなく、そのかわり、ゲームも、スマホもない不便な時代だったけど、相合傘のいたずらがげんこつを先生からもらっただけで済んでいた頃が懐かしい。