『病室』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
病室
大学病院に救急搬送されて、事なきを得た、あの時‥その晚は病室に一人入院しました。
検査の結果問題なかったけど、一応一泊してってねと言われたわたし。ストレッチャーで病室に運ばれて、ベッドに寝かされた。
目玉を回して部屋を見回したら、白一色の病室。細長く、入口には多分トイレのドア。何にもない部屋。こんなところに、ずっとは居たくない。そう思った瞬間でした。
あれから一年ちょっと。今のわたしの健康維持は、救急車に乗りたくない、入院したくない、それが原動力になってます笑
病室で思い出すのは2回入院した事ある。2回とも美人看護士さんにあった事です。一番辛かったのは母が亡くなったのが病室でした。母が亡くなって今年で4年たちました。
お墓参り行った時はいつも一緒に眠る父方の祖父や母に僕を産んでくれてありがとうって言ってます。
家族が
救急車で運ばれた。
離れて暮らしていて
年末に会った時は
元気だったから
知らせを聞いた時
ほんとにビックリした。
今日は
主治医から
話を聞く日。
治りません。
って言われたら
どうしよう。
まだ
病室に向かう途中なのに
もう
吐きそうだ。
神様、
お願いします。
助かりますように。
#病室
「こんにちは、」
無機質な部屋に柔らかな女性の声が響き渡る。
「楓くん、体調はどう?」
「別に…」
楓と呼ばれた男性は窓から視線を逸らさずに無愛想に答える。
ニュースキャスターも笑ってしまうような、澄み渡る程の晴天の日だった。
「もー、冷たいんだから。」
困り顔で笑いかけながら女性は部屋へと足を踏み入れ、ベットに腰かける。
「……」
なおも視線を逸らさずに窓の外を見ている。
彼女も彼にならい、窓の外へと視線をなげかけると、
青々と天へと背を伸ばす植物が目に飛び込んできた。
赤、青、黄色_暴力的な程のビビッドカラーな花は彼の目を痛ませはしないのだろうか。
「ねぇ、」
どこか儚く危うい、青空と溶けてしまいそうな彼へと手を伸ばす。
ぎしとベットが音を立てた。
「ねぇってば、」
もはや彼のものでは無い柔らかな髪を撫でると、ようやくこちらを振り向いた。
「…うるさいなぁ、」
重たそうに点滴のついていない腕を上げ、弱々しいでこぴんを与える。
彼の照れ隠しの癖だった、彼は不器用なのだ。
「む、やったなぁ〜?」
わしゃわしゃと髪を撫でると、「俺は犬かよ」と小さく不服そうな声をもらした。
ひとしきり彼を堪能すると体を離す。
「ふふ、前よりも元気そうだね。」
「どうも。…で。何の用で来たの?今日平日だし、お前仕事は」
「え、今日は平日じゃないよ。土曜日だよ」
その言葉に彼は一瞬傷ついたような顔をし、またいつもの顔に戻りシャレを飛ばした。
"この病気のせいで、世間に置いていかれる気がするんだ"、と彼はいつぞやに語っていた。
「あれ、そうだったか。…ずっとここに居ると感覚が…夏休みの小学生の気分だ。」
「一言日記でも書いてみる?」
「バカ言え、俺の辛気臭い日記なんて誰が読むんだ。」
「私が読むよ。」
切り取られた絵画のような、そんな世界。
ポツン、と一人ぼっちの時もあるし、賑やかな声に包まれている時もある。
いつだって隔てて見ている空は遠くて、地面の感触も知らないまま見下ろして。
明日がどうなるかなんて解らないまま、夢を馳せたのはいつだっけ?
それすらも解らないまま、ただこの世界を享受する。
それがいつだって白い世界だとは限らないけれど、ね?
病室
4階のエレベーター降りて、左をまっすぐ行ったところにある君の病室。何度も行った道。毎日、毎日、君の笑う顔が見たくて。生きていることを常に確認したくて。
でももう行かなくていい。行っても、僕にふんわりと笑いかける君の姿はない。行きなれた病室、見慣れた景色
だけどそこに君だけ足りない。足りないんだ
真っ白で何もかも忘れさせてくれるような、
そんな病室の一室が気に入っていた私が居る。
私の世界は小さい頃から
病室の中だけ
外に出たことがない
私は難病にかかって死ぬまで入院と言われた
そんなの初めて聞いたよ
死ぬまで?
私はずっと病室にいなきゃいけないの?
外を見ると楽しそうに話してる人がいる
おしゃれして
メイクして
恋をして
彼氏を作って
友達にからかわれたり
それもちょっぴり嬉しかったり
そんなことができない
周りは高齢者ばかり
子供もいるけど
ほとんど話が通じない
はぁやだな
もう死んだら方がマシだよ
死ぬまで病院にいるのに
ここにいる意味ってあるのかな?
こんなことを毎日考えてる
その時担当の医師から話があると言われた
どんな話だろう
〈病室〉
真っ白な壁に囲まれ毎日を過ごす。
窓から見る景色は羨ましいほど輝いて見える。
自力では動けない。
この病室から出たい。
あの輝く景色に近付きたい。
#42【病室】
有り難いことに
今のところ入院をしたことがない。
だから、病室は未知の世界だ。
出来ればこれからも
お世話になりたくない。
だって、なんか怖いじゃない?
個室ならまだしも
大部屋だったら、きっと眠れないし
コミュニケーション取れないし
お見舞いに来てくれた人に
無意味に気をつかいそう。
あぁ。考えるだけで病みそう。
やめよう。
なるべくお世話にならない方向で
生きていこう。
うん。それがいい。
病室からもうずっと出ていない。
最後に出たのはいつだったっけ。
でも寂しくはないよ。
毎日君が来てくれるから。
僕は覚えてる限りこの病院の敷地から出たことがない。
そういう子はこの病院にたくさんいるけど、
仲良くはなれなかった。
みんな僕より体が強くて僕よりいろんなことができた。
僕にはできないことがたくさんあったから誰も仲間に入れてくれなかった。
昔から僕を看てくれている看護師さんがいた。
その人はずっと僕の担当だった。
最近はなんだか悲しそう。
僕は病院の子と仲良くなれなかったけど、
君は僕を見つけてからずっと仲良くしてくれてる。
初めて次の日が来るのが楽しみになって
初めてずっと起きていたいと思った。
そのくらい君が大好きだよ。
早く来ないかなぁ~
「おはよ、来たよ」
そうやって笑う君が早く見たくて、
たくさんの管に繋がれた体が今日もそわそわして落ち着かない。
この街ってデカすぎる精神病棟だから
俺もお前もやべー感じになってるから
今度こそ抜け出して見せるから
明日、もし晴れたら
一緒にお散歩にでも行こう
明日、もし雨が降ったら
雨音を聞きながら一緒に読書でもしよう
テーマ:病室 #262
病室から見える景色はいつも変わらない。
小説だとよくあるフレーズ。
でも私はそう思わない。
もちろん、病室から出た景色を知っている人なら、
そう思うのかもしれないが、
全く変わらないなんてことはない。
毎日違う鳥や蝶たちが空を切り飛び回る。
季節が変われば、
生き物の音も
植物の色も
人の声も変わる。
今日はどうやら夏祭りみたい。
私も着物着ていきたいな。
友達と花火を見て、
射的や金魚すくいをする。
りんご飴や焼きそば、かき氷を食べる。
彼氏と肩を寄せ合って、
丘の上の誰も知らない場所で
花火を見る。
そんな青春があることを私は知らない。
今日もまたこの窓から何度目かの花火を見て、
一人で頬を濡らすのだろう。
夢の中の私は看護師。
患者も私。
看護師の私は、病室で眠っている私の首を思いきり締める。患者の私はとても苦しそうで、芋虫のように気持ち悪く動いていた。
それでも私は無我夢中で、更に指に力を込める。
やがて私が動かなくなると、満足して私は私をベットから引きずり下ろし、窓から落とした。
患者の私は、会社の制服を着ていた。
そして看護師の私も、会社の制服を着ていた。
やがて看護師の私は、病室のベットに入り、眠りにつく。
明日もきっと同じ夢を見る。
同じことを繰り返す。
早く仕事を辞めたい。
病室
葛葉「俺は昔から病弱でよく入院していた。治っては発作で入院してのくり返しで友達は愚か知り合いも出来なかった、学校なら少しいる位で生憎友達が多く作れるコミュは持ってない。そんな中、こいつに会ってからつまらない病院生活に色が付いた、そして俺にトラウマを作った」
叶「ねぇ君名前なんて言うの?」
葛葉「(なんだこいつ?俺が言うのもなんだがいきなり話しかけてきてタメ口とか礼儀がない。)」
叶「僕は叶、今日から同室よろしくね!」
葛葉「俺は…葛葉、よろしく」
叶「葛葉はさーいつからいるの?」
葛葉「ちょっと前」
叶「そっかー」
と、たあいもない話をしてたら意外と仲が良くなった。だが俺はいつも短い入院だからすぐ退院する事になった。
葛葉「叶、じゃあまたな」
叶「うん!元気になって良かった!またね」
葛葉「見舞いに来てやる」
叶「偉そうなのなんなん?ww」
次の日
葛葉「よっ叶ー来たぞー」
叶「葛葉!来てくれてありがとう」
葛葉「調子はどうだよ」
叶「んーあんまり良くないみたい」
葛葉「そっか…まぁ元気になるまで来てやるよ」
叶「ありがと!」
次の日
葛葉「叶ー来た…って大丈夫か!?顔真っ青だぞ」
叶「葛葉大っきい声出さないでうるさい」
葛葉「ごめん…」
叶「言葉がキツかったねごめん」
葛葉「調子は…良いわけないよな」
叶「うん…悪化しちゃった」
葛葉「また明日来る…」
次の日
葛葉「あの178号室の叶と面会をしたいんですが」
看護師「あ…申し訳ありません178号室の叶様は容態が悪化してしまい面会不可となっております」
葛葉「そうですか…ありがとうございます」
次の日
看護師「叶様と面会出来ますよ」
葛葉「…!ありがとうございます!」
葛葉「叶!」
叶「く…ずは」
葛葉「あ…酸素マスク」
叶「よかっ…た会えてハァ」
葛葉「無理すんな…」
撫で…
叶「子供扱いす…んなよ」
葛葉「ww」
叶「ねぇ葛葉、死んでも友達だよ」
葛葉「仕方ねぇ奴だな」
ピーーーーーー
葛葉「叶なんの音…」
叶の目を見た時に気がついた目に光がない
これは叶の心音が切れた音だ
葛葉「叶?かなえ?かなえ!!!」
周りの人が気づいたのか医者が急いで入ってきた
医者「あ、8月2日20時49分ご臨終です。看護師さんご家族に電話を」
葛葉「か“な“え“ぇ…ヒグなんで死んだんだよぉ元気になって俺ん家でゲームするんじゃなかったのかよ」
それから俺は入院するたび俺の腕の中で死んでいった叶を思い出す
葛葉「ウッヒグ叶ぇ…会いたい…」
叶『そんな泣くなよ相棒!死んでも友達だって言ったろ!』
葛葉「叶?」
病室───
病室から見る、人、犬、猫、鳥、花。
とても美しく、醜い。
私は、この美しく、醜いものを見る。
自分もいつかこの苦しみから解放され
あそこを歩きたかった。
私はもう亡き、亡霊───
#病室
周りを見渡し、最悪だ!と顔を覆った
だって横にも前にも知らない人が寝ていたから。
カーテンを閉めても音も声も聞こえてくる。
今まで部屋に篭りがちだった自分に
相部屋はキツい!
事故に遭い骨折、完治1カ月。
だけど
そんな気持ちはどんどん薄れていった
横の患者はある日の会話で共通の趣味が見つかった
前の患者は学生時代大好きだった堀北真希に似てた
たまに自分を違う環境に置くといい
そんなこと誰かが言ってたな
気付けばよく笑う日々
人生捨てたもんじゃない
最高ー!
て叫んだと同時に
目が覚めた
いつもの天井…
あたしびょういんのおへやがきらい。
だっておじいちゃんおばあちゃんはくさったおにくみたいなにおいがするし、
だいきらいなちゅうしゃがいつもまってるから。
病室
そこで目が醒めた。
近くにある窓からは自分が最期に見た空とは違い、
輝く煌めきで満たされていた。
その煌めきに照らされるのは、そこらじゅうに散らばる
瓦礫と硝子たち。
とても美しく見えた。
だが、踏んで仕舞えば傷がついてしまう。
何しろ、今の自分は何故か裸足なのだから。
だけれど、「ずっとここにいても飽きてしまうだろう」
冷静にそう考えて、怪我をする覚悟で足を動かした。
こんな異常事態で、なにもパニックを起こさず冷静でいられる自分を不思議に思いながら。
足の痛みを我慢しながらも、暫くのあいだ歩いた。
幸い、そこまで広い病院ではないみたいで、
思っていた以上にすぐ出口らしき扉を見つけた。
扉のまわりにも矢張り、瓦礫や硝子が散らばっていた。
だけれど、そんなのお構い無しに、扉に手を伸ばした。
扉を開けた瞬間、とても眩しい光に包まれて、思わず目を瞑った。
暫くして目を開いた先にあったのは、
花だった。
余り見ない花が咲いていたものだから驚いたけど、
それよりも驚くことが起こった。
あの人がいたんだ。
足の痛みですら忘れ、思わず走った。
また会えたことの嬉しさで、泣いてしまった自分を優しく彼の人は包んでくれた。
とても幸せだ
あんな処よりも
ずっと ずっと。
あの人の後を追って、良かったぁ。