『特別な夜』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「特別な夜」
今日しかない
ふと、そう気づいた
もうずっと我慢していた
お母さんが平手打するのも
お父さんが私に色目を使うのも
お姉ちゃんが私をこき使うのも
でも
もう我慢の限界なの
ねえ、私あと半年で死ぬんだって
病院のお医者さんが言ってたの
なんでこんなになるまで病院に来なかったんだって、怒られちゃった
みんながお外に出してくんないから
私のことちゃんと見てくんないから
結局お前らに未来まで奪われる羽目になったんだよ
だから
だからもういいや
みんなは夕飯を食べてぐっすり
そりゃそうだよね
私が睡眠薬を入れたんだもん
ナイフを手に取る
家族の前に立つ
「さよなら」
ナイフを振りかざした
らん、らん、らららん
踊るように手を動かす
悲鳴が聞こえる
らららん、らん
気がつけば終わっていた
受話器の音
姉を殺すのが遅れたせいか
通報されてしまった
それでも構わない
私は外に出る
「綺麗な空、、、」
何日振りに外に出たろう
血だらけなのに、どこか清々しい
遠くからサイレンの音が聞こえる
捕まってしまう
それでもいいと思った
だって今日は、
私が家族から解き放たれてた
特別な夜なのだから
誰にも見せまいと
たくさん我慢してきたけど
今回ばかりはうまくいかなかった
「涙まで綺麗」なんて言うから
フロントガラスの外で並ぶ街灯が
余計に煌めいて見えたの
大丈夫だよ、と抱きしめてくれたその腕が
私を見つめる愛おしそうな目が
まるで初恋の時みたいな
そんなぎこちなさで
あの時は君も、さみしかったんだよね
きっといつまでも忘れない
君と私だけの、特別な夜
ー特別な夜ー
特別な夜
あなたと過ごす初めての夜…なんか、いつもと違う雰囲気に緊張してしまう…
大人の関係だって、もう何度かあるのに、同じ場所で、一晩中一緒にいるなんて、心臓が持たない…
ただ帰りそびれて、あなたの部屋に泊まるだけなのに、変に意識してしまう…いつもは、夜も一緒にいたいって思っているのに、いざとなると…
同じ布団に入り、灯りを消して、あなたの温もりに包まれているだけなのに…
"特別な夜"
フラッシュの中に見る永遠も、何度だって焼き増しを
もう覚えていない。
どこだったかも、誰と行ったかも。
ただ吸い込まれそうな星空と、幻みたいな流れ星だけが
瞼の裏に焼き付いている。
特別な夜
学校に行き勉強をして部活をし、帰宅。
講義を聴き、アルバイトに行き、帰宅。
家事をし、ゆうどきになり食事の用意。
会社に行き仲間と一緒に働いて、帰宅。
何をしていても、夜はやって来る。
日中の事柄を回想しながら、床につく。
毎日やってくる夜だけど、
毎日違う気持ちも、やってくる。
楽しかったな。
失敗したな。
悪い事してしまったな。
よくやり切ったな。
明日につながる事を夜に考える。
ありきたりの一日を締めくくるのは、
やはり、
明日に繋げるのは、夜であり、
僕にとっては毎日が、特別な夜だ。
『秘密のお菓子』
隣で寝ている彼がゴロゴロと何度も寝返りを打っている。眠れないのかなと思っていると、「ねぇ」と控えめに声をかけられた。
「起きてる?」
「寝てるよ」
目を閉じたまま答える。「起きてるじゃん」と小さく唇を尖らせる彼に、クスクスと笑う。
「眠れないの?」
「うん…今日お昼寝しちゃったからかな……」
眉を下げて困ったように言う彼。そんな彼に対し、私はにんまりと笑った。
「じゃあ……一緒に悪いことしちゃう?」
「悪いこと…?」
「そ、悪いこと」
首を傾げる彼に、パチリとウインクを返した。
「わぁ…!こんなにお菓子がたくさん…!」
目を輝かせる彼。机には色とりどりのお菓子とジュース。隠しておいたお菓子達を取り出してきたのだ。
「夜なのにこんなに食べていいの!?」
「うんいいよ。ただし、みんなには内緒ね」
「うん!」
勢いよく頷いた彼はクッキーを手に取り、口に入れる。「美味しい〜!」と笑顔を浮かべる彼を見ながら、私はチョコレートを手に取った。
いつもとはちょっと違う、特別な夜
【特別な夜】
『特別な夜』
年に一度の大切な日だから、
あなたの写真と乾杯をした。
お酒のせいで目から水が零れた。
早くあなたと乾杯をしたいよ。
この日は毎年、
いちばん最後に乾杯したのはいつだったかなって
カレンダーを見返すの。
それで、あなたと過ごした日を思い返すの。
今日はいつもよりも少しだけ早く寝るから、
夢の中で長く会えますように。
私は今年も、星を眺めながら願った。
眠る前にはいつも貴方のことを思い出す。
貴方との思い出が溢れかえって、
夢の中にまで貴方が出てくる。
きっとこの思い出を今後思い返す人は
私しかいない。
2人の思い出なのに、
大事に抱えているのは私だけ。
特別な思い出を抱えた夜。
私はひとりじゃない。
貴方がくれた時間が、私の中で再生しているから。
「特別な夜」 #254
スピーカーの隔たりや
首筋の紅い跡や
行き場をなくした涙
あなたがあるものを感じる夜
特別な夜
今日でやっとみんなと同じ年になれた
文房や雑貨のプレゼント!
大好きなクリームのケーキ!
何より大好きな人たちからのおめでとうの言葉!
嬉しいなぁ…毎日こうだったらなんて、思わないけど
今日は素敵で特別な日
そんな特別な夜ぐらいはさ…
自分の存在を認めて、安心して眠れるよね…
「特別な夜」
付き合う前から毎日電話して
気づいたら深夜になってたり
付き合って初めて一緒に過ごした夜
何もかもが特別だった
貴方と一緒にいるだけで幸せで特別だった…
貴方の存在自体が私にとっては特別なんだ…
「特別な夜」
よく出てくる
夜ご飯を食べて
家のお風呂に入って
家族と他愛のない話をして
寝る
そんな日常の夜ではなく
特別な夜
温泉に入って美味しい食事をする夜
旅行でお泊まり先で寝る夜
恋人と初めて一緒に過ごす夜
特別な夜が
人生で幾度か訪れる
非日常の夜
いつもの夜も楽しいけれど
特別な夜はもっと楽しい
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初めて君といる夜
雨音のせいで君の鼓動からを拾うことはできないけれど
もし叶うのならば
血が流れる音も、肌が擦れる音も
すべて僕のものにして閉じ込めてしまいたい
そんな、大きな愛を感じられた特別な夜
「今日は楽しい夜になりそう!」そんな言葉を聞いて、私の胸の高まりがより強くなるのを感じる。今日は彼女の念願の夢である遊園地へとやってきたのだ。お金は十分なほどには持ち合わせていないが、彼女のために奮発したのだ。今までのコトをすべて忘れた無邪気な彼女の顔を見ることこそが願いだ。実際に入ると、そこは想像に反して静かな場所だった。いや、日頃の生活音がうるさすぎるのかもしれない。どちらにせよ、このギャップは私たちの胸を躍らせる。彼女がわたあめというものを知らなかったのは驚いた。買ってやると、瞳を丸くさせて白い綿に埋もれていき、顔中べとべとになっていた。メリーゴーランドに乗っている彼女の姿は美しかった。彼女は鼻歌をしきりに歌いながら私の手を引っ張っていく。ここは本当に幻想のような場所だった。本当にいい夜だ。
チョコミルクティーで始まる
私の特別な夜。
外では風が強くて
窓がたまに揺れる。
読みかけの本や漫画を読んで
ほっと一息つくと、
部屋の電気を消す。
真っ暗になった部屋で見えるのは
天井に映る満天の星空。
プラネタリウムで
部屋の中に小さな宇宙が出来て、
私はふわふわと浮いた気分に。
全てを放り捨てて
私は今宇宙にいる。
手を伸ばしても
まだ星は遠くて掴めないけれど、
外から見る星よりずっと
近くて遠くて多い。
星座も見つけやすくて
探すのが楽しい。
少し飽きてきた頃、
よく見てみると
本当に綺麗で
感動してしまう時間。
それは
涙が出る時もあれば、
目を瞑って
まぶたの裏で感じる時もある。
自分はちっぽけで
宇宙へ行って
宇宙で本物の星を見ることは
一生無いのだと思うと、
やはり近いのに遠い。
過去現在未来を
全て見てきた星になら
地球の真夜中がどれだけ短いか
よく分かるだろうに。
今日あったこと、
明日あること、
将来のこと。
全部がどうでもよくなる
おまじない。
"Good Midnight!"
窓の外で黒い影が立ち止まる。
私は灯りを落とし、
台所に残った匂いをそのままにしておく。
呼ばなくても来る、と知っているから。
アレは学習する。
優しさと好奇心の曖昧な境界を。
与えたのは食べ物じゃない。
「また来てもいい」という許可の形。
夜は静かに条件を整える。
偶然に見せかけた反復、
危険を理解したうえでの、小さな選択。
私は扉越しに、自分の衝動を観察する。
特別なのは出来事じゃない。
何も起きなかった、その事実。
引き返せたはずの瞬間を
越えなかったこと。
それでも影は、確かにこちらを見ている。
次も来る、と約束する目で。
特別な夜。
私はまだ、餌を切らずにいる。
それが抑制なのか、期待なのか、
自分でも区別がつかないまま。
特別な夜
明日誕生日なんだよね。
君は、言う
今日は、1番若い時。
最後の時
だから特別。
【特別な夜】
皆が寝静まる頃
起き上がる身体
冴え渡る思考
僕の出番が来る
何でもない日を普通に過ごすことはできても
記念日やイベントもない日を
「特別な夜」に作り上げるのは難しい
少しだけ手の込んだ料理
気持ち程度の飾り付け
落ち着くBGM
雰囲気作りはそれなりに仕上がった
あとは
今日は何かの記念日だっけ?
いいことあったの?
って質問の答えを用意するだけ