『無色の世界』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【無色の世界】
無色。
色がないなら
味は?
匂いは?
手触りは?
音は?
無色の世界を
五感で感じてみよう。
きっと鮮やかに見えるはず。
筆先が震えている。絵なんて描きたくない。雪原のように真っ白く広大なキャンバスが怖い。たった一筆で汚してしまうから。
展覧会に絵なんて出すんじゃなかった。
美術部の顧問にそそのかされて、手近な一枚を出したら、それが
【お題:無色の世界】
#無色の世界
ありきたりかもしれないけど、
君のいない世界に、色なんて無い、
君がいないことが、こんなにも辛いだなんて、
思ってもなかったなぁ、
割れた窓から見えたのは
無色透明な雨の粒
僕の頬を伝う雫が
落ちて混ざって溶けて消えた
世界から色が消えたそのせいで目の中から情報が消えた
色のない職場に突如現れた
君は神だと誰かが言ってた
【無色の世界】
色がついた。睨んだ。汚されたから。見たことなかった色だった。気がつけば時が経っていた。
目を閉じて、落ち着けて。目指すのは無色の世界。色が無いことさえわからなくなりたい。
高次元存在から教わったこと 6
私たちは太陽の光を受けることによって
生きている。
太陽は24時間休むことなく、光を送り続けて
いる。
太陽の恩恵は、言うまでもないだろう。
また、地球にも私たちは生かされている。
母なる大地により、作物が育ち私たちの
食物となり、生きる活力にもなる。
太陽、地球は私たちに見返りを求めたり、
「これだけやっているのだから、何かほしい」
と私たちに要求したことが一度でもあるだろ
うか?
太陽、地球もすべて愛に基づいている。
それをありがたく思うことや感謝を捧げる
ことは地球人として大切なことである。
これをわざと地球人の意識進化を阻むために
わざとイエス・キリスト、釈迦を崇拝する
ように地球を支配しようとしている連中は
仕向けたのだ。
ちなみにイエス・キリスト、釈迦は彼らは
自分たちを崇拝するようにとの教えは広めていない。
彼らの共通点は、地球人救済のために
他の星からやってきた存在である。
これを機に、太陽、地球に感謝を捧げてみては
どうだろうか。
これが宇宙意識への一歩となる。
無色の世界を生きていたはずなのに、あなたに出会って世界に色がついて、もう無色には戻れなくなってしまった。あなたを失ったとき世界は無色に戻るのでしょうか?それとも真っ黒になってしまうの?
無色の世界。
無色の世界には
行けるかな?
無色の世界は
目の前に
あるかも?
見えないだけで。
無色の世界
色のない世界…
とても透明で透き通って…
きれい…
天使が住んでいるの
わたしは天使と友達に
なりたいの
天使のように清らかで
きれいな心に満たされたい
そう思う
無彩色の世界に生きていたとして、きっとそれは綺麗なのだと思う。
有彩色の世界に生きていたとして、きっとそれは汚れているのだと思う。
美しいものを美しく見せる有彩色に生きるか、汚れたものを覆い隠す無彩色に生きるか。
君がいてくれるなら、結局どこでもいいのかもしれない。
詩『土砂降り』
(裏テーマ・無色の世界)
今日は朝から土砂降りだ。時々稲光が空を切り裂き遅れて雷鳴が鳴り響く。まるで人の感情のようだ。喜怒哀楽の刺激を受けてから遅れてその意味がわかることがある。
無色の世界。
人は感情を失うと色を無くすようだ。
あの日からだ。
君が自殺しようとしたことより、その予兆に気づいていたのに知らない振りをしたことより、心の中の君への愛を否定し続けた日々が僕から色を奪った。
大人しい僕は時々いじめにもあった。でもそんなに激しいものじゃなかったから、台風のようにしばらくじっとしていれば通り過ぎていった。
すべてが守り。目立たないように生きてきた。
母のパート先の人で、母が親しくなったおばさんに会ったのは近所のスーパーだった。母の買い物について行った僕は、趣味である料理の材料を探していた。今度はシュークリームに挑戦するつもりだった。
そして、おばさんに会って紹介されて挨拶したときにおばさんの横にいたのが君だった。おばさんの一人娘で、障害者。目がほとんど見えないのだ。歳は僕と同じだった。
僕は生まれて初めて本物の目の見えない障害者に会い、どう接したらいいのか何て声を掛けたらいいのか戸惑ってしまった。
君は無表情で面倒臭いようにぶっきらぼうにして、立て続けに喋りだした。
「お母さん、驚いてドン引きされてる?」
「まぁいいや、この人、イケメン?」
「私の名前は◯◯◯、よろしく」
そう言って手を差し出してきた。慌てて僕も名前を言って挨拶して手を握った。小さくて白いその手は少し冷たかった。でも、とても大切なもののように感じた。
たぶん、もうそのときには好きになっていたと思う。
それからは家族ぐるみの付き合いになっていった。君の家にも何度も行って一緒に食事もした。君が障害者と忘れそうになるくらい普通に付き合えた。そもそも君は数カ月生まれが早いからと僕を子分のようにいつも命令口調で話してきた。でも慣れるとそれが居心地が良くなっていた。意地悪じゃなく、僕への思いやりを感じられたからだ。
出会ってからニ年も過ぎて早生まれの君は就職した。僕は大学の受験のために勉強で忙しくなり、二人はあまり会わなくなった。その頃から君の様子が変わってきた。ある一人の先輩から壮絶ないじめを受けていたことはあとから知った。
僕が大学生活をエンジョイして、君のこともあまり思い出さなくなったある日の朝に、その電話はあった。
「◯◯◯ちゃんが自殺したって…」
母からだった。
それは土砂降りの朝だった。
スマホのLINEに君からのメールが残っていた。
「出会ってから、楽しかったー」
「ありがとうっス」
「好き、じゃないっス」
「じゃ、また?笑」
土砂降りの朝は、いつも君を思う。
どこかで障害者の君を差別していたのかもしれない。君の未来を背負うには若すぎたと言い訳もできるけど、本気で好きになることが怖かったんだ。まだ本気じゃないと思っていたから。
大学を卒業して地元に就職できて故郷に帰ったら、花束を持って君の病院に会いに行くよ。
人生の色を取り戻すために。
そして、プロポーズ?…するために。
無色の世界だったら
「運命の赤い糸」って見えるのかな
無色でも、「運命」だもの、
赤色がはっきり見えるはず
何色もない無色の世界で見える
「赤い糸」はどんなに美しく見えるんだろう
「無色の世界」
打ち終わった後になると無色の世界に
行ってみたくなりましたね(笑)
僕の生きている世界は、無色だ。
友達もいる
食べるものもある
だけど、僕はサブ役でしかなくて誰にも見つけられない人生だ
自分も何をすればいいのかわからなくて、この世界に色があるのかわからない。
でも、きっと、僕を愛してくれる人が現れたら世界に色があるか確かめられる気がする。
僕は、恋もしたことない。
恋愛もしたことない
でもきっと(愛されたい)という気持ちがあると思う
僕を愛してくれる人が現れるまで
それまでは、色の無い世界で生きていこう
「無色の世界」
絵筆で色水を作る。じわりじわりと浸透する色たち。
画用紙の上を滑る彼女達はこの世界をどう彩るのか。
私のいる世界は無色で色などなかった
でも、色をつけてくれたのは支えてくれた人たちのおかげ…。
無色の世界
無彩色の世界に少女が居た。
少女は計略的な結婚をし、合理的に成功した。
この世界は直線的な都市とホログラムで構成されている。ホログラムが無くなればどこもかしこも剥き出しのコンクリートだ。
何も求められず、楽しむこともない。
極彩色の世界に少女が居た。
少女はセンセーショナルな恋をし、運を武器に博打的に成功した。
この世界は曲線と気分で構成されている。世界中にきらびやかなネオンが輝いている。
他人の悪意が蔓延り、非合理な慣習が並列し、感情に行きずりになる。
果たしてどちらが幸福なのでしょうね。
【無色の世界】2024/04/18
あとで書き直します。今日ではないですがインフルが治りました。
(二次創作)(無色の世界)
一面に広がる真っ白な、雪、雪、雪!
「…………!!!」
昨日までは秋だったのだ。確かに今朝、急に冷え込んだなとは思ったが、たった一夜でここまで雪まみれの世界になるなんて、誰が考えるだろう。牧場主ナナミは、外の世界に飛び出した。
「ひゃっはーー!!」
柔らかく冷たい雪の牧場をひたすらに走り回る。通った場所に足跡が残るのも良い。ついつい、その足跡を使って地上絵を描いてしまった。次に、雪玉を大量に作って積んで、次々に投げまくって遊んだ。中には花や木の実が入った雪玉も混ざっていて、ちょっとした宝探しやくじ引きのようだ。お昼ご飯を食べるのも忘れ、冬の作物を畑に植えるのも忘れ、ひたすら無色の世界を堪能し続ける。
やがて17時になった。
「何をしているんだね」
「ひゃっ?」
その時ナナミはちょうど、雪をかき集めて雪うさぎを作っていた。子供の頃、テレビで何度か見かけたことがあり、一度やってみたいと思っていたのだ。
やってきたのはフォードだった。フォードは、無言でナナミの前までやってくると、その手を取る。想定外の出来事と距離に、ドキン、と胸が高鳴った。だがフォードはどこまでも真面目な顔だ。
「冷え切っている。君の手まで色を失いかけているじゃないか。どれだけの時間、外にいたのかね」
「えっ……朝からずっと……」
「ずっと?」
フォードがナナミの顔をじっと見る。メガネ越しに、こちらを射抜きそうな紫の瞳は叱責にも、呆れにも見てとれる。その間、ナナミの手はフォードの両手に挟まれていて――。
(先生の手、おっきい……)
男の人なんだと意識した途端、今度は顔がぼん、と熱くなった。フォードは当然、こちらの変化など気付く気配もなく、ただただあかぎれや霜焼けについて注意喚起を続けている。変わらず真っ白な世界の中で、ただナナミの頬だけがほんのり色付いていた。
白々しい。
俺は、広場の前に集まった群衆を眺めて思う。
色がない。誰にも。
こんな状態で、投票で決定を下すなんてイカれてんのか、本気で、そう思う。
広場の真ん中、小高い演説台の横に並ぶ、いわゆるリーダー候補共も、みんな色がないのだろう。
現に今、演説台の上で演説らしき真似をしている奴も、大したことを言っているわけではない。
彼らは穏やかに、淡々と、言葉を述べる。
それを聞く人々も、淡々と、耳に音を入れ、情報を処理している。
皆一様に、ゆるゆると首肯いている。
ここは無色の世界。無色の国。
目に入るものは何もない。光がすり抜けるものばかりのこの世界では、光を拾うという前時代的な視覚機能では、モノはおろか、生き物、ここに住むヒトさえも認識できないのだ。
そう、ヒトも。
彼らはペスフィフル(透過)人。誰も光を反射しない。
そして、彼らはシンクロル(無色)人。
どの住民の思考にも意見にも偏りがなく、個々の個性も皆無に等しい。
皆一様に整列し、誰もが同じことを言い、同じことをし、同じものを目指し、同じ正義を語る。…いや、彼らに“正義”なんて偏った概念はないのかもしれない。
とにかく、思想もモノも生物も、何もかもが、無色透明の世界。
無色透明は、曇りなき純粋な健全世界などではなく、実のところ、偏りも個性もない集まりであり、それは何もないということである。
これが、俺がここに滞在して学んだ唯一のことだ。
…あまりに、濃く、一方的に偏った色に染まった、祖国に耐えかねて、真っ白のまま逃げ出してきた俺には、この世界の、ここの人々は_最初こそ魅力的に映ったものの_中途半端に梯子をずらされたような、奇妙な味気なさを感じさせた。
彼らに関わっていると、彼らの透けた体の向こう側に、中身のない、染まったことすらない、真っ白で白々しい、白紙が透けて見えてくる…そんな気がする。
…苦労も人生経験も何一つ詰まっていない、空っぽの俺も似たようなモンだが。
ふっと自分の手を見て、ギョッとする。
…俺の指先、色が無くなってきてないか?
祖国で叫ばれていた、とあるスローガンを思い出す。
「朱に交われば赤くなる」
…ここに長居するのはヤバいかもしれない。
俺は慌てて、彼らに背を向け、荷物を背負い直した。