『涙の理由』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
真っ黒の空のキャンバスに描かれた輝く星々。
今日も残業で帰りが遅くなり、時折空を見て家へ帰っていた。
綺麗だなぁって思っていると、見ていた星空が歪み始める。
なんでだろう?と思っていたら、いつのまにか私は泣いていた。
どうして毎日遅くまで残業しているのだろう?
どうして毎日こんなに気を遣わなきゃいけないのだろう?
どうして一人で夜道を歩いているのだろう?
どうして?が頭の中に次々と浮かび上がり、頭が破裂しそうだ。
無理は……よくない。
今度有給を取って、のんびりしよう。
でも、人手が足りないから有給取れるか分からないや……はは。
今の仕事を辞めて、別の仕事を探したほうがいいかもしれない。
私が、壊れる前に……。
自分の時間は大切だと、改めて思った。
すれ違った女の人が泣いていた。
仕事帰りにぼーっと歩いてたら突然視界に入ったからギョッとした。
彼女はなにがあったのだろう…
見知らぬ自分が声をかけられるわけでもなく、ただ遠くなっていく小さな背中を見送ることしかできなかった。
彼女が報われるといい。
幸せを小さく祈りながら今日も真っ暗な部屋を目指して歩く。猫でも飼おうかなぁ…
涙の理由…
毎日、病院に通っている
現在母は93歳…
もう別れはそこまできている
「後、1週間ですね」
事務的に医者は言葉を発する
数日前に会った時は何とか元気だった
けれど、猛暑で食欲は落ち、ちゃんと
食事も取れていなかった
来るべき時が来たか…
残された時間はわずか
毎日、毎日、母親の元に通う
悔いなく精一杯の事をしよう
そして小さな奇跡は起きた
すでに、20日が過ぎた
この間…色々な葛藤があった
余命を告げられ不安で夜中に1人
ベッドで涙を流し…
病院に行き「今までありがとう」と
母に感謝を伝え大きく頷かれて涙を
流した
母が消える事が悲しいのか、ちゃんと
お礼を言えた安堵の涙なのか…
真の涙の理由を知るのは
少し先になりそうだ…
それほど親の愛は深い
今日、もう一度伝えよう…
「お母さん、大好きだよ」
涙の理由
あなたの涙の理由など、知りたくも無い。
全くもって、下らないものだと決まっている。
だから、どうか、その口を開かないで。
会えない苦しみに
涙するから
逢える喜びに
涙するから
離れる寂しさに
涙するから
孤独を感じるむなしさに
涙するから
涙の理由
伸ばしっぱなしだった髭を剃った俺を見てパニックになった娘。顔を涙でぐちゃぐちゃにして、パパはどこ!?と大号泣。
あれから十数年。
隣に立っただけで舌打ちされる日がくるなんて。
『涙の理由』
なぜ、泣いてるの?
なぜ、涙が溢れてるの?
なぜ、何も言えないの?
なぜ、たくさん泣いてるの?
私の心の中は、いつもそればっか聞こえる。
何でだろう…分からない。
でも、分かったかもしれない。
誰かに、必要とされたい。
誰かに、信頼されたい。
誰かに、「居ていいんだよ」って言われたい。
多分、そうかもしれない。
涙を流せば心配してくれる。
それで____
𖧷涙の理由𖧷
話せるほど簡単じゃないよね?
小さな…いろんな…つまらない?…
理由が重なり合って
泣けてくるんだよね?
娘は泣いていた。
きっと、それが
涙の理由。
涙の理由
何もしてないのに急に涙が出たら
自分の中の警報がなってるってこと
しっかり休むのだ
ちょっとくらい逃げたっていい
失敗したって死なないんだから
喫茶店でコーヒーでもどう?
天邪鬼な私も貴方が急に体調を崩してそのまま亡くなってしまった時は号泣したよ。
天真爛漫で持病もなく元気だったのに、何故なんだろうね、ふたちゃん、、、私のかわいい愛犬。
#涙の理由
正直で涙もろいあなたが好き
干物の心が蘇るよう
♯涙の理由
涙の理由:
「人生は一回きりだから」って言葉、あるでしょ。アタシね、アレが大っ嫌いなの。
それを頭に置いてやれ大事な人には会いたいときに会いに行けとか、愛情や感謝は感じたとき伝えておけとか、バッカじゃないのって。
そんなの、できるならいつだってそのとおりやりたいに決まってるのよ。それでも大人になっちゃったら色んなことがついて回って、それどころじゃないときだってあるじゃない。
「こんなに大事なことを言うに事欠いてそれどころじゃないだって!?」なんて野暮なのはよしてね。大事なのは百も承知で、それでもどうしようもないことがあるって話よ。
言うが易しってよく言ったモンよね。天秤にかけられない大切ってたくさんあるから、とんでもない選択を迫られることもある。そのときその言葉に則って乗り越えられるって言い切れる?アタシは自信ないわ。
でもだからこそ、自分の気持ちは大事にしなきゃいけないって思うの。きっとこの言葉も元々はそういうことを言いたかったのかもね。
会いたいときに会いに行けなくても、その人を想う気持ちを大事になさい。
伝えたいと思い立った瞬間には伝えられなくても、その気持ちに沿った言葉や行動を選びなさい。
そう思い直したら、ちょっとは現実的な気がしてくるのよ。
そう思えたときから、アタシもここまでの選択を悔いないって決められた。友達と思ってたヤツがいなくなったり、親に泣かれたりしても、どんな風になってもこれが自分なんだってね。
ホラ涙拭きなさいな。ついさっきちょっと落ち着いた風だったのに、またぶり返しちゃったの?エェ?違うの?じゃあなんでそんな泣いてんのよ~!
涙の理由
いままでの友達と出会えてよかったなって自分で思ってないちゃう
親にも感謝です。。1人で3人姉弟育ててくれてほんとにいつもありがとうです🥲🩵
──【涙の理由】──
──息子の仕草に僕は、目を見開いた。
『おとー、おとー……どーしたの?』
マンションの、ベランダに置かれたパイプ椅子。 そこに座って、飴(本来ならタバコを咥えたかったが、息子も風呂上がりで、ベランダで涼んでる為)を口の中で転がしていた。
目の前の息子、7歳の柚希が夏休みの自由研究で作った【おとーさんとベランダですわるおいす】と貼り付けられたタイトルのままな、木の椅子にちょこんと座っている。そんな仕草を何気なく見つめていたのだが……。
冒頭の通り、息子が妙に首を傾げて、僕の頬をまだまだ小さな両手で掴んでから自分のタオルでパタパタと顔をたたいてきた。 どうやら、僕が泣いているようだ。
「おとー、どこか、いたいいたいの?」
幼稚園の頃よりも、語彙が増えてきた柚希に目尻が緩んだ。それでもまだ、他の子よりものんびりしているのは、おそらく、多分、僕に似ているのだと思う。
「んーん、ありがとうな。柚希」
僕の顔を未だに一生懸命ぽんぽんしていた息子の背中に手を回してギュッと抱き寄せるように近づける。 そして、額と額を付き合わせて、スリスリと。 目と目の距離が近い。 似たような目をした僕たちは同時に目を細めた。
「んもー、おとー、なあにー」
ケタケタとどこかくすぐったそうに笑って、軽い抵抗をする柚希の愛らしさに、また涙が出てきた。さっきとは違う、嬉し泣き?癒し泣き?だ。
「おとーったら、泣き虫さんですねー」
……ほら、まただ。どこか落ち着いた声のトーンで、小学校の先生の口調をなぞるような声色で。 僕から数歩離れた柚希が腰に小さな手を当てて困った顔をして、言ってきた。その言葉がどうしても、妻の、里奈の『樹くんは泣き虫さんですね~まったく』を想起せざるを得なかった。
さっきも、目の前に座ってた柚希が肌寒かったとき、ちょっと両手をさすさすと擦り合わせてから自分のほっぺにあてて顔を温める、(本当に温まっているかは不明だが)そんな仕草もまるで妻のようで。
目の前に居るのは息子なのだと、ちゃんと理解しないと、今すぐにでも里奈、里奈、なんて呼びながら抱きしめてしまいそうだった。
それ故に、僕は高ぶった感情をきっかけに、些細なことでも泣きそうになる……いや、もう泣いている。
それからスッと、片腕で思い切って両目の涙を拭い去り、少し重くなった柚希を抱っこするように立ち上がって、部屋の中に戻る。
「あぁ……」
ふと、冷蔵庫にある今日買っていたものを思い出す。 お風呂上がりのデザートタイムもたまにはいいかもな、と。
「柚希、今日はブドウを買ってきたから、おとーと一緒にたべよう」
「ぶどう!!? うん!あのね!うん!たべる!」
「ははっ……うん。たべようか」
そう言いながらソファーに、柚希を降ろして部屋を見回す。 これでもかというほどの散らかった空間を作り上げていた。 時間が無いとこうなるのはもう、仕方がない。
付けっぱなしだったテレビを消して、それから出しっぱなしのおもちゃを適当に箱にしまう。 正直、散らかした本人にやるのが教育のためだと叱られたら肩を竦めて言い返す事もできない。 だけど一つ言い訳をするのなら、大人が片付けた方が早い時もあるぞって事だろう。
ため息を軽くついてから机を見ると、柚希が冷蔵庫からブドウを取り出して準備をしているのを見て「ふっ」と思わず笑ってしまった。
ゆっくりと近づいて、ゆっくりとブドウを受け取る。手招きしてキッチンへ。 食べる前に洗うことを教えると、そんな些細な事も面白いのか目をキラキラしてる。
……あぁ、そういえばさっきの柚希からの、泣き虫さんですねーに答えてなかった。
「しらなかったか? おとーは泣き虫さんだぞ?」
「えーしってるー」
「あははは……しってたかぁ」
今日もまた、なんてことの無い日常にあたらしい色が塗り重なっていく。
【僕の涙の理由の大体は家族に起因されているな】
涙の理由
歳を重ねると、涙腺が弱くなるというのは本当らしい。ここからは少し下品な話になるので、嫌な方は読み飛ばすことをお勧めする。
15年ほど前、両親と僕でウチの中を片付ける機会があった。特段、理由があったわけでは無いのだが、何となく父が片付け始めたところに、母や僕が加わった形でいろんな物を整理していった。
そんな中、突然「ピッ」という聞き慣れない音が聞こえてきた。驚いた母が「今の音、何?」とビックリしていると、荷物に埋もれた父から「屁だよ!屁の音もわかんねえのか、お前は!」などとすっとぼけた答えが返ってきた。僕は、その音の正体がわかっていたので、突然、放屁した父に対しても、それがわからなかった母に対しても笑いが止まらず、涙が出るくらい笑ってしまった。
それからしばらくして、両親は熟年離婚をすることとなったが、今でも時々、3人で笑い合った日をおもいだす。
涙の理由
同棲をはじめて何回目かのケンカ。
彼女は大粒の涙を流しながら、何か言うのをやめた。
喉まで出た言葉を飲み込んでただ泣いている。
「泣けば、オレが謝るとでも……?」
バッと顔をあげて、彼女はオレを睨みつけた。
嫌な言い方をしたのはオレだ。
目を逸らし、深呼吸をした彼女はまた言葉を飲み込む。
「……もう、いい」と言い残し、風呂場へと消えた。
しばらくしてシャワーの音と彼女のすすり泣く声が聴こえてくる。
本当に些細なことだった。小さな不満がチリとなって溜まって大爆発。
売り言葉に買い言葉。オレは服を脱ぎ散らかし、彼女はよく物を無くした。
お互い様なのはよくわかっている。一度火のついたものを吹き消すことができないように、お互いにヒートアップして傷つけあった。
頭をかきむしり、ドカリとソファーに座る。
彼女が戻ってくる間に今の気分がマシになって冷静に話し合いできればいいと思いながらスマホを開く。
ロック画面には、三通ほどショートメッセージが表示されていて送信相手は同僚の前田だった。『これ、お前のか?』のあとに『画像を送信しました』『スタンプを送信しました』というメッセージ。
開いてみるとちょうど15分ほど前に送られてきたらしい。
画像はケンカの理由になった大事なボールペン。
オレは彼女が無くしたとばかり思っていた。
自分の事は棚にあげて、彼女を批難した。
前田にメッセージを送り、ため息を吐く。
どっと疲れが出て、一気に罪悪感に襲われた。
馬鹿なのはオレだ。
ガチャッと音がして、彼女が風呂から上がってきた。
火照った頬とは違い、目元も赤く腫れていた。
「あ、あの、さつきちゃん……」
じろりと睨みつけてくる。
「あ、いえ、さつきさん……」
スマホの画面が見えるように差しだした。映し出されているのは先ほど前田が送ってきたボールペンの写真だ。
「会社にあったそうです……。本当に悪かった……いや、ごめんなさい、許してください。このとおりです」
スマホを見せたまま深々と頭を下げる。
数秒経っても彼女は何も喋らない。ちらりと顔をあげて彼女を見るといまだ眉間にシワを寄せ睨んでいた。
「―――っす」
「んえ?」
「アイス、買ってくれたら許す……」
睨んだまま、涙の滲む目を袖で拭いながらそう彼女は言った。
「いくらでも買います! 服も片付けます! 約束します」
「……私も、気をつける……」
「仲直り、しれくれます?」
手を広げると、遠慮がちにゆっくりと腕の中に収まる。
ぎゅっと腕に力を込めると、さつきはオレの胸にぐりぐりと頭を数回こすりつけた、抱きしめ返してくれた。
これがオレとさつきの仲直りの決まりごと。
気づいてる 涙の理由を 知らんぷり
そっとしてくれる 友の優しさ
涙の理由
あなたと話していると
心がすごく落ち着いてきて
あなたが楽しそうに話していると
こっちまで楽しくなっちゃって
あなたが笑うと私も嬉しくて
あなたにからかわれるのが楽しくて
照れちゃって
もっと心くすぐられたくて
いつかあなたに想いを伝えたくて
いつかのあなたとの未来を想像したりしてて
ずっとこうしてたかった
もっと話したいのに
もうお別れの時間
また明日も会える
そう思ってた
君がいなくなるなんて思わなかった
想いは伝えられなかった
勇気がなくて…
好きだったのにな また会いたいな
また会いたいな…
あなたがいなくなって
心はくすぐられなくなって
どんどん心が痛くなってきて
あなたがいない日々を過ごして
いつのまにか涙が流れてた
あなたがいない小さい世界で
なんとかその場に順応しようとした
刺激は痛くて 結構痛くて
わたしの心は今もアザがあって
変わる前のわたしを受け入れてくれてた
あたたかい あなたが愛しかった…
でも今では愛しいって気持ちは
もうキュンキュンしてない
辛く悲しい 愛しい気持ちに
変わっちゃった
わたし変わっちゃったんだな
戻りたいな
キュンキュンしてたかったな
あたたかいあなたともっと一緒に居たかったな…
母と二人きりで話をする。何か話題を探さなければというプレッシャーのない純粋な共依存。自然と胸から熱が込み上がってきて目頭が熱くなる。声に抑制が効かなくなり肺から吐き出されるのは圧縮された過去の遠吠えだった。誰かに頼られて、愛されて、感謝されたい。この世界で必要とされる存在でありたい。そんな想いのこもった遠吠えだった。客観的な事実しか評価されない世界なら涙の理由も単なるアクセサリーでしかない。
題『涙の理由』
昔から君は泣き虫だった。転んで泣いて、いじめられて泣いて、果てには上手く折り紙が折れなかっただけで泣いていた。君以上の泣き虫を、僕は知らない。
それが、保育園の頃。小学生に上がると、君は声を上げては泣かなくなった。相変わらず泣き虫だったけど、押し殺したような声で泣いていた。中学生になる頃には、学校ではあまり泣かなくなった。それでも月に一回は泣いていたけど。
そして、高校生。君はすっかり強くなって、もう人前ではほとんど泣かなかった。本当は祝うべきことなのだろう。保育園からずっと一緒だった君が、少しずつ成長しているんだから。でも、僕は素直に祝えなかった。確実に変わっていく君が、弱さを失っていくのが寂しくてたまらなかった。僕はもう泣いている君を慰めることもできないのかと、今度はこっちが泣きそうになった。
高校に入学して2年。僕の生活は一変した。机の中に入れられたゴミ、汚された上履き、無くなる教科書。典型的ないじめだった。君は僕の異変になんとなく気付いていたらしかったけど、僕は全力で隠した。こんなこと君が知ったら、泣き虫な君はきっとまた泣いてしまうから。
けれど、結局バレた。一緒に登校して、靴箱を開けた瞬間紙くずが流れ出てきたから。なんとも手の込んだいじめで、ゴミと一緒に詰められた紙くずには、わざわざ僕への罵詈雑言が書かれていた。
「……ねぇ、これ何?なんでこんなことなってんの?」
初めて聞いた声だった。底冷えするような、本気の怒りが込められた声。あまりに冷たいそれに、僕は背筋を冷や汗が伝うのを感じた。もう誤魔化せない、そう思った。
観念して全部話すと、君は怒ったような、それでいて泣きそうなような、なんとも言えない顔をしていた。だから話したくなかったんだと思いつつ、どうすればいいか分からなくて黙り込んでしまう。君はその沈黙をどう受け取ったのか、突然僕を抱きしめてきた。
「え、あの……ど、どうしたの?」
驚いたせいで言葉が詰まりがちになった僕が問うと、やっぱり我慢できなくて泣き出してしまった君が言った。
「……気付けなかった……お前がこんなになってるのに、俺……」
抱きしめてくる腕の温かさに、僕までつられて泣きそうになった。それでも、堪らえようとしたんだ。
「なんで泣かないんだよ……泣いて、いいんだよ……!」
思いっきり泣きながら、それでも強い意志の籠もった光を失わない瞳で見つめられる。高校生になってから、ほとんど泣かなかった君が泣いている。ああ、これじゃ保育園の頃と立場が逆じゃないか、なんて思うが、じわじわと滲み出す視界は、もう止められそうにない。
堰を切ったように流れ出す涙は、いじめへの悲しみなのか、慰めへの喜びなのか、はたまた別のものか。泣いている僕にさえ、分からなかった。
テーマ:涙の理由