『海へ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
水の惑星と言われる地球
今は地上にあって当たり前のものも
全ての生命は海から生まれた。
青い地球の元から生まれたと思うと
自分の命すら不思議で美しく感じてしまう。
循環するこの世界は
海の水蒸気が雨へ
雨水は大地を潤し、作物を育て
山肌をぬって沢山の養分を川へ
そして海へと繋がる。
母なる海は、地上で生きることにした者達にも
恵みを与えようとしてくれる。
全てのものは海から生まれたのだから
この世界に存在する全ては
兄弟と言っても良いのかもしれない。
兄弟仲良く力を合わせて
本来の世界設定はどこまでも穏やかで
やさしい設定だったのかもしれない。
楽園を楽園たらしめないのは
少々寂しいことだ。
「海へ」
旅人よ
海へ還ろう
すべての荷物を手放して
あの美しい場所へ
還ろう
旅人よ
あなたの旅は終わりを迎え
ただただ、漂う
あの美しい場所へ
還ろう
【海へ】
海を見るたび思う
どうして自分は
こんなにも孤独なのかと
海。
2人で海に
行きたい。
綺麗な海で
2人で
楽しみたい。
綺麗な海に行くまでの
ドライブも
楽しみ。
夏といえば海。私は今、実家の田舎町にある海にいる。
そこには沢山の人がいた。夏休みだからだろう。
子供が海ではしゃぎ、
それを優しく見守る親。
友達とビーチバレーをして、
心の底から満ちた笑顔。
ああ、海はなんて平和なの。
こんなにも多くの人の想い出に
残っているのだから
海も幸せだろうな。
「千夏姉ちゃん、早う行くで」
「………」
「…姉ちゃん?」
「ああ、うん。今行く」
_2023.8.23「海へ」
〔ねぇ、今日も来たの?〕
岩場に隠れた、人気のない浜辺にのんびりと足を伸ばして座っているキミに、声を掛けた。
キミはパッと私の方を振り向いて、ニコッと笑う。
目元を緩ませ、何故か安心した笑みを浮かべたキミに、
私は呆れてしまう。
何故、この場所を知っているのだろうか。いつも思う。
〔今日は晴れだからまだ良いけど、明日は雨だってさ。
どうするの、キミ。〕
すると、キミは当たり前の様に、
「来るよ。絶対に。」
そう言って笑って見せた。
私は、
〔···ねぇ、何でキミは諦めないの?辛くないの?〕
キツい言い方をしてしまう。
だって、私は。
「だって、待つことしか出来ないから。
あの子は、絶対に約束を破ったりしない。」
キミは少し泣きそうな顔をして、海を見て、そう呟いた。
「あの子とこの海に、約束した。
また二人で一緒に、どんな日も、この海を眺めようって
笑い合った日も、喧嘩した日も。」
震えた声で言う、キミのそんな顔に、声に、
止まった筈の心臓がチクチクとする。
〔それさ、幼少期の約束でしょ?キミの言うその子は、
ずっと前に、忘れているんじゃないの?〕
私は、冷たく言い放つ。
お願いだから、その約束にずっと縛られないでほしい。
私もずっと、ここに居ないといけないじゃないか。
「でも、来てくれてるじゃん。こうやってさ。
姿は見えないけれど、声は聴こえる。
もう、それだけで、十分だよ。」
私の方を向いて、また笑った。けれども、涙が溢れている。
だから、忘れてほしかったんだ。そんな約束なんて。
もう触れないキミの顔に手を当て、涙を指で掬う。
でも、その涙の滴は、私ではもう救えない。
不法投棄です。
海を汚しています。
私は私自身の体から流れる血を海に捨てています。
急激な怒り。衝動。
そこら辺に落ちてた流木の枝で太ももをブッ刺した。
私は太っているかもしれない。
だって、陸上で夏まで走りまくってたもん。
夏の甲子園ばかり有名だけど、陸上だって大会があって、負けたら卒部。
本当は球技がやりたかったけど、陸上部に入って、短距離の担当になった。
一年生の頃は、全然ダメで、部活の友達とワイワイするのが楽しくて続けたような感じ。
二年生になって、コーチとか指導の先生が褒めてくれるようになったら、メキメキ早くなってそれが嬉しくて朝練も辛くなかった。
0.00秒の戦いに楽しさを感じた。
ただ、ショートカットで日焼けして、足は男子より太い。それが少し恥ずかしくて、好きな男の子がいたけど、告白する事もなく降られた。その子には色白で華奢な彼女ができたから。
それからは部活!走る!早く!
と、自分を鼓舞して部活中心の生活。
お父さんは呆れて、お母さんは成績の心配。
私には今しかない!とばかりに親のお小言なんて無視して部活にのめり込んだ。
遅くまで練習したくて塾もやめた。
大学はスポーツで行くから!と親を説得して高校三生。
春に一年生が入ってきた。
その中に明らかに早く走る子がいた。
同じ短距離で。
聞けば、中学ですでに全国で戦っていたらしい。
後輩だけど先輩みたいな、妙な感じ。
先輩として、負けてなるものかと、走る走る走る。
先生や親の言うことなんて聞いていられない。
私には早く走るしかないから。
夏の大会を前にあろう事か肉離れ。
全治4週間。
大会に出なきゃ成績もない。
スポーツ推薦以外考えてなかった。
もう、私より早く走る一年生が、インターハイに出るのはわかってる。
先生は怪我が治ってからまた陸上すれば良いなんて言うけど、私は今しかなかった。
もう、人生終わったと思う。
だから、いっそ諦めて、足が無ければいいと思う。
だから海に私の血を不法投棄。
携帯も沖に向かって投げ捨てたから不法投棄。
私も自分自身を海へ投げ捨てちゃえば良かったなって思うけど、太ももに木の刺さった女子高生がウロウロ歩いても変だし。
波打ち際に座って、私の血が海へ流れるのを眺めていよう。
【海へ】
海にはクラゲやイルカ、シャチ。
好きな動物しかいない。
だから今日も海へ行こう。
鏡よ鏡よ、この世で最も醜いのはだぁれ。
顔から少しずつ身体を、水面を破り沈めていく。
可愛らしい制服はこの顔にはあまりにも合わなくて。
浴びてきた視線はこの顔で生きるにはあまりにも痛くて。
陽光を照り返す生温かい水面がどこよりも心地よく、
そして底の見えない黒い潮はどこよりも冷たく傷を癒やすように冷やしていった。
制服はあっという間に水を吸い込み、底へと引きずり込むように身体に重く掴みかかる。
生きることを思い出そうとする身体の中へと容赦なく入り込む海水は肺も胃も眼球も味わうように浸食していく。
一抹の後悔をこれでよかったのだという冷めた熱が飲み込んだ。__はじめから、こんな姿で生まれたときから手遅れだったのだ。
太陽の美すら自分とともに青く暗い底へと沈める海へともう一度問う。
鏡よ鏡よ、この世で最も醜いのはだぁれ。
そして、そんなものすら受け入れてくれるのはだぁれ。
『海へ』
もし今小学生高学年だったら、
もし今中学生だったら、
もし今高校生だったら、
もし今大学生だったら、 と考えたとしたら
海沿いに落ちてるシーガラスを集めてたら
その時は「まだ」子供だろうな。
イスに座ってお酒を飲んでいたら
その時は「もう」大人だろうな。
海へ毎年行くとしたらその分、歳をとるだろう。
「まだ子供」だったのが「もう大人」になってる
そんな事あっという間に過ぎてゆく。
日が落ちてきたので、今年も海へ。
海水浴やBBQをする人が多いかもしれないが、
貝がらやシーグラスを集めるのも思い出作りになって、楽しい。
拾ったシーグラスを海水で洗い、ビニール袋につめていると
大人になった後のこういう時間って大事だよな……
ふと、そう思った。仕事に追い込まれるばかりで淡々と日々が過ぎていってしまう。
ラムネ瓶みたいな色のシーグラスをかざして見た夕焼けは、部活後のみんなで見たあの空の様だった。
#海へ
「海へ行こう」
突然の提案に驚く隙も与えられぬ間に
気付けば二人で波打ち際に立っていた
ぶり返した涙がポロポロとこぼれ落ち
大量の塩水と混ざって境がわからなくなる
「ここなら全部流してくれるから」
そう言って背中を優しく擦る手が
悲しみをぜんぶ、外側へと押し出してくれるようだった
(海へ)
海へ(運転がんばろう)
朝
地元から海を目指す
方角は東
なので朝日がまぶしい
夕方
海から地元へ帰る
方角は西
なので夕日がまぶしい
サングラスほしいわー
海へ
海、俺の住んでる所からは遠い場所だから、
実際見た事も行ったこともあまりない。
今日、久しぶりに海に来た
ツンとするような塩の匂い、引きずり込まれそうな程に大きい波、そして大きく鳴り渡る波の音。
俺は海に来ても入ったことは無い。
いつものように貝殻や綺麗な石、シーグラスなどを記念に拾って帰る君に似合いそうな綺麗なネックレスでも作ろうかな、
いろいろな貝殻や流木で何か作って部屋に飾るのもいいかもしれない。
俺は女だけど男みたいな物とか格好とかも大好きで、それでも君は「良いね」「似合うじゃん」「好きなことをするのは性別なんて気にしないでいいじゃん」
そんなことを言ってくれた。
それに俺は救われたんだ
君に、お返しをすると共にもっとたくさんあげたいななんて思ってる
今度一緒に海に行こうって誘ってみようかな…
海へ……。
海へ行って、船の上から突き落として、サメの餌にしたい。
あの悪女を……。
人のおもいを躊躇いもなく踏みにじった売女……犯罪者の娘、人でなしの今井裕子。
海へ……。
海へ行ったら、何に会えるのか?
まあ。膿が沁みることは、間違いないだろう。
ここらへんでいっか。
私は硬い石段に腰を下ろした。
さっきコンビニで買ってきた、好物のマヨコーンパンを
レジ袋から取り出す。
会社に行く前に、ここに寄るのが最近の私の日課だ。
朝ごはんのパンを食べながら見る海はきらきらしていて、
まだ眠たい私を起こして、やる気で満たしてくれる。
イヤホンをつけて、お気に入りの音楽を再生する。
よし。今日も頑張れそう。
『海へ』
「海…行こうかな」
私は呟いた
新しく配属になった部署の仕事に慣れないのだ
どっと疲れが溢れかえる
思い出しただけでたまらない
カモメが鳴く
水面が乱反射してキラキラと輝く
どんよりとした私の世界を光らせる
これが私にとっての海だ
#上下どちらからでも読める文章
作 有栖川
海へ
海へ行きませんか
忙しいのは、知っています
だけど、だからこそ
海へ行きませんか
忙しい合間に、のんびりと
会話はなくてもいいんです
貴方が楽しそうなのはわかるから
ゆっくりと、静かに
ふたりで過ごしたいんです
海へ行きましょう
暑い日なら泳いでもいいし
波の音に耳を澄ませてもいい
きっとリフレッシュできる
翌日また頑張るために
今日は海へ行きましょう
海へ、島へ、行きたいのは本当よ。
貴方に会えるから。
貴方に会えたら何を言おう。
楽しい事が言えるように祈ってる。
迎えに来てくれたら、尚、ありがたい。
海の彼方に、まだ見ぬ島があるのなら、行ってみたい。
海より深きもの。
海より恐ろしいものはない。
嵐の日に。
凪いだ風の日に。
航海の日に。
私は毎日、航海日誌をつけている。
航海長、それが私の肩書きだ。
海より深淵を隠したものは地球上に存在しないと、私は考えている。
「皆の者! 帆を張れ! 風をきって大海原を行こう!」
「航海長のお達しだ! 全速前進!」
と、船長のエスメラルダ・ドルカスは言う。
彼女は、このエーゲ海きっての大海賊で、海賊旗はエメラルド色に、ラムの樽、刃。
風をいっぱいに受け、旗は揺れる。
そうして、大海原に波跡をつけながら、進んでいく帆船。
風は吹いている。
私たちを祝福する風が。
船頭につけられた、アテネの神様が、海図と共に行く先を示す。
行く先は、黄金の国ジャパン。
船は、大量のラム酒を詰め込み、さあ出発だ! と息をあげる船長は、長い旅の始まりに、歌を歌った。