泣かないで』の作文集

Open App

泣かないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

11/30/2024, 12:12:27 PM

泣かないで
いつもきみは
女の子みたいで泣き虫だけど
そんなきみは好きだよ♡

きみが
泣きたくなったとき
わたしは
いつも鞄の中に
たくさんのハンカチを入れている

ハンカチは
すべてわたしの手作り
趣味でもあるからうれしい♡

わたしが
ちゃんときみの涙を
拭く役目になっている

まるで
お姉ちゃんみたいで
なんだか変な感じ

きみを例えると赤ちゃんみたい
子供をあやすみたいに
可愛い♡
よしよし
大丈夫だよって
慰めてあげたりもする

気持ちが優しいひとって
一緒に泣いてくれる
一緒になって
色々と考えて
胸が高鳴って
想いがあふれすぎて
涙に変わってしまう

泣くことは
恥ずかしいことじゃないよ
泣くことは
明日への糧だよ
泣くことは
自分自身を
変えてくれる第一歩

泣けば泣くほど
いつしか
きみの涙によって
わたしを
きみの心の中にある
涙の世界へ行ってみたい

美しい涙で作られた
お風呂とか
水の都と言われた世界の
涙のすべてを見てみたいから

11/30/2024, 12:07:06 PM

泣かないで


なんて身勝手なのだろう。
泣きたいのだ
悲しいから
辛いから
ソレを止める権利は誰にもない

だって
どうしようもない現実がそこにあるから
悔しい現実がそこにあるから
その現実から逃げられないのだから
絶対に向き合わないといけない現実は
もう目の前にあるからのだから

一瞬
せめて一瞬
この一瞬だけ。

下を向いてる今だけ
好きにさせろと思う

次、顔を上げたら
口角を上げてやってもいい
クソ喰らえ
誰がないてるって?
泣いてんのはそっちだろ
よく見ろよ
鏡みてみろよ

そっちこそ

泣いてんじゃねぇよ

11/30/2024, 12:03:01 PM

泣いちゃ駄目なの?
泣きたければ泣けばいいじゃん。
そういう時だってあるよ。
人生良いことばっかりじゃないよ。

11/30/2024, 12:01:12 PM

泣かないで、貴方が悲しむ顔が一番心に沁みる、

だから、後悔しないで、私を助けてくれた事を、

そして、今、私が貴方を助けた事を悔やまないで

悔いはないとは、言えないけれども、それでも、

貴方の笑顔を守りたかった、まだ、

終わらせたくなかった、この物語を、終止符に、

させてたまるかと、思い、体が勝手に動いて、

貴方の肉壁、いや、盾となって、救えた、

その結果だけで、幸せだったのだ、もう、私は、

間に合わないだろうけど、これだけは、

これだけは、言わせておくれよ、貴方に。

 



"貴方に会えたのは人生の中で一番幸せでした。"





その言葉に、貴方は、目を見開いて、涙が、

溢れんばかりに出して、悲しんでいた、

けど、言えた、これで、少しは後悔は減らせた、

のかもしれないな、まぁ、生まれ変わったら、

また、貴方の元へやってきます。

それまで、それまでは、悲しまず、その後の人生

楽しんでから、合流しましょうね、それでは、

お迎えが来ちゃったみたいだし、行くね。

元気で、居てくれる事を願っています。

さようなら、私の大切な貴方。

batend……?

11/30/2024, 11:59:21 AM

そんな風に泣かないでおくれ

 見ているこっちが悲しいじゃないか
 
 君は本当に悪くないよ

 あれは事故だったんだ

 わざわざ、墓参りありがとうな
 君だって忙しいのに

 元気な君を見ると、昔を思い出すよ


 ……?
  
 ま、待って、、
 君の隣にいる人は誰だ?

 見たことある…

 おい、親しげに話すなよ
 
 それに指のそれって…

 嘘だろ、、、○○、。

 だ、駄目だ!

 ○○は、優しくていつも笑顔が素敵で
 それに、あの日だって…

 君は
 僕の為に
 誕生日のサプライズをしてくれて
 ただ、君から貰った新しい帽子が
 風で……!!
 
 思い出したぞ…!
 そいつは、、

 あの時、俺の事を
 轢き殺した癖に
 そのまま逃げてそれで

 僕が幽霊になって彷徨ってた時
 ニュースでまだ捕まってないって…

 あぁ、、ぁぁあ!
 行かないでくれ!頼む!
 お前を巻き込ませる訳には行かないんだ!

          タイトル:泣かないで

11/30/2024, 11:58:26 AM

[泣かないで]#03
╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌

『…ぷはっ!』



また、できなかった

何度やってもできない

隣でやってた年下の子は

自分をどんどん追い越していく

悔しいなぁ…悲しいなぁ……



『"泣かないで"、前向いて、もう1回!』



その言葉を自分の心に言い聞かせて

息をめいっぱい吸って

また潜り込む

╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌  (夏休みに初めて泳げる数秒前の時の私より)

11/30/2024, 11:58:17 AM

好きな人ってだれ?
えぇここでは言えないよ
いいから教えてよお願い
んー、やだよ
大丈夫だから言わないよ誰にも
えーじゃあ…

めっちゃ自信満々に好きな人に聞いた
絶対私だ、好きな人私でしょ言っちゃえ

案の定違う子だった。好きな子に言われたのは

えっと、泣かないでね?

小さい私には大きい傷だったので思い出してしまう
絶対に泣くもんかと意地を張っていた小2
今は可愛く感じるもんだね

11/30/2024, 11:57:38 AM

彼が俺の腕のなかで泣きはじめてから、彼の背中をさすりながら、時折彼の肩と髪に積もっていく冷たい雪を払っていた。

「…そんなに寂しかったか、ごめん」
 背中をさすりながら冗談で言ったつもりだった。
 ツンデレな彼は寂しくても、そんなわけねえだろと食いぎみに反論してくるから。そういうところも含めて好きだった。
 でも今日はちがった。
 消えそうな声で震えるように、
「はんとだよ...っ、今までなにしてたんだよ、ばか...っ」
 なんて、抱きつく力が強められた。
「連絡しても既読つかないし、電話繋がんないし、そもそもなんも言わないで離れていくなよ...。こっちの気持ち、ちょっとは考えろよ..っ」
 毎日不安だったし、寂しかった────、と。
 こんなふうに泣いているのは、完全に俺のせいだった。
「...ごめん」
「許さない。...けど、生きてまた帰ってきたから許してやる」
 震える俺らの声が真っ白な雪に溶けてゆく。
「あと、...もう離れないって約束して。しないと許さない」
 とくん、とくん、と彼の鼓動が伝わってくる。きっと俺の鼓動も伝わっている。
「離れない、離れないよ。...ほんとごめん」
「...いい」
 雪にかき消されていく寂しい公園のまんなか。
 彼の背中に縋りながら、胸のなかで縋られながら、彼の背中をさすっては、たまに肩や髪にのった雪を優しく落としていた。



─泣かないで─ #128

(泣かないで、という言葉は個人的に好きじゃないかも。泣いて、のほうが好き)

11/30/2024, 11:55:51 AM

『泣かないで』

「でも、だって、離れ離れになっちゃうんでしょ?
もう、会えなくなるんでしょ?そんなのっ、て。」

拭っても拭っても溢れる涙に間に合わない。
私の頭の上にある貴方の手は暖かいのに遠く感じてしまう。いつもそうするように、彼は目線を合わせる為に少し屈んでくれていて距離は近いはずなのに。

貴方はあやすように優しく私を撫でてから頷いて、

「うん。ごめんね。でも、こうするしか無いんだ。
何をしてでも貴方に生きていて欲しいから。一緒に生きていたいから。
それに一生の別れでは無いよ。僕がそうさせない。
だから、信じて待っていて欲しいんだ。」

「…本当に?絶対迎えに、来てくれる、?」

「勿論。そのリボンをつけてくれている限り、何処に居たって見つけてみせる。約束はちゃんと守るよ。」

そんな風に言われたら、貴方の目で見つめられたら。断れるわけ無いじゃないか。例え可能性が低くたって貴方が言う事を疑う事なんて出来ないから。

「分かった。私、ちゃんとリボンと一緒に待ってる。なんなら貴方の事、探しにだって行くんだから。」

彼の悲しげな表情は緩み、少し微笑んで

「ああ。泣き顔も好きだけど前を向いてる方が君に似合う。君が探してくれるなら僕も負けないようにしないとね。」

撫でていた手で私の前髪をそっと上げて額にキスをする。涙の熱が貴方の熱で塗り替えられた気がした。もう、泣き顔も好きって何なの。貴方はよく私に敵わないと言うけれど、私の方がよっぽど敵っていないよ。

ねぇ、神様。今まで酷い目に遭って来た分、救ってくれたって良いでしょう?だからもし本当に居るのならどうか、彼を守ってあげて下さい。私の世界で一番大切な人を。大好きな人を。

11/30/2024, 11:50:02 AM

泣かないでって言われると余計に涙が出る

【泣かないで】

11/30/2024, 11:46:15 AM

お題『泣かないで』

 晩秋の午後、主様はコンサバトリーで秋薔薇のデッサンに勤しんでいた。
「随分前にフェネスと行った展覧会があったじゃない?あそこまで盛大じゃなくて、もっとこじんまりとした展示みたいなのができたらいいな」
 それが主様の目下の夢らしい。
 主様に目標があるのなら、それを叶えて差し上げたい。
 俺が頭の中で展示会ができそうな場所をピックアップしていると、主様はうーん! と大きな伸びをした。
「そろそろ休憩になさいますか?」
 俺の進言に主様はこくんという大きな頷きを返してくださった。そう、まるで幼な子のような。
「今日はチャイがいいな。とびきりシナモンが効いたやつ」
「フフッ、かしこまりました。それではミヤジさんを探してきますね」
 スパイスと言えばミヤジさん。ミヤジさんと言えばスパイス。この屋敷でミヤジさんほど美味しいチャイを淹れられる人はいないと思う。

 地下の執事室のドアをノックしようとしたら、ドアの方から開いてきた。出てきたのは探していた人物で、
「フェネスくん、どうしたんだい?」
とやさしく声をかけてくれた。

 キッチンでチャイを淹れるミヤジさんの手つきを覚えたくて、食い入るように見ていると、ミヤジさんが、
「私がどうこう言える立場ではないのだけど」
と、重い口を開いた。
「主様の想いへの返事を、君はそろそろはぐらかさずに伝えた方がいいんじゃないのかな?」
 小鍋の中でグツグツと煮えたぎるチャイを火から下ろすと、温めておいたポットに濾していく。
「いつかは熱い想いも冷めていくかもしれないけど、それを待つには主様の人生は短すぎると思うんだ」
「ミヤジさん……」
 二の句を次げずにいる俺に、「少しお喋りが過ぎたね」と言いながらスパイシーなお茶が香るトレイを渡してきた。
「君がどんな返事をしても、主様はいつか笑ってくれると思うよ。何と言っても私たちの主様だから」

 キッチンを出て、コンサバトリーに向かいながらミヤジさんの言葉を反芻する。
『主様はいつか笑ってくれる』
……俺は主様のことを信頼していなかったのかもしれない。それに主様ももう17歳だ。ミヤジさんの言うとおり、はっきりさせるのも優しさなのかもしれない。

 主様の待つテーブルに到着した俺は、
チャイをカップに注ぎながら、主様がいつも俺に語りかけてくださる「フェネス大好き。愛してる」を聴きながら曖昧に微笑んだ。
「……フェネス?」
 いつもなら、ありがとうございます、と笑ってみせる俺と雰囲気が違うことを察したのだろう。俺が何か言うより早く、主様のお顔がこわばった。
「主様……すみません、やはり主様のその想いに俺はお応えすることはできません。俺は執事で、その一線を越えることはできませんから」
 ワンテンポ遅れて、主様の目元に真珠のような涙がふつりと溢れ出した。
「フェネ、ごめ、今はほっといて」
 俺はそれ以上何も言えず、ただ礼だけしてその場を後にした。
 入れ替わりにやってきたミヤジさんに肩を叩かれ、それはまるで俺を労ってくれているように感じた。

 泣かないで、なんて言える資格は俺にはない。
 ですが、お願いです。いつかまた俺にも笑顔を見せてください——

11/30/2024, 11:46:12 AM

作品20 泣かないで


 今夜もいつもみたいに過ごしていた。
 いつもみたいに、なんとなくネットに触れて、なんとなく見知らぬ誰かに愛を呟いて、なんとなく気分を動かして、なんとなく口角上げて、なんとなく息をして。 
 なんとなく生きていた。
 それは、いつもと同じ。
 だけど今日は、変なのが一つ混じった。なんとなくこのままじゃ駄目だと思うよって。
 この“なんとなく”まみれの生活、なんだか悲しくないか?辛くないか?苦しくないか?この生活は明日もきっと同じなんだろ、変わることなどないんだろ?来週も、来月も、来年も。永遠に“なんとなく”。それってなんか、可哀想だな。
 そう聞かれたから考えてみる。悲しいどころじゃない。言葉では表しきれないほど苦しいし寂しい。冷たい。それはそんなのだ。と返す。
 あーあ。考えちゃった。気づいちゃったね
 漠然とした何かが私を襲ってきた。
 呼吸が苦しくなってきて、心臓が激しく動き出す。目と口から何かが零れそうになる。汚い。我慢しなくちゃ。
 ぎゅうって体を小さくすると、涙が溢れでた。声にならない叫び声も出てきた。
 何もかも全く止まらない。嗚咽が出ちゃう。嫌だ。誰かに見られたら変な奴だと思われる。笑われる。心配される。目立ってしまう。みられる。
 でもホントは、誰かに見られて、気に留めてもらいたいんでしょ?って、誰かが耳元で言う。誰なんだよお前。
 ぐるぐる考えが頭を巡る。そしたらその分、心が締め付けられる。助けて誰か。
 こういうときに、慰めと心配の言葉をかけてくれる人が、いればいいのに。泣かないでって言ってくれる人が、いればいいのに。泣くのも認めてくれる人が、いたらいいのに。何も気にしなくていいくらいに強く抱きしめてくれる人が、いたらいいのに。私が一人じゃなければ、いいのに。
 私は、これ以上泣きたくない。だれかこの気持ちをとめて。

 今夜は一人、部屋の真ん中でうずくまる。
 わたしはこどくだ。

11/30/2024, 11:45:34 AM

泣かないで


気づいたら泣いていた
迷子の子供のように
しゃくりあげて
ずっとずっと
そうしたかったんだね
泣いていいよ
私の中の小さな私
そうしていつか
また笑顔をみせて
泣かないで
私の中の小さな私
あなたはひとりじゃない

11/30/2024, 11:43:27 AM

泣かないで


「泣かないで」って
命令ですか 逮捕しますか
わたしが泣くと
面倒ですか 苦しいですか

「泣かないで」って
干渉しないで ほっときゃいいでしょ
ストレスホルモン
たっぷり流せば すっきりします

「泣かないで」って
しつこいですよ 嫌がらせですか
あなたが泣かせて
号泣させて 怒らせたのよ

「泣かないで」って
にらめっこして 笑わせる気でしょ
えっ?「泣かないでよぉー」
わたしが悪く 見えるじゃないの

「泣かないで」って
降参します わたしの負けです
やっぱりだいすき‼️
こっちにおいで いとしのネコちゃん

11/30/2024, 11:42:56 AM

僕があなたを傷つけてしまったのかな。

彼女は泣いている。

理由を聞いても、悲しいのか怒っているのかわからない。

なんて答える。

僕はどうしたらいいの。理由を話して欲しい。

言ってくれなきゃ分からない事もある。

僕に察する能力がないのかな。ごめんね。

がんばるからさ。

あなたには笑顔でいてほしいそう願うばかり。

笑顔が1番可愛いんだからさ。

【泣かないで】

11/30/2024, 11:42:28 AM

十何年かぶりにクリスマスツリーを用意した。
お気に入りの布屋さんで見つけた、赤いツリーがプリントされた生地。これを吊るせるように改造して、チープなオーナメントを縫い付ける。
てっぺんの星は、メタルっぽいゴールドで。
八芒星じゃないけど許してね。

来年のクリスマスは、きっと何もかもが変わっているから。

【泣かないで】

11/30/2024, 11:40:17 AM

妹の顔が歪む。口を大きく開けてツンザクような泣き声をあげる。
「いいじゃん!ちょっとくらい!なんでお姉ちゃんばっかり…」
丸い頬に涙が伝う。制服の袖で拭う。
なんでお前が泣くんだよ。
「どうしたの!」
すぐに母親が部屋に入ってくる。
妹によく似たくるくるの髪を振り乱しながら。
私をちらりと見てからすぐに妹に駆け寄る。
「中学生にもなって泣かないの。何があったの?」
小さい子をあやすように背中をさすりながら優しく声をかける。妹は勢いを増してしゃくりあげながら泣き出す。
「お姉ちゃんのワンピースを借りようと思っただけなの。明日の修学旅行の出し物で衣装として使いたくて。でも全然貸してくれないの。洋服いっぱい持ってるくせに。」
母親は少し気まずそうにこちらを見る。
「ねえ、少しくらい貸してあげることはできないかな?この子もちゃんとも物を大切にするタイプだから。気持ちは分かるけど、やっぱり家族仲良くするためにはそういうことも必要だと思うの…」
何を言ってんだこいつらは。
そもそも私のワンピースじゃない。
「私のママのワンピースだから。」
10年前亡くなったママが私に遺した唯一のもの。
衣装?ふざけんな。家族仲良く?私の家族はママだけだ。
妹の顔が凍りつく。母親は何も聞こえなかったかのように目を逸らし、小さく「行くわよ。」と呟いて妹を連れて部屋を出て行った。
ドアが閉まった瞬間、目の前がぼやける。

11/30/2024, 11:40:08 AM

【泣かないで】

僕は自惚れていた。
遠い夕暮れを背に、彼女を前にして。
当然だと思ってたんだ。
だって、小さい頃からご飯もお風呂も遊ぶのだって。何をするのも彼女と一緒で。イタズラする時だって、いつも隣にいる彼女は少しだけ困った顔で、僕が怪我した時にすぐに手当できるように着いてきてくれた。君に色んなもの見せる度、自分は彼女を新しい世界に連れて行ける素晴らしい人間だと錯覚できた。

そう、全て錯覚だった。

君が、仕方ないと眉を下げて笑う顔も。
君が、自分の事のように泣きじゃくって手当してくれることも。
君の方が泣いているくせに、「もう泣かないで」って無理やり平気そうな顔するのも。

僕が、彼女にとって特別だからそうしてくれると、勝手にそう思ってた。

きっかけはなんてことの無い、いつもと同じ、イタズラを思いついたなんでもない日。特段いい事がおきそうな予感が身を包んで、ポカポカと体が暖かかった。

「よーし、見とけよ」

目の前の彼女に向かってなんて言ったんだっけか。いつも使ってる最初の言葉しか思い出せない。それぐらい、大事じゃないことは錆びている。
だが振り返ったのは覚えてる。
そして。

次の瞬間、意識の外から飛んできたなにかが彼女の顔面にぶち当たった。

ぱっ、と赤い花が咲く。火花と紅い血で描かれたものが。
脳内フィルムで静止したその瞬間。
あとから聞けば、近くで遊んでいたガキどもが投げた爆竹が当たったらしい。

その後、どうしたのか覚えてないが、きっと親を呼びに行ったんだろう。馬鹿みたいに泣き叫んで。けれど、それはもう既に、この時点で終わっていたんだ。助けを呼ぼうにも間に合っていなかった。

死んじゃいない。

いっそ、そうなればよかった。


「ゆーくん?」
「お、まえ、その目……」

病室についた俺が見たのは固く閉ざされた目と、醜く爛れたまぶた。
彼女の目は火花を最後に光を映すことは無くなった。

「……ぅあ゛あ゛あ゛」
「大丈夫だよ、だから泣かないで」

取りすがったベッドから、最も助けてもらいたいはずの人が手をさし伸ばしてくる。俺が掴めない手を。
そして俺の世界からは色が消えた。彼女の白以外は世界が黒く見えてしまうようになった。


それから、俺は彼女の為に病室へ足繁く通うようになった。時にはひとりで、時にはクラスのやつと。
俺以外にも彼女の友達とか、通ってるやつは居たが俺ほど通っているやつはいなかった。数えてる自分が醜いことなんて分かっていた。
彼女には色んな話をした。外で何をしたか、どこへ行ったか、どんなものを見たか。彼女が好きなはずの話をした。だって、俺だけが彼女の光の代わりができるのだから。その筈なのだから。俺が1番彼女をわかっているんだから。光を失った瞬間も俺しか見てなくて、その辛さも共有できるのだから。

彼女の光を奪ったのが俺であれば彼女の中から消えることは無かったのに、と馬鹿な考えに身を委ねたくなってしまう。

いつしか、彼女は俺の前で笑わなくなっていった。わかんなかったからますます必死になった。
俺より少ないけど、定期的に通っていたヤツにも相談してやった。味方は多い方がいい。彼女はそいつの前では笑っていた。俺が外での話を10語るより、彼が君の考えたことに耳を傾ける方が良く微笑んでいた。指摘すると耳を赤くして、まぁ、とでも言うように手のひらを口に当てていた。それを見て彼が声を上げて笑い、君がそれにつられてクスクス笑い、俺も声を出さずに微笑んだ。

そのうち俺は病室に通うのを辞めた。

心が軋んでいく。ダメになったのだと理解した。


階段を一段一段と数えて、あなたの病室に向かう。
意味の無いことだ。いつもと同じ段数に決まっている。意味の無いことがしたい。病室があまりにも遠いから。願いは虚しく、いつの間にか足はあなたの病室の前にあった。

扉を開けた先で、夕焼けが茜く燃えている。病室で静かに何かを待つ影は珍しく1人で。邪魔を、してはいけない、そんな気が起こる。こちらを向いてない、今ならまだ引き返せる。
だからこそここで、茜色に焼き切らなければならないと改めて強く思い込んだ。
思い、込んだ。

「久しぶり」

掠れた声はあなたに聞かせていなかったからか、あなたに聞かれてしまうからか。だが、みっともなくてもそれは音の役割を果たす。

「久しぶり、ね」

彼女の顔には影がかかっていて、目元が見えない。
だからこそ昔のように事が運ぶような目眩がした。

「大事なことを伝えに来たんだ」
「私も、あなたに大事なことを教えたい」

両者の行動は一緒で。

「俺と付き合え」
「あの人のことが好きなの」

思いだけが決定的に違っていた。

いいや、きっと思いだけじゃない。

「あの人は、目が見えない私に無理に外を見る必要は無いって。想像するだけしか出来ないのに何もかも正確じゃない世界は辛いだろうからって、私に寄り添ってくれたの。あなたのお話も楽しかった、本当に。
でも、私には彼の在り方のそばに居たいと思ってしまったの」

赤い、あかい。
顔は影で見えない。ただ夕日を背に見える色は、あかい。あかくて切なくてあまいかげ。

「だから、あなたとは付き合えない。あの人と、付き合いたい」

思い違いも聞き違いもいっそ清々しいほど叩き割られる。笑うしか、道がなかった。

「あなたのことは友達として、好きだったわ。
これからもあなたの幸せを願ってる。」
「……なんだよ、それ」
「だから、もう泣かないで」

その言葉は、昔のようでもあり。
今が見えない彼女のものでもあった。

「何も、見えない癖に」

決定的に、全てが終わる音がした。俺は心臓をもぎ取りたい想いで、命からがらに病室から飛び出す。直前と同じように、口元は笑み。そして声すら抑えられなくなっていく。夕焼けと雨に見つめられながら、狂ったように俺しかいないように。笑って。笑って。笑い続けて、走り続けて。転んで。それでも離れたくて。血が出ても直す人はいないのに。俺はあなたのために笑い続けた。あなたのためと自分に偽って、壊れないように大事に大事になげやりに。


泣くこともできないんだよ、ばか。

夕焼けの底で、病室の雨が聞こえた。

11/30/2024, 11:39:03 AM

「泣かないで」

そう言おうと喉まで
出かかった言葉をのみ込んだ。

だって貴方は必死に
笑顔を作っていたから。

あの時駅のホームで
電車の扉が閉まり動きだしても
手を振り最後まで
笑顔でいようとした貴方。

きっと貴方は私の前では
涙を見せたくなかったんだね。

それが貴方の
最後の一時帰宅だったと
知ったのは大人になってからでした。

それから随分時が経った。
今になっても自分の無力さを
呪い続けてる。

11/30/2024, 11:36:25 AM

#泣かないで


泣かないで…

泣かないように生きて来た

でも泣きたい時

泣かせてくれる場所がなかった

そんなことに気がついた

それは

あなたが

泣きたきゃ泣いてもいい

そう言ってくれたから…

自分の為に泣くことが

できたあの日まで

泣かないで…

魔法の言葉

あなたが言うから

Next