『楽園』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【楽園】
悩みや苦しみのない、幸せな世界。
そんなものが存在するというのは幻想の世界でしかないだろう。人間は、幸せが続きすぎるとそれが“普通”に思えてしまうから。幸せなんて、長続きしないのだから。そうであるからこそ、時には嫌な思いもするし、もやもや考え込んでしまうこともある。けれど、それを乗り越えていけたなら、そこに少しの幸せが待っている。
楽園なんて存在しない、けど、その方がきっと幸せだから。
【楽園】
訪ねればいつも優しく微笑んで俺を迎えてくれた、貴女の暮らす小さなワンルームが俺の好きな場所。
貴女と居ると、自分でも驚く程穏やかな気持ちで居られる。
身の内に潜むどす黒い感情も。
時折暴れ出す、己に対する憎悪にも似た怒りも全て中和されて。
それでいて貴女の前ではいい人の振りすらしなくて良いなんて。
自分が受け入れられていると、素直に信じる事が出来たのは初めてだ。
他人を愛おしいと思えたのも、貴女が初めてだったんだ。
こんなに無数の人間が存在する世界で、俺が欲しいのは貴女だけ。
だから失いたくない。守りたい。
貴女の存在と穏やかなこの場所が、俺の聖域であり楽園なのだ。
あなたの腕の中は楽園。
私の腕の中も楽園。
ふたりでいればいいんだよ。
ね、そうでしょ?
今夜も楽園で眠ろう。
あなたから香るラベンダーは、夢の中でもいい匂い。
▷楽園
楽園
ムーミン好きにとってはムーミン谷は楽園。
でもまだムーミンバレー パーク行ったことない。
ママが好きだから会ったらハグしたい。
あとフレドリクソンのぬい欲しい。
楽園
まだ十代だった頃、楽園は、遠い世界の向こうにあると信じてた。否この歳になっても、未だに分からないけど。でも案外近いような気もしてきた。其れは、現実が現実として受け入れるようになったから?遠い夢物語から、細やかな幸せに気づき始めたから?如何せん自分は…
楽園
空に浮かんだ庭園には、それはそれは美しいひとが暮らしていたらしい。
長く透き通った髪を風に遊ばせて、小鳥も恥じ入るほど澄んだ声で自由気儘に歌い暮らすその日々は、大地から離れられない人間にとって天上の理想そのものだったのだとか。
「けれども、ねぇ。それならなぜ、そのひとは翼を棄ててしまったの?」
私なら、ずっとそこにいたでしょうに。
窓辺から空を見上げて呟いた少女へ、語り部は淡く微笑んだ。
「退屈だったからさ」
「楽園」
楽園って、どんな場所だろう。
苦しみのない楽しい場所って、私にとっては永遠に目覚めないことかも。
好きな人といるのは苦しみを伴う。親でも友達でも恋人でも。
娯楽だって、感情を動かされるから楽しいのであって、どんな映画や漫画やゲームも、すぐに飽きてしまうだろう。
だから、きっと、私の楽園には何もない。
ただ干したての布団でぐっすりと、明日も含め先のことは何も考えないまま眠りにつくだけ。
目覚めたら寂しくて怖くてそこは楽園ではなくなるから、死んだことにも気付かないまま、ただ眠り続けるだけ。
かなしいことや、つらいことが当たり前に起きて、
当たり前の顔をしてやってくる。
だから、楽園行きの切符を買った。
所要時間は分からない、
長い旅路が始まった。
今わたしは揺られながら道中を楽しんでいる。
車窓からは太陽の光が差し込み、照らされる。
景色が流れる。
車内はたくさんの人でにぎわい、互いを気遣い合っている。
色んなことばも飛び交う。
もうすでに楽園を垣間見ているようだ。
楽園とは、どんなに楽しいものだろうなと思いを馳せ、身を乗り出す。
到着のアナウンスが待ち遠しくて、耳をすませる。
そのあかつきには、きっと車内のみんなと手を取り合って喜ぶだろう。
われんばかりの歓声が起こるその時を待っている。
君といた時間は楽園だった
嘘をついていた君が消え去るまでは
それでも願いを残してくれたから
君と見ていた夢の続きをあなたと共に紡いでいく
(楽園)
ひたすら何もない道を歩いて行くと、あちらこちらに『この先、楽園』という標識が掲げられていた。
枝分かれした道は一寸先も見通せないほど濃い霧に覆われており、道をたどってみないことにはその先が何であるかもわかりそうにもない。
楽園と書かれた文字以外は見つけることができず、どうやら楽園かそれ以外かで道が分岐しているようだ。
「上手い話には大抵裏があるんだよなあ」
その先が気にならないと言えば嘘になるが、幸か不幸か男は用心深く、おいそれと足を踏み入れるような性格ではなかった。
最初に楽園とは書かれていない道を選んで、上りだか下りだかわからない道をただ歩き続ける。次の分岐まで長く歩いたような気もするが、ふしぎと疲れや空腹などは感じられなかった。
しかし、何度目かの分岐から眠気が襲い始めるようになった。ぐらぐらと揺れる視界に抗えず、何度か気を失うように眠っていた。
この場所には時間を示すものなど何もない。太陽もなければ月もない。道以外は無なのである。
自分がどれくらい寝ていたのかわからないというのは、恐怖以外の何ものでもなく、男は目が覚めるたびに生きている実感が湧くまでその場でじっとしていた。次に目が覚めないことも考えられる、と一人顔を青くさせて。
精神を削られながらも黙々と歩いていく。
今日なのか昨日なのかそれとももっと前だったのか、またもや分岐が現れて項垂れる。
「もうたくさんだ!」
いい加減にしてくれ、と叫んだところで誰の声も返って来ないことはわかりきっている。しかし、声を出さずにいるのもそろそろ限界だった。この場所にきてどれくらいの時が経ったのか定かではないが、男にとっては永遠とも呼べるほどの長さがあった。
そんな時にふと過ぎる。『この先、楽園』と書かれた道に進んだのなら終わりが来るのだろうか、と。神経がすり減ると、楽な方へと、終わりの方へと思考が誘導されていく。
まるで詐欺の手口のようだと鼻で笑いながら、男は頭を振って楽園とは別の道を選んだ。
「おやまあ、なんと執念深い」
そんな男をみている者がいた。その人物は僧侶の格好をしており、男とも女とも取れる声を響かせる。僧侶は錫杖を時折シャンと鳴らしながら、ゆったりと歩みを進めていく。
「彼にはぜひとも我々の一門の戸を叩いて欲しいものですねえ。そうは思いませんか?」
虚空にそう柔らかな口調で尋ねる。待てど暮らせど返答はなく「私もまだまだですねえ」と一人つぶやいた。
僧侶の視界には無数の彷徨う人間の姿が見えていた。その中でも一際低い位置で歩いている話の渦中である一人の男が、仏の誘いを何度も無碍にしていた様子も当然ながら見えていた。
この場所は僧侶が俗世を捨てるための無限である。本来ならば、心を無にして仏に真摯に向かう時に現れる空間のはず。しかし、男は何かの拍子にここに間違って入り込んでしまったらしい。
極楽浄土へ誘おうとしていた仏の御心など知る由もない男は、最後まで頑なにその選択肢を取らなかった。
「惜しかったですね」
僧侶の声が楽しげに響いたものだから、僧侶の周りにはどこからともなくお金がばら撒かれた。
「このようなことでは私の心は動きませんよ」
この仏はやたらと人の心を試したがるきらいがある。これも試練の一つで、施しを喜ぶそぶりを見せたらまた最初の修行へと帰すつもりなのである。何十年もかけてようやくここまでたどり着いたのにひどいものだ。
その日、ひと月ほど意識不明の重体であった一人の男が病院の一室で目を覚ました。
【楽園】
【楽園】
楽園はどこにあるのですか?
「聞いたことがある。楽園は、私たちが生まれる遥か前に存在していた、しかし、爬虫類が人間をそそのかし、果実によって楽園は去った。楽園はないのだ。」
『聞いたことがある。楽園は、死後の世界だ。天国は、楽園的である。』
(聞いたことがありません。)
なるほど、では、貴方にとって楽園とはなんですか?()さん
(分からない。分からないんです。私は、これ以上の楽園を知らないんです。)
どういうことですか?貴方は楽園にいらっしゃるのですか?
(はい。いまし”た”。もう、前世のことですが…記憶がないんです。幸せだったかもしれない前世のことが、家族は優しく、友人と切磋琢磨し、愛しいあの子を隣に置いて、子供に恵まれ、仕事も進む。こんな幸せなこと…でも…今は違う…いつもいつも失敗だ。)
そうですか。まぁ、興味…ないんですけどね
(あなたにとって楽園は何ですか?)
そうですね。私は、楽園にはいません。家族は私を捨て、友人には裏切られ、愛しいあの子さえ、僕のことを……仕事では毎日怒られてばかりです。だから、後世に期待しようと思うのです。だから……私は今から楽園に行きます。
(そうなんですね。それでは、さようなら。私も本当は、そちらに行きたいのです…しかし、枯れるまで完璧で痛いのです)
”完璧主義”も楽ではないのですね。しかし、不真面目すぎても善くはありません。最悪の結末を迎えます。
(世の中とは難しいですね。)
難しいですね。何処まで、真面目で不真面目がいいのか検討がつきません。
(楽園とはなんでしょうね?その答え、何処かでお会いしたら話してくださいね?)
会えるでしょうか?楽園で…
(どういうことです?)
私が、本当に楽園にいけると思いますか?
(え?)
あなたが楽園にいけると思いますか?
(え?)
覚えていないのですか?あの時に言われたこと
(前世のことを覚えていないのだ。)
違いますよー
(では?なんです?)
「 」の言葉です。
忙しくてストレスが貯まってしまった時によくやるのが
1人でブラブラ出歩く時間を30分でも1時間でもいいから作って
自分が欲しいと思ったものを自由に買って散財すること
財布との要相談だけどね笑
でもストレスや身体の疲れが貯まってるときは逆に何も考えずにそれを吐き出すのが一番有効だと思う
楽園と呼べるほどのものは自分にはないけど
たまに自分のために時間を割いて
自分を癒す時間に使うのも
今の世の中を生きる上では結構大切なことだったりするんじゃないかな
楽園は、
追い求めている限り、
決して辿り着けない
#楽園
好きなものだけを詰め込んだ
私だけの楽園
誰にも邪魔されない
私だけの場所
そう思っていたのに
きみは容易く
土足で入り込んできて
私の庭を荒らしてしまう
ぐちゃぐちゃに踏み潰されてく
赤いチューリップが痛く苦しいのに
きみの横顔がとても綺麗で
私は、いまだ忘れられずにいる
【楽園】
最近忙し過ぎて現実逃避したくなる。
私の楽園はなんだろう??
考えたり書き込んたりする余裕が無い
私の楽園とは〜?
そこには、自分が楽しいと思う場所だけの楽園
いつもと違う気持ちで楽しめる楽園
全てを忘れて楽しめる楽園
ここだけにしかない楽園
自分だけのパラダイス楽園
待っていても来ない。
そんなものはない。
今を生きているのに何故人はそれ求めるのか。
逃げるな。背を向けるな。立ち向かえ。
違う明日が来るように。
#楽園
楽園
7日目ー
気づくと7時はとっくに過ぎている。
私は常々、楽園のことを考えている。
今の世界から楽園へとつながるものを見分けようと。
悲しみの多すぎる今、とても難しいことだけど。
頑張ってる。……
なくなるものを見分けた方が簡単かもしれない。
不誠実。
誠実、それはもう淋しい言葉ではなくなる。
ということは言葉の裏を読む必要もなくなる。
裏切りもない。からっぽの言葉もない。
仲良しごっこをする必要もない。
石のような心を温めてくれるような言葉が溢れる。
そしたら君の心もまた生きることができるだろう。
「今から行っていい?」
仕事で疲れて帰宅し、甘いものを頬張っていたところに男からLINEが届く
これはいつものお誘いか、と胸が高鳴るのを抑えつつ
いいよー、とだけ返信をした
まもなくして呼び鈴が鳴る
この短い時間で身だしなみを整えた私は
玄関の扉を開ける
そこにはいつものように満面の笑みで
入浴セットを抱えた彼が立っていた
すると彼は開口一番、
「今日はどうする?コーヒー牛乳?いちごミルク?」
と興奮気味に聞いてきた。
私はすぐに答えた。
「いちごミルクでしょ!」
「おっけぇ!じゃ早く行こうぜ」
私たちの楽園は徒歩10分
最近改装した馴染みのある銭湯だ
いつになったら楽園にたどり着くのか
何も見えない
何も分からない
何も考えようとしない
何も感じない僕に
楽園は訪れるのか