『桜散る』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
桜散る
今日は風が強いなぁ。そんなことを思ったのは、窓から見える空を横切る雲たちがいつもよりも速いスピードで形を変えながら通っていくからだ。
せっかく満開になった桜もこの風じゃほとんど散ってしまうだろう。
儚いねぇ、そう呟きながらコーヒーを啜る。
別にお花見がしたいわけでも、桜を見たいわけでもない。
ただ、もう少しこの季節を味わっていたいのだ。
『桜散る』
夢を見た空色の水彩
梢と囁く新緑の若葉
忘れないから
安心してお眠り
ほら
梅のお姉様だ
手を繋いで
一緒にお上がり
足元に花びらを見つけた。
少し茶色くて萎れていた。
数日前、数週間まで美しく咲いていた桜はあっという間に落ちて、緑になっている。
桜散る、とは受験などで失敗した時に使う言葉だ。
散った桜の花びらは地面に横たわってる。
でも、桜自身は変わらず美しいままだ。
花びらから葉に。
鮮やかな緑色は、穏やかなピンク色と同じくらい眩しくて美しい。
だからきっと大丈夫だと思う。
失敗してもそれはきっと次に自分を輝かせるための糧になるから。
散った桜が姿を変えてまた美しくなるように。
【桜散る】
やっとの春、心の芽吹き
あなたを見つけて桜咲く
遅めの春、心が色づく
気付いてほしくて桜舞う
心は春、突然の雨が降る
打たれ流れて桜散る
#2
気がついたら私は車の中で眠っていた。
その時外から歌声が聞こえた。
歌声が聞こえる方へ自然と足が向かう。
その歌声はスーッと私の耳へ入ってくる。
(あ、、、助けてくれた人だ。)
「起きたか?」と優しい声。
『ごめんなさい、迷惑かけて。』と伝え
「もうあんなことをするな。生きてればいい事はある」
その言葉に涙が止まらなくなってしまった。
「また泣いてんのか?目が腫れるぞ。
家まで送る、どこに住んでるんだ?」
と言われ、自宅まで送ってもらった。
『あ、ありがとうございました。』
「早くお風呂に入れ、風邪ひくぞ。じゃーな」
『あの!名前!!!』
名前を聞く前に、去って行ってしまった。
自宅に戻り、シャワーに入った時
(あの人の歌ってた曲ってなんだろ、、、)
と頭の中でリピートされる。
その歌声は優しく人を包むような声だった。
気がつくとその歌を鼻歌で歌ったりしていた。
時が過ぎ、季節は春に移り変わり桜も散り始めた。
「 みんなにはまだ内緒な 」
「 …うん。」
そう言って嬉しそうに微笑む彼
シーッと立てた右手の薬指には
指輪がはめてあった。
「 ___卒業おめでとう。」
頭には桜が乗っていた。
「 先生、頭に桜が、…」
言葉を呑み込んだ。
「 ううん、なんでもない 」
「 そういえば、まだ言えてなかったことがあって。 」
下を向いて涙を誤魔化した。
「 ___結婚、おめでとう。」
桜散る
草木の緑が一段と濃くなって
だんだんと眩しくなって
日替わりの山の色と
真新しい生活が
次から次へ、押し寄せる
暖かい師走のよう
雲が低く見えた
私はまた
夏の入り口を探している
桜散る
あ、花がもう散ってる
早いなぁ
今年こそ学校、もっとちゃんと行かなきゃな
季節なんて一瞬で過ぎていくのに
俺は引きこもっているせいでなーんにも変われてない
桜の花がくるくる回ってる
追いかけっこ見てるだけでも楽しいな
桜散る
今年の桜ももうすぐ散る
今日は風が強かったから一気に散っちゃったかも
寂しいけど仕方ない
すぐに散ってしまうからみんなお花見を全力で楽しむのかな?
桜は散る瞬間も綺麗だったりする
最後まで楽しませてくれてありがとう
『桜散る』
受験に失敗したり失恋したりした時にも使う
その時は人生最悪ってくらい落ち込む
落ち込んだっていい
散っても翌年には必ず咲くから
桜散る
さくらの花びら散ってくね。
くるまの中からみる景色
ランチタイムに会えたのに
ちっともこっちを見てくれない。
隣にいるのに遠い人。
ルームミラーで後ろをみると
さくら並木が遠ざかる。
花びらたちが、踊るよに。
くやしいけれど離れられない。
桜のようになれなくて。
らくに考えられたらな。桜みたいに潔く。
ちょうど信号赤になり
横断歩道を花びらが
キャッキャと渡る 右から左。
ルームミラーからごあいさつ
さよなら、ありがと また来年
さてさて桜は上から下へ
くるりと廻っておちてゆく
らせんを描いておちてゆく
ちょっと不思議にきづいたかしら
「る」って言ったらわかるかな?
たてによんでね。
さ
く
ら
ち
る
桜のように美しく咲いて
散る姿までも美しい…
そんな終幕でありたいと願うことがある。
しかし現実は残酷だから…
美しく、散りゆく様すら遠くあるのだろう。
テーマ「桜散る」
桜散る
次は葉桜
柏餅
皆は、ピンクと言われたら何を思うのだろうか。
1番出てきやすいのは「桜」では無いだろうか。
私の通っていた学校には校門から校舎までの間が桜並木となっていた。(と、言ってもそんなに距離はない。)春の時期。新入生はドキドキ、進級生は一区切りついたという安心。新しい、出会いの季節。私が忘れられない人と会ったのはちょうど、桜が散りかけて、ところどころ葉桜となっていた頃だった。
「桜散るこの季節に」
私は、一生忘れないであろう人と出会いました。
窮屈な浴槽に携帯をはじめて持ち寄って逆上せるまで、すっと生身で、肌でそれを抱きとめては、返事を待ち続けていた。湯気をまとった指で操作すると水の足あとが点々とついて、それをタオルで擦って、そうやってしてずっと待ち続けていた。お外では、桃いろの花びらが枝たちから次々に身を投げている。それを止められるはずはない、痛みに揺さぶられて落っこちた眠りはいつも等しくやさしい。
みなちった みなちった たたかいに おもむいて
さくらちった さくらちった たびだちを みとどけて
みなった みなちった それぞれの ゆくばしょへ
お題:桜散る
桜散る
あの桜にのって
あなたへの想いも
運べたらいいのに。
[桜散る]
桜が散った。それはもう見事な桜吹雪として。
一際強く吹いたその風は、私の涙も散らして吹き過ぎていった。
「……はあ。失恋ってしんどい」
「保原さん、怪異に同調しすぎるのは危ないよ」
お向かいに立ってた東雲君が、さくっと私に釘を刺す。
「そうかもだけどさ。せつないんだもん。仕方ない」
私は目に残ってた涙を中指で擦りながら、失恋の余韻を吐き出す。
「東雲君は何も思わなかったの? この木がずっと、桜を咲かせ続けた想いを受け取ってさ」
「……思わなかったよ。だから“彼”は謝ったんだ」
「そっか。そうだね」
それでもしんみりしていると、東雲君は呆れたように息を吐いて背中を向けた。
「ほら。田原堂の餅グラタン食べるんでしょ。早く行かないと閉まるよ」
「あ。うん」
慌てて彼を追いかける。
追いつく直前、東雲君は私をちらっと振り返った。
「もし保原さんに好きな人できたら手伝ってあげる」
「え? なんで?」
「“彼”の気持ちは分かんなかったけど、保原さんが失恋する姿は見たくないからね」
だから安心していいよと言った東雲君の歩幅は、何故かさっきより少し大きかった。
蕩けるように滑らかな膚だった。淡く紅を溶かした背中に今を盛りと花の咲き誇り、花びらがはらはらと散り落ちた。掌に受け止めるとちりと冷たく、手の熱で儚く溶けてしまった。わずかばかり残ったしずくを戯れ舐めてみれば、芳香が鼻に抜ける。
「雪桜、と呼ぶのだそうです」
花に似て品の良い声だった。顔は知らない。室に招き入れられてこの方、こちらに背を向けたままだ。
「花が溶けてしまうので実を結ばず、種を成さず、挿し木しようにも伐られた枝は即座に枯れてしまう。おまけに宿主を選り好みするものだから、今はもうこの背に咲いているので最後なのだとか……ああ」
吐息が熱を帯びれば膚はいっそう紅く染まり、花の白さを引き立てた。紅と白と、二色の花のようじゃないか。耳元に囁きかければ、喉を鳴らして笑う。
「いけませんよ、そんなに熱い息をかけては。花が全部溶けてしまう。……それとも、あなた、この忌々しい花を散らしてくれますか。憑かれて以来、寒くて寒くて、仕方がないのです」
今までに九百九十九人と寝たのだと言う。
皆、凍えて死んだと言う。
「あなたさまで千人目、この度こそは悲願の叶う気がいたします」
成就するのは花だろう。千人目の肥やしを得て、ますます美しく咲くだろう。この身は既に凍え始めている。
嘲笑うように花吹雪が舞った。
ゆっくり
ゆっくりと
空に舞う
ひとひらの
花びら
今は
さよならだけど
かならず
戻ってくるからって
あなたの声が
聞こえたような
気がして
空耳かな..
桜散る
木の下で
忘れられない
大好きな
あなたとの
想いで涙に
ありがとう
#桜散る
あぁ、あの子ねぇ···
あの子は、物語の主人公のような女の子だった。
おうちが裕福で、子どもの頃からバレエやピアノ
お嬢様を絵に描いたような。
でも、芯は通っていても我は通さず。
誰とでもそつなく付き合っていて嫌みが無いのが
逆に嫌みみたいな子だったように思う。
わたし?
わたしはあの子の幼馴染み。
子どもの頃からの親友で、あの子に感化されて
わたしもバレエやピアノにくっついて行ったの。
あの子が輝いていたから、
地味な方なんて影で言われていたの
わたし知っていたのよ···
でもこの間、試験のラストチャンスを
わたしが掴み取ったの!
もう地味だなんて言わせない。
次に輝くのは、この私よ!!
なぁんて言う劇がこの桜散る頃に、
始まるとか始まらないとか~