『桜散る』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#桜散る
もう桜の時期は終わってゆく___。
満開だった桜が、
そよ風に吹かれ、
ヒラヒラ舞って、桜散る。
その中でも、
桜吹雪ほど美しいものは無い。
桜、
散って終わりを告げる。
今年も素敵な思い出を作ってくれてありがとう。
来年もよろしくお願いします─────。
好きなタイプ
僕がもし突然いなくなっても
ちゃんと自分で生きていける人
/桜散る
桜の木の下には死体が埋まっている。
死体を栄養にうつくしい花を咲かせる桜の花の寿命は恐ろしく短い。
「綺麗なのはいいけどこんなにも短いなら、桜の栄養には、なりたくないなぁ」
「また死ぬ事かよ」
舞い散る花びらを楽しむこともしないアイツを見て、相変わらずかと呆れた。
「そもそも、僕が死んでもあんな綺麗な花は咲かないか」
「間違いねぇな」
ただふたりで笑った。
アイツは自殺をどれだけ言ったって辞めないし、俺はそれを否定しない。嫌いあっているくせに、互いにいなくてはならない、唯一無二の存在だとも認めている。
付かず離れずのこの絶妙な距離感が心地良い。
桜が散っていく。
アイツもいつかその命を散らすのだろうか。
「手前といると花見も満足に出来ねぇな」
「君が連れ出したくせに何さ。それ」
「次は夏の花火でも見に連れ出してやろうか?」
「なぁに?デート?」
ふざけたやり取りも冗談なのは半分だけだ。残り半分は、案外俺の本音だったりする。春が終われば夏が来る。夏には花火、秋には紅葉、冬には雪景色。
それらを見させる為に生かす。
アイツが居なきゃ俺の人生がつまらねぇからな。
今年も、桜の季節は終わった。
毎年、あっという間のように思う。
あまり見上げることはしなかった。
きれいだとは思うのだけど、
いろんな事がスタートするこの季節とセットの
ように咲くのが、この季節を苦手とする私の
気持ちがあまり動かないのだ。
満開も素敵だが、それよりも散っていく様が
私は好きだ。
はらはらと散るその姿がきれいに思う。
儚さや一抹の寂しさを感じながら、
その中を歩いたり運転したりする。
その時間が好きだ。
きっと来年も、散っていくその姿に
心を奪われたりするのだろう。
「桜散る」
この間、開花宣言されたと思ったら、あっという間に満開になり、次の休みに歩きながら桜でも見ようと思っていたのに……
次の休みは五日後、まぁ、ギリギリ満開は逃しても遅咲きの桜は見れると思っていた。
しかし天気は日々変わるもので、開花から満開まではお天道様の頑張りで一週間足らずでそれに至ったが、満開からはあいにくの大荒れ天気。
暴風雨で、花散らしの雨どころか、樹木丸ごと飛んでいったニュースまで流れていた。雹も降ったり雷が鳴ったり春の大嵐である。
満開から五日後の本日、仕事は休み。
ダメ元で桜の木の下へと足を運んでみる。
うん、やはり枝には花どころか、葉っぱすらない。
はぁ、と、ため息をついて足元をみると、水溜まりや湿った地面に、桜の花びらの絨毯が広がっていた。
上ばかり、咲いた桜ばかりをみていたが、散った桜もまた風流ではないか。
俺は下を向いていたが、心は前向きになった。
嵐の後の空気も、気持ちがよいくらいに清々しかった。
【桜散る】
桜散る
ほんわか桜舞い散るの🌸
悲しみ涙で桜絨毯が
しあわせ涙に
変わる🌸
あなたの優しさで
ありがとう…
真っ青な空 風に乗って泳ぐ鳥たちの群れ
まっすぐに見据えた瞳 こぼれ落ちる雫
幼かったあの日 そっと背を押す手に触れ
過ぎ去りし日を胸に 未来を描く
声高らかに 進めや進め
枝分かれの日々に手を振り別れ
誇らしさ胸に あるがままの君よ
桜吹雪舞う 今日という日に
幸多かれと 祝福の歌は虹になる
#003 『何度でも』
現代
よく晴れた日を狙って外に連れ出したつもりが、その日は存外に風のある日で、道路沿いの桜はハラハラと散っていた。
「あれ、咲いたと思ったら、すぐ散っちゃうんだねえ。寂しいねえ」
年齢のわりに義祖母は滑舌が良い方で、言葉はよく聞き取れる。
ひらり、風に乗って舞う桜を眺めながら車椅子を押す。義祖母はご機嫌で膝掛けに落ちた花びらを両手で弄んでいた。
「昔、大学に落ちたぁ、桜が全部散ったぁ言うて大騒動した兄さがねぇ、あんたみたいな嫁さんもらってねぇ、立派になってねぇ、よかったよねぇ」
義祖母の兄は戦死したと聞いているので、これは多分、息子の話。あまりに何度も間違えられるので、今やすっかり慣れっこで、話を適当に合わせることにしている。
「桜もねぇ、毎年咲くからねぇ。すぐに散っちゃうけど、また咲くからねぇ」
歩けなくなった義祖母の面倒を見るのはなかなかに大変だ。数年前に持ち上がった、施設に入ってもらおうかという話は感染症の蔓延で立ち消えたと聞いているけど、入所した後も、同じように桜を見ることはできるのだろうか。
わたしとて、今はたまたま近くに住んで、たまたま仕事を辞めてしまったから、頻繁に面倒を見たり、こうして散歩に連れ出したりできているだけだ。
一際強い風が吹き、膝掛けにたまった花びらのほとんどをさらっていった。
「あーぁ、どっか行っちゃった」
花びらはまだ舞い、落ちてくるのに、義祖母は膝掛けを煽って残った花びらをばらまいてしまう。
「どっか行っちゃった、全部なくなった。はい、またやり直し」
やり直そうにも、そんなに長く散歩してられるわけじゃないんだけどな。
スマホで時間を確認し、住宅街に入るのはやめて、今来た道を引き返すことにする。
毎年咲く桜も、いつかは見られなくなる日が来るから。
何度でも繰り返せるうちに、繰り返しておくのがいいんじゃないかと思う。
《了》
お題/桜散る
2023.04.17 こどー
知ってる?
桜って散ったら、また新しい蕾をつけて
次の春に咲く準備を1年かけるてやるんだって。
受験とか人生とかと同じだね。
受験は、中学に、高校に、大学に受かるために
しっかり勉強して準備する。
人生は将来自分がしたい事を出来るように
今しっかり勉強して楽しんで準備する。
ね、一緒でしょ。
桜と一緒って思ったら、自然と綺麗に
なんでも出来るかもよ。
今年も桜が散ってしまった…今年は、例年より早く桜は、咲き、そして、例年より早く桜は、散った…儚く散ってしまった…私は、春が好きだ。何故なら桜が好きだから…桜が満開に咲き誇る度、愛しく、これからも桜のように綺麗であり続けたいと思う。満開に咲き誇る桜が大好きだ…
今日,友だちから恋愛相談を受けました。
彼氏が居るのに好きな人が出来た。
という相談でした。
俺にはどうにもできないよ。
なんで相談なんかするんだよ、
桜散る
桜が散る頃に君はこの世界から居なくなるらしい。
さっき、LINEで告白されたの
相手は同じクラスで同じ学級副委員長の人
ほんとーになんとも思ってない人だからオブラートに断りたい
あァ、明日の学校クソ気まずい
なんでよりにもよって代表委員会あるんだよ
断ってもOKしても気まずすぎるよ。
そういうの1番苦手なのに
中学1年生早々に桜が散る予感
今日の実録
桜みたいに、綺麗な姿の印象だけをみんなに残して、
散っていけたら、どんなに幸せなんだろうな。
消えたあとも、みんなの記憶に残るのは
枝に無数についていたころの鮮やかで美しかった花だけ。
桜散ったあと地に落ちて、車とか、自転車とか、
多くの人に踏みにじられた無数の花びらのことは
誰も覚えちゃいねえんだ。
しかし、人間ってもんはそうもいかねえんだよな。
蕾のときから散るまでも、その後も、
踏みにじられても生きてかなきゃなんねえ。
美しい期間より、美しくねえ期間の方が長い。
何なら、美しく咲けるかどうかもわかったもんじゃない。
ときどき、ものすごく無力を感じることがあるよ。
それでも、それでも
生きていかなきゃいけねえのが人間なら、
もういっそ、美しくない自分も愛するしかねえんだ。
散るためには、まず花を咲かせなきゃなんねえ。
てめえがてめえっていう花を愛さなきゃ、
てめえがてめえに水をやらなきゃ、
他に誰がてめえの蕾を守ってくれるんだ?
花開かせてくれるんだ?
咲くのも散るのもてめえの気分次第。
あの花は綺麗に咲いているのに
それに比べて自分は、と思うこともあるけどよ、
水やりを忘れずに、やれることをやっていこうぜ。
「桜散る」
春の訪れは盛大に
舞い踊る桜吹雪で
あなたの歩く道を
祝福いたしましょう
私が咲くのは誰のため
わたしのために
あなたのために
どうぞ忘れないでいてください
去年
ベランダの片隅に舞い落ちて
残しておいた春の証明は
いつの間にか消えていた。
今年も春は来たはずなのに。
#20「桜散る」
桜散る。
桜散る頃も
2人に逢いたい。
桜散るのは
あっと言う間だけど
次の季節も
楽しみ。
私には
桜散る頃までは
花粉症だから
終わったのも快適。
苦
卒業だ。この学校から。僕には好きな人がいた。だけど、結局伝えられなかった。あの人はここから落っこちてしまった。あの人は3年生。僕は1年生。あの人は僕と同じ部活で先輩後輩の関係。いつも、部活の仲間や僕にわからないことがあったら教えていた。だからか、みんなあの人のことを「大人びた人」と言っていた。あの人が最期にいた屋上には遺書があって、書かれていた言葉は「大人になりたくない」だった。そうして、あの人は散ってしまった。
部活のみんなはそれを知らない。先生しか知らない。僕はあの人はいつも屋上で過ごすから、いつも隠れて見ていた。だから、一番最初に遺書をみた。
そして僕は、あの人のなりたくなかった大人になってしまう。
『桜散る』より
残り1枚、
はらりはらりと散っていった桜の花びらに紛れて、
お前が最後の涙を1粒流した事を、
俺は分かっている。
ここで眠る俺のために
毎日舞う花びらに隠れては涙を落とし、
今日、これで最後だと前を向いたお前へ、
キスのひとつも落とせねぇ自分が恨めしいが、
そんなことしちゃ前を向けねぇかと
1つ諦め、
落ちない涙を残り1枚の花びらに紛れて落とした。
「桜散る」
真夜中。
目が覚めた私は、窓から見える桜を見ていた。
雲で少し隠れた空の満月の光が、花が少なくなった桜を照らす。
私はずっと、動き行く空を横目に桜を見ていた。
その桜の木の花は、少し青っぽい、暗い色の空にだんだんと奪われるように散っていく。
散った花びらが、眩しい、早朝の出たばかりの太陽の前を何度も横切っていく。
遂に、花が無くなってしまった。
それと同時に、私は『残念だけど、しょうがない。』と思った。
私は、昔、こんな癖があった。
物に『~さん』や『~ちゃん』とつけていた。
今となっては馬鹿のようだが、あの何も知らない純粋な時だからこそできたことだろう。
じゃあね、桜ちゃん。また来年。
同時に、昔の友達のことを思い出した。
もう、会えないだろうけど。
人生も、桜のようだ。
『桜散る』
春先の2週間ほどは落ち着かない
遠回りしては桜の木を訪ね歩く
気持ちだけ先走って春めいて
まだ冷たい風に身を縮める
桜が咲いて写真を撮って
いつもの雨が降り 風が吹き
はらはら散るのを眺め
瑞々しいみどりが
あっという間に溢れたら
もう初夏を思わせる
土や草のにおい
散る桜はみごとに
季節の幕を引いて行ったんだなぁ
「桜散る」
#79