『木枯らし』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「木枯らし」
木枯らしが吹き荒れて
冷たい風が容赦なく
僕の体を射る
『木枯らし』
凍えるような風が髪をなびかせていく。
夜道、駅から歩いて帰宅する途中、一人。
耳が寒すぎて、この前買ったイヤマフをつけた。あったかい。これは買って正解だった。寒さが全然違う。鼻や頬はマスクで覆ってるから良いとして、耳もやっぱり防寒が必要だ。
なんとなく心細い帰り道、耳を塞いでいるから木枯らしが遠く聴こえる。
風の音に紛れて、通知音が鳴った。メッセージが来てる。
『寒いね~』
彼も寒いらしい。今ごろ同じように凍えてるのかな。
そんな彼にもイヤマフを買ってあげようかと思い、クスッと笑った。お揃いのイヤマフでペアルック(笑)
心が温まった。
「木枯らし1号だって、もうそんな季節かあ」
彼が放った他愛もない一言が
暖かい部屋の中で寛いでいた私の意識を、
木枯らしが吹くあの光景へと連れていった
落ち葉がカサカサと音を立てる中、
私の乾いた手からあの人の温もりが離れた時のこと
木枯らしに吹かれて痛む頬の冷たさは
どれだけ体が温まっても忘れることが出来ない
私の骨の髄まで染み込んだあの冷たさは
私が幸福になろうとする度に
じわじわと
髄から表面の皮膚まで侵食し、
忘れるなと言わんばかりに常に私につきまとう
そんなに主張しなくても
私があの人を忘れることなんてないのに
「手冷たいね」
私の冷たくなった手を握った彼が
幸せそうに笑んでいる
私はさりげなく彼の手を離し、
目をつぶって
木枯らしのあの日、
私の手から離れていった温もりを感じていた
どうして君は、そんなに強くボクを揺らすんだい?
ボクは悪いことは何もしていないのに、ボクの身ぐるみを剥がしていく。
《寒いよ! やめてよ!》
必死に叫んでも、嘲笑うかのようにボクを揺さぶる。
揺さぶられる度に、一枚また一枚とボクの着ているものを脱がしていく。
そしてついに、着ているものがなくなった。
辺りには、ボクの着ていたものが散らばっている。全てではなく、何枚かは吹き飛ばされているようだ。
ボクの身ぐるみを全て剥いでいったものの名は--木枯らし。
ボクはなす術なく、木枯らしにいじめられ、たくさん蓄えていた木の葉を全て枯らしてしまった。
【木枯らし】
君と帰る日。住んでる場所は少し遠いけど君と帰る時が1番楽しい
好きなキャラのことで語り合って、絵のことで議論して、
こんな楽しい時は直ぐに終わってしまう
また明日、そういった時、私たちの周りに木枯らしが吹く。
それで君と
「もうすぐ冬だね…またなにかして遊ぼっか!」
という約束をする
木枯らしが吹いたおかげで私たちは帰り道以外でも
会うことができるようになった
木枯らしの寒い風は私たちを繋ぐ架け橋になるのかも、しれない
そんなことを考えていると、少し寒くなってきた
あ、防寒対策をちゃんとしなきゃだな、
とも考えた木枯らしの吹いた、帰り道
-木枯らし-
冷たい風に恨めしくて消えてしまう幽霊みたいな唐揚げから立ち上る湯気
『木枯らし』
『木枯らし』
烏が鳴いた
群れる
群れるは
烏合の衆
影が落ちた
伸びる
伸びるは
影法師
朱に染まるは俗世
常世たるは現世
時は逢魔
黄昏に現る誰そ彼
夕暮れ溶けた
あはれ木枯らし
「木枯らし」
ある晩秋の日の夕方、冷たい木枯らしが吹く中を一生懸命に歩いて帰っていた。ただでさえ寒い日なのにびゅうびゅうと風が吹き付けて、唯一晒している顔が凍りそうだ。
しかし一生懸命に歩いていると、だんだん楽しくなってくる。強い向かい風に逆らって一歩、一歩と進んでいると、まるで木枯らしと戦っているような気がしてくる。ありったけの力で体当たりしてくる木枯らしと、一刻でも早く暖かい家に帰りたい私。いったいどっちが勝つのだろう。
ワタシは冬が好き。
花たちが彩る爽やかな春も
プールや海で騒げる夏も
夕焼けに綺麗に染まる秋も
ワタシは嫌い。
だって…見た事がないんだもの。
ねぇ、早く起きてよ。
お出かけしよう。
外は木枯らしが吹き始めたよ。
ワタシと居れば暖かいから。
冷たい空気で澄んだ星空も
世界を白く染める雪も
今年もたくさん一緒に見よう。
早くしないと、
またすぐ春が来ちゃうから。
ね、だから早く起きてよ。
「クローゼットの中…モコモコジャンバーの独り言…」
【木枯らし】
木枯らし舞う季節は、誰かと歩いていたい
夕暮れ時に散歩して、みている世界をわかちあいたい
木枯らし舞う季節は、ひとりで歩くのもいい
静かで冷たい風の吹くときだからこそ、自分だけの世界に浸りたい
木枯らしが吹く季節が好き。
春は花で、夏は緑で、秋は紅葉で、華やかに飾り立てられる木々が、丸裸になるのが好き。
素のまんまって感じで魅力的じゃない?
人間たちが首をすくめるようにして縮こまって歩くようになるのと裏腹に、何も無くなってもその身一つでスッと立ち続ける姿が素敵。
今年もこの季節がやってきた。
いつもよりピンと背筋を伸ばして歩く。
うん、あなたも私もとっても素敵。
『木枯らし』
「木枯らし」
枯れ葉が一枚届きます
私の乾いた唇に
あなたが残した香の名残り
雑踏の中消えたあなたが書いたのは
宛名のないラブレター
テディベア
こいこがれて
がむしゃらに走って
らすとまであなたと
しるしを付ける秘密の時間
テディベア(おまけ)
木枯らし
木枯らしは何号ってつけるほど
珍しいんだね。
子供のときはよくニュースで「今日は木枯らし○号が吹きました」っていうの見たけど、最近見ないな。
吹いてないのかな。それか目につかないだけかな。
『木枯らし』
さようならも言わず
この部屋を旅立ったキミ
あれからいくつかの季節が過ぎ
キミが居なくなった部屋は
今も ふとした瞬間
キミの息づかいを感じ
さみしい風が
心を吹き抜ける
キミは忘れてしまったかしら?
喜び 悲しみ 共に過ごした日々を
思い出を振り返る時間も忘れて
今をキミらしく生きているなら
キミがそれを幸せと感じているなら
それでいい
大空をどこまでも
自由に羽ばたき 飛び続ければいい
それでも もし…
どうしても…
本当に どうしても…
どうにもならない時は
還るべき場所が ここにあること
キズついた羽を
休めるための場所が ここにもあること
思い出して…
木枯らしに紛れて
還ってきてもいいんだよ
なんてことも
素直に言ってあげられなくなったよ
もう あの頃には戻らない…
★木枯らし
木枯らし吹けば川さえ凍る♪
しか思いつかなかった
今になって
ようやく気付く
壊さないで済む方法が
残されていたことに
傷つけ合うことと
引き換えに
手にした別れは
大きな
間違いだったと
吹きすさぶ
木枯らしの中
わたしから
あなたに
呼びかける
言葉は
もう
どこにも
見つからなくて
失った日々に
戻る術もない
# 木枯らし (9)
窓を開けたタイミングで木枯らしが吹き込んだ。
いつの間にか夜中の12時を越えている。
飲んだことのないブラックコーヒーを注ぎ
それっぽく溜め息を吐いた。
薄白く星空へ登っていくそれを見ながら
透き通った空気に五感を研ぎ澄ます。
期待と恐怖の境界線で鼓動が高鳴る。
目を閉じて、開いた。
さあ、可愛くない私の始まりだ。
『木枯らし』
木枯らし
さむい、と服の袖に指をしまいこむ仕草が好きだ。
「手つなぐ?」
「さむい」
「繋いだらあったかいよ。俺の手、いつもあったかいでしょ?」
けれど、そのちいさく冷たい指先を、仕舞い込ませる木枯らしはだめだ。軽く手を引いて、自分の手の中へ収める。
口を尖らせながらも指先を絡めてくれる。そんな表情を見せてくれる木枯らしは、。
「木枯らし」が吹いても気づく人は少ない。
みんな忙しくて、気にする暇もないのだ。
でもこうやって言葉を言われた時にようやく
「木枯らし」
が吹いていたことに気づき、
冬が近づいているのを知らさせる
木枯らし
よく聞くけど、じゃあどんなもの?って聞かれたらうまく説明できないな
真っ先に浮かぶのは「木枯らしに抱かれて」