『木枯らし』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
木枯らし、この単語を目にした瞬間、ガラスの水車という歌を思い出す。
雪になじみのない地域に住んでいた小学生の私はなぜかこの歌詞にワクワクしたものだ。
木枯らし
知り合いのお子さんの友人が
交通事故で亡くなった。
近しい関係ではなくとも
とても悲しい。
あちこちで、季節外れの
木枯らしが吹き付けた。
『木枯らし』
私の中に吹く
木枯らしを
抑えていく
いつか
鎮まるから
今だけ
凍えているのは
『木枯らし』
側にいてほしいと思う
冬の痛さが
なおさら私を縛る
暖かくなる頃には
私を取り戻すの
けれど
木枯しに吹かれ
また惑う
「寒いね」
「…」
「ね」
「…」
「…返事してよ」
「…」
「いないんだった」
今の時期にふく冷たい風は
「木枯らし」とは言わない。
晩秋から初冬に吹く、北寄りの風のことを言う。
木枯らしがふきはじめた11月なかばは、
まだ今のようなことになるとは知らず、
呑気に舞い上がる枯葉を眺めていたのだ。
じゃあ今、ふく風はなんというのだろう。
なんでも調べて教えてくれる君は、ここにはいない。
木枯らし
さむくて…木枯らしが吹いている…
寂しさを感じて…
むかしを懐かしむ
あの頃のあなたは…
いまはどうしてますか
もう…
あなたの今を知らない…
でも…
過去のあなただけは
ずっと…覚えてる
あの頃とは…
違うきもちで…
凩と書く貴方に魅入った。
見慣れないその字に私は知見を得た。
''貴方は此凩の季節に
何処ぞを漫歩きして居られたのですか''
戯言を零した唇には貴方の唾液が触れていた。
--《木枯らし》
風が吹くから
寒いから
私は
マフラーの温かさを感じる
"木枯らし"
赤や黄色に色づいていた木々も茶色く染まり、落ち葉が靴裏に楽しい季節。
木枯らし吹きすさぶ中を僕は歩いていた。
背が丸まりがちになるのは薄いジャンパーの中に木枯らしが入り込むから。首元にマフラーを巻いても、両手に手袋を嵌めても、服の隙間という隙間から風が吹き込んでくるのは勘弁してほしい。
まだ日差しは温かいのが救いといえば救いか。
のどかな晩秋の夕暮れ時。
(あー肉まん食いてー)
足早に抜けた公園の先には何時ものコンビニがある。脚が吸い込まれるように店内に向かったのは言うまでもない。
熱いコーヒーと肉まん。
これからの季節の必需品だ。
僕が君と初めて会ったのは
ある木枯らしが吹きつける寒い日だった
その日はたまたま推しとコンビニの
コラボ商品を買いに外に出ていた
「あっ、、、」
「あぁ、、、これっ、、、」
風で飛んだハンカチを拾ってくれたのが君だった
僕は一目見た時瞬間恋に落ちた
あの人のことをもっと知りたいと思った
そして推しのことなんか忘れて
その人の後を着いて行った、、、
それからも君の部屋にカメラや盗聴器を
こっそりつけて君のことをずっと見ていた
「あぁ、、、今日も可愛いな、、、♡♡」
________________________
私が君と初めて会ったのは君が初めて会ったと
思っている日から3年前の
君と同じ木枯らしが吹く日だった
「大丈夫ですか???」
君が私が足をひねって困ってた時
君が声をかけてくれた
私はその時一目惚れをした
あの人のことがもっと知りたい!!!
そうしてその日から君のストーカーになった
盗聴器やカメラをつけて君を見守ってた
君の好みのタイプになるように頑張った
そしてそれから3年後君のハンカチを拾った
あぁなんて運が良いんだ!!!!
君がその後ストーカーになったのは知っていた
私はもう3年もストーカーしているのだから
分かるに決まってるだろう!
「あぁ、、、今日も可愛いな♡♡♡」
木枯らしかぁ。木とはたくさんあり葉もたくさんつける。それがだんだん落ちて枝だけになるともう冬だなぁって思うよね。
木枯らし
2月から3月
立春を過ぎ 初めて吹く強風の事を
春一番と言う
この時期ウインドサーファーは
春一番が自分の休みと重なる事を祈って
天気図を確認するのが日課だ、
同じ様に、
10月から11月の風速8m以上の、最初の強風を 木枯らし1号と言う
この時期も天気図を確認しながらいつ吹くか楽しみにしている
と言うのはもう何年も前の話で
もう寒い時期は海には入らない
木枯らしのお題で、久々に思い出したくらいだ
木枯らし1号 なんかカッコいい
もう天気図にも興味はない
2023/117
「嫌われたもんだよな。」「何が?」ボソリと呟いた一言に反応が返ってきた。「俺達木枯らしだよ!」「あー、まあ好かれてはないよね。そんな要素も無いし。」「だろ!?」空を移動しながら偶然見えた家を指差し「ほら見ろよ、縁側にいる人間の顔!」「寛いでるね。」今日は陽射しが暖かく縁側で寛ぐにはもってこいの日和である。「負け組なんだよ俺達木枯らしは!」「負け組。」「あの窓に体当たりかましたら人間は驚くし嫌な顔するだろ!?」「されそう~。」「童話では太陽に北風が負けてるし!」「北風と木枯らしって同一だっけ?」ポンと手を叩いた後北風で思い出したであろう彼を引き合いに出した。「寒太郎は?」「あいつは勝ち組だったあ!!!」
木枯らしの季節に君はいつでも寒いという私を温めてくれた。今では君に会うこともかなわない。もしも来世があるのならばまた私を温めてくれるかな?
明日から3日間移動教室にて小説投稿出来ません。ご了承下さい
「木枯らし」
小学生の時に秋になると毎年、校庭で焼き
芋大会がありました。
校庭の落ち葉を集めるのが大変で、4〜6年
生が集めていたのですが、ある一年だけは
もの凄い木枯らしが吹いてしまったため、
集めても舞い上がってしまい延期になった
記憶があります。
芋掘りも楽しかったけど、みんなで食べた
焼き芋はとてもおいしかったな〜。
木枯らし。
木枯らしは
寒いから
一緒に暖まろう。
木枯らしの後の
ご褒美を決めて
出かけよう。
木枯らしで
チャリに乗ると
本当に前に進まないの
私だけ?
木枯らし
最近、木の葉を見ないような気がする。
それとも、私が気づいてないだけかな?
今日の天気は秋です。昨日の天気も秋でした。明日もきっと秋でしょう。私たちの毎日は、秋です。昔は日本にも秋以外の春や夏や冬があって、それぞれ色彩豊かな景色が見られたといいます。けれど、私たちにはそれがありません。私たちの季節は、いつも、秋です。
秋は突然訪れました。歴史の授業では、秋は1月の雪の降る日の晩に突然現れたと習いました。日本列島の上空を覆った秋は、枯れ木のような声で、「自分は秋である」こと、「自分は冬のやつをここで待ち伏せしてやろうと思っている」こと、「冬がここにやってくるまで日本上空を漂わせてもらう」ことを一報的に告げました。当時の人は、さぞ混乱したでしょう。だって、昔の人にとって秋や冬はただの気象現象で、「秋」のように喋ったり、自分勝手に空を漂ってひと所に秋に閉じ込めてしまったり、そんなこと想像なんてしてなかったでしょうから。けれど、実際に秋は枯れ葉が擦れるような声で言葉を喋りましたし、こうやって日本を秋の真っ只中に閉じ込めてしまいました。
冬が来る合図は、木枯らしという風だそうです。木枯らしにくくりつけた紐をソリに繋いだ乗り物で、冬はやってくるそうです。
秋がどうして冬を待ち伏せしているのかは、だぁれもしりません。
だからわたしたちは今日もまた、冬を待ちます。木枯らしが吹いたらたちまち、冬が日本にやってくるでしょう。
私の倫理観は欠如している。
価値観という指標がズレていることを群衆の中で何度も感じることがあった。けれどそれは感覚の問題で、違和感だけが付き纏う。私は理解できない感情の正体を暴きたかった。
中学生の私は模範的な優等生を演じる。周囲を取り囲む人間関係は蟻の巣のようで、観察することに没頭できる有意義な時間を過ごす。
私に欠如しているのは、美醜に対する相互理解だとすぐに分かった。『醜い』ことへの不快感の味は知っている。教室の端の方、黄ばんだ歯を覗かせながら棒のように立ち竦む、眼鏡の少女を罵倒する女子たち。品性のかける笑い声は卑俗さを剥き出しにしている。露骨に見せつけることによって自身の地位を確立しようと縋り付いているのだろう。それが私には浅ましく醜い存在として視界に写った。
対して、『美しい』とは何か理解ができない。判断する基準が私の中になく、想像上の産物のように不確かだ。相対的に評価される美しさなら理解できるのに、私の中で姿をあらわすことはなかった。
美しさとはどんなものなのか。心を揺さぶる。惹き付けられる。……自然と目で追ってしまうものなのか。裸でいるときの、開放感に溢れるものなのか。逡巡して思いを馳せながら嘆息する。憂いに帯びた瞳は少し熱に帯びて、憧憬は偏執へと変わっていた。
その日、私は貸出日が間近に迫った本を余裕を持った足取りで返却した。夕暮れに染まる廊下は夜の影に呑み込まれていく。下校時間は過ぎて、すれ違う人は誰もいない。階段を降り、廊下を突き当りまで進もうとして、───足を止めた。
血を吐くような掠れた声。静寂のなか、微かに聞こえた声は聞き覚えのあるものだ。耳をそばだてる。何故か分からないのに、心臓は早鐘を打った。
息を潜ませてゆっくりと扉へと近づき、無人の教室を覗き込む。
揺れるカーテン。ふわりと髪が揺れる。
ああ、虐げられていた子だ。濁っりきった、噎せ返るような香り。彼女は特定の机の前で嘔吐きながら、しかしその横顔は笑っている。醜いと感じていた人間の机だと私は気付いた。唇の端を痙攣させながら銀色の糸をひいて、べちゃりと吐瀉物は落ちていく。燃えるような暮れの空が沈んで、汗だくの彼女を隠す。浅い息と紅潮する頬がまろやかで、心臓を捕まえられた。私はそれを美しいと網膜に焼き付ける。喉がカラカラに乾いて、余波が脳をちりちりと焦がす。振り返る彼女は、私を視界に映すと表情を凍りつかせる。子鹿のように足元を震わせる幼気な姿はひどく美味しそうで余韻に浸りそうになった。こんなにも綺麗で、可哀想で。この子を私のものにしたい。色付いた欲望は暴れ出す。私は教室へと踏み込み、閉じ込めるように後手で扉を締めた。