『最悪』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
もういい。
死んでもいい。
だいたいなんで生きてるんだ。
何が楽しくて生きてるんだ。
何もかもどうにでもなれよ。
知ったこっちゃねぇ。
どうだったいいんだよ。
まじウザい。
なんて稚拙な言葉が
いつも我慢してることが
簡単に口に出てしまうくらい
嫌なことがあった。
すごく疲れた。
ため息が出る。
やる気になれない。
もう本当に
–最悪–
こんなふうに
お題に対して
発熱寸前になりながらも
昼に大急ぎで食したそばなどが
欲しい言葉のかわりに
口から溢れ出そうな感覚を覚えても
帰宅途中にひねり出そうとしても
何も浮かばず もはや自分には
血を吐くしかないと悩み抜き
帰宅後に風呂掃除をしながらも
タイムリミットが近づこうというのに
今夜は このアタマに何一つ浮かばない
まさにときが止まるようなこの状態は
「最悪」とは言わない。
こういうのは「最低」というのだ。
それは、自分の生活の中で
度々体験する馴染みの深い感情。
たとえば
ようやく 文章がなんとか形になって
あとは右上のOKを押すばかりと
いう まさにその時
掃除中の私の姿を鏡のように映しだす
エメラルドグリーンの
限りなく美しく
罪のかけらもない
そのぬるま湯のバスタブに
手を滑らせてスマホを落とすような
まさに心臓が止まるようなこの瞬間を
「最悪」という。
「さいあく」
最悪
最も悪いこと
それは自己がないことじゃない
何事にも責任がない
要するに何者でもないもの
全てを何かのせいにしてしまうこと
少しの判断すらしないままに
周囲に属すだけのもの
自らでないのなら
それは誰かのものだよ
良いことも
悪いことも
かならず私にある
自分のものなら自由だけど
他人のものなら不自由
自分に有するものに属する
それが生き方だと思う
それを捨てるのも変えるのも
自分のものに限るんだから
そこから始めるのがこれからだと
まずはそれからだと私は思ったりしてる
お題
『最悪』
「最悪…湿気で暑すぎる!」
パタパタ……っ
『ねぇっ…俺男なんだけど?』
「は?それが何…」
『は?こっちが言いたいわ』
『俺男、スカート仰ぐな』
「え、何。いやらし〜笑」
『はっ!?ちげぇよっ』
「分かってる分かってる〜」
『最悪だ……』
「そんな事言うなよ〜親友っ」
親友じゃ嫌
私はドラマが嫌いだ。
母は、ドラマが好きだ。大好きだ。
我が家の居間のTVは一台しかなく、母はネットが使えない。おまけに録画機材もない。
結果大体夜の9時~は私は居間に居られない。母がドラマを見るからだ。ドラマ見るのやめて、と母に言ってもそれが叶えられる事はない。クロスワードパズルとドラマが母の趣味だから。
母は今日もクロスワードパズルを解きながらドラマを流し見ている。
居間でまったりしたい私からすれば最悪。
そして今日もまた、私は居間を追い出される。
ああ、最悪。
今日は最悪。
どうでもいい人の言葉に傷ついて、これからも大事にしたい人のことをひとつも考えられない言葉ばかりつかってしまった自分がいること。
でも、最悪とは違うかもしれない…『最も悪い日』ではないから。
だから僕は今日も生きようと思う。
そう言えば、あの人とは、
ぶつかり合いやケンカはしたけれど、
浮気とか修羅場とか、そういう最悪ともいえる
出来事は無かったなぁ。
ふと、そう思いました。
「最悪」
最悪
「最悪なことが起きた」とする。
最高の状況も最悪の状況も本人次第だと思う。
ある人にとっては最高。
でもある人にとっては最悪。
最悪の下は何だろう地獄かな。
でも、最悪まで行っちゃえば
あとは上がるだけだから、
ありきたりな言葉だけど
前向きに生きていきたいよ。
気持ちって大事だと思うから。
最悪。と思ってたら最悪じゃなかったことはたくさんあるから落ち着こう。
先日最悪と思ってたらさらに最悪が更新されちゃったんだよ、本日。
最悪と一言言っても種類もあるし、最悪どうし比べられないことも。
でも最悪を知ってると、最悪じゃないってのもわかるから。いつか。
大事なのは、本当に取り返しがつかないこと、人が心身ともに死ぬとか?
そういうことにならなければ、大体最悪じゃないからね。
なんとか切り抜けて、頑張ろう。
最悪
A「おい!大丈夫か!しっかりしろ!」
B「うぅどうやら俺はここまでのようだ」
A「くそ最悪だぁ!俺がちゃんと油断しなければこんな事にならなかったのに」
B「....最後に1つ言い残した事がある」
A「おい喋るんじゃねぇ!」
B「言わせてくれ頼む」
A「......分かった....なんだ?」
B「ウノ」
クリームソーダの水色が
なんだか今日は恋しくて
炭酸のはじけるみたいに
こころの中のもやもやが
なくなったらいいのにな
こおりにまとわりついた
アイスをスプーンで沈め
あとは上がるだけじゃん
とストローで吸い込んだ
『最悪』
開けっぴろげな私には
秘密なんて
難しくて
けど
君が心許して
勇気を出して打ち明けてくれた
あの話だけは
大丈夫だからね
墓場まで持っていくよ
「誰にも言えない秘密」
「最悪」
「どうした?」
私の小さく呟いた声に反応する彼。雨音でかき消されると思ったのに。
「今日せっかく新しいワンピ来てきたのに雨で濡れたんだもん。」
そういうと彼は私のワンピースを見る。
「ほんとだ、ここちょっと汚れてる。」
頭をそっと撫でて微笑む。
「でも君といれるだけで幸せだよ。」
嘘が付けない彼の、私への愛。
「ありがとう」
だから私も返さなきゃ。
「私も好きだよ。」
彼は少しだけ笑って歩き出した。
I feel terrible when I find my kept snack eaten
It’s natural to be astonished when you spent all day long waiting for the special treat to find it nowhere in the refrigerator
最悪
最悪ではないが、今日は凹んだ。
泣いたわ。
いつもは頼らない旦那に電話して泣いて
お義母さんが慰めてくださって、泣いて
ほぼ毎日、電話で励まし合ってる姉にも
泣きついた。
最悪ではない。
あきらめることでもない。
私が悲しんでる場合じゃない。
でも泣きたいときは泣く。
泣いたから大丈夫。
宮崎県っていう田舎で育ったちゃけど
やっぱ方言がてげ(すごく)特殊やったと。
特に、「あの」「この」の表現が
宮崎県やと「あん」「こん」に変換されるけん
あん時はてっげ(てげの最上級)恥かった。
品名を伝えてたら店員さんがパンを取って
袋詰めしてくれるお店が東京にあったっちゃけど
品名言うのも面倒くさかったし指差して
「あんパンとあんパンとあんパン下さい」
って言ったら、すごく美人な店員さんから
「あんパンを3つでよかったですか?」
って少し困った顔で言われて
最悪やぁ…消えたいって思いました。
今は地元離れてある県にいますけど
標準語に間違われるくらい
訛りがないのは、ここだけの話です(笑)
-僕から訛りが消えたのは-
「これは貴様いったいどういうことだ!」
父の怒号が食卓を揺らす。テーブル端のグラスが落下して割れる。父は怒りに身を任せて続ける。
「貴様は最低最悪の愚息だよ、まったく。いったいどうしてそんな風にそだってしまったというんだね。運動も、勉強も出来ないで。昼間何をしているかと思ったら、暗い部屋でつまらん物を書いているだけ。無駄だとわからんのか!」心臓が締め付けられるように痛い。口から何かが漏れ出る。
「あ、いや、えっと」
「なにが「あ、いや、えっと」だ。男ならきちんと自分の口で意見を言えんのかね。それこそ、何だ。物書きの端くれになろうなどという無謀を抱えているのなら、反論の1つをしてみんか!」
身体が硬直して動かない。声を出そうとしてもそれは音とならず、部屋の壁に吸い込まれて行った。
「はぁ、まあいい。そんなことより、だ。まあ、幾度となく叱ってきたお前のことだ、何度叱られてもわからんというのは身に染みてわかっておる。私が今回怒っているのは、あの女の事だよ。わかるかね?」
「エミリーの…」
「ああ、そうだ。定職にもつかずに女遊びなんて情けない!そのくせ婚約だと?笑わせるな!誰が式の面倒を見るんだ?誰が生活の面倒を見るというのだ?馬鹿者が!」
「そ、それは」
「で、だ。お前たちの婚約は私が認めない。相手方にも通達を出しておいた。もう、あの女の事は忘れろ。それか、定職について自立しろ。いいな!」
「は、、はい」
「ほう、「はい」と言ったな。その言葉、飲み込むなよ。」
彼はカチャカチャと音を立てながら食事をする。グラスを手に取り口に運ぶ。
「食事をする時は不要な音を立てるな!」
あまりの大きな怒号に驚いてグラスを落としてしまった。
「って事があってさ」
「はは、でも、親父さんの言う事も最もだと思うぜ。俺はお前の書く小説は最高だと思うけどさ、やっぱちょっと難解だし、なによりお前は途中で投げ出しちゃうじゃんか」
親友は爽やかに答える。
「でもさ、今すぐにでも結婚して新しい生活を始めようと思っていた矢先にコレだよ?嫌になっちゃうよな。エミリーのためにちゃんと働いて、ちゃんと自立しようと思ってたのにさ」
「あはは、ほんとかよ」
夕日は2人の男の影を伸ばす。
「まあさ、これから物書きはできなくなっちゃうと思うからさ、いざと言う時は今までの原稿をどうにかしてくれよ?あれがずっとこの世に残り続けると思うと恥ずかしくてたまらないよ」
「ああ、お前との約束は必ず守るよ。俺がお前のこと裏切ったこと、ないだろ?」
「ああ、お前は僕の最高の親友だよ」
「おうよ」
影はいずれ交わり合い、後に、離れる。夕日が沈み切ろうとしていた。
家に帰ると、大きな門が締まりきっていた。ああ、親父は今日も怒ってるんだなと全力で門を押す。額に汗が滲む。将来、自分の身体が今より衰えてこの門を開けられなくなったらどうすれば良いだろう。まあ、その時はあいつの家に止めてもらったらいいか。いや、でもそれで親父の逆鱗に触れてしまったらあいつの家にはもう行けなくなっちゃうかもな。野宿か。などと思考を巡らせていると、目の前の大きな壁に気が付かなかった。
「帰宅したら、挨拶をせんか!馬鹿者!」
「あ、ああ、父さん、ただいま」
「まったく、情けない。それでも本当に私の息子か?ただいまの4文字すら堂々と言えんとは。他の兄弟ですら私ほどではないとはいえ、成功していると言うのにお前と来たら」
「ごめん、父さん。」
父の説教を背に自室へと戻る。自室でひたすらにペンを走らせる。どうして、どうして僕の小説は評価されないのだろう。難解?簡単に手に入る感動になんの価値があるんだ。思考を懸命に巡らせて生まれたたった1つの解釈にこそ価値があるんじゃないのか。
まあ、いいや。そもそも家の生まれじゃなきゃみんな手に取ってすらくれないからな。そんでもって名家の子の書く小説は難しいなあなどと口を揃えて言うんだ。誰も僕の内面など見ちゃいない。誰も僕の書く小説など読んじゃいない。あいつと、エミリーを除いて。はあ、と大きなため息をついた。続いて、「エミリー…」と小さく呟いた。小説を書いているとすっかりと時間が経ち、深夜になってしまっていた。屋敷はすっかりと寝静まり、あちらこちらから沈黙が聞こえてくる。が、そこにある音が紛れていた。隣の、父さんの部屋からだ。軋む音。なにかがぶつかる音。嬌声。父さんは今日も、金で買った女を楽しんでいるらしい。人の女遊びには口出ししておいて、誰にも自分の女遊びには口出しをさせない。まあ確かに僕にエミリーと婚約する資格はなかったのかもしれないけどさ。これ以上聞いていると気がおかしくなりそうだったから耳を塞いだ。最後に聞こえた女の声は若々しく、どこか聞き馴染みのある声な気がした。
朝日は情けない男の顔を鮮明に照らしている。太陽にすら馬鹿にされている気分だ。仕方がないから朝食を済ませ、親友の元へと向かう。いつもの広場に向かうと、親友と、あれは、エミリーが立っていた。彼女も彼に相談しているのだろう。彼女との絆を再確認して、ひとまずはその場を去った。相談と呼ぶにはあまりにも談笑していた気がするが、話すのが上手い彼の事だ、真剣な話題でもリラックスして会話してしまうのだろう。昼過ぎ再び訪れると、二人とも何処かへ消えてしまっていた。どうしたんだろう、まあ、待っていればいずれ来るだろう。と、その場で彼らを待っていた。通りすがる人の今日も名家のお坊ちゃんはお元気そうでという視線が少し恥ずかしかった。夕日が沈む頃になっても、二人は現れなかった。仕方がない、彼の家に寄ってみて帰ろうと思い、その場を去る。彼に家に着くと丁度エミリーと彼が出てきた。彼はこちらに気づき手を振る。
「エミリーと相談してたんだけどさ、なんというか」
彼はきまりが悪そうに言葉をしぶる
「なんだよ、なんというか」って
「親父さんに婚約を反対されるのも仕方がないかなって」
まさか彼からそんな言葉が飛び出るとは思ってもなく心底驚いてしまった
「え、なんで」
「だからさ、やっぱりちゃんと働いていい人を見つけるべきじゃないのかな?新しい場所で」
「ああ、そうか」
私はかつての親友の言葉を背にその場を立ち去った。
後日、××川にて水死体が見つかる。彼はどうやら名家の青年らしく、葬式は盛大に執り行われた。彼は死後、彼の親友によって彼の小説が発表された。軽妙なオチと難解な本文とのアンバランスな構成により大衆は彼の作品を歓迎した。彼の作品は新たなジャンルへと昇華されたのだ。そう、彼の名は𓏸𓏸が誇る稀代の小説家××××である。
#最悪
深淵を覗くとき深淵もまたこちらを見ているって言葉みたいにさ、最悪って気持ちを言葉にした君、聞こえたこちらもまた最悪なんだよって思うよね。
それはもうあの頃に限ります
リアルに家にお金を入れない旦那さんて
居るんだと絶望していた頃
パートもフルタイムで
地域や学校の役員などなどが
容赦なくドシドシと肩に乗っかって
毎日家に居るのに子供の面倒はみない
パートで留守の間に義両親が来てたり
毎夜毎夜ネットゲームで盛り上がってたり
ネットゲームの待ち合わせに
夕飯の時間を合わせろと言ったり
顔も知らないネットゲーム友達を
家に泊めたいと言ったり
笑えるくらい盛り沢山の最悪が詰まってたあの頃
今や大抵の苦労は苦労とも思わないくらい
強靭になりました♡
狭い裏路地を早足で通り過ぎる
ここを抜ければ
あいつに会わなくてすむ
そう思い
歩む速度を更に速めた
あと少し
少し広げた空間に出る
今夜は満月
街灯がなくても
月に照らされ
進む道も見えやすい
空間の真ん中に人影を見つけ
足を止めた
せっかく撒いたと思ったのに
あいつはにやりと悪い笑みを浮かべ
“やぁ、また会ったね”
そう言った
『最悪』より