狭い裏路地を早足で通り過ぎる ここを抜ければ あいつに会わなくてすむ そう思い 歩む速度を更に速めた あと少し 少し広げた空間に出る 今夜は満月 街灯がなくても 月に照らされ 進む道も見えやすい 空間の真ん中に人影を見つけ 足を止めた せっかく撒いたと思ったのに あいつはにやりと悪い笑みを浮かべ “やぁ、また会ったね” そう言った 『最悪』より
6/6/2023, 11:55:54 AM