『暗がりの中で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
暗がりの中で、僕はひとり散歩をしながら考え込んでいる。
僕の現状もこの夜空と同じよう、真っ暗な闇に包まれないかと心配なのだ。1寸の光さえもない日々はとても怖いだろう。過去に経験したことはあるが、何度も闇夜を歩きたくは無いものだ。
都会にいると本当の闇夜は訪れない。何かしらの明かりがあり、喧騒があり、人通りがある。それらがなく、月の光もない夜はどんな気持ちなんだろう。案外落ち着くのだろうか、心地の良い孤独に包まれながら小説でも書いているのだろうか。僕は孤独は怖くないが、孤立は怖く感じる。孤立しない限り、僕に本当の闇夜は訪れないだろうと思う。
暗がりを歩き続けたら、気が付けば一人暮らしの家に着いた。鍵を開けると、明かりが見え、驚きの中部屋に入ると大切な僕の友人が料理を作って待っていた。友人はエスパーなのだろうか。今日のような落ち込んでいる夜に彼がいてくれて良かったと思う。そんなことは言えないから、僕は「ありがとう。」とだけ友人に告げよう。
暗がりを抜ければ光がある。時には暗がりに居続けたくなっても、誰かが僕を引っ張り出してくれる。自分の力でそこを抜け出せない時、今後も彼は僕を助けてくれるだろう。そんな希望を確信出来たら、僕の日々は暗がりだけではなくなる。
悩むことがあっても、きっと僕はもう過去と違って、1寸の光もない闇夜にはいないのだろう。
それが僕の幸せだ。
『暗がりの中で』
言葉を持たない昔々の
人という名の動物が
暗い岩穴に寄り添って
朝日が来るのを待っていた
星は空いっぱいに広がり
人は星座をつなぎ
身を守る緊張感と共に
暗がりの中で
ただ陽があがるのを待っていた
#19 曇った灰色の雲が広がっていた。
暗がりの中で生きている。
なのに、必死に明るさをたもって、好かれる人を演じていた。
無理に強がって、「さすが」や「安心する」そんな言葉が似合うようになった。別にそれが良かったのに、嫌じゃないのに、とても苦しくなった。
そのうち、体はさらにボロボロになっていった。
あの日、告げられたこと。
日が経つうちに、発作が激しいなっていく。
それはもう、頻繁に。
誰にも迷惑をかけないように。
暗闇の中でもがきながら、人には笑っている。
___暗がりの中で
暗がりの中で
子供の頃ドラえもんのように
押し入れで暮らしてみたかった私は
押し入れの中身を全て出し
自分の布団を敷いて
懐中電灯を持ち込んだことがある。
暗がりの中、かすかに光る灯りを
元にマンガを読んだっけ。
自分一人の空間は怖いようで
なんだか少し大人になったような
気がしていた。
今思うとすごい惨状だよなぁ
押し入れの中身は全て出して
押し入れの中から
妖しげな笑い声
母はどんな顔をしてただろうか
こっぴどく叱られた記憶は
あります
暗がりの中で
何をしてるんだ?
黒い液体。
スマホの明かりを当てる。
真っ赤な血だった。
光を見ていた。
真っ暗な部屋の中で、窓から見える月が。
果てもなく遠くて、余りにも美しくて、
とても羨ましかった。
どうか照らさないでくれ、
醜さを露わにされる様で耐えられない。
それはもう要らないから、
私にはもう要らないから。
影で見れるならいいよ、
暗がりにてお前の光が見れればいい。
お前みたいになりたかったよ、
優しい光で誰かを包み込む様な何かに。
そうなりたかったよ。
#暗がりの中で
暗がりの中で
僕はいつも、暗くて寒い檻に入っていた。
お姉ちゃんは「外は怖いところなのよ」と言っていたけど、それが嘘だということはすぐにわかった。
それから5年。
未だに僕は、暗くて寒い檻に閉じ込められている。
きっと僕には、"自由"のふた文字はないのだろう。
暗がりの中で
視界がはっきりしない、「暗がりの中で」、僕は手探りで辺りを確認する。
なかなか手に触れるものがなくて、僕は一人で焦る。
ここは僕の居場所ではない?
何かそれが確認できるものは、ないのだろうか?
不意に手先に何かが触れて、僕は手を引っ込めようとしたが、触れたものが伸びてきて、自分の掌を掴んだ。
温かい。
何か言おうとして、口を動かしたが、声が出ない。
僕は掌に温かさを感じながら、この後どうすればいいか、考えを巡らせた。
#暗がりの中で
君とぼくこの闇の中二人きり
する事とはね秘密の儀式
ろうそくに火をつけてから始めよう
この世の不思議話して消すよ
視覚に頼らず、異質を検知。
聞き慣れない音。
心持ちを逆撫でするにおい。
近いのか?
不意に、足裏がぬめる。
何だ?
ああ、いやだ。助けを呼ぼう。
ダン。
ダンダン。
足を踏み鳴らして、周囲に知らせるのだ。
誰か。
ダン。
誰か。
ダンダン。
あ。明るくなったぞ。
「静かにね。あら、食糞に失敗したね。床を拭くから待って。大丈夫、気がすむまで撫でますよ」
※ウサギさんと暮らす我が家の日常。皆が寝静まったあと、足ダンを繰り出す。老齢にかかり、食糞が下手になった。
【暗がりの中で】
ほんとに少し前までは
周りの人の温かさにも気づけず、
暗がりの中をさまよって
ただ助けて、辛い、消えたい
ばかりだった
でもある日から
前を向くようになった。
今は少しずつ努力出来てる
きっと暗がりには誰が差し伸べた手
にも気付けないけれど
夜明けに向かえれば
きっと誰かの手を少し受け取れるよ。
【暗がりの中で】
小学生の頃に発売された携帯ゲーム。
楽しくて夜遅くになっても、あと少しあと少しとやり続けていた私。
母に早く寝るようにどやされても、ゲームの続きが気になって布団をかぶってゲームをしていた。
だんだん自分の息なのか、それともゲームの興奮なのか、暑くなって布団を剥ぐと、必ず1階にいるはずの母に「早く寝なさいっていったでしょ!」と何故かバレてしまうのが不思議だった。
今は、ゲームが楽しくても夜遅くまで起きていることは少なくなった。
暗がりでゲームをやる楽しさはもう味わえないなと、目の疲れからそう感じる。
暗がりの中で
落ち着くね
暗がりはきらいじゃないの。
諦めに近い感覚なの
かもしれない…
でも…
不安にならないって言ったら
嘘かもしれないけど…
希望も夢もない。
その感覚
嫌いじゃないよ
いっそ…
そんな自分が好き。
暗がりの中で私は君をずっと探してる
けど君は私の気持ちなんか気づいてくれないから
私だけを見ていてくれないから
手を伸ばしてもあなたには届かない
私を暗闇から光がある方へは出してくれない
ねえ、私の気持ちに気づいて
私を暗闇から出して
お題 暗がりの中で
気ままに歩いてる途中で
暗がりの中で生きているあなたを追いかけた
あの日はあなたのためなら
全てを捨てる勇気があった
あなたという希望があったから
🍀暗がりの中で
生徒が下校して数時間後の校舎。
夕日が沈み夜の始まり、
暗くなった校舎を先生と見回りをする。
偶然会い、先生が見回りをするそうなので
勝手に着いて行く。
他愛も無いお話。
廊下は暗くて何も見えず、
先生が持っているスマホのライトのみが頼りである。
他の生徒には無い特別な時間。
先生からしたら早く帰れの気持ち。
…そう思ってそう。
独りぼっちが好きな訳じゃなかった
でも独りでいるのは楽だった
そんな私にずっと話しかけてくれた君
「ありがとう」を言う前にもう会えなくなるなんて
暗がりの中2人毛布に包まりながら肩を寄せ
月を眺めた。
君は覚えてるかな大きくなったら一緒に色んな世界を見て回ろうと
きっと忘れてるだろうなでもそれでもいい
君を待つ理由が欲しい
暗がりの中で
あなただけが輝いていた
唯一の光
私だけの光
私も、あなたを照らす光になれる?
私も、あなただけの光になりたい
暗がりの中で
暗いのは嫌い
そう言った私に貴方は手を差し伸べ
にっこり微笑む
貴方その顔を
差し伸べてくれた温かい手を
離さないように
見失わないように
暗がりの中でも光り輝く貴方という存在を
抱きしめる為
私もそっと手を握り返した
いつか私も貴方の様になれますように