no name_1103

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#19 曇った灰色の雲が広がっていた。

暗がりの中で生きている。
なのに、必死に明るさをたもって、好かれる人を演じていた。
無理に強がって、「さすが」や「安心する」そんな言葉が似合うようになった。別にそれが良かったのに、嫌じゃないのに、とても苦しくなった。

そのうち、体はさらにボロボロになっていった。
あの日、告げられたこと。
日が経つうちに、発作が激しいなっていく。
それはもう、頻繁に。

誰にも迷惑をかけないように。
暗闇の中でもがきながら、人には笑っている。


___暗がりの中で

10/28/2022, 11:04:30 AM