『時間よ止まれ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「ここならいいか。」
彼を担ぎ、慎重に歩く。追われる身ではあるが、負傷した彼を休ませるため洞窟に入る。日は射さないが、一時しのぎにはちょうどいい場所だった。
兵服を丸めて置いて、彼の頭をそっとのせる。彼の体が冷えないように自分のマントを上からかけ、ぴたりとくっついて横に座る。
見下ろした彼の無心の寝顔が、いつか本当に彼が目覚めない日を私に想像させ身が震える。彼の顔におもむろに手を近づけ、優しく頬を撫でる。指先に伝わる熱が愛おしくて、惜しい。
つかの間の休息が終われば私たちはまた戦いに行かなければならない。こんな状況なのに、私は今この時が永遠に続けばいいと願った。
『想いは永遠に』
時間よ止まれ
心の底からそう思ったあの数日間
私は灼熱の国で恋に落ち
気持ちの整理をする為に
彼とさよならをする為に
何回も訪れたこの国を
最後にしようと決心してそこに居た。
時計を何度も何度も見ては
残された時間を思った
いま私の周りに眠る子供達は
彼の子では無い。
でも言えるのだ。
あの気持ちは
あの苦しくて切なくて
気が狂いそうな程の心の痛みは
そこまで人を恋慕ったあの経験は
私を確実に変えたのだと。
あの時ほどの
時に対する自分の欲望は
年月を経ても色褪せない
時間よ止まれ、止まってください。
もしかしたらもう1人の私は
彼と止まった時間の中で
笑いあっているのかも知れない
そんな風に思うほどに。
「ねぇ、もし少しだけの間、時が止まるとしたら何をしたい?」私は友人に訪ねた
「そうね、、少しだけの間止まるなら彼の頬にキスをしたいわ」
彼女は頬を赤らめて言った
「ふーん、ロマンチストね」
「そういうあなたはどうなの?」
彼女は、はぐらかすようにして質問を投げ掛けた。
「私?そうね、、、私は,彼の顔をずっと眺めていたいわ」
「彼はいつも煌めいていて、いつも見ることができなかったの」
「彼は、どういう人なの?」
私は高ぶる感情を押し殺して言った
「透き通るような肌に、真っ黒なメガネだった気がする、あっ!.あと彼は真面目で優しくて、お茶目で、少し子供っぽかった気がするわ」
「ふーん、そうなの」
友人は詰まらなそうに相づちを打った。
「彼はいつも眩しくて見えなかった,だから私さ、時が止まってくれるなら彼の顔を見つめ続けたい」
「彼は私にどんな顔で話していたのか,彼の唇はどんな色なのか,、今まで見渡せなかった分全部見たいわ」
私はうっとりとした目で語り始めた。
もし願いが叶うなら、どうか神様、彼の顔をしっかりと見れるチャンスを下さい
「なっ、、、あんた大丈夫?!」
「えっ、、、?」
私は、とっさの事に戸惑ったがすぐに気付く
「顔中鼻血で埋もれてるよぉ!!」
その合図と共に私は激しく床に叩きつけられた。
「ええっ!!、また倒れるのぉー、今回で何回めよ!!」
彼女は口をへにしてそう発した。
「今年で13回目、、、」
彼女はおぼつかない手付きで13と指でさした。
「おめでとう、あなたの出席番号と一緒よ、これ以上増やさないで」彼女は深いため息をつく
彼女は私の体を背中に移動させる。
「お願いだから、、、そんなに、興奮しないで下さい」
私は、頭が朦朧とする中テレビで聞いたことのある有名な台詞が聞こえた。
命は、一所には留まれない。
空を流れる雲のように、深い海の底を巡る海水のように、絶えず流れていく。
流れていく間にバラバラに砕け、どんどん小さく解れていって、やがて散り散りに。
微粒子になって他のものと混ざり合って、少しずつ寄り集まって、全く新しい命となる。
愛して、愛されて、そしてまた、命は還っていく。
アナタも私も、皆、ここから去る時がやって来る。
命は、一所に留まることは出来ないから。
巡り廻った先の先で。
きっと、また。
テーマ「時間よ止まれ」
時間よ止まれ!
いや、違う。
時間よ、巻き戻せ!
いや、それだと戻っただけだ。
時間よ、もう一度やり直せ!
それもまたなんか違うな。
時間よ、今の記憶があるまま30年前の自分に戻れ!
うん、これがいい。
どうせなら、時間を止めるよりは、タイムワープする方がいいんじゃないか。
想い出は置いてきたの
海を越えたあの場所へ
キミの横顔が近く遠い
此処にあるのは真実で
永遠は此処にはなくて
遥か彼方に見つけたの
小さく光る星をひとつ
照らすは進むべき道程
忘れない忘れたくない
キミの言葉の温もりを
『時間よ止まれ』
《時間よ止まれ》
過去に戻りたいとか
未来に行きたいとか
そういうことを思うのは簡単だけど
今が楽しい今がずっと続けば
と思うのはなかなかむずかしい。
だけど今を最大限に楽しめる人になりたい
やりたいことやって、過去とか未来とか気にせずに
過ごしたい。
とか言ってるけど割と刹那主義ではあるよ
時間よ止まれ
時間の止め方を知っている。
ただ念じるだけ。
私は止めてる間に勉強して
圧倒的差をつけていく。
ただ1つ問題が残った。
進め方を知らないのだ。
こんな能力使わなければよかった。
私はもうずっとひとりぼっち。
時よ止まれ。
何度そう思っただろう。
一生分の幸せが詰まった時、
愛おしい我が子が生まれた瞬間、
大切な人と過ごす時、
または不治の病に侵された愛おしいものと過ごす一時。
様々な場面が頭の中をよぎるでしょう。
時には悲しい時もある。
未来に恐怖し立ち竦む時もある。
幸せすぎて逆に恐怖を覚える時も…
今この瞬間さえ、私は思っている。
今この瞬間が色々な出来事が交差した結果なのだから
この瞬間こそが奇跡なのだと、
なくなる日が訪れると知っている。
だからこそ思う
「時横の幸せを永遠のものにしたいがための我儘だ。しかしこの思いが途切れることも、なくなることもないのだ。
私は一生願い続けるのだろう。この瞬間を全てから切り離し永遠とすることを…それこそ時を止めるかのような奇跡を…」
時間よ止まれ
「そろそろ帰ろうか」
楽しかった一日の終りをあなたが告げる時、
時間よ止まれ。私はいつもそう願ってる。
他にはもう何も要らない。
今はあなただけを見つめていたい。
だからどうか。
#32
時間よ止まれ
が今日のお題だけれど止まらなくていいからどうか無くなってくれ。
世界ごと一瞬で滅んでくれーーー。と何度も思う。
頼むもう限界
だけど私の事を愛してくれる家族がいる限り迷惑や心配や悲しみを私から上げたくないという気持ちとただ単に勇気が足りなくて死ねないから
早いうち世界ごと滅んでくれ
君の後ろを歩いていた
ぬるい風が強く吹く夜
たった一昨日の夜
もう二度とはやって来ない夜
君の赤い髪が揺れていた
振り返った君と目が合った
君は安心したように笑っていた
今この瞬間に死んでしまえばいいと願った
あまりにも幸せだったから
自分の時間を永遠に止めてしまいたかった
未来なんて見たくはなかった
風が強く吹いて
前髪で前が見えなくなった
君は先を歩いていた
人間が聴覚で得る情報は
たったの11%だって
その意味が痛いほど分かった
久しぶりに会った君は
僕の目をよく見るようになっていた
そして僕に何度も問いかけた
「きみはどうしたい?」と
その度に瞼の裏で過去の自分を想った
何をするべきか操るかのように
全て決められていた自分を想った
誰も言ってくれなかったその言葉を
こうも易々と言うのかと
本当は少し泣きそうだった
愛とは何だろうと
心の中で何度も問うた
君といつか結ばれる誰かの
愛の方が僕より強いだなんて
なんて理不尽なんだろうかと腹が立った
君の幸せを願いながら
君の願いが叶いませんようにと
祈る自分の小ささを殺めたかった
誰かが僕を見つめる視線を何度も感じた
そんなものに何の意味もないと思った
その中から僕が誰かを選ぶことは
きっとないだろうと苦笑していた
「綺麗だね」
『…そうだね』
屋上から、君は空を見つめる。
そんな君を、僕は見つめる。
「…あ」
風で帽子が飛ばされる。
ぐっ…と君は前屈みに手を伸ばす。
ガクンッ
『え』
次の瞬間、君が視界から消えた。
血の気がスッと引いていくのがわかった。
ほんと、嫌なぐらいに。
その場から動く事ができなかった。
ただただ、時が止まって欲しいと
強く願う事しかできなかった。
ー時間よ止まれー
今日は久しぶりに学校の図書館へいった。授業をまっている間本を読んでいたがあっという間に時間が過ぎてしまい、時間よ止まれとおもった。
【時間よ止まれ】
「時間よ止まれ」
オレは何度もそれを願ったことがある。
それは誰かに抱きしめられている時だった。
オレはいつも誰かの『愛人』だった。
もちろん親からも愛をもらっていなかった。
オレはいつも抱きしめられながら眠ると
普段では味わえない その瞬間を噛み締め
涙を流すのだ。
『誰かに抱きしめられている』
それは『オレは相手に愛されているから』
たとえ相手がその気が無くても
ただ『オレを抱きしめてくれている』
それだけでも嬉しかった。
もちろんその幸せな時間は続かない。
オレはたとえ相手が愛人だろうと
愛してくれない親だろうと
オレは心から信頼し密かに愛していた。
できるなら
あの瞬間も
止まって欲しかった
終わりなんて無ければ
ずっと笑っていれたのに
時間が少しでもあの瞬間
0・5倍速でも何倍速でも遅くであっていたら
私は何を伝えたんだろう
何を思ったんだろう
やっぱりもっと会えば良かったって
後悔するだろうな
時間なんて止まらない
過去にも戻れない
後悔しても挫けそうでも
時間は進んでいく
だからこそ
今を大切に生きなきゃ
人それぞれに感謝して
本音じゃないちくちく言葉を
ぶつけないで
自分らしく生きてこう
じいちゃん、
『今までありがとう、大好きだよ』
『この気持ちは永遠だよ』
『私を忘れないで』
『私も忘れないよ』
『またね。』
『時間よ止まれ』
「もしも、あなたが川で溺れていたら、僕は、自分が死んでもあなたを助けるよ。」
愛してるって言ってたんだ、と8年後に気がついた。
あの時、わたしは彼に愛されてた。
わたしの生なんて無意味だし、もちろん誰が生きることも無意味だけど、誰かに心から愛されたことがあるんだと、知れたことだけをわたしの唯一の執着にしたい。
誰に汚されることなく。
時間よ止まれ
僕の日々は戦争だ。
戦争は朝から始まり夜に終わる。
夜休んでまた次の日の朝から戦争が始まる。
今、休戦中の夜にいて疲れ傷ついた体を癒やしている。
幼い頃感じた両親のぬくもり、色々あったけど今では輝いて戻りたくなる青春の日々。彼女と過ごす甘い時間。
戦場にいると何倍にも良い思い出として蘇る。
これからより明るい未来のために今を犠牲に闘う。けれどその明るい未来が確約されている訳では無い。
明日は今日以上に血を流すかもしれない。
もう戦いから逃げ出してしまうかもしれない。
再び笑顔で両親に、彼女に会いたい。
というかそもそも何もしたくない。
家でゴロゴロして気が向いたら起きて、夜思いっきり遊んで朝方に寝たい。
うわー明日行きたくねー。
そんなことを考えながらベットに横になっていると
心の底から叫びたくなる。
時間よ止まれ。
時間よ止まれ
楽しい時間は早くすぎるから、お願いしても遅いけど。
眩しすぎる光とあの夏の日。真っ青な空に吸い込まれる私達の声。周りなんか気にせずに叫べ。
響け、響け、ずっと向こうの未来まで。
気にしないで、私の盟友
「その、答えたくなければ、それでいいんだけど」
僕はリサ・ウェイクフィールドに聞きずらそうに、敢えて彼女のグリーンの目を見ないようにして言った。
「あと一時間後に、君の記憶は全て消えてしまうけど、今、君の心境はどうなの?」
彼女は切なそうに笑って言った。
「とても悲しいわ、ロバート。私は今、とても悲しい。こうして強がって笑っているけど、本当はものすごく怖いの」
僕は耐えられなくなり、彼女を抱き締めた。彼女が嫌がっても、離すもんか。僕は強く強く抱き締めて、彼女の温もりを意識しようとした。
「痛いわ。ロバート」
彼女が身を捩る。
「『愛してる』と言ってくれ。言わなきゃ、離さないぞ」
すると彼女も僕の背中に腕を回した。それから、耳元で囁くように『愛してる、これからも、ずっと』と言った。
全世界で、思春期の女性だけ記憶が全て消えるという奇病が蔓延していた。彼女のリサも感染し、僕は最後の一時間を彼女と共にするために、こっそりと彼女を連れ出した。
僕らは冬の浜辺で海を見ていた。僕と彼女が初めて出会った思い出の場所。無数の星がきらめき、プラネタリウムにいるような気分になった。時計を見ると、残された時間はもう三十分を過ぎていた。
記憶を失うというのは、実質、死を意味している。もう間もなく彼女は僕を認識出来なくなり、彼女を形作っていたものは崩壊してしまう。僕はどうしても泣きたくなかったのに、泣いてしまった。
「泣かないで、ロバート・ハリス」
彼女が僕の涙を拭い、そっとキスをした。
「君が君で無くなるなんて、耐えられないよ。君の記憶が消えたら、僕はあの海へ身を投げようか…」
「ダメよ」
彼女は強く言い放つ。
「そんなの許さない。ロバート、私は別に死ぬわけじゃない。貴方の知らない『何か』になるだけ。これってそんなに悲劇なことじゃないわ。だから、貴方も私もこれまでと同じように生きるの。気にしないで」
彼女の目が淀んでいく。
「今までありがとう。私を唯一理解してくれた盟友。さようなら」
彼女はぐったりと倒れた。僕はもう顔をぐしゃぐしゃにして『かつて彼女だったもの』を砂浜に横たわらせて、金の髪を撫でていた。
しばらくして。
「ふああ、んは。あれ? ここどこ?」
『彼女だったもの』が辺りを見回していた。
「ここはマイアミのサウス・ビーチですよ。僕はロバート・ハリス。君の名前は?」