「ねぇ、もし少しだけの間、時が止まるとしたら何をしたい?」私は友人に訪ねた
「そうね、、少しだけの間止まるなら彼の頬にキスをしたいわ」
彼女は頬を赤らめて言った
「ふーん、ロマンチストね」
「そういうあなたはどうなの?」
彼女は、はぐらかすようにして質問を投げ掛けた。
「私?そうね、、、私は,彼の顔をずっと眺めていたいわ」
「彼はいつも煌めいていて、いつも見ることができなかったの」
「彼は、どういう人なの?」
私は高ぶる感情を押し殺して言った
「透き通るような肌に、真っ黒なメガネだった気がする、あっ!.あと彼は真面目で優しくて、お茶目で、少し子供っぽかった気がするわ」
「ふーん、そうなの」
友人は詰まらなそうに相づちを打った。
「彼はいつも眩しくて見えなかった,だから私さ、時が止まってくれるなら彼の顔を見つめ続けたい」
「彼は私にどんな顔で話していたのか,彼の唇はどんな色なのか,、今まで見渡せなかった分全部見たいわ」
私はうっとりとした目で語り始めた。
もし願いが叶うなら、どうか神様、彼の顔をしっかりと見れるチャンスを下さい
「なっ、、、あんた大丈夫?!」
「えっ、、、?」
私は、とっさの事に戸惑ったがすぐに気付く
「顔中鼻血で埋もれてるよぉ!!」
その合図と共に私は激しく床に叩きつけられた。
「ええっ!!、また倒れるのぉー、今回で何回めよ!!」
彼女は口をへにしてそう発した。
「今年で13回目、、、」
彼女はおぼつかない手付きで13と指でさした。
「おめでとう、あなたの出席番号と一緒よ、これ以上増やさないで」彼女は深いため息をつく
彼女は私の体を背中に移動させる。
「お願いだから、、、そんなに、興奮しないで下さい」
私は、頭が朦朧とする中テレビで聞いたことのある有名な台詞が聞こえた。
9/19/2023, 4:47:52 PM