『時計の針』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
― 時計の針 ―
「時計の針を巻き戻せたら」って、すぐ言いたくなる。このありきたりな言葉、気に入らない。
仕事でミスしたとき。
友達を怒らせてしまったとき。
寝過ごしてしまったとき。
いつも、そう思ってしまう。
時計の針なんて巻き戻せない。
たとえ物理的にムリやり巻き戻したって、時間なんてかえってきやしない。わかっているのに。
だから、失敗とは思わない。
一歩、人として成長したと思おう。
時計の針は巻き戻さない。
・・・でも、
巻き戻したいことばかり
雲が多かった1日。
2024/02/06㈫
自宅の駅前のファミマに行ったら
えがちゃんのポテチはなく
電車に乗って降りた駅前の
ファミマにありました。
田舎(自宅)の方があるかと
思ってたのに。
運だね、これは。
伊藤くんが美味しいと
言ってたから、黒胡椒味を購入。
伊藤くん?
えがちゃんの動画を見ていないと
わからないね。
ポテチは明日、食べることにします。
チーズも黒胡椒も大好きだから
楽しみにしておきましょう。
今日も窓を開けて
外を見終えたら
目が痒い。
花粉症なの、忘れてた。
でも、これからも外は見ます。
気持ちの切り替えにも良いし。
今年は花粉量は少ないそうだけど
この予想は当たると良いね、同士さん。
おやすみなさい。
くるくるくるくる
あれ?
秒針って
こんなに速く回ってた?
時の感覚
楽しい時は
うさぎのように速くすぎて
苦手な時間は
まるでカメが
時を運んでいるよう
同じすぎるのなら
楽しいほうがいいなぁ
うさぎさん、
お世話になります!
チッチッチッ
午後3時
彼の帰りを待っている。
秒針は待ってくれない。
いつ来るのかわからない彼に私は唇を噛み締めた。
午前2時。時計の針が刻むのは、時ではなくて昨日の私。
/お題「時計の針」より
時計の針ってあまり好きじゃない。チクタク鳴る焦燥感が嫌だし、触ったら痛そうだ。けれども「好きじゃない」のと「必要」はまた別だ。時間を見なきゃ正確な行動ができない。見たいテレビ番組だって見逃してしまう。
結局は、興味の無いものでも好感を抱かないものでも、全部が土台になって私の世界って動いて回っているんだ、そう思ったら時計の針を次見るときは、ちょっと感謝してみようかな、なんて。
300字小説
チートなヒーロー
兄は自分は過去に戻ることが出来ると言っていた。時計の針を遡るように、好きなときに戻り、やり直せると。
確かに兄は株も賭事も外したことは無かったし、兄の言う通りにすると事件や事故を回避することが出来た。
『俺の人生、チートにも程があるだろ』
そういつも豪語していた。
その兄が亡くなった。駅裏の路地で変質者に刺されて。捕まった犯人の自供によると本当は朝の受験生で溢れる電車で無差別殺人をする予定だったが、兄にそれを指摘され、カッとなって刺したという。
その電車には娘が大学受験で乗っていた。
「……おじさん、笑ってる……」
兄の話は本当だったのだろうか。満足げな死に顔に礼を言う。
「娘の未来を守ってくれてありがとう」
お題「時計の針」
私の能力は、死のカウントダウンがわかる能力。
彼は、時計の針が12を回った頃に亡くなってしまうとわかるのはこの能力のおかげ。
でもこの能力はとても残酷で、私の好きになった彼は、時計の針が12を回った頃にこの世にいなくなってしまうとわかるのだ。
「ねえ、ゆうまくん?」
「ん?」
彼のカウントまで残り、1時間。
私達は、交差点の信号を待っていた。
「なんで私と付き合ってくれたの?」
「んー、お前が好きだったからだよ。」
そう言って、彼は私の手を持った。
温かい。
「ねえ、ゆうまくん。私のどこが好き?」
「え?んー、優しくて人このことを思いやれるところかな」
「一番大切にしてるものは?」
「ものか…んー、ゲームかな」
「私といて何が楽しかった?」
「え?もう毎日だよ。学校で会うとき、放課後に遊んだとき、休日のデート、夜の電話とか…」
「将来なにしたい?」
「んー、将来かぁ、大工かな。」
「大工さん?」
「そそ。でも、一番は」
「?」
「お前とずっと一緒にいることだな!」
「っ!…、」
このとき私は、『私も』とは言えなかった。
「ゆうまくん。大好き」
「?俺も好きだぞ」
「本当に大好き。お願いだからどこにも…」
このとき、私達は私の家の近くの信号を歩いていた。
ものすごい速さで、迫ってくる車と目が合う。
「ぇ…」
「つむぎッッ!!!」
次に目を開くと、そこは真っ赤の地面だった。
「ゆ、ゆうまくん…?」
「…」
彼は、目を開けない。
「ゆうまくん…ゆうまくんっ!!」
何度肩を揺さぶっても、びくともしない。
私は、彼の手を握る。
冷たい。
「、ずっといっしょにいてよぉ…!大工さんになって、私と一緒に暮らそうよぉ…ねえ、ゆうまくんっ!」
私の目からは涙が。
「こんな能力、なければいいのにっ!」
彼の時計の針は、12時を指していた。
時計の針
苦しくても辛くても、進んでいく時計にイライラすることがある。時間は、止まってはくれないから。
1日というその時間に価値があったのか、そんなことは考えなくていい。
ただ、一瞬一瞬の今を、全力で生きたらいい。やりたいように、僕の人生は僕で進んでいきたい。
約束は
AM10:00
正しく
時計の針に
追い出されます
「時計の針」
時計の針
時計の針を戻しても
時はもどらない
時計の針を進めても
時は早くすすまない
時計の針を止めたとしても
時はとまらない
『あの時』どうしていれば…と
悩むより
今『この時』どうしたい?と
考えよう
時計の針が進まなくても
時は流れ続けるのだから
刻む音に急かされる君との時間
いまはそれさえ愛おしく思う
【時計の針】
時計の針。
時計の針は
話してる時は
本当に早く過ぎてるよね?
逢うまでの
約二週間が
本当に遅い。
三月は
もっとたくさん
逢えるはず。
時計の針よ
止まれ。
カチ、コチ。カチ、コチ。
今日も変わらぬリズムを刻む。
カチ、コチ。カチ、コチ。
リズムに合わせてステップを踏む。
カチ、コチ、ツタタン。
カチ、コチ、タカタン。
私と時計と、
2つの音が合わさって、
たちまち素敵な演奏会。
貴方の針がてっぺんを指すまで、
こうして2人で踊りましょう。
テーマ『時計の針』
時計の針、
と聞くと何を思い浮かべるだろうか。
生命が刻まれる時計
それが終わりを告げるまでのもの
恋愛ならば
もっとたくさんの針が動く。
推理小説は
犯行時刻やキーワード、
けっこうどころか、
かなり重要なポジションだ。
医療では
一秒一刻でも争う場面が多いかもしれない。
でも
休みの日ぐらいは
その時計の針をへし折る気持ちで、気にしないで休むことにしよう。
人間以外の生き物は「体内時計」はあっても「針」はないのだし。
とか言って、
時計の読み方知ってるよね?
と思うぐらい、
時間きっちりに猫に起こされることもしばしば。
時と自分
いつも不思議に思うことがある。それは、時間の感覚。例えば、好きなことをしたり楽しいこと、嫌なことをしたり苦しいことをするそれぞれの時間。長く感じたり短く感じたり。
「校外学習楽しみだなぁ、ね、よかったら一緒に回ろうー」
「一緒に行こ!私も一緒に回りたいて思ってたんだ!!」
こんなやりとり、もうやりたくない。自分一人のほうが落ち着くし。そのように思い始めたのはいつの頃からだろう。
「ねえ、〇〇!どこの部活に入るの??」
そう聞かれた。多分、あの子は友達という関係だった。
「私は美術部に入ろうかな、絵を描きたいから。」
「えー、美術部?美術部よりも演劇部のほうがいいでしょ。」
「いいえ、私は絵を描きたいから、美術部に入ります。」
「そっかぁ、なら私も美術部入る。」
驚いた。演劇部に入部するんじゃないのか、それほどやりたいわけではないのか。そう思った。
入部後
「〇〇、絵上手なんだねーすごい、私なんか全然描けないや。」
「いやいや、私もプロ並みに上手いわけないし、気にすることないよ。」
「んー、この絵ダメだ、捨てよ。」
その子は絵を完成させるごとに、気に入らないのか何度も捨てていた。もったいない。絵を上達させたいのなら保管しておいたほうが効率いいのに。
数週間後
「ねー、〇〇、この部分描いてよ」
そう頼まれた。正直乗り気じゃなかった。自分の絵は自分で完成させるべきなのに。
「わかった、どう描けばいいの?」
このようなやり取りが3年も続き、共同制作もこの子と行った。結果はもう最悪だった。途中ですべて任せられた。仕上げももちろん私だ。あぁ、自分がやりたくて入部したのになぜ、あの子のために絵を描かなければならないんだろう。
時間を無駄にした気がした。3年間。
「時計の針」
時計の針はいつもおんなじ時間を回る
昨日の朝の7時は今朝の7時とは違うのに
時計はそんなの知らない
ただ針を進めていく
戻りたくとも時計はただずっと針を回す
時計の針
────チッチッチッ
目が覚めるとそこは初めて見るような景色、
隣には砂で汚れた服のおじさんが座って
腕を組みながら眠っていた。
部屋を見回すと工具箱や様々な植物に
窓から差し込む光が暖かくて
なんて神秘的なんだろう、と僕は思った。
数分後、おじさんは目を覚まし
僕を見るなり心配をしてくれた。
おじさんの名前はカールというらしい。
カールおじさんは家の近くで僕が怪我をし
倒れているのを見つけて助けた事、
目が覚めるのに三週間も経っていたこと、
ここの街のことについて
一つ一つ丁寧に話してくれた。
僕はまだこの情状を飲み込めなかったが
食べやすい料理や服など面倒を見てくれる
カールおじさんの優しさで安心していった。
────しばらく経ち、僕が回復した頃
カールおじさんは僕にサプライズで
小さめの時計をプレゼントしてくれた。
英語で書かれた僕の名前が刷ってある
銅色のとても綺麗な時計だった。
その時計の針はチッチッチッとリズム良く
落ち着くようなゆったりとした音色。
僕はその時計に見惚れて
嬉しくてカールおじさんに抱きついた。
僕は一言、震えながらカールおじさんに届ける。
「これは一生の宝物だ!」
じーっと見てると
遅い
なかなか進まない
全く動かないと言ってもいいほど
だけど
ゲームやら
詩を読むこと、書くこととか、
集中してたり
楽しいことをやってると早い
時計の針
あなたは嘘つきだ
必ず帰ってくると言ったのに
時計の針が、1を超えて
ああ、そうだ
そうだ、壊れていたのだと
壊れていたのだと、私は笑む