『春爛漫』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
桜が辺り一面に咲きほこる季節。
僕はあなたの後ろ姿だけで、恋に落ちてしまいました。
黒い艶のあるストレートのロングヘアーに、
スリムな身体。
ベージュ色のトレンチコートともに、春風に靡く髪は、なんと言い表したらいいのか分からないくらい、とても美しかったのです。
今日もまた、駅の付近の桃色に色づく大樹の下に、あの人がいます。
日差しが花の隙間から入り込み、より一層艶やかに光っています。
そんな僕は今日、勇気を振り絞って話しかけてみようと思います。
少しでも積極的に、自分からアプローチしていかなければ。
〜春爛漫〜
桜は咲いている間が美しい、そう彼女はいった
散っていく様は切なく見てられないとも
春爛漫
春が地面から顔を出し
蕾から顔を出し
天真爛漫に微笑む
春爛漫の候
#15 春爛漫
ぼくの春爛漫は、少し早い。
河津桜が咲く頃だからだ。
息子と一緒に、少し遠い散歩に出向く。
川沿い近くまで車で連れて行ってもらい、
降りて、そこから小さな距離を歩いた。
来年、ここに来れるかどうかは分からない。
「――さん、ありがとう」
ぼくの人生には、愛されなかったこと、
お金がなかったこと、死のうと思ったこと、
とても不幸な記憶や思い出がたくさんある。
けれど君と出会い、息子を迎え、
幸せだったし、これからも幸せであると誓おう。
たくさん喧嘩もしたし、別れようともした。
子どもをもらうことでもとてつもない葛藤があった。
差別や好奇の目は、いつもすぐ隣に住んでいて、
隙あらば攻撃しようと、虎視眈々と目を光らせていた。
だけど、ぼくの人生は尚も続く幸せの中にある。
よくある恋愛が、よくあるのに難しい愛が、
こんなにも育ったことがあまりにも幸せだ。
「また来るよ」
魂はどうだか知らないが、
二月に咲く桜の木の下にきみの骨はある。
ぼくも近々、その暖かな土に包まれに行くと思う。
息子には秘密だが、その日が楽しみだなあと
春爛漫の中、ぼくの言のひとひらはふわりと散った。
【春爛漫】
春爛漫。桜が葉桜になるより前の寒さが少しだけ落ち着いた気がする季節。
「ここから先は危険だから。」
進もうとした先を手で邪魔される。昼じゃないこともあってか人はほとんどいや、全く見当たらなかった。邪魔してきた手を払うようにしてライトを持っていない方の手で退ける。
「危険だと思って来ているんだから注意くらいはしっかりしてますって。一応、依頼で来てるってことくらい分かりますよ。」
そう、これは依頼。普段、人とは関わるはずのない者たちが人の世に関わってしまったから仕方のない依頼。
「君、そう言ってこの前も勝手なことしていただろ。」
「別に結局、解決できたならよかったじゃないですか。」
あぁ言えばこう言うと怪訝な顔をされたが、気にしている場合ではない。そう、解決できるのならいいじゃないか。襲われても助けてやらないぞ、と。呆れられる始末。でも、助けられて危険な目に遭われるよりかは突っ込んで早めに解決した方がいいと思うのはきっと昔大切な人を目の前で失ったから。まぁ、この人に限ってそんなこともないな、とは思う。半年ほど前の依頼のことだった。異常なレベルの強さの人ならざる者と相対したときにお前は先に逃げろ、なんて。目の前で家族が喰われかけのところをみすみす逃げられるわけもない。結局、応戦していても歯が立たず大人たちに瀕死のところを助けられた。兄はというと手遅れだった。目を開けると最初に対面したのは病院の天井。そこからの流れは簡単だ。兄を亡くしてさらには瀕死で見つけられた俺は心身ともに療養が必要と考えられしばらく依頼を受けさせて貰えなかった。身体が治ってきた頃、気の毒に思ったのか今俺の隣を歩いている兄の知り合いが名を挙げた。大人たちもこいつが監督するならばという妥協の形でまた依頼を受けさせて貰えるようになった。依頼には最低二人が必須。そのことを見越してなのだろう。実際、兄の知り合いは手練れだった。
「デカい口を叩くわりに依頼中に考え事とはな。考えるな、お前は考えない方が強い。ほら、気配が近づいてきてる。」
「これでも、頭脳はなんですけどね。でも、本当に嫌な空気ですよ。この気配はあの時と同じくらいな気がするってかかなり異常ですよ。」
気配の察知能力には長けていた。兄が殺された時は依頼を遂行した後の出来事で本来なら俺らが相対するはずじゃなかったんだ。気配が同じくらいなだけではない。あの時と匂いが全く同じだった。
「上もこれを俺らにやらせるって春爛漫の陽気にやられたんじゃないですか。」
「それがそうでもなくてな。リベンジって名目で俺らへの負担。お前への精神的、肉体的負担。なんてものは、考えてくれないらしい。」
まだ、春爛漫の陽気にやられたと言われた方が幾分かマシだったかもしれない。気配が近づくにつれ化け物と言わざるを得ない何かの姿が視界に入り込んできた。ソレはかつて人であった肉塊を嫌な音を立てて喰いながら近づいてきた。
「だが、安心していいのは今のお前なら勝てるぞ。」
「あの、化け物見てよくそんな冗談言えますね。」
冗談をあまり言わない人だと思っていた。ただ、依頼を遂行した後に冗談を笑ってあげるためにとりあえず神経を研ぎ澄ます。そして、いつもと同じように得物をかまえる。隣で得物をかまえているこの人もいつもよりは神経を研ぎ澄ましていた。化け物が動き出したら戦闘開始の合図だった。緊迫した死と隣り合わせの危ない賭け。一歩間違えれば瀕死で済むかさえ分からない。あの人の得物が化け物を捉えたのですぐさま俺も援護に回る。散々、叩いた後も怯む様子はなかった。
「息、上がってますよ。歳じゃないですかね。」
「残念ながらそんなに老いてはないがな。あぁ、そろそろだと思うんだが。」
そんな意味深な言葉がきこえた瞬間。怪物が大げさに膝をついたという表現もおかしいがいきなり嗚咽を漏らしながら苦しみ始めた。隙間に紛れる聞き覚えのある声がした。
「好機だ、一気に叩くぞ。」
さっきのように敵を叩いて怯んだ瞬間、援護側だった俺がとどめを叩き込んだ。どうやら、化け物は動けなくなったらしい。だが、嗚咽を漏らす化け物の声にやはり聞き覚えがあった。耳を澄まして、化け物をよく見ると知った顔が浮き出てくる。
「あぁ、本当に化け物じゃないか。このこと上も貴方も知ってたんですか。」
「上はどうだろうな。少なくとも俺は薄々気づいてた。よくあることなんだ。喰われて死んだと思われていたやつの精神が強すぎて化け物の動きを止めるなんてことが。」
たしかに、化け物が動きを止めたのは兄の精神によるものだった。
「悪かったな。ただ、あの精神は俺でも驚く。化け物級だよ。ただ、お兄さんはお前が相手だから動きを止めたんだと思うぞ。辛いことをさせたか?」
兄にまた俺は逃がされてしまったらしい。
「いえ、仕方のないことではあるので。割り切ってなきゃ今も依頼なんて受けてないですよ。ただ、これで冗談笑ってあげられますよ。」
鼻で笑いやがった後に精神が残っているものの肉体はとうに亡くなっているので兄が戻ることはないらしい、とか言っていた。まぁ、今更戻られても怒られる気がしかしない。心苦しいとかそれこそ笑われて俺の癪に障るだけだ。
「春爛漫、この桜が赤く染まってなきゃもっと喜べたんですけどね。」
とりあえず今は帰って寝たい。花見を楽しむのは帰ってから少し先になりそうな気がした。
『春爛漫』
祖母の部屋に入るなり目に飛び込んできた光景に、沙綾は立ち竦んだ。
「すごい」
一言だけこぼれ落ちた声に、祖母はおかしそうに笑う。
「まぁ、普段着ばかりだけどねぇ。数だけはあるのよ」
祖母が箪笥から引っ張り出してきたのは、祖母や祖母の姉妹たちが娘時代に着ていた着物たちだ。
着物が着てみたいと言った沙綾のために、奥に仕舞い込んでいたものを出してくれたのだ。
「まだまだあるけど、今日はね、春のお花だけにしといたわ」
そう言って、一枚一枚広げて見せてくれる。
山吹色の地に真っ赤な椿がぽんぽんと咲いている紬、紫の地に大きな白い牡丹の花をモチーフにした銘仙、空色の地に友禅で桜が描かれた付下げ、濃紺の地に小さな梅の花が散りばめられた可愛らしいウール、次々と引き出される着物たちに沙綾の目が輝く。
「すごいね、おばあちゃん、ここだけ春みたい」
この家の辺りにはまだ春の訪れは遠いが、座る祖母と沙綾の周りには沢山の着物が広げられ、まるで花畑の中に居るような華やかさだった。
「そうよ。春は短いからね。着るもので楽しまないと損でしょ」
祖母はそう言って、着物に合わせる帯や帯揚げ、帯締め、帯留め、半衿を見せてくれる。
そうなれば、それから始まるのは実際に羽織ってみてのファッションショーだ。
「あら、丈は大丈夫だけど、裄が少し足りないわねぇ。今の子は腕が長いのね」
「あ、大丈夫だよ。こういうの着けると可愛いでしょ」
沙綾が祖母に見せた画面には、レースとフリルで作られたアームカバーが映し出されている。着用モデルの女性は着物姿で、着物の袖口からレースがチラ見えするのが可愛いのだと沙綾は力説した。
「まぁまぁ、よく考えるのねぇ。こっちはブラウスを下に着ているのね? まぁまぁまぁ」
感心して何度もうなずきながら、祖母はまじまじとモデルの写真を見つめる。
「いいわねぇ。帽子を被るのも可愛いわねぇ」
「でしょ? おばあちゃんもこういうの好きだと思ったんだー」
好感触に、沙綾もまたにこにこと笑う。自分の好きなものを、近しい人に認めてもらえるのは嬉しいものだ。
「ねぇ、来週おばあちゃんも一緒に着物着てデートしようよ。デパート行ってさ、パフェ食べるの」
「あら、沙綾ちゃんはパフェを奢ってほしいでしょう」
ぺろりと舌を出す孫を小突いて、だが祖母は嬉しそうに頷いた。
「最近、遠出もしていなかったものね。デートしましょ」
「うん! じゃぁ来週着る着物選ばなきゃ」
祖母と孫がまるで同年代のようにきゃっきゃと遊んでいると、仕事から帰ってきた母が突撃してきたり、「なにそれお母さんも行く!」と言い出したり、最終的に何故か祖母と沙綾の友人まで一緒にパフェを食べに行くことになっていた。
そして、5人で着物で遊びに行く会はその後も定期的に開催され、その会ごとにテーマを決めるようになった。例えば、夏ならば「祭り」、水族館に行くときは「魚」といったようなものである。
「ねぇ沙綾、次の着物会のテーマはどうしようか。お花見だけど、桜じゃありきたりだし」
母に尋ねられた沙綾は、少し考えてからぴっと人差し指を立てた。
「春爛漫! で、どうでしょ?」
2023.04.10
ー4月。
桜が咲き誇り、風に花びらが舞う。
その向こうではウグイスが忙しくラブソングを歌っている。
菜の花のそばでモンシロチョウもつがいでひらひらと踊っている。
風に合わせて足元のチューリップもゆれる。
公園でおしゃべりに夢中な学生たちとすれ違う。
春爛漫。
今年も会えてよかった、大好きなこの季節に。
お題「春爛漫」
4月の間の景色は桜が咲き乱れ本当に綺麗な景色だと常々思う。
この様子を春爛漫というのだとか…
桜が一面に咲いている様はまさに春爛漫だと言える
春爛漫
「寝言を言ってんじゃないよ」と
息をはずませ歩くと
木々に緑が増えていくことに気づきます。
蝶が、気づけばたくさん舞っています。
朝晩はまだ冷えますな、などと言って
衣を替えるのに手間取っては、
姿を見せないうぐいすを探しています。
桜が散っていくのを見ます。せつないのです。
月が満ちてかけていきます。
澄んだ青空を見ると気持ちが良いです。
暑かったり寒かったりなんなんだー、と思っています
だけど私はまだ本当の春爛漫を知ってはいないのであります。
華やかな赤。つややかな黄色。鈴生りの薄紅。
この咲き乱れる花々の中で、本当に欲しいものは?
君が、一番美しいと思う色は?
尋ねられて笑う。
わたし、あんたの瞳の色がいい。焙じ茶みたいな、深くて透明な色。
ねえ、わたし今、この花畑でお茶が飲みたいな。
あんたと、あんたの目みたいな色のお茶を。
花は誰のためでもなく咲くけど、あんたは、わたしのためにお茶を淹れてくれるでしょう。
わたしだけのために。
花より団子なんて言うなよ。団子も、まあ、あったら嬉しいけど。
#春爛漫
閑散とした場所から生えてきた命はまだ輝いて散っていく
『春爛漫』
「誰よりも」
私が中学生のころ、誰よりも性欲が強かったように思う。地味だったし、もてないし、そもそも男の子と話すことすらなかったので実際の行為は皆無だったけど。だから親が隠していた大人の雑誌やテレビのちょっとエロいシーンを見てモンモンとしていた。当時cheese?だったか少女マンガの皮を被った女の子向けのエロマンガが流行っていて、友だちとこっそり貸し借りしていた。
高校生になると落ち着いてきて、かわいくなりたい欲はたっぷりあるのに性欲はそうでもなかった。 初めて彼氏ができたときも抱き合ったりするだけで満足で、その行為を特にしたいとは思わなかった。
大学生になって一人暮らしを始めて親の目がなくなったのに、別にしたいとは思わなかった。もったいない。
社会人になると他に考えることが多いせいか、さらに欲が少なくなった。ただ一度だけ、とんでもなく高嶺の花の男の人とお近づきになったときは爆発した。だからたぶんスイッチが入り辛くなっていただけでずっとそこにあったんだろうな。
お題/春爛漫
花びらが、君を、彩る。
「……綺麗……」
思わず出た言葉に、君はくすりと笑う。
「うん、とってもキレイ」
「……僕は春が好きじゃなかったけど、こういう景色は悪くないな」
そう呟いた僕に、君は大仰に驚いて見せた。
「えぇ……どうして? いいじゃない、春」
「昔はね、好きだったんだ。でもね、あるときから好きじゃなくなってしまった」
そして君に、手を伸ばす。
「大切な人を奪っていってしまったから」
もう触れられない君。毎年この日だけ、姿を表す君。もしかしたら、すべて僕の空想なのかもしれない。本当は君はそこにはいないのかもしれない。
「そっかあ」
君は、照れたような、嬉しそうな、なのにどこか寂しそうな笑みを浮かべた。すり抜ける君の掌が、また今年も透けていく。
「君はほんとうに、私のことが好きだね」
今年の最後の言葉はそれだった。
本当は、あの春の最中、花びらのように散ってしまった君の姿を、僕は、まだ追いかけている。
空一面に咲き誇る薄桃色の吹雪
二人で歩く一本道
枝と枝の隙間から
空の青を見ようとして
その先から注ぐ陽光が注して
君は手をかざして目を細める
薄い線になった目を添えて
君がこちらを向いたとき
私は地面に目を伏して
落ちてくすんだ花びらを見てる
花びらの海を飛び越えて
君は私の手をとって
あの丘まで連れて行くと
私は行けない
その丘には行けない
私の目から水が溢れて
君が色がじわりと滲む
君と私の手が解け
満開の笑顔で何かを隠して
ゆっくりと私から離れていく
私は我慢出来なくて
君に向かって手を伸ばす
けれど、白い吹雪が君を隠して
君をどこかに攫っていく
柔らかな草が生い茂る草原
風に押し倒されて私の目に
丘の上にきりりと立った
一本の桜の樹
***
いつかこの丘を登れたら
頂上できっと君に逢える
丘の上に立つ、満開の君に
「−春爛漫−」
春が怖かった。自分だけを置いて世界が色鮮やかに動き出す、あの焦燥から逃げていた。
君が私を春に引きずり込んだんだ。責任取ってくれ。
題.春爛漫
「あなたにとって、恋の色はなんですか」
ピンク色、黄色、緑色、青色。選択肢の中に僕が思う恋の色がなくて、スマホの画面から目を逸らして、机に突っ伏した。
僕に、心理テストは向いてない。
僕にとっての恋の色はピンク色でも、黄色でも、緑色でも、青色でもない。どんな色も違う。そもそも色なんて付いていない。
最初に質問を見たとき、僕が浮かんだのは白色だった。
君が嬉しそうに笑っていると、僕も嬉しい。君が悲しそうに泣いていると、僕も悲しい。
そうやって僕の白色に、君が勝手に色を塗りたくっている。君が赤色だったなら僕も赤色、君が青色だったなら僕も青色になるだろうと思った。
ひとつだけ例外を除けば、僕は従順な白色だ。
そんなことを想像してから、ふと窓の外を見ると桜の花びらが柔らかく、宙を舞っていた。
「足りない……」
空気の冷たさがひっこんで、陽光の暖かさを実感するようになったけれど、僕には春も、夏も、遠く感じる。
僕には、流れる桜の花びらも季節外れに思えた。
やはらかな陽射しの中で、舞う桜の花片と、そっと佇む貴女の後ろ姿。その一時が、愛おしく、このまま閉じ込めて仕舞いたくなる。風に揺れる長い髪。何かを想う横顔。
「卒業の成仏」
終わりも始まりも
告げられることなく
区切りなく
手から離された
風船のように
川の流れにたゆたう
浮草のように
ただふわふわと漂った。
立ち止まると
もうそこは
一面に花畑が広がる季節
チューリップが
庭を華やがせている。
生命の芽吹きの時期、
おっはよーう!と
もぞもぞ蠢く虫や新芽。
あんなにも揺り動かされた
感情や笑い泣いた時間
振り返る暇もないままに、
激動の今に流され、埋もれ、
大切な日々が
乾いた砂漠の
ひと粒の砂となって
消えてしまうのは
あまりに惜しい。
ひとつひとつが
大切な記憶のかけら
過ぎし日々の形が
いつか
ぼんやりとでも
浮かび上がってくるように
今はホロっと
こぼれた愛しき断片を集めよう。
#春爛漫
春爛漫
桜に囲まれてみんなと写真を撮った。
みんな違う道に進む。みんな頑張ろうって笑ってた
思い出を引きずってるのは私だけじゃないはず。
大切な友達が懐かしい友達になってしまった。
そんな春。
『春爛漫』
一つ生まれて春爛漫
一つ育てて春爛漫
桃色戦のフレーバー
喜色満面、春うらら
囀り囀る小鳥が待つのは
ロープウェイの終着点
ごったごったと返しに返す
春待つ人らの皮算用
わぁっと咲いたは春桜
さぁっと引いたは人の群れ
二つチャーチで祝います
二つ悲しいカタコンベ
やわこい風に包まれて
優しく両手で掬います
春春来た来た
春爛漫
宵もたけなわ
春爛漫