『星空の下で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
すごく綺麗な夜空の下で
君からの告白を受けた。
きっと雰囲気に気を遣ったのだろうな。
返事は1日待ってもらうことにした。
君の喜ぶ顔をしっかりと見たいから。
明日も明後日も、
変わらない日常が僕らを襲うだろう。
何の変哲もない平凡な日々が、
僕らから明日への希望を奪うだろう。
そして刺激を渇望した僕らは、
いつか身を滅ぼすだろう。
何もしなければ何も無く愛し合っていたアダムとイブも、
禁断の果実を口にしたように。
何不自由が無く過ごしていたイカロスが
太陽を求め死んでいったように。
僕らは変わらない日常に感謝していても、
非日常を愛するのだ。
日々、姿形を変えていて
見えている光はもう何億年も前に失われているかもしれない、
そうやって私たちを照らしてきた、
星空の下で生きているというのに。
『星空の下で』
星空の下で
満天の星を眺めていれば
不安や悲しみも忘れてしまうの
星空の下で
近隣の星空が綺麗なところと言ったら、茶畑。
何とか流星群のとき行きます。
遮る建物もなく、星空が冴えるのでしょう。良く見えるんですよね。家や街灯もない。結構暗い。
本当は何処にでもこんな星空があるのに、見えてないのに気がつきました。
星空の下、暗く広がる茶畑。ちょっと特別です。
わたし達、漆黒の闇も文明の力で明るくしてるの、またには思い出した方が良いと思います。
[星空の下で]
夜の屋上。
僕はど真ん中に寝転がって空を見ていた。
吐く息が白い。背中は冷たい。でも、空の星はとても綺麗だ。
満点の星空はチラチラと瞬いて、今にも降ってきそう。
最高の星空だ。
これを誰かと共有できたら。この中に埋もれている星座の話とかできたら。
「楽しそうなんだけど。なあ」
僕の他に生体反応がないこの街で、それはちょっと叶わない。
ああ、残念。
【星空の下で】
君の優しさは星明かりのようで
僕がひとりぼっちにならないように
静かに寄り添ってくれている。
僕はその星空の下でしか
もう生きていけないのかもしれない。
うるんだ星空から
はらはらと幻のような雪がこぼれて
チューリップ畑は
まるごと砂糖づけのようになって
さむいのか あたたかいのか
つないだ君の手のひら
春のすみっこ
陽光のとどかない空で
孤独な魂たちがにぎやかにもえている
そのうたが聞こえてしまった日から
ずいぶん遠くまで来てしまったね
まだまだ遠くへ行かなくてはいけないよ
太陽が昇れば
あたたかくにじんでしまうような星空を
見失わないように 忘れないように
手のひらの暗がりにしまって
いつまでも追いかけていたい
追いかけて行こう
『星空の下で』
星が好きになった 先生の授業の影響だ
流星群の翌日 私はノートに流れ星を書いた 願いを込めて
その下には「心から応援してます」の文字が書いてあった
きっと私は流星群の度先生の事を思い出すの
『星空の下で』
僕らは星空の下で何か探している。
僕らは星空の下で大切な物を積み上げる。
他人には分からない大切な物。
僕がいるこの場所も
傍から見ればガラクタの山。
「星空の下で」
苦しいよ、胸が詰まる
あなたの隣が、今はこんなに苦しい
なにを差し引いても変わらない、わたしを惹き付ける運命的な愛情を欲していた、それは薄桃のさくらを掬いとって押し花にするまでの些細な喜びと同じようにありふれたもので
とにかく、たくさんの理由ができて飾られて語られてはじめて価値を見いだせるような愛は、わたしを救ってはくれなかった、
去年の双子座流星群の時、星空の下で願い事をした
あの願いは叶うのだろうか。
きっと叶うよね
信じてる
星空の下で彼は笑った。それが君との思い出の最後の笑顔だった。
嘘みたいな、絵に描いたようなキレイな星空の下。
「星の数程女も男もいる」って言葉を思い出し、
ふと「この中にイイ女、イイ男はどれだけいる?」
と、思ってしまうひねくれ、イタイ自分。
私が住んでるところは田舎なのでとても星が綺麗です。
学校や自習室から帰ってくる頃は星が綺麗に見えるので、毎日滲む星を見上げながらいつか私もあの中の一つになることを夢見ていました。
最近は人間たちの"春の訪れ"を感じるのが惨めで辛くて外に出ていないので星は見られていないけれど、今年もおそらく例年通り星を見上げて帰宅することでしょう。
私の周りの人間は「星空見ると自分なんてちっぽけだなって思って悩みもどうでもよくなる」というけれど、私からしてみたら「星空見ると自分なんてちっぽけなんだからいなくなったって何にも困らない」になってしまう訳です。
捻くれていることも悟った面してるただのガキであることも私が一番理解しています。けれど生に執着していないという点ではそこそこ生きやすいのかもしれませんね。
私は今日もこの星空の下で、つまらない空想、妄想、悲観、心配など山ほど思考してきました。
皆さんは今日どんなことを考えましたか?
どうせ明日もでっかい宇宙のちっちゃい星に住む、さらに小さく愚かな人間はでかい顔して蔓延っています。
宇宙に対してそんな傲慢な態度で生きているなら、モヤモヤも不安も恐怖もぜ〜〜〜〜んぶ深呼吸で宇宙に飛ばして「私って史上最高!!私至上主義!!!」な顔で生きてやりましょう。割と楽しくて案外なんとかなるかもしれませんね。
もうすぐ桜も散ります。私はいつまで息をしているのでしょう。
七月の夜。錆び付いたドアノブを捻って屋上に出た。
空は星の群集に覆われ、暗い地上を淡く照らしている。しかし、その光は随分と小さいものだ。現在となっては人工灯の明々とした光には敵わない。人は星を手に入れたのだ。
自作の望遠鏡を抱え、屋上のフェンスに向かおうとしてはたと気付く。どうやら、今日は先客が居るらしい。夏の夜に溶け込みそうなほどに黒々とした髪を風に遊ばせて、望遠鏡もなしに夜空を眺める一人の姿。その人物の背格好を認識する頃には、その人も此方に気付いたようだった。
「君も星を見に来たの?」
先に声をかけられた。先客は中性的な見た目をしてはいるが、着ている学生服とその低めの声で、男だとわかった。
「ああ、そうさ。僕は天文部だからね。此処に僕以外の人が居るなんて、珍しいな。隣、いい?」
構わないよ、と彼は答えた。その言葉に甘えて、僕は隣に望遠鏡を設置する。望遠鏡の前にかがみ込み、接眼レンズを覗き込んでピントを合わせる。慣れたものだ。ピントの微調整をする僕の手付きを、彼は興味深そうに覗き込んでいる。
「他に部員はいないの?君一人だけみたいだけど」
そんな彼の素朴な疑問に、接眼レンズから目を外す事なく返答する。
「いないよ。今、天文部の部員は僕一人だけ。部員募集の紙も貼ってないし、廃部寸前さ」
事もなげに言ってみせた僕に、彼は一瞬目を見張り、ふうん、と生返事をしてから、再び視線を空に戻した。
「それよりさ。天文部でもないのに、君はこんな夜更けに何で此処にいるのさ。屋上の鍵は閉まってたみたいだけど」
「んー。センセイに屋上の鍵は借りてるよ。俺、昼休みはよく此処に来るから」
レンズから目を離し、彼に問いかけると、ポケットから小さめの鍵を取り出して僕の目の前で軽く振って見せる。
彼は此処に来た理由は言わなかった。彼の目線は相変わらず空を向いていた。しかし、それは空に浮かぶ星を眺めているというよりは、遥か彼方を見つめているように感じる。僕はレンズをいじるのをやめて、彼と同じように立ち上がって空を見た。明るい星しか見えなかった空も、目が暗闇に慣れて、先ほどまでは見えなかった砂粒のような煌めきが、一斉に目に飛び込んで来た。雲一つない快晴の夜空は、星々が形を作りプラネタリウムのように空一帯を包み込む。今日は、絶好の星見日和だ。星々の美しさに瞬きも忘れていた頃、不意に彼が言葉を発した。
「俺、こんなに星が綺麗だったなんて、知らなかった」
口から転がり落ちる溜め息にも似たその声は、昔の自分自身を想起させた。初めて星の美しさを知ったあの日。お古の白い望遠鏡を側に、街の灯が消えるまで星空を眺めていた。
「そうだろ?」
少し気取った返事をして、僕ら二人を覆う星の群れをみる。
街はまだ、眠らない。
彼の家は郊外の山奥にあるから星がよく見える。
けれども今日は雨。星空の下で一晩を過ごすのは叶わない筈だった。
「でも、これから全国的に深夜4時位には○☓流星群が極大になるんだよ」
そう言って車に天体観測用品を積み込んでいる彼の顔は、子供みたいに嬉しそう。
私も、用意したバスケットとポットを二人分の毛布の隣、後部座席に乗せて、沢山見れるといいわね、と彼に便乗した。
「こういうときのために、免許取っといてよかったあ」
雨雲の下から抜け出せる事に喜びを感じている彼に、私は思わず頬が緩む。
「私も免許あるから、疲れた時は言ってね」
そう伝えると、彼は口をもごもごさせ、嬉しいけど、と急に困ったような顔。
「夜道は慣れないと危ないし、君は僕のワガママに付き合ってくれるだけだし、運転は全部僕に任せてよ」
そこまで言われてしまうと、私としては引き下がるしかない。
けれど彼のワガママに付き合っているだけではないので、そのことはそれとなく伝えてみた。
「私も、流星群楽しみよ?」
「なら尚更、運転は僕に任せて君はドライブも星空も楽しんでいって」
その言葉と弾けんばかりの笑顔に。私は、きゅう、となる心臓を抑え、甘えることにする。
頬が信じられない位熱い。私は、彼のこういうところが、堪らなく、好きだと思う。
真っ赤な顔が恥ずかしくて俯くと、髪を緩く乱して熱い頬を隠した。
気分を一転させて、助手席に乗り込み彼にガムを勧める。
彼はガムを噛む前からやる気満々。運転席に座り意気揚々とシートベルトを締めている。
流星群は、ネットでの中継もあるらしいけど、彼と私は、これから車で雨雲の下を出る。
明日は休み。徹夜の準備はバッチリだ。
流星群を追って、雨の中のドライブが始まる。
星空の下で
写真を撮りたくなったり誰かと共有したくなる。
でもふと、外に出て見上げた時のあの空は
上を向いた自分が好運だったなと嬉しくさせてくれた。
満天の星空の下で寝転んだら
地球を背負い
星々の海を突き抜けていく
どこまで行っても
地球がくっついてるから平気
ご機嫌な巨大ヤドカリ
「星空の下で」
#67
オリジナル短編小説(3)
お題「星空の下で」
星空の下で、君想う。
憂いを帯びた、君の顔。
どこか悲しげなその顔は、いつの日か消え入りそうな雰囲気があった。
「アオ、どうしたの?…具合悪い?」
「…いや、なんでもないよ。…ねぇ、アカネはさ、世界って何でできてると思う?」
「…?…分からない…。」
「私はね、『絶望』だと思うんだ。」
「…急に、どうしたの?」
「…。」
この話の数日後、アオ…葵(あおい)は姿を消した。
理由は分からない。私が答えられなかったあの質問に何か関係があるのだろうか。
…『世界は絶望でできている』。一体、彼女は何を思ってそう言ったのか。彼女にそう言わせた原因は…。
私は、それからずっと彼女を探した。どこにいるのかは分からない。手がかりもない。それでも、いつかまた出会えると思ったから。
1年、また1年と時は過ぎていく。
未だ彼女は見つからない。それでも、私は諦めなかった。ずっと一緒にいたかったから。世界の端から端まで行く勢いで必死に探した。
「…見つけた。アオ。」
「…アカネ…。」
数年後、彼女を見つけた。彼女は、私を見て微笑んだ。
「…ほら、やっぱり。」
…?何が『やっぱり』なんだろう。
…そうか、そういうことだったんだ。
私と一緒にいることが、『絶望』だったんだ。
「…酷いよ。せっかく探しに来たのに。…帰ろ。」
「…。」
「…ごめんね。」
彼女は星空を眺めていた。
私は、ゆっくりと、手を伸ばす。
彼女は、アオはその場に倒れ込む。
…私の手によって。
家に帰る途中、私は眠っている彼女に言った。
「…また、2人きりになれるね。…今度はちゃんと答えれるよ。」
「私、世界は『ムラサキ』でできてると思うの…。アカと、アオが、混ざり合った世界。それ以外は、世界じゃない。世界以外のものは、私はいらない。…アオ。これは、『絶望』じゃなくて…。」
「…『希望』だよ。」
〜終〜