『星座』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
星のことは、詳しくない僕だけど
星空を眺めるのは好きなんだ。
あの星とあの星を
繋いだらねと、語る君を
見つめながら。
僕は、君の隣に居れたら
良いなと思ったよ。
君と僕、手を繋いで
もしこの先も一緒に居たとして
家族になれたのなら
名もない星座になれるのかな
そんなことを、考えながら
また、星を眺める。
星と君と僕とで
この夜を楽しむんだ。
【お題:星座】
星座
私という星座ができるのは
それほど遠い先ではないな――
「夏の大三角ってどれだっけ?」
「え、あれっぽくない?」
空に指さして笑う君。
懐かしいね、とかそんなことを話しているといつの間にか花火は始まった。
きらきらと輝く瞳。
花火よりも眩しい笑顔。
揺れる綺麗な髪。
人混みに押されて触れる肩。
夏らしい水色の浴衣。
歩く度に聞こえる下駄の音。
全部に惹かれて、つい見とれていた。
不意に肩を叩かれて後ろを振り返ると、
「お待たせ~。花火始まったな」
屋台へ買い物に行ってくれていた親友が戻ってきた。
「えー、ありがとっ!」「何買ってきてくれたの〜?」
俺から離れ、親友に駆け寄ってく君。
つい嫉妬してしまう。
「……好きなんだけどな」
2人は会話してるのと、花火の音が鳴り響いていることで今の呟きは虚空に儚く消えただけだった。
なんとなく2人の距離が近い気がして、目を逸らした。
見ていられなかった。
邪魔をしないように1人花火を見る自分に嫌気がさしてきた頃、スマホの通知がピコンっと鳴った。
それはさっき交換した君からの連絡で。
「私、親友くんのことが好きだから、」
「2人きりにしてくれないかな?」
「お願い!」
という内容のもの。
可愛いスタンプとともに送られてきたメッセージに俺は静かに息をついた。
…まじか。
まだ話し込んでいる2人を一瞥して何も言わずにその場をあとにした。
「わかった」
そう君に送って会場から出たときに、丁度花火は終わった。
花火は恋みたいに儚く消えるなんて、
上手く言ったもんだな、と笑えてくる。
あの2人が結ばれませんように、なんて最低なお願いを心の中でしながら、ふと空を見上げると星が輝いていた。
「夏の三角形かよ」
ため息をついて苦笑した。
天秤だって頑張ればロケットも飛ばせるし
合わせるのってムズいよ
凄い偏ったりよ
はりきり過ぎてロケットの如くぶっ飛んだりよ
まさに人生よ
星座や惑星の記号は興味深い
アルファベット、数字、地図記号みたいで覚えられそうで覚えられない
ペンダントやキーホルダーになっているのを見ると
どことなく神秘的に見える
アクセサリーと相性が良いようだ
嫌だなぁ…
天体観測をする度にあなたを思い出すのを。
嫌だな、その度にあなたの何もかもを思い出すのも。
あなたの笑顔も、寝顔も、泣き顔も。
あなたの誕生日にプロポーズした時の顔も。
思い出すの、嫌だな。
だってこんなの女々しいじゃないか。
死んだあなたを思い出すなんて。
お題「星座」(雑記・途中投稿)
……ちょっと思いつかない。寝る。
星座 2024-10-05 22:51
「……見えないな。」
異界の空。地球じゃないし、俺の知っている世界でも無いらしい。空に浮かぶのは太陽と月だけ。
代わりと言ってはなんだが、ホタルのような生物が周りに飛び回っている。
まるで動く星のような生き物。いつでも流れ星が見られるようなものだ。
「おや、ダイチじゃないか。こんな夜更けに何をしているんだい?ここらは虫しかいないよ。」
「ティールさん、月がありますよ。」
「ツキ?」
この世界では"月"すら通用しないみたいだ。多分、太陽も通用しないだろうな。
「上にある、いつも丸いやつですよ。」
「……あれは"ホシ"だろう?君は何か別のものが見えているのかな。」
「星を知っているんですか?」
「そりゃあね、ホシといえばホシガタも有名だね。」
「ホシガタ」
そう言うとティールさんは月、いや"ホシ"に手を翳した。
「こうすると……ほら、ダイチくん来て、見えたよ!」
背の高い彼を見上げるように翳された手を覗き込む。手の甲にはぼんやりと何かの模様が見えた。
「ふふふ、運がいいねダイチくん。滅多に見れないんだよ、コレ。これが"ホシガタ"さ。」
よく目を凝らすと見覚えのある形が見えてきた。夏の大三角形だ。右下にはくちょう座、左下にこと座、上にわし座。キレイな二等辺三角形。
「いいかい?この一際輝いている三つの星が今季のホシガタだ。ああ、本当は昨日の祝祭で披露したかったけど、みんなデロデロになるまで飲んでたからな。」
ティールさんがやけに饒舌になってきた。彼はホシが好きなのだろう。
いつの間にか模様は消えていて、彼の手だけがホシに照らされていた。
「俺にもできますか?それ。」
「できないよ。」
「…………」
くるりと振り返った彼はいたずらっぽく微笑んだ。
「こればっかりは生まれ持った才能だから。それに、君の手は分厚いからね。」
「分厚いとダメなんですか。」
「そりゃあね。だって、ホシが入ってこれないだろう?」
−続…?−
「蟹座の人に聞きたいんだが、ヒュドラ君ってどんな子だったの?」
「ヒュドラ君はね、乱暴者のイメージがあるけど心を許した相手には凄く優しいの‼︎みんなから嫌われ者みたいな扱いを受けてるし、本人もそれを自覚してるから影を背負ったダークなキャラになっちゃってるけど根はいい子だから!蟹はみんなの誤解を解きたいけどヒュドラ君は蟹だけが理解してくれていればそれでいいと思ってる節があって思考が依存気味。でも全体重をかけるような依存ではなくて蟹が他に友達を作ったら背中に哀愁を漂わせて消えていくような相手の負荷になることを避ける依存で…」(オタク的早口口調)
◼️星座
大好きなあなたと星空を見ながら星座占いをした。いい思い出だな、、
星座?
星に願いをかけたら
何座だって良いじゃないか
私達は宇宙から見たら
ちっぽけな存在。
プラネタリウムに行くと
星座の解説があり
わかったような気になる
プラネタリウムの天井の星には
ちゃんとクマの形が描かれるから
これはこぐま座とわかる
地上の光の少ない山に行き
満天の星空の下で
首が痛くなるほど見上げてみれば
星座の形はわからなくても
星の瞬きは見えてくる
その形でなんでその名前なの?
っていつも思う。
私にはさっぱりわからない分野だけど
キラキラしてるのは綺麗だと思う。
#星座
「星座」
最近は暗くなる時間もだいぶ早くなりましたね。
週に1度習い事に行っているのですが家に帰る頃は真っ暗でふと空を見るとたくさんの星が輝いているんです。
あれは一番星かな?とか、あれは何座かな?とかって眺めながら家に向かいます。
新月の日は特に星が見やすくて綺麗なんです。
いつか星が綺麗に見える所に行って満天の星空を見てみたいです。
雨の日はプラネタリウム。
現実の空には見えない星達を、シートに身を沈めてひとつひとつ数える。
そのひとつひとつが何らかの姿を形作り、太古の昔より、人々はそこに宇宙の物語を読み解いてきた。
それは、星達が織りなすデザインアート。
どこかの席の子供が泣き出した。
現実に引き戻される。
「ケンタウルス座は、ギリシャ神話に登場する上半身が人間で、下半身が馬の姿をしたケンタウルスをモチーフにした星座です」
美しい声音のナレーションが降ってきた。
照明が消え、一瞬の暗闇。
星達の輝きも消え失せる瞬間。
この街の夜空のように。雨の日の夜空のように。
ケンタウロスの咆哮が遠く聞こえ、雨は激しさを増す。
窓の外には、暗く立ち込める雲。
まだ、帰れそうにない。
館内のベンチに腰を下ろし、目を閉じて、まぶたの裏に先ほどの星達を思い描いた。
何かが問いかけてくる。
「ほんとうのさいわいは、いったいなんだろう」
そんなこと、分からない。
考えたって、分からない。
今はただ、この雨が止んでくれることを、心から願う。
「魚座、見つけられるかな」
さっき、泣いていた子供だろうか。
母親の声が答える。
「この雨じゃね。夜になって雨が上がったら、見えるかもね」
「秋の星座だって言ってたよ。僕の誕生日の星座なんでしょ?」
「そうだね。家に帰って夕御飯を食べたら、ベランダに出て探してみようか」
「うん!今日の夕御飯、何?」
奇遇だね。僕も同じ魚座なんだ。
以前ネットで調べたら、魚座は、常に空想と現実を行き来する精神を表す「リボンで結ばれた魚」がシンボルマークになっている、とあった。
…空想、か。
空を想う、そんな時間を過ごした後で、人々は思い思いに家路を辿る。
そこに「さいわい」はあるのだろうか。
ベンチで目を開けると、自分の周りには誰もいない。
魚座の話をしていた親子の姿もない。
さっきまで声が聞こえていたのに。
雨は上がったようだ。僕ももう帰ろう。
待つ人のいない部屋だけど、そこには僕の物語がある。
「さいわい」を見つけられるのはまだ先かもしれないけど、きっと、願い星は今夜も夜空に輝くだろう。
「僕もう、あんな大きな暗の中だってこわくない」
「星座」
星を観るのは好き。
でも星座は分からない。
分かるのは三つだけ。
オリオン座、カシオペア座、北斗七星の三つ。
オリオン座とカシオペア座を観ると冬を感じる。
他にも分かれば星を観るのも楽しいと思うけど、
なかなか難しい。
あの銀河の名前を知ってるかい?
まだ明日は来ないだろうって
砕けて笑って
急いで走って
廻る雲が
あなたを隠す
銀貨はきらきら輝くから
あしたまた晴れるといいなって
焚べた言葉さえも
願いと共に流れていく
夜空に散りばめられた
星たちは今日も輝いてる。
明るい星、
か細く輝いて今にも消えそうな星、
星の輝きもまた十人十色
星座を作った人はすごいなあ
昔々、まだ夜道を照らす灯もなく、人々の住まいは一日の半ば近くも真黒 な闇の中にとざされ、その闇の奥から時折狼の遠吠えが、野原を渡る風の音に まじって気味悪く聞こえて来ていた頃、恐らく星は、人々にとって今よりも遙 かに身近で重要な存在だった。
一日の仕事を終えて粗末な褥に身を横たえる前のひとときや、東の空の白むのももどかしく眠りから目ざめたとき、彼らがき まって振り仰ぐ星空には幾つもの親しみ易い図形が待ちうけていた。
その或るものは美しい乙女が天に舞う姿を思わせたし、また或るものは大きな獅子となって頭上から彼らを威圧するかのように見えた。
そのような図形や相互の配置のおおよそを、恐らく多くの人々はそらんじていたであろう。
実際、満足なあかりも、そしてまた、その下で読むべき何物をも持たなかった人々にとって、 星空は彼らの涯しない夢をはぐくむただ一つの、そしてそれ故にこそ何回となく読み古された物語のようなものだった。
『物理学序論としての力学』藤原邦夫
お題「星座」
「ごぜーんにじーふみきりーにぃーっ!」
「ぼうえっ……あ」
望遠鏡、と言いかけて思い出した。
─オレ、望遠鏡忘れてる。
「ああああーっ!なんで忘れてんだよっ!オレ!」
チャリを漕いで1時間と数十分。月が煌々と輝いている丘の上。雲一つない、最高の天体観測日和のはず、だった。
「ほんとごめん!」
「まあまあ……星、見てみ?」
必死に頭を下げるオレをよそに、こんなに綺麗だぜ?と笑って、岡田は空に指を差す。
こんなときでも平然としてられるのはコイツのいいところだと思うけど、今は平然としちゃダメだとも思う。
「綺麗だけどさ……元々月見に来たわけじゃん、月の観察レポート出そうって」
レポート、というのは、所属している天文部の課題だった。
文化祭で出す、自由研究。オレはめんどくさくて何も手を付けていなかった。だってやる気もあんまりないし。でも、部長に詰められる方がもっと怖かった。
昨日、とうとう締切に追われる焦燥に耐えられなくて、僅かな期待を胸に、岡田へと電話を掛けた。2コールのうちに繋がる。一息ついてから話し始めた。
「なあ、岡田。」
「おーなんだ大田?珍しいな、お前がかけてくるなんて。どした?」
「─お前、課題のレポートやったか?」
「レポート……?」
そんなわけで、2人で課題をやることになったわけだ。
「あああ!部長に詰められるーっ!」
どうしようもない悲しみにジタバタとのたうち回っていると、すぐそばに岡田がいるのを感じた。そういや、なんか静かだな。起き上がって岡田を見ると、オレは息を呑んだ。
半裸だった。ヤツは。
「大田大田、見て、お腹七星」
岡田のお腹には、赤い◯が7個描かれていた。微妙に位置がズレている気がするけど。
「……」
「ほい」
言葉も出ないオレにお腹七星を描いたであろう赤いマッキーを手渡すと、岡田は背中を向けた。
「……!!」
「お腹七星とストロベリームーンの観察……?」
部長はじっとオレ達の共同レポートを眺めている。
「フフ、声も出ないでしょ?コイツ、なかなか絵心ありますよね……」
脇腹を突かれ、くすぐったさにちょっと笑う。
「よせやい、照れるっつーの」
その後、部長と顧問にしっかりみっちり絞られたのは言うまでもない。