『日常』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
朝の時間というものは、本当に慌ただしくすぎていく。
ベッドから飛び起きて、階段を駆け降りる。顔を洗って歯を磨いて、朝食をかき込んで。鍵と定期を確認したら、家を出る…そうそう、お弁当も忘れずに。
しかしそんな中でも、電車に乗る時間は格別だ。田舎の電車だからだろう、人もそんなにいなくて、ゆったりと心地よいリズムに揺られながら、窓の外を眺める。橋の上から眺める、朝日に輝く水面が今日も悠然と微笑んでいる。
さあ、プラットホームから出たら、とうとう1日が始まる。私の忙しなく愛おしい、1日が。
マインドフルネス
継続の中の存在
風が吹いている
計画の中の例外
鳥が鳴いている
最低の中の認識
鼓動を感じる
※日常
日常
小学生のままでは日々の生活を送ることはできないのだろうか?中学校へ行って国語、数学、理科、社会、英語を学ばなくてはならないのであろうか?たしかに言葉が分からないと困る。家計簿がつけられないと困る。自然の中の仕組みが分からないと困る。市役所へ行けないと困る。カタカナ文字も分からないと困る。友達がいないと寂しいから友達と遊びたい。でもお母さんは遊びばかりしないで家のお手伝いをしなさいと言う。あなたに非行に走られると困ると言う。日常を生きるためにはやはり中学校へ行かなければと思う。
くたびれた
ヒーローのおもちゃ片手に
過去が追いかけてきて
未来が通せんぼしてる
今僕は何処にいるの
小さな公園
漕いでも漕いでも
上下するだけの
変わらない景色
怪我してもいいよ
ブランコから
飛び降りてみたい
―日常
「日常」
昔は変わらない日々が嫌いだった
変えようと必死に生きてきた
結果的に悪くなる一方だった
今まではそんな日常をおくっていた
そんなある日突然君は僕の前に姿を表せた
厳密に言うと声だけだ
最初はネットなんて女なんて年下なんてと思っていた
気がついたら僕は君の虜になっていた
それからのこと僕は君を惚れさせるのに必死だった
気づけばいつも君は僕の隣にいてくれてる
今とこの先はこの日常が変わらないて欲しいと願うようになった
君のいなかった日常に戻らないためにも
君のいる日常が変わらないためにも
僕は何度でも必死になり君に愛を叫ぶ
数学なんて嫌いだと思っていた。決められたルールを使って問題を解くことの繰り返し。1+1=2と決まっていて、1と1が友達になったりはしない。教室の中みたいに閉じられた世界。昔から苦手だった。
高校に入って変わった。新しい先生のおかげだ。どこかぼんやりしていて頼りなさそうだけれど、教えることに関してはピカイチの先生。そう思えたのは、目次にあった微分積分について聞いた時だった。
「微分積分ってどんなのですか。日常で使いますか」
「うーん、そうねぇ」
少し悩んだ先生は、あっと手を叩いた。
「日常の一瞬一瞬を切り取ったら、それって奇跡だと思いませんか? 日常というのは、実は奇跡の連続でできているのです。だから、日常を微分すれば奇跡になります。その逆、奇跡を積分すれば日常になる」
d日常/dt = 奇跡 , 日常 = ∮ 奇跡 dt
ぽかんと数式を眺めている僕に、先生はにこりと言う。
「そのうち解るようになるから大丈夫」
心を病んでから、通院をしている。
診察で、それまでにあった・考えた事を話す。
悩みや愚痴なんかはあるけれど、もうずっと
不調にはなっていない。
服薬のおかげとも言えるが、何より、仕事を辞めた
というのが大きい。
今は、別の仕事をしている。周りの人も環境も良いストレスの少ない職場だ。
新しい世界に入って時間が経った。
前とはがらりと変わった世界だけど、それが今の、
私の新しい日常だ。
「日常」
常日頃から一緒に居たいとは言えない。忙しい人に「明日どこかに出かけよう」と口に出すのもためらってしまった。
夜半過ぎ、招集に向かったひとの残した皺をなぞる。抜け殻なんてとんでもなくて、ただ、ここに腕があったのだと思い返しても記憶はうすらに掴めないまま。もう充足が遠すぎる。
それはひとつひとつ丁寧にバツをつけた感情の答案用紙が取り残されて、それを隠し続ける後ろめたさと同じ。学生時代何度も経験した醜さを直視したくなくて、また学生時代と同じように、かさんだ紙束を燃やそうと。
じわじわと遠くの街からのサイレンが急かす。それが不安を注いで、限界だった。
怒りたって剥いだシーツを置き捨ててソファーに寝転がって、どうしてこんなにうまくいかないのだと天井を仰いでしまう。
朝方には帰ってきたひとが俺の手を握って傍で眠りにつく。それを知りながら言うべき言葉も見せるべき態度も一向に示せない。出来損ないの日々ばかりが積み重なってしまう。何度もそれを燃やしてしまいたいと繰り返し願って生きる。
夢の中であのひとが「私たちの日常ってそんなものだよ」と苦笑いした。
ぴぴぴぴ ぴぴぴぴ ぴぴぴぴ…
部屋に鳴り響く目覚まし時計
カーテンの隙間から射し込む光
チュンチュンとなく鳥の声
いつものように布団からでて
顔を洗い タオルで拭き
キッチンに向かい
朝ご飯の準備をする
いつも通りの日々
さて、今日は何にしようかな
“あぁ、退屈だ”
“何か面白いことないかな?”
TVでは暗いニュースばかり
それを他人事のように流し観る
変わらない毎日
変わらないルーティン
いつもぐるぐる同じところを回っている
“あぁ、つまらないな”
飲みかけの冷えたコーヒー
出しっぱなしの洗濯物
いつもの朝の1コマ
それが日常
これが日常
『日常』より
君の顔を見ることも話すこともできない
だけど、朝のコーヒーを淹れるときもパソコンに向かっているときも、疲れた体で電車に揺られているときも、心の隅にいつも君がいる
そう、眠っているときだって、僕は君のことを考えている
それが僕の日常
いつか君と二人の日常、なんて夢のまた夢
一人ぼっちが日常
朝、職場の人間たちから忘れられていればいいのにと、ぼんやり考えながら目が覚める。うだつの上がらない着替えを済ませ、機械的に仕度をして重い脚を運び、車で無心になりながら職場に着く。
それから一日、周りと自分の距離感の掴めなさに無意識下で摩耗されながらつまらない時間をひたすらやり過ごす。その後、またいつもの自己嫌悪とともに仕事を終え、逃げるように帰ってから少しずつ落ち着きを取り戻す。
それからは慣れた時をダラダラと過ごして、気づくとまた眠る時間になる。そうしてまた明日を恨み、日々の自分の嫌な想像に怯えながら諦めて眠りに落ちる。
これが私の日常。不安と服従と妥協だけ。
いつも通りの日常は
たった一瞬で崩れるものだ。
目の前で母を亡くした私には、分かる。
本当に一瞬だった。
大きな鉄の塊がスピードを出して横切ったと思えば、
赤く染まった母がいた。
話し掛けても何も答えず、
ただ目の前が揺れるばかりだった。
私はいつも母に守ってもらっていた。
そんな母が居なくなれば、
あの人は今よりもっと攻撃的になる。
そして私も死ぬだろう。
それまで、耐え続けるのが私の日常だ。
ー日常ー
ゴトンゴトンと、電車に揺られる。そして着くのは同じ場所。毎日毎日これだと飽きてきそうだ。
だからわたしは、飽きないようにすることにした。
あ、今日はいつもよりちょっと電車来るの早いな。
あ、今日は高校生が多い気がする。
あ、今日は、今日は。
前日との差異を見つけることが楽しいことに気づく。そうか。電車の中以外でもこれをすると、なんだか一日が長く感じる。子どもの頃みたいに。
童心に戻れた気がして、わたしは楽しい。
#日常
呼吸して食べて排泄して眠る。
ネットしてゲームして働いて話す。
平穏なのが日常。今のところは。
日常____
ある日親友が言った。
「あー!本当に受験ていや!」
「それな!!もう勉強したくないよー」
と私も共感する。
しばらく二人で掃除をサボりながら愚痴りあった。
ある日親友が言った。
「よし!青春のチケット一緒に取ろう!」
「青春のチケット?」
と私は疑問を返す。
しばらく二人で教室の空を眺めていた。
ある日私が言った。
「うん!長ーい青春のレシートもらおう!」
「青春のレシート?」
と親友が疑問を返す。
しばらく二人で笑いながら下校した。
ある日私が言った。
「わー、本当にあっという間なんだね」
「だねー、うちらももう高校生かぁ」
と親友が共感する。
しばらく二人で泣きながら、
チケットとレシートを強く握りしめていた。
日常
なんてことない
ままならない
繰り返されていく
日々違い
日々同じ
特別ではない
とある日に気がつく不変
出来なくなると不快な愉快
なくてはならないものはない
なくならない日々
色々なものから助けられて成り立つ
限りある
特別な日々と人達の繋がり
私だけの為ではなく
私達の為になる活動がある
特別でないものが生む特別なもの
そんな沢山なものが彩る生活
課題が迫ってきてて辛い
なんなら明日提出
もう寝てやろうかな
『日常』
それは、ありふれたもの
ごく普通に享受する何気の無い時間
気にも止まらぬ程、当たり前のようにそこに在る
故に、気付かなければならなかった
それが掛け替えのないものだという事に
平等に与えられた最高峰の幸福であったのだ、と
賽は投げられた
出来る事はその目を静かに見つめるのみ
大地に蒔かれた盆の水は元に戻る事は決して無い
失った「日常」は二度と戻らない
今の日常はあなたを見送って
布団に潜り、もう少し眠る
そして、適当な時間に起きて
朝御飯を食べて、朝風呂に入る
洗濯物を回しながら、ゲームをする
だけどそろそろ、この生活を見直して
家から出る事を考えなければ・・
あなたに頼ってばかりじゃあ
パンクしてしまう