ヨルガオ(短編小説)

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いつも通りの日常は

たった一瞬で崩れるものだ。

目の前で母を亡くした私には、分かる。

本当に一瞬だった。

大きな鉄の塊がスピードを出して横切ったと思えば、

赤く染まった母がいた。

話し掛けても何も答えず、

ただ目の前が揺れるばかりだった。

私はいつも母に守ってもらっていた。

そんな母が居なくなれば、

あの人は今よりもっと攻撃的になる。

そして私も死ぬだろう。

それまで、耐え続けるのが私の日常だ。


ー日常ー

6/22/2023, 1:01:44 PM