『日の出』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「日の出」 #236
私は見なかったけど
あなたが語る初日の出は
とてもとても、美しく感じた。
『太陽暦』
歴史は繰り返すと人は言う わたしの口には頬張ったあんパンが味覚を支配しているところ 日常が愛おしいなんて馬鹿げてる? 人類がいない世界でも私は同じような装いで ニット帽を深く被るだろう
元旦から妻とセックスした。
大晦日は紅白を見ながら妻とリビングで寝落ちしてた。気がつけば2026年だった。子どもたちは無事カウントダウンできたみたいで、満足して布団で寝てた。
布団の数が足りない我が家では、妻とひとつの布団を分け合う。もうひと眠りする前に布団の中で新年の挨拶を交わす。あけましておめでとうの声が寝ぼけてて甘ったるい。シングルの敷布団で寝ると自然と身体が密着する。妻のフェイクファーのパジャマの触り心地が気持ちいい。ぬいぐるみみたいに妻を抱きしめる。ふわふわのパジャマのうえからでもスレンダーな身体のカーブがよくわかる。背中をさすりながら、労いの気持ちとイケない気持ちが湧いてくる。妻は目を閉じて微笑んでいる。そのまま仰向けの僕に覆い被さる妻。僕はパジャマに手を忍ばせ、妻のTバックのラインをなぞる。
すでに反応しているアソコと妻のソレを服の上から押し当てる。少し腰を動かすと目が覚めてきた。
子どもの寝息を確かめ、書斎に移動し、内鍵を閉める。
僕は裸に、妻は下着姿になる。僕はソファーに腰掛け、僕のうえに妻が腰掛ける。妻の身体に触れた手が温度を取り戻していく。いい景色といい匂いで夢の中みたいだ。暗くて狭い部屋のなか、窓から差し込む月灯りが妻の裸を照らす。陰影が月みたいに美しかった。
セックスが終わったあと、そのまま近所の河原へ初日の出を見に行った。
川の橋のうえは人だかりで、少し待ったけど結局日の出を見ずに帰った。
ねえ、もう1年経ったよ
朝日が昇る、ご来光とかおめでたい言い方もあるけど私にとっては単なる時間経過を知らせる単位でしかない。
寝て、起きて、寝て、また起きる。
ずっと帰ってこないあなただけを待っているの。
日の出とともに、どこかへ行ってしまった。なんかの歌で希望がどうのと歌うものがあるけどさ、初めから何もない私にはどれだけ明るくても常に影が差してばかりなんだよ。
天井から吊ってゆらゆらと揺れる蜘蛛の糸に無力感が湧いて、慈悲の欠片すら恐ろしい責苦の一部に変わって逃げられない。絶望と諦念はもはやセット売りされている。
浄化されずに残ったこの心はどうすればいいのでしょうか。
ずっと待っているのに変わらないのは、やはり私のせいなのでしょう。手を離さなければ、いや、そもそも届いていればこんな思いはしなかった。
すっかり冷え切って固くなった丸い頬を撫でる。
反射ばかりでその目に映るのが私かも分からない。
分かっていた、知っていた、その弱さは何度も私に見せてくれたあなたなりの誠実の証だったのだろう。
「寒かったねぇ」
雪なんてもうほとんど珍しいものだ。
自分には関係ないと、言えたならよかったのに。
「寂しいなあ、酷い人」
【題:日の出】
日の出よりも、その前の薄明の時間帯が好き。
夜が終わって朝になる境目、空白時間って感じ。
自分以外に、まだ誰も起きてないといい。
一人で過ごしたい。
温かい飲み物を片手に、まだ暗い窓の外をぼーっと眺めて冬の暗い空が少しずつ明るくなっていくのを見届ける。
音楽とか流さず、あえて無音がいい。
と言っても結局、朝にそんな暇ないけど。
日の出
【日の出】
私は見たことないです
そんな朝早く起きれないですしね
でもきっと綺麗だろうなぁ。
いつかは見てみたい...
日の出
7時05分
日の入り
16時57分
少し長くなったかな。
5 『日の出』
日が出る時間になかなか起きないよね。起きていたとしても、私は外を見ないかも。
でも、写真や絵を見ると日の出って見ていないのに普段からずっと見てる感じがする。不思議だなぁ〜。
いつかちゃんとした日の出を家族だったり好きな人だったり友人だったり、色んな人と見れるといいな~。
「日の出」
これまで毎年のように見にいっていた初日の出。今年は行かなかった。日付が変わる頃に初詣に行って、帰ってきてすぐに寝た。起きたのは昼過ぎ。太陽はとっくに空高くに昇っていて、むしろ沈む方が近いかもしれない。
ちょっとだけ、特別なものを見逃したかもっていう後悔があったけど、どうせ曇ってて見えなかっただろうしっていう言い訳が浮かんで、どうでも良くなった。地球規模で考えたら初日の出だって、ただ地球が回ってるだけで、いつもの日の出と変わらない。どこかの日没でしかない。
元旦に見なくたって、日の出はいつでも綺麗なんだから、初日の出が見られなかったことくらい、どうということもない。なんなら、日の出よりも日没の段々暗くなっていく空の方が好きかもしれない。とまで思い至って、それなら無理に徹夜したり早起きしたりせずにゆっくり寝ていて良かったと思った。
夜更かしした明け方の、カーテンから漏れてくる朝の光は生活リズムの乱れを責めるみたいで苦手だし、朝日なんて昇らずにずっと夜のままなら良いのにって何度思ったことか。そう考えると、初日の出だって、正月休みの終わりを連れてくる嫌なやつだ。やっぱり行かなくて良かったな。
新年に日の出なんて
何か新しい世界の幕開けみたいな
キラキラした感じが思い浮かんだものの、
自分にはそんなものはなく、
今日もただただ生きた。
明日も明後日も
しんどくなく、
悲しくなく、
怒ったり怒られたりしなくて、
楽しく笑顔で、
生きていきたいなぁ。
日の出
いつも天井を眺めてばかりの私には
日の出を見ることすら困難だった
いつか自分の足で立って歩いて
冷たい窓に額を当てながら日の出を眺める
それが私の夢だった
そうすれば
“人生”という道にも陽が昇る気がして――。
「三浦。三浦。おい三浦!」
まあまあの声量で名前を連呼しながら揺さぶってくるものだから、何事かと思って飛び起きた。
ヘッドボードに置いていた眼鏡に手を伸ばし、慌てて身に付ける。ぼやけていた視界が鮮明になり、眼前の男の顔もはっきり見えた。
「三浦、おはよう」
「おはよう……何、どうした?」
「三浦に見せたいものがある」
「見せたいもの?」
こっち来て、と言うので、言われるがままにベッドを降りた。裸足で踏みしめたフローリングは、まるで凍った水面のようだ。
寒さに身をすくめながら部屋を出る。同居人は廊下をずんずん進んでいく。どうやら玄関に向かっているようだ。
「外行くなら着替えたいんだけど」
「一瞬出るだけだから」
そう言うと、同居人はサンダルをつっかけて、玄関のドアを開けた。たちまち流れ込んできた真冬の冷気が肌を刺す。思わず「うわ寒っ」と声が出た。
せっつかれるままにサンダルに足を通して、玄関から一歩外に出る。「ほら見て」と促されて、顔を上げた。
「……おお」
「な、すごくね? 初日の出!」
影になった建物の縁から、まばゆい光が溢れだす。澄んだ藍が下のほうで、ほの明るい橙と溶け合って、夜明けの色をつくっていた。
富士山越しに見る初日の出は、そりゃあたいそう絶景なんだろうと思うが、マンションの共用廊下から見る初日の出も、存外悪くないことを知った。
さりげなく、隣に視線を流す。わざわざ初日の出を俺と見たいがために、早朝から叩き起こしてきた同居人は、目の前の光景にすっかり目を奪われている。
黄金色の光に照らされて、爆発したみたいな寝癖がよりいっそう芸術的に見えて、こっそり笑った。
【テーマ:日の出】
【日の出】
地平線或いは水平線
なんだかいつもより大きく見えるお天道様
そんな光景を最後に見たのはいつだったか
初日の出に限らずとも
記憶に遠い
そして思い出すのは
早起きして向かった海や
暗い中登った山頂
などではなく
トラブルの車中泊だったり
友人達と寝る間を惜しんで遊んだ結果だったり
あ
砂浜に車がハマった時もだ
寝不足や二日酔い
疲労困憊の目に
容赦なく飛び込んで来る閃光
まぁ
それはそれで
綺麗だったな
今年の抱負
日の出を臨む
追加で
「日の出」
子供の頃住んでいた家は
日の出といわず
当たり前のように
日の光が降り注ぐ家だった。
いつからだろうね
日の光がダメになったのは。
だからダメなんだろうね私は。
題:日の出
日の出、、、ねぼすけ過ぎて、写真でしか見たことない。でも、本当に美しいもののひとつだと思う。
写真で見た日の出は、いろいろなロケーションで撮影されてて、見ていて心が浄化された気分になる。
本当に、美しい。
本物も、きっと美しいのだろう。
あゝ。
この瞬間ほど。
趣味、特技「寝ること」を、恨めしく思うことはない。
ねむいな…
そう目をこすりながら私は家を出る。
私は少し遠めの学校に通っている。
電車で2時間もかかる道を一人で通学している。
父親の仕事の都合で東京から離れるようになった。
近くの学校に転校するかと聞かれたが嫌だと答えた。
友達と離れたくなかったから。
いつもなら寝ているが少し起きててみようか。
電車の窓に見える景色を眺める。
いつもと変わらない。まだ薄暗く何も見えない。
面白くもなんともなかった。
やっぱ寝ようかな…授業中は寝れないし。
受験も近いのに分からないところ増やしたくはない。
実際もう追いつけてないのに。
私はあくびをし、目をつぶった
少したって目が覚めた。
そんなに時間は経ってない。
まだ薄暗く何もない景色を眺める。
寝れないな…
仕方がないので本でも読もうかな。
電車で勉強できないし。
そう思いカバンから本を取り出す。
挟んであったしおりを取り途中から読み出す。
ふと、光が差し込んだ。
少し眩しいようなそんな光がここら一帯を照らす。
山の頂上の方から太陽が登っている。
…始めてみた、こんなに感じなんだ。
初日の出というものは聞いてたけどもなかったし、
何が綺麗なのかが分からなかった。
だけどいま、太陽で感動している。
あんなふうに差し込むんだ。
思わず本を落としてしまう。
どこか心を動かされた気分になった。
その日はなんだか気分が楽だった。
とても気持ちのよい日になった。
今帰りの電車に乗り、考えてる。
また、明日も観れるかなって
「日の出」
どんな夜にも必ず夜明けがある。
日が出ない日はないから。
ありきたりだけど、陽の光を浴びて、自分の力にしよう。
良くも悪くも、どんな人にも平等に時は過ぎ、明日が訪れるのだから。
今日よりは良くなる、今日よりは良くする明日を信じて、今日1日の疲れを癒して、明日の日の出を迎えよう。
日の出
実は見たことがない、日の出
でも必ずくる、日の出
早く明日が来ないかな、の期待
明日なんて来なければいい、の恐怖
地球上全員の気持ちを背負って昇る太陽の心労を
誰か考えておやりよ
#7 日の出
外が白み始めた。
とうとう、日が出てきてしまったようだ。
「最悪だ。」
意味もなく呟く。
まさか正月までパソコンと睨めっこをして、そのまま朝を迎えてしまうなんて思いもしなかった。
資料を作る手は止めず、ため息をつく。
マグカップの底にはコーヒーがこびりついて、乾いていた。
資料を作り終えて、ふと、部屋を見渡す。
机にエナジードリンクの缶が何本も横たわり、床にはもう使わないパソコンの説明書やら、会議の資料が散らかっている。
そのくせ、ベッドは綺麗に整えてある。
几帳面だからじゃない。
ベッドはほとんど使っていないのだ。
大抵、ソファか、机に突っ伏して寝落ちするから。
クローゼットにはスーツが二着かけてあるだけ。
私服なんかない。
コンビニに行けるくらいの部屋着と、あと下着。
それで十分なんだ。
仕事に行って、家に帰るだけの毎日。
休日も家から出ずに仕事。
つまらない人生だな。
そう思ってふっ、と鼻を鳴らす。
仕事も一区切りついたし、何か食べよう。
そう思って冷蔵庫を開ける。
エナジードリンクのストック、缶コーヒー、カロリーメイト、ゼリー飲料。
社畜かよ。
そう笑いたくなる。
呆れながら野菜室を開けた。
そこに、シナシナになったニラと消費期限の少し過ぎた野菜炒め用のパックを見つける。
正月だし、自炊でもするか。
そんな気が起きてきて、買ってから一度も使っていないエプロンを着た。
キッチンの棚をまさぐって、辛い袋麺を取り出す。
実家を出るまでは、袋麺なんか茹でるだけだから簡単だと思ってた。
けどその時間すら取れないのが社会人なんだと働きはじめてから痛感した。
カップラーメンか、出前か、簡易食、それが当たり前になってしまってから、どれくらいたっただろう。
ニラを切りながらぐるぐると考えていた。
お湯を沸かして麺を茹でる間に、野菜を炒める。
塩胡椒で味付けをして、
「あ」
胡椒の蓋が取れてしまった。
どば、と野菜の上に胡椒の山ができる。
舞った胡椒で鼻がムズッとして、大きなくしゃみが出た。
笑いが込み上げてきて、思わず吹き出した。
山になった胡椒を減らしながらしばらく笑う。
涙すら出てきて手でそれを拭った。
ピピピピピ
けたたましくキッチンタイマーが鳴り、火を止めた。
できたラーメンの上に野菜炒めを乗せる。
お皿を出すのは面倒だから鍋のまま机に持っていく。
「いただきます。」
手を合わせてそう言って、一口スープを啜る。
うん、不味くない。
次に、上に乗った野菜炒めを口に運んだ。
「しょっぱ」
胡椒はできるだけ減らしたのになぁ。
少し残念に思う。
時計を見上げると、六時半を少し過ぎていた。
あ、そうだ、あの件のメール返ってきたかな。
そう思ってスマホに手を伸ばす。
その瞬間、ブブブ、とスマホが振動した。
母さんからの電話か。
久しぶりに出ようかな。
応答にスライドをして、スピーカーモードにする。
「あんた、今年は帰ってくるの?」
母さんの甲高い声が一人の部屋に響いた。
いつもなら、仕事が立て込んでて、なんて嘘をついて電話を切るが、今日だけはそうもいかない。
どこの会社も流石に一月一日は休みだからだ。
返事に迷って、麺をすする。
「あら、自炊してるのね。てっきりカップラーメンばっかり食べてるかと思ってたわ。」
嬉しそうな声。
なんだか、こっちまで嬉しくなってくる。
「今日、帰ろうと思ってた。」
そう口からこぼれた。
「今日帰ってくるの?!早く言ってよ!」
だって、今決めたんだし。
そうも言えないから、
「仕事の関係で直前まで予定が分かんなかったから。」
とこじつける。
「次はちゃんと言ってよね、こっちだって準備があるんだから、掃除とかさ、」
別に実家だから汚くたっていいのに。
そう思いながら、
「ごめん。今から準備して行くから、着くの、昼くらいになると思う。」
と返す。
「そう?分かった、何か食べたいものある?私、今から作るよ」
母はすかさずそう言ってくる。
ここでなんでもいい、なんて言った日には、なんでもいいが一番困るのよと怒られる。
だから、お正月らしく、
「んー、お雑煮。」
と言って、そこから少し雑談をして電話を切った。
「よし、準備するか。」
そう呟きながらお皿を片付けようと立ち上がる。
今年の正月は、いつもよりマシに過ごせそうだ。
沈むから明けるんだ、
そう思い続けて早一年
朝焼けと共に見る夢も変わった気がする
霜より儚くて
霧より薄くて
嘘よりも意地悪な明晰夢
どこかの街を歩いていた、と思う
甘ったるいカラメルと
林檎の酸味を足して割ったような
少しだけ優しい
足音だった