『放課後』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
恋愛。
昔、付き合ってた相手が居た。
周りの人にはもう大丈夫だ、平気だと
言ってるし極力話題に出さないようにしているが
本当は今でもまだ、その人が忘れられずにいる
まだ、好きな気持ちが残っている
けどこの気持ちを伝えることは無い。また
伝えるつもりも無い
今日終わった後、時間ある?
話したい事があるの。
やけに神妙な面持ちで彼女は言った。
だいたい何を言われるかは想像がつく。
めんどくさいなぁ。
内心思っている事は顔に出さず
予定があると適当に嘘をついて断った。
どうして人は所有したがり、されたがるのだろう。
自分の感情すらままならないのに。
愛だの恋だの言って相手の機嫌を伺って、
一人では感じる事もない感情にわざわざ苛まれる。
校舎が離れていく。
ちょっとした危機から逃れてほっとする。
今頃オレンジ色になった教室で
残された彼女の胸の内を想像する。
めんどくさいなぁ。
-放課後-
放課後、、僕にはもう縁のない言葉だ。
部活に行かず友達と面白い話は、
僕の思い出の1ページとして心に残っている。
今、当時の友達とあの時と同じくらい
面白い話をしたとしても、
あの頃のような楽しいという気持ちは巡ってこない。
人生、楽しいと思える時間は少ないんだなって
人生ってよく出来てるよな。。。
─兄さん、ここが分からないんだけど教えてくれないかな。
そう言われたのが、20分前のこと。
普段のガヤガヤとした賑わいとは打って変わり、そこには、目の前の少年がたてる筆記音とふたりの息遣いだけがあった。
一度解説しただけで、理解してしまうのだから、最早自分の出る幕などなく、静かにしていることが最善となってしまった。
真剣な顔でテキストに臨む彼の顔を眺める。
(改めて見ても、美しいな。)
彼を受け持つ担任としての贔屓目など一切なしに、そう思った。
肌は雪のように白く、双眸は星の如くきらきらと輝いている。だが、その完成されたような美の中に、幾分の荒々しさも垣間見える。
誰でも美しいものが好きだ。それは、自分自身も例外ではなく、彼の顔に少なからず好感を抱いていた。
「兄さん、そんなに見つめられては穴が空いてしまう。」
彼は笑みを零しながら此方を見る。
気づかれていたのかと、慌てて素っ頓狂な声をあげてしまった。
「すまない。邪魔してしまったかな」
「いいや、大丈夫。」と応えた彼は、キリがいいところまで進んだのか、テキストを閉じ、完全に此方へと意識を向けた。
「それで、どうして僕の顔を見てたの?」
「もしかして、やましい事でも考えてた?」と付け足される。
「違う。君の顔はあまりにも美しいなと思って眺めていただけだ。」
素直にありのまま伝えると、彼は一瞬、驚いたように目を見開いた。
だが、すぐに表情は元の、ニヤっとしたわざとらしい微笑へと戻る。
「へぇ、兄さんはこの顔が好きなんだ。」
そう言うと、彼は机から身を乗り出すようにして、顔を近づけてくる。
その意図を理解出来ず、困惑した。
「好きなんだろう?じゃあ、どうぞ遠慮なく見て」
どうするべきか分からず、美の暴力に、ただ数秒と耐えきれずに、顔を背けた。
「…もう十分だ。ありがとう」
「どういたしまして」
礼を言えば、調子のいい返事が返ってくる。
満足だと言うかのように彼は笑った。
火照った頬に手をやり、少しでも熱を冷まそうとする。
だが、あまり効果は期待できそうにない。
彼の方に向き直すまで、まだ時間がかかりそうだ。
(すごい生徒を受け持ってしまったな…)
静かな教室にふたり、
放課後の勉強会はまだ続いた。
《放課後》
🍀放課後
私の放課後は特別な時間の始まり。
先生に会いたい。
今日1日頑張ったから、先生と会ってお話したい。
先生に会いたい気持ちが強くなる。
ほとんどの生徒がそうそうに帰る中、
先生と会いたい気持ちを抑えて私は部活へ向かう。
あぁ、早く「本当の」放課後にならないかな……
放課後のわたしの日課は、焼却炉のそばにやってくる猫に餌をやることだ。
その日はその日課に先客がいた。
名札の色が違うから、先輩だと思う。
この子、あなたの猫?
別にわたしのってわけじゃ……
そうなんだね。この子に、これ着けていい?
先輩はおもむろに小さなスカーフを取り出した。
え、ああ、はい。
これ、彼氏からもらったの。別れたけど。本当は燃やそうと思ってたんだけど、踏ん切りがつかなくて。
独り言のようにそう言って、先輩は猫にスカーフを着けた。
「かわいい!」という声がふたり揃った。
猫は、にゃあと甘えた声を出した。
放課後、
先生に雑用を頼まれ
少し遅くなってしまった
ふと窓の外を見ると
いかにも雨が降りそうな天気だった
急いで階段をおりようとすると
手遅れだったようだ
外で雨の音が鳴り始めた
カバンの中から傘を取りだして
溜息をつきながら靴箱まで向かった
靴を履いて校舎を出ようとすると
ドアの前で雨が止むのを待っている彼がいた
私の鼓動はどんどん早くなる
おそらく顔は真っ赤になっているだろう
すると彼は振り返り
「雨、降ってきてもたなぁ、」
と子供のように笑った
こちらの方では珍しい関西弁で喋る姿が
どこかおかしくてつい笑ってしまった
「傘、入る?」
ふと口にした言葉に彼はとても驚いていた
彼の頷きながらも気まずそうな顔に
また少し笑ってしまいそうになった
二人で入るには少し小さい傘
私が傘を広げると彼が持ってくれた
身長差がありすぎる私に
彼は傘をかたむけてくれる
彼の優しさに少し照れながらも
私たちは歩き出した。
[相合傘、濡れてる方が惚れている]
帰りマック寄ろうよ
店員さんにスマイル下さいってやってみたくね?
結局やらねーじゃん
ほんとにやるの?
まじ?あいつやば笑
ほら、お前いけよ
[放課後]
あなたのところへ行けるのが
毎日ひとつの楽しみで
あなたと話せたら
その日一日の最後に
良かったと思えた
放課後
いつものような騒がしい教室が一瞬だけ
しんと静まり返る時
時計の針やサッカー部の砂を蹴る乾いた音さえも
耳には届かないあの瞬間
耳鳴りだけが頭に響くあの瞬間
私は
焦燥感と喪失感
喜びと悲しみ
懐かしさと恐怖
が入り混じった言葉で伝えるには難しい感情に襲われる
空間そのものに取り込まれてしまいそう
誰もいない教室に茜さす斜陽の窓際
誰かいるの?
帰りに寄り道をして、陳列棚の瓶に入ったメープルシロップを見るのが好きだ。ずらりと並んだ瓶にとろりと透き通った琥珀色のシロップがきっかりと充填されている。
『放課後』
まずい。眠っている間すら、かなしいことに支配されている。
今日の起床は、まるで「水中では聞き分けられない、けれどもそこに確かにある喧騒が、水面に顔を出した途端、忙しなく自分の中に押し寄せる」感じで。
「もう起き上がらなくちゃ」と思っても、すぐさまどこからかつめたい風が吹いてきて、小雨が降るだれもいない夜の新木場駅のホームにさらわれてしまう。
遠くのスカイツリーの光が、深い水色や白色なんかにボヤけて見える。
それは灯台はおろか、まだ思い出にすらなっていなくて、目を背けたいものたちを微かに照らす。
しばらく電車は来そうにないし、私は寒さに震えてしまって、動き出せずになんとか目を閉じる。
そんなどうしようもない「はじまり」と「おわり」を繰り返して、部屋には日差しが入らなくなり、気づけばおやつの時間をまわって、近所の学校のグラウンドから部活動の声が聞こえてきた。
今日はわけもない有休で
どこにも行かないし、だれにも会わない。
みんなが「わっせ、わっせ」と世界をまわして
私だけは...... そんな水曜日。
『放課後』
放課後、隣のクラスの前で
好きな誰かを待っている
あなたの気だるい制服姿が
ほかの誰より好きでした
#放課後
『放課後』
好きな人は同じ体育館で部活をする人
万年弱小部の私達と違って
彼等は期待されてるバスケ部
よく横目で彼を見てときめいていた私
彼との接点もなく片思いのまま時は過ぎたけど
彼の存在が放課後の部活を輝かせてくれた
社会人の今や、意識することのなくなったその時間。
仕事帰り、考えるのは明日の仕事。
信号待ちで車を止めたら、
窓の向こうに笑顔で歩く学生たち。
「この後どこ行くー?」なんて、
スクールバッグをリュックみたいに担ぎながら。
笑顔で「今日のこの後」を話す彼らは、
下を向いて「明日のこと」を考える私の瞳に
やけに眩しく、輝いてみえた。
私に放課後なんてない
学校に行ってないのだから。
ずっとたのしくない夏休みみたいなかんじ。
だからね お友達とたのしそうに学校から
帰ってくる子達のことみてると
うらやましいよ すごく。
放課後の
人気の無い教室は無機質で
何処となく寂しく
毎日居る場所なのに
一人でいるのは怖かった
夕日の迫るグラウンドでは
部活動の掛け声が賑やかで
好きだった先生や憧れの先輩
その存在を探す事だけが
日々の楽しみだった
次からは真面目に・・
と新調したノートは
いつも落書きだらけで
教科書の伝説の人物は皆
最終形態まで進化し
ページの右下はいつも
パラパラ漫画になった
ロンスカは注意する先生達も
夏仕様の膝上丈はスルー
まだ若い先生ばかりで
色々ゆるかったあの頃は・・・
って・・・
何十年前の話やねん!
「放課後」
放課後、カバンを肩にかけて教室を出る。
遊びの相談をする級友の声を後ろに聞きながら、図書館へと向かっていく。
今日は水曜日。
私の図書委員の当番の日であり、密かに楽しみにしている日だ。
カウンターの奥へとカバンをしまい、返却ボックスに溜まっている本を棚へと戻し始める。
さて、今週はあの人は何を借りるのだろうか。
賑やかな声は遠くなり
みな向かうべき場所へ 足早に
ずっとここには居られない
進み行く 心悲しさを抱いて
/ 放課後
-最終下校時刻を知らせる鐘が鳴る-
窓の外は既に夕日が落ち始めてきている。
(もうこんな時間か…帰る準備をしなくては)
カバンの中に教材を詰め教室を出て階段を下り、静まり返っている下駄箱で靴を履き替える。
いつもこのぐらいの時間まで部活をしている友人と一緒に帰ろうかと考えていると突然背後から肩を掴まれる。
「わッ!?」
驚いて後ろを振り向くとそこには制服を着た友人がいた
「な、なんだ君か…びっくりさせないで、心臓が飛び出るかと思ったよ…」
友人は軽く微笑みながらごめんと謝り、一緒に帰らないかと誘った。承諾して一緒に下駄箱から外に出る。
空は教室の窓から見た時よりも薄暗くなってきていた。校門の方まで歩き、楓並木の道に曲がると大きな夕日が浮かんでいて、オレンジ色の眩い光が辺り一体を包み隣を歩いている友人の顔がよく見えない程眩しかったが、それと同時にとても綺麗だった。
「眩しいが、とても綺麗な黄昏だね」
そう言うと、友人が私に黄昏は昔、光の影響で向こうにいる人が誰か識別するのが難しいから「たそかれ」誰そ彼と呼ばれていた事を教えてくれた。
「まるで今のことのようじゃないか」
友人は少し間を置いて…そうだねと呟いた。友人の顔は光のせいで影になっていて表情が読めない。
そのまま友人と雑談をしながら歩いていると、目の前を紅い楓の葉が舞い落ちた。それをなんとなく目で足元まで追うと、途端に違和感を覚えた。
今、夕日は目の前にある。
夕日の光で影は今後ろ側にあるはず。
木の影は後ろを向いている。
私の影も前には見当たらない。
なら、なぜ友人の影は前にあるのだろう。
ソレに気づいた瞬間もう1つ頭に浮かび上がる。
(友人の顔が、思い出せない…)
決して、ド忘れしたというような事では無い。隣を見ても彼の顔は見えない。
全神経を頭に集めて考えたが、友人の名前も、クラスも、出会い方も思い出せない。まるで存在自体していなかったかのように何も分からない。
背筋が凍り、嫌な汗が頬を伝う。意を決して友人に問いかける。
「君は、誰だ…?」
「友人」と認識していたそのナニかの口元が歪んで弧を描いた。
思わず「…ヒッ…」と叫びかけたがその声は、声になる前に消え失せてしまった。頭の中では警報音が絶え間なく鳴り響き、この場から今すぐ逃げろと訴えている。
引き返そうと全速力で走る。だが、校門の手前の曲がり角で足がもつれ転んでしまう。恐怖で腰が抜け、立てず、焦りからか、呼吸が浅くなる。ナニかがすぐそばまで迫ってきてもうダメだと思ったその時…
「兄さんッ!!!!」
よく知る後輩の声が響いた。その少年はこちらまで走ってきて私のことをナニかから守るような形で抱きしめた。このままではこの子が危ないと思った次の瞬間、ナニかは後輩のカバンに着いている物に反応したかのように呻き声を上げながら消え去った。
「…き、きえ、た?」
「兄さん、!兄さん大丈夫!?ケガはない!?」
あまりの勢いで捲し立てるものだから、気圧されながらも大丈夫だと答えた。心配だというのがありありと伝わってくる表情をしているから緊張がほぐれ、気持ちがとても楽になった。
とりあえずベンチに座って話そうという事になり2人とも立ち上がると、少年のカバンから何かが落ちた。拾うと、それは魔除けのお守りだった。どうにもこのお守りのおかげで九死に一生を得たということらしい。私のためにお守りをダメにしてしまって申し訳ないと言うと、
「兄さんの事を守れたんだ、誇らしいよ」
と、恥ずかしげもなく言うものだからすごい。ちなみにこの「兄さん」というのは可愛い後輩兼友人が、私に親しみを込めて呼ぶあだ名みたいなものだ。
「兄さんは黄昏時は知ってる?」
「あぁ、知っている」
誰そ彼など知ったのは先程だが思い出したくないため口には出さなかった。
「黄昏時は別名逢魔が時とも言って魔物に遭遇しやすい時間帯でもあるんだ。」
だから私は遭遇してしまったのかと納得する反面この後輩は本当に博識だなと感心してしまった。
いつも部活でこの時間に帰っている後輩にこの時間に帰るなら僕と一緒に帰ろうと誘われてしまえば断る選択肢などどこにもない。
「喜んで」
そうして2人は一緒に帰路に着く。