『手を繋いで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
手放される苦しさを味わうくらいなら、最初から手を繋いでいなければいい。
ずっとずっと
手を繋いで
ゆっくり、楽しく、笑いながら
生きて行こうね!!
元気なジジババになろうね!!
大好きなtsutsuと手をつなぎたい
いつも思うゴツゴツとした
tsutsuの手をつかまえたくなる
不思議だよね?
なんだかtsutsuの手好きなんだよな。
なんかホッとするんだよ。
だからtsutsu手を繋いでください。
たぶんtsutsuの手をつないだら泣いちゃうかも…
こわがりのせいか
よく恭の手をつかんで寝てたよ。
なつかしいなぁ。
暖かい手だった恭の手
またつなぎたいなぁ…
#手を繋いで
雪解けとともに目を覚ます頃にはきっと忘れている思い出を今だけはあなたも考えていて
『手を繋いで』
手を繋いで
クリスマスシーズンのイルミネーション、4時くらいからライトアップの瞬間を待つ。
手袋をしても冷えきっている私の手をパンのようにふかふかな大きな手が包み込む。何度あの温かい大きな手に救われたことだろう。癒やされたことだろう。
もう二度と繋ぐことのない彼の手を、きらびやかなイルミネーションを見るたびに思い出す。誰かと手を繋いでイルミネーションを見て歩く、この人生であるかどうか分からない。
私と手を繋いで、共に人生を歩む人と出会うために、今日も生きる。
手を繋いで____
小説日記 2022/12/09
「いじめを許さない」
そんな文字が黒板に書かれた。今日の道徳の時間はいじめについての授業みたいだ。私はウィンドブレーカーの袖を伸ばして手を隠した。
「こう、いじめって何?」
先生が近くの男子に聞く。私の担任の先生はいつもこうやって授業を始める。そして、決まって聞くのは男子。最初は気の弱いタイプの子、次に気の強い子。最後は、笑いを取れそうな子。
「………叩いたり、もの隠したり」
ぶつぶつと呟いた彼の言葉に耳をすませる。すると「いつき、いじめって駄目なの?」とこのクラスの男子の中で中心人物、気の強い彼に問いかけた。
「駄目です」
彼は適当に質問を返し、眠たそうにあくびをした。
「なんで駄目なの?」
更に問掛けるが彼はシンプルに「え、駄目だからです」と言った。その答えに先生は「ふーん」とお前はそういうヤツだよなという目で呆れていた。先生は気づいているのだろうか。もし、このクラスにいじめがあったとして彼か加害者になる可能性が大いにあることに。
その後も何人かに聞いたが誰一人として真剣に答えるものはいなかった。当たり前だろう。だって金曜日の一時間目から綺麗事だらけの教科書と教師の言葉をただひたすら聞くだけなのだから。私は袖の中で手をぐっと握りしめた。
最後にいつも面白い発言をする男子へ質問し、先生が突っ込みどっと笑いがおきる。みんなの目が覚めたような気がした。
教科書には、やはりいじめの物語が書かれていた。しかし、いつもと違うのは主人公だった。加害者側。作者は小学6年生の頃のいじめをした人物であった。私は一行目でそれを読み取り歯をぐっと食いしばった。ボロが出ないように。
〈なぜ作者には深い傷がついたのか〉
最初のお題はこれだった。みんなシャーペンを走らせ書く音が教室に鳴り響く。私は少し震えた手で、文字を書き始めた。
・罪悪感
それしか書けなかった。他にももっとたくさんあるのだけれど書き始めたらきりがない。ただ、一番はこれだと思う。私もそうだから。
発表の時間になり意見を聞こうとするが当然誰も手を上げない。しかし、しばらくしてとても優しくて大人しい子が手を上げた。それからは一向に発表する気配がなく先生は指名し始めた。もちろん男子だけ。
当たって欲しい、とあってはならない思考が浮かび上がり手を握りしめ抑える。この先生は私が今まであってきた中で一番わかっている。学校という、クラスの中での関係性を。
《被害者の卒業論文を読んで自分はどう思ったか》
・罪悪感
これもそうだ。本当は「かわいそう」だったり「いじめはいけないと思った」と書くのが正解なのだろう。でも、私にそんなことを思う権利はない。それに、今この時間に私の考えはこれだけでいい。
この発表も女子が当たることはなかった。そして、なんとなくこと言っておけばいいだろうという回答をクラスメイト達が言いながら最後のお題が出た。
《平等に接するにはどうすればいいか》
・
私は何も書けなかった。平等になんて無理だ。人はそれぞれ考え方も感覚も価値観も顔も背も性別も何もかもが違うのだから。平等に接することなんて出来ない。ただ、それをわかった上で弱いものと強いものに対する差別をなくすとするならば、
・違いを受け入れる
それしかないと思った。すると、先生は私達の心を読んだように次の言葉を言った。
「誰にでも平等にするのは無理だと思う。だけど、その上でこういう差別がなくなるにはどうすればいいと思う?」
おそらく、平等にするのは無理だということはほぼ全員が思うことだろう。それがわかった上で考えるとなるとほぼ実現不可能な綺麗事しか思い浮かばない。
しばらく沈黙が続き先生が誰かを指名しようとしたとき目の前の男子生徒が次のこの言葉を言った。
「…相手のいい所を見つける」
「あぁ、いいこと言うね」
そう先生はやっとちゃんとした回答が来たと思ったのだろうか、いつの日か私に向けた言葉と同じことを男子生徒へ言った。初めて自分の気持ちを授業で言ってしまった日。
「じゃあ、なんで苦手な人が出るの?」
その問いにもみんな黙ったままだ。眠くなってきた生徒も多いのじゃないだろうか。下をうつむく人が増えた気がした。
このまま普通に授業が終わることを祈った。だけど現実はうまくいかず「偽物のヒーロー」、はやせが私の耳をピクつかせた。
「生理的に無理だから」
「あん?」
一瞬その深く低い声に全員が顔を上げた。私も少し身を構えて先生を見る。先生の声に偽物のヒ、……はやせは、「え、あ、ちょっ、間違えました、あ、」と慌てていた。
こういうのを苦手意識というのだろうか。道徳の時間の彼が私は苦手だ。
私が思う限り、はやせは正義感が強く自分の意志をしっかりと持てるタイプの子だ。でも、彼のの場合正義感が強すぎる。被害者の味方をし、加害者をとことん潰す。周りから見たら被害者に優しく差別をしない人間だ。でも、自分の意志しか持っていないとまわりの考えが入ってこなくなり、他人の意見に聞く耳を持たなくなってしまう。すると、真実がわからなくり、上辺だけで物事を見る人間になる。そこからすれ違いが生まれ綻びが起こる。
だから、彼は友達が少ない。綺麗事を並べて自分が正しいと思いこんでいる。私は、そんな彼にどんな感情を抱けばいいか分からなかった。もう、加害者にはなりたくないから。
先生と似たような声を私は出しかけるがつばをしっかり飲み込み言葉を抑えた。
「生理的に無理だっていうのはその人が生まれたときから無理だってことだぞ…?」
「あ、じゃあ違います」
いつもより低い声で話す先生は少し怒っているように聞こえた。
最後の感想のところに二文だけ私は記入した。
・作者さんは今どうなっているのか不安
・100%の被害者より100%の加害者のほうが苦しい、気がする
その文を読み返し、私は急いで2つ目の文字を消した。そして、そこを誤魔化すように次の文を書いた。
・いじめは決してあってはならないと思った
そんな当たり前のことを、
道徳の時間にはぴったりな言葉を。
授業のチャイムがなり私は深呼吸をした。終わってしまったという残念な気持ちをかき消し肩の荷が降りたような気もした。
毎回、この時間が辛い。私の気持ちを抑え込むのが辛い。だから、その後も親友とトイレへ行きひたすら道徳の時間で話せなかったことを私に話し、愚痴を聞く。それを聞くのも結構苦しい。
今回のお話は加害者側の話だったからだろうか。感情を、言葉を抑え込むのがいつもより疲れた。
いじめ、のようなもの。
その行為をしたのは幼稚園の年長さんの頃。
1つ年下の女の子は貧乏で母は精神病。そして、服もとても腐った匂いがしたのを今でも覚えている。だからかは、覚えていない。でも、自分より弱い人間だと思い、毎日「幼稚園を休め」とバスの中で言っていたのを覚えている。
そして、私が小2になったころも彼女と同じバスになり3年生まで荷物を持たせたり自慢話に悪口。クズみたいなことをしていた。
自分の罪の大きさに気がついたのは中学生になってからだった。私自身が弱い立場になったとき。
いじめられはしない。嫌がらせもされない。ただ、いくつかトラブルがあっただけ。私がした事とは比べ物にもならないようなこと。
加害者が被害者ぶるなと言われる。
毎日罪悪感で泣くのは当たり前だと言われる。
毎日毎日、夜になるともう一人の私が言う。
それはしょうがないし、自業自得だ。
だから、人に優しくすることにした。
だから、自分の考えを発言するのはやめた。
もう、加害者にはなりたくないから。
そんなことを思う私は偽善者だろうか。
あとがき
不快に思わせてしまった方すいません。
テーマ:手を繋いで #27
※この物語は#20からの続編です
「えっと……。名前は?」
そう彼女は言った。僕たちは名前を知らなかった。
ラック・クラームと言おうとしたが、この名前を言えば分かってしまうだろう。
「ら、ラクラ・クーム」
僕がそう名乗ると彼女は聞く。
「ラクラくん?」
僕は頷く。
「私は、ミデル。ミデル・クラーナ」
そう名乗った。
「ミデル、さん」
僕が片言になって言うとハハハッと笑って
「ミデルでいいよ。私もラクラって呼んでいい?」
そう言う。僕は首を縦に振った。
「ラクラはどこの人?」
「東」
嘘、王宮は西にある。
「東かぁ〜…。東には美味しいお菓子があるよね〜」
ミデルは足をパタパタさせる。
「私もよくお忍びで東へ行くよ〜。近くにラクラの家あるのかな〜」
「ミデルの家は?」
「私の家は……」
そう言って、ミデルは黙った。
「私の家は……無い」
「え?」
僕は耳を疑った。家が、ない?
「正式には私、逃げ出してきたから」
「……」
僕はミデルの言葉に何も言えなかった。
「ねぇ、ラクラ。ここには私の居る場所なんてないんだよ」
ミデルは指を絡ませている。
「もうずっと戻っていない、地下の牢獄。それが私の家、かな」
僕は昨日セピアが言っていたことを思い出した。
ー魔法使いたちは地下の牢獄に閉じ込められているらしい。
あれは本当だったのだ。
僕は、顔が熱くなった。魔法使いだからといって地下の牢獄に閉じ込められる。そんなの差別じゃないか!
でも、僕はそれを知らなかった。
みんなは知っているのだろう。
僕だけ…?
僕は一瞬、頭にそんな言葉が横切る。
僕は知らなかったことを同い年のセピアは知っていた。
ミデルに会ったことをセピアは二人だけの秘密にしようと言った。
それは、僕が知ってはいけないことを知ってしまったから…?
急にそんなことを思った。
「ラクラ? 大丈夫?」
「僕だけ…?」
「ラクラ?」
見でるの心配そうな声が僕に聞こえた。
そうだ。だって僕は決して真面目ではないが、授業はちゃんと聞いている。セピアのように知識人じゃなくても、これくらいのことを知らないと王にはなれない。
隠している理由があるのかもしれない。
「ミデル。僕、確かめたいことがあるんだ。そこへ行きたい」
「わかった」
ミデルはそう言って立ち上がる。
「じゃあ、行こう?」
僕は彼女につられ立ち上がったその時、
「あそこにいる! 魔法使いだ!!」
そんな声が暗い路地に響く。振り返るとさっきミデルを追い払っていた人が叫んでいる。後ろには警官のような者もいる。
「走ろう」
僕は彼女の手を繋いで暗い路地から二人、逃げ出した。
貴方と手を繋いで夜中に散歩した。
なんでもないような日常の一コマだけれど
とても幸せだと感じたのです。
あの幸せに勝るものはありません。
幸せをくれてありがとう。
子供たちが生まれても
私たちが歳をとっても
この先も
ずっとずっと
手を繋いで歩く
そんな二人でいたい
手を繋ぐことのできる人がもう居るのに
手を繋いでみたい人がいる
子供の頃は異性と手を繋ぐのなんて
きっとなんてことないことだったんだろうに
大人になったら気軽に手も繋げない
あなたの皮膚に触れてみたい
手を繋いでみたい
◎手を繋いで
声よりも先に、後ろから迫ってくる足音で君だと気がついた。
振り向くといかにも残念そうな顔をするから、私はそこでやっと、君が私を驚かせようとしていたのだと察する。
ごめんごめんと謝り、機嫌をとるようにわたしは君に手を差しのべた。
私よりも随分と察しのよい君だから、どういう意味を持った行動なのかはすぐにわかったみたい。
でも君はすぐには握ってくれない。
私と同じように、けれども私とは少しズレた場所に、君の手が差し伸べられる。
あなたからどうぞ
君の目がそう言っている。
ようやく君の機嫌が元通りにできるというのに、今度は私の方がへそを曲げそうだ。
また君の声を聞きそびれてしまったのだから。
でも握る他に仕方がない。
この手を握ればすぐに、君の得意げな笑い声が聞こえることだろう。
そうすれば私達ふたりは途端に上機嫌になれるのだから。
手が触れ合うと、体温も緊張も分かるのに、どうして気持ちは伝わらないのかな。
でもきみは僕のことをなんでも分かっている。
僕はきみのことが分からないのに。
もしかしたら、相手の心を読めてしまう魔法使いなのかもね。
いいことも悪いことも吸い込んで。
◎ 手を繋いで
黄泉帰り
手を、繋いでいた。真っ暗な洞窟は、私のすぐ前を行く彼の姿をも闇に包む。確かなのは、まだ恋人でもないのに繋いだ右手の感触だけ。ふたりの足音が岩肌に響いている。
「きっともうすぐだよ。ほら、微かだけど光が見える」
振り向いてはいけないという言い伝えがあるため、彼はずっと前を向いている。
「───ここを出たら、ずっと君に言おうと思ってたことがあるんだ」
洞窟で結露した水滴が音を立てた。
「…どんなこと?」
「今は、言えないよ。ここじゃ顔も見れないし…それじゃあ君を連れ戻すためにここまで探しに来た意味がなくなっちゃうじゃないか…」
「…お願い、今、言ってよ」
私は涙声になっていた。今じゃないと、だめなのだ。右手に力が入る。立ち止まってはいけないという言い伝えもあるため、彼は足をとめなかった。少しの沈黙があって、彼は口を開いた。とても穏やかな声だった。
「───君が好きだよ。きっと、君が考えてるよりもずっと前から」
前方の光がだんだんと強くなってきた。外が近い。
「───ありがとう」
人は、命を失ったらもう取り戻せないんだよ、だから私は、もう戻れない───とは言えなかった。光は目の前にある。私たちが向かっているのか、光が迫ってきているのか。
「私も、好きだったよ」
これが、精一杯だった。
この声が彼に届いたかどうかは、分からない。
12月9日『手を繋いで』
#61 もう、現実世界では生きていない彼と手を繋ぐ。
天国のような満月が出た綺麗な夜空の中で笑う。
二人で笑い合って、走っていた。
夢の中で…。
___手を繋いで
俺の学校ね、
男女で仲良いから
王様ゲームやってるのさ
いや、もちろん「キス」
とかは無いけど笑
前ね俺、男子と手繋いで帰って
って命令されたことあってさ
まぁ手繋ぐと言っても15mぐらい
なんだけどさ
それが、全っっ然ドキドキしなかった笑
まぁ、好きな人じゃなくてもさ
さすがにねぇ?
なんか恥ずいとかあると思ってたけど
全くなかった笑
これって異常かな?笑
でっ、俺の願望は
推しと手を繋ぐことです^^
でもなぁ、
俺、結構手汗書くんだよね
あっ!王様ゲームの時は大丈夫だったよ?笑
でもさ推しと手繋げるってなったら
緊張しすぎて手汗でるかも笑
まぁそんなことならないけどね……
手を繋いでと言うと、思い出す思い出が1つある。
東京ディズニーシーに遊びに行ったあの日、チップとデールのグリに出くわした。整列も何も無いただのフリグリだった。
どうやら今からどこかに移動しようとしていたところらしかった。
サイン欲しい!そう思って声をかけようと隣に立った私に、まだ触れ合いがありだったのもあってチップは手を差し伸べてくれた。
反射的に繋いでしまったチップの手は、私の小さめな手を包み込めるほど大きくて、冬に向けて寒くなってきていた気候のあの日にはとても暖かかった。
そうして手を繋いだまま少し一緒にお散歩して、到着した場所でサインを書いてツーショットを撮ってくれた。
これが、私の初めてキャラと手を繋いだ思い出である。
あなたと初めて手を繋いで歩いたあの日から
どれだけの時を過ごしたのでしょう。
離れてしまった時もあったけれど
今もこうして
あなたの手に触れることが出来る私は幸せです。
ずっと手を繋いでいてね。
見えなくても感じさせてね。
あなたの手
大好き。
手を繋いでデートすることが憧れだった
世の中のカップルがそうしてるように
ごく普通に
好きな人と指を絡めて
人の温もりをそばで感じて
少し照れたりなんかして
それを茶化して茶化されて
そんな普通のカップルみたいな普通の恋愛
それに憧れた
ハグしてなんて、キスしてなんてそんな贅沢は言わない
だから、せめて手だけでも...
隣を歩く俺より少し大きな君のその手に触れて
手と手を絡めて...
「どうしたの?」
目の前のカップルを見て時間が止まった俺を隣の君が
心配そうに見つめる
「ううん、なんでもない」
君と手が繋ぎたいなんて、そんなこと言えるわけなくて
とっさに出ていた手をポケットにしまって
俺は首を横に振る
「全然なんでもないって顔してないけど」
俺の心を見透かしてるようなそんな目をして
君は俺の目を見据える
「いや、ほんとなんでもねぇよ?大丈夫」
君の瞳に負けじと、俺も君を見据えて言った
「...そっか、まぁ無理には聞かないけどさ、なんかあったら言ってよ?」
「お、おう」
俺は軽く返事をして、君から顔を逸らした
逸らした先にはやっぱりカップルがいて
羨ましいなぁなんて思っちゃったりして...
沈黙が気まずくなって、君の方を振り返り声をかける
「なぁ、次、あそこ行かねぇ?」
そう言うと君は心配そうな顔から笑顔に変わって
「うん、いいね」
と言う
「ほんと?よっしゃ」
喜び半分、君が笑顔になった嬉しさ半分で君から視線を逸らす
「じゃあ、はい」
少し後ろから君の声がした
振り返ると、そこには片手を僕に向かって笑顔で差し出す君の姿があった
「ん?」
「あれ?手繋ぎたいのかと思ったんだけど、違った?」
君は笑顔で優しい声色で、僕にそう告げる
「手繋ぐの、別に変なことじゃないよ?だって、僕たち恋人同士なんだし」
君はやっぱり俺の思ってることを見透かしてるみたいだ
俺が何を思って、何を悩んでるのか
何も言ってないはずなのに、なんでか分かってくれる
君はすごい
君が恋人でよかった
「ほら、手、繋ご?」
改めて差し出された手を、俺は戸惑いつつもそっと握る
「...ありがと」
俺より少し大きい手は俺の手を強く握り返した
「手を繋いでデート」俺の憧れ
これからは、俺らの当たり前
お題:『手を繋いで』
最後に手を繋いだのは
いつだろう
誰と繋いだんだろう
手を繋ぐ
それだけで
言葉は要らなくなり
少しだけ
分かり合える
そんな気がする
そして
手の甲に浮かぶ
小さなシミが気になる
今日この頃⋯
「手を繋いで」
ちょうど一年前...
寒空の下で
手を繋いで歩いたね
私が望んだから
手を繋いでくれた人
もうその手を取ることはないね
ちょっぴり恥ずかしく
そして幸せだった冬の日