『手ぶくろ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今年も寒いですね、私の学校では駅伝があり毎年恒例行事です。体操服の長袖長ズボンにあれ?手袋がない、、、と寒かったです、その時友達から手袋を片方だけもらいました、ありがとう友達
寒くても手袋はつけず、ハンドポケットか暖房の効いた部屋で暖まる。例外で外で何か作業があった場合は手袋をつける。
テーマ:手ぶくろ #45
※この物語は#20からの続編です
昨日に引き続き、ミデルの貸してくれた手ぶくろがとても温かい。
「なんかラクラ、ニヤニヤしてる?」
「してない!」
変な勘違いをされたかも知れない…。でも寒い中、暖を取れるとなると自然に頬が緩んでいたのかも知れない。
「ミデルは、寒くない? 片方貸してくれているけど…
」
「私は平気!」
元気よく言ったミデルに頷いた。寒かったら魔法でどうにかするか…とも思った。
「それにしても長い道のりだね」
僕がそう言うとミデルは、静かに頷いた。
「もうすぐ入り口」
そう言うミデルの体は、凍りついたようにカチコチになっていた。僕はそんなミデルの肩に触れる。
一瞬ビクッと肩を上げたミデルが振り返る。
「ミデル」
僕がそう呼ぶとミデルの手を僕は包み込む。
「大丈夫。僕もいるし、怖くなったら逃げ出してもいい」
僕がそう言うとミデルは何も言わずに僕を見て頷いた。
「地下牢はこの扉の向こう。ここ以外に出口はない」
ミデルの視線の方向には大きな扉があった。扉の前には2人の警備員がいた。ミデルがその警備員に近づいていく。僕もそれについて行った。
「何者だ」
警備員の1人が僕たちに言うが、ミデルも僕も答えない。
「おい、止まれ」
やりを突き出されたかと思ったが、次の瞬間
「うわっ!」
「何だ!?」
宙に浮いた。
「ごめんね、少しの間だけだから。見逃してね」
ミデルがそういったかと思うと宙に浮く警備員たちの額を触り
「"睡眠魔法"」
小さく呟いた。たちまち警備員たちの頭はガクッと下がり、熟睡してしまっていた。
「すご…」
僕が口を開けて呆然としていると
「それほどでも〜」
少し照れてミデルが言った。
大きな扉を開けるとそこには街が広がっていた。地下牢と入っても完全に隔離されているわけではないらしい。ある一定の場所。すなわちこの扉の内側で生活や労働をされているらしい。
「ラクラ、こっち」
そう言って手招きするミデルは、物陰にいち早く隠れていた。扉の前にいた警備員と同じ服装をした者たちがが集まってくる。
「あれがこの地下牢の管理人たちと裏の社会のこわーい人たち」
ミデルは、ジィっと彼らを見つめていた。ミデルも彼らに酷いことをされてきた被害者である。だからこそ詳しいのだろう。
「ありゃ? ミデルちゃんかい?」
急に後ろから声をかけられ2人同時に肩を上げる。
「サカキさん! お体の方はもう大丈夫なんですか!?」
どうやらミデルの知り合いらしい。
「やっぱり、ミデルちゃんだ。こんなべっぴん見間違える訳がないもんなぁ〜」
ニコニコと笑うサカキさんと呼ばれる人はもう70歳くらいに見える。
「んで…。そこの隣りにいるのは…?」
「あ、ラクラ・クームです」
「こちらお友達のラクラ。こっちはサカキさん」
僕は頭を下げるとサカキさんも頭を下げる。
「それにしても…ミデルちゃん。どうして戻ってきたんだい。外の世界に戻れたはずだろう?」
「それが…」
ミデルが話そうとしたとき
ーーカーンカーンカーンカーン
けたたましい音が当たりに響き渡る。
『侵入者が入ったようだ。見かけんヤツがいたら、すぐに管理にいうように』
放送も入った。
「あぁ…どうしよう。このままだと…」
「ミデルちゃん、ラクラくん。私の家へ来なさい。外にいるより安全だろう」
「でも…バレたら…」
サカキさんは首を横に振る。
「大丈夫。伊達にこの年になるまで生きていたわけじゃないさ」
僕ら2人は裏道のようなところを通っていくサカキさんに着いていった。
わざと、
手ぶくろを
忘れるの
そうでもしなきゃ、
貴方は
手を繋いではくれないでしょ?
貴方は知らないのね
私がどれだけ
貴方の温もりに
飢えているかを
コロナ
コロナになっちゃた...
熱高すぎて体痛いし
食欲ないし...
これ一週間続くの??
手ぶくろ
娘は、私の手を天然手ぶくろという
娘は、自分の手を差し出して
私に、両手サンドをさせる
娘の手が、みるみる温くなり
私の手は、どんどん熱を奪われる
あかぎれでカサカサの手ぶくろ
これから、ますます出番あり
手ぶくろ
彼女はいつも左手に手袋をはめていた。なぜなのか、を問うと少し気まずそうな顔をして、痕が残ってるから、と言った。
どんな彼女だって愛せる。たとえ痕が残っていようが、その痕すらも愛してみせる、そう思っていた。
しかし、彼女は片時もその手袋を外そうとしなかった。それでも愛していた。いつか彼女がすべてを打ち明けてくれると信じていたのだ。
信じていた自分がどれほど愚かだったか、今となってはその手袋の意味を理解してしまっていた。
きっといつもは外していたのだろうと思われるそれは手袋の布越しでもはっきりとわかった。
手を繋いで、彼女の左手の薬指にあるものを理解してしまったそのとき、ようやく自分の愚かさに気づいたんだ。そして彼女のずるさにも。
「違うの。本当にあなただけを愛しているわ」
そう被害者のように涙を流す彼女に、愛情なんてわくはずもなく、ただ別れを告げた。
手を繋ごう
手ぶくろ越しに感じる温もりは、
この季節だけの特権
テーマ“手ぶくろ”
手ぶくろって冬にしか使わないから
毎年片方が行方不明で。
結局新しい物を買う事になる。
それなのに。
自分が好みの手ぶくろは無い。
可愛さとか、素材とか
そういうのも重要なんだけど
結局肌触りが重要で。
それなのに
毎年毎年
気に入った手触りの物に会えずに
妥協した手ぶくろを買う。
そう言う理由もあり
結局失くす。
愛着が沸かないから
失くす。
片方だけ。
手ぶくろ
寝る前にハンドクリームを塗って、
スマホいじって寝るから
指の先を切って手袋つけたまま寝てる。
流れていく星を探している間、片手はポケットに、片手はお互いの右手と左手に分けあって、離さないように繋いでいて
『手ぶくろ』
慌てていたから、コートは持ってきたのに手ぶくろを忘れてしまった。
コートのポケットに突っ込むけど余り温まらない。
「おはよう、寒いね」
友人はコート、マフラー、耳当て、手袋の完璧な防寒対策で登校していた。
「いいなーあったかそう」
「なんで何もつけてないの…見てるこっちが寒くなるって」
呆れた様子でそう言われる。
手が悴んでヒリヒリしてくる。
カイロぐらい持ってくればよかった。
「しょうがないなぁ、もう。はい、つけて手袋」
そう言うと片方の手袋を差し出して、私の右手に付けようとする。
「えっ、いいよ…ってゆうかなんで片方?」
「あんたが右手に手袋つけて、でも左手は寒いままでしょ〜?
だから私の手袋をつけた右手で温めてあげる。大丈夫、これ両手兼用タイプだから」
手袋を纏った右手で、私の裸の左手を包み込む。
渡された手袋はほんのりと中で熱があって暖かかくて、きっと私の右手はすぐに温まるだろう。
そっちこそ、自分の左手は寒くなるのに。
「…ありがとう」
「なによ〜どういたしましてー」
手を繋いで登校する。
次は私が温めるね。
こんな雪の時期にふさわしい一冊
新美南吉著「手ぶくろを買いに」
挿し絵は黒井健
あの表紙の破壊力ったらない
メンタル弱めのときはあれだけで泣けてしまう
こぎつねのはじめてのお使い
お母さんきつねの心配と
知らんぷりしてくれる店主のおじさん
あたたかいものに包まれて
こころがほっこりしてくる
深々とした雪景色もまたいい
自分のためにもう一度買い直そう
平日の冬の朝、毎日のようにつける灰色の手袋。
何年か前、外にいる私におばあちゃんが貸してくれた手袋。
雪遊びをして濡れてしまった手袋
手袋にもいろいろな思い出があったな。
今年の冬もまだまだ続く。今年はどんな思い出で終わるのかな。
手ぶくろ
寒い日に手ぶくろ。
温かいよ。お母さん。
ありがとう。
いつまでもこの温かさを。
いつか私が返すからね。
「ワタナベ、それ一年生の頃から使ってない?」
高校三年生の冬、私はクラスの一部からいわゆる『いじめ』を受けていた。
ボスである女からなにかと、からかわれたり、突っかかってこられる毎日。
「一年生の頃からじゃないよ、中3から」
にっこり笑顔で私はそう切り返す。
「はぁ!? 中3!?」
「ワタナベ家はそんなに貧乏なのかよ!」
どっと爆笑の渦である。
「大切な彼氏からもらったものなの♪ 使えるうちは大人になっても使うよ?」笑顔のまま使える「それとも、みんなはコロコロ彼氏が変わるから、その都度プレゼント捨ててるの? あ、それとも、プレゼントもらったことない、とか? かわいそ……」
私が全部言いきる前に、ボスの女が持っていた水筒の飲み物を私にかける。
「あ、ごめん、水筒の蓋しまってなかったみたい~」
あはは、と笑ってそのグループは撤退していった。
冬の下校時間は、陽が昇っているのにもう寒い。更に飲み物を頭からかぶっているので尚更だ。
「ごめんごめん、待った?」
短く刈った茶髪の私の彼氏が、駅のホームから駆けてきた。
「ううん、大丈夫!」
「あ! 今年もその手袋使ってくれてるんだね!」
「うん! だから温かかったよ~」
彼氏は、へへへ、と笑ってくれた。
どんなに嫌がらせを受けても、私は大丈夫だからね。
私は手袋越しに彼氏と手を繋いだ。
【手ぶくろ】
追記、ゆずの香り、の数年後
はぁっ
温かい息
私の手はいつも氷のように冷たい
手袋をしていても
真っ白い月が何かを言っている
冷たいのは手ではなくて
あなたの心なのよ
手ぶくろを外して、恋人と手をつないでいると、カバンの中の手ぶくろが文句を言ってきた。
俺も手をつなぎたいんだけど、彼女の手ぶくろと。
仕方がないので、ぼくと彼女は手ぶくろをはめて、手をつないだ。
いつもより温かくなっているのが、わかった。
寒い日に つけよう手袋 忘れずに 草原信乃
手袋を拾った。
誰の手袋だろう?
そんなことを思って私は手袋を拾った。
裏を見ると、
「さえ」
可愛い文字でそう書いてある。
あぁそうか、これは昔私が落とした手袋だった。
今はもういないお母さんが一生懸命縫ってくれた手袋。どうして今まで気づかなかったのかな。
私は手袋を自分の胸に押し当てながら静かに泣いた。