『懐かしく思うこと』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
押し入れを漁ってたら、古いアルバムを見つけた。今時アルバムかよ……そう思いながらパラパラとページを捲る。
生まれたばかりの僕を嬉しそうに見守る家族。食べている僕、走っている僕、弟を抱き抱えている僕……
写真の中の自分は、みんな笑ってて幸せそうだ。辛かったことや、苦しかったことなんて知ったこっちゃないって感じで。子ども特有の、無邪気な全能感で思いっきり笑ってる。
いつからだろう、僕が笑わなくなったのは。そう思いながら、そっとアルバムを閉じた。部屋を見渡す。物が床に散らばり、机には食べさしのカップ麺。埃を被った本棚。この部屋で元気なのはパソコンだけだ。
どうしてこうなったんだろう。惨めさが部屋を満たしていく。写真の中の自分が瞼から離れない。何もかも忘れるために、僕はまたパソコンに向き直った。
『懐かしく思うこと』
087【懐かしく思うこと】2022.10.30
ひさしぶりに、母校のあたりをうろうろした。うちの小学校区は、初めて来たひとは、一度入ると必ず迷子になる、といわれるような、道も方位もカオスな地区だった。まあ、ほんとにちっこいころから補助輪付きのピンクの自転車で走り回ってたから、地元民にとっては、いうほどカオスな実感はなかったけどね。だけど、もう、20年くらいは前になるのかな、区画整理の対象になり、全部がガッとまっ平になった。新たに道が刻まれ、それから、ぽこりぽこりと新しい家が建ち、それなりにまた、街らしくなってきた。その新しく碁盤の目状に整備された道路を通っていると、たしかに、かつてはカオスだったんだな、ということが逆にわかった。そう、そのカオスぶりを思い出しながら、バイクをちんたら運転しながらうろうろしてたんだ。
区画整理がはじまったころは、ホントはここにはこんなふうに道が通ってて、魚屋の横に八百屋があって、抜け道はここで、なんてことを克明に思い出せた。だけどどうだろう。いまではうすぼんやりとしか思い出せなかった。こんなふうに、懐かしく思うことすら懐かしくなっていくのか。時の流れは残酷だとおもいながら、大通りへの交差点で、信号待ちしてたりしてた。
高校のときの通学路は、ここはモロッコかよといってもいいくらい、レトロで、路地が入り組んだ地域を通過してて、ママチャリで突っ込んでは、行き止まりに泣かされたり、見当はずれの所に出て、ムダに体力消耗したり。懐かしいほど最悪だった。ここもすこしずつだけど区画整理がはじまって、変に工事用の道がついてるものだから、ますますわけがわからなくなってる。この過渡期のわけのわからなさもいずれは消え去り、きれいさっぱり、ぴかぴかの道と、建て替えたばかりの家でいっぱいになり、懐かしく思うことすらも全部忘れられてしまうのかとおもうと、泣けてくる。
この地区のスクラップアンドビルドが終わったら、次もまた、別の地区に行政の手が入るんだろうな。まるで街が、戦前の模様が残った古い皮を脱皮していくのを、一生かけて眺めているような気分だよ。もし手に入るなら、その皮全部、私が貰っときたかったかもな。
懐かしく思うこと。
数えだしたらキリがない。
ドッジボールばかりしていた休み時間。
友達と机をくっつけて食べたお弁当。
部活終わり、体育館から出たときの清々しさ。
自分の世界がどんどん広がった、大学生活。
就職して、たくさんの子どもたちと笑い合ったこと。
いろんなところへ旅行に行ったこと。
自分には何もない。
何もできない。
この先いいことなんてない。
なんて自分を見失っていたけれど。
あんなに楽しい時が、たしかにあった。
そして、これからもきっと、ある。
懐かしく思うこと
懐かしく思うこと
妹と高学年になっても一緒にお風呂に入ってた。
喧嘩した日は険悪なムードで入ってた。
可愛いエピソード。
#懐かしく思うこと
懐かしいとは、過去に起きた出来事を自分の中で消化し、前に進んでいるということ
思い出すと、苦しかったり、切なかったり、苛立ったりしてしまうのは、まだ過去に出来ず、現在進行形だということ
時が前に進めるのか、事が前に進めるのか
早く前に進まなきゃと思うけど
懐かしく思えたとき、私は幸せなのだろうか
絵の具の匂いに
笑い声
そして掛け声
バケツの倒れる音と
皆の悲鳴
そしてドタバタと走る音に
雑巾を濡らす音と
一息つく音。
16人で創り上げた
1つの作品。
花が咲き誇り
掲げられたスローガンが
堂々と鎮座している
そんな作品。
「懐かしく思うこと」
秋冬の夜空は思い出がたくさん詰まっている。
文化祭の準備で夜遅くまで学校に残った時に、
親友たちと屋上で見上げた秋の夜空。
その打ち上げ悪友とビール片手に歩いた秋の夜空。
バンドの練習の後にメンバーと見た冬の夜空。
君と2人でオリオン座を見た冬の夜空。
どれも懐かしく思うこと。
〜懐かしく思うこと〜
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いまの好きな人と
付き合ってたこと。
小・中学同じ学校だったこと。
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Theme:懐かしく思うこと
た、といえば正しいなんて言葉よりも先に楽しくて綺麗なものだけを見つめていられたこと
『懐かしく思うこと』
また、難しいお題だ。
昔の記憶を頑張って呼び起こしても、
「懐かしい」という気持ちにならない。
すごく楽しかった出来事でさえも、ただの「記憶」でしかなく、「懐かしい」とは違う。
なぜだか考えた。
「懐かしい」とは、少なからずポジティブな意味があるんじゃないかな。過去の出来事というのは、楽しい感情と共に、苦しい感情も呼び戻してしまうんだろうな。
でも、最近思わず「うわっ、懐かしっ」と叫んでしまったものがある。
ただ、どれも出来事ではなかった。
インベーダーゲーム
パティ&ジミィ(サンリオのキャラ)
ピンクレディのモンスター
(「ワァッハッハッハッ」というイントロの歌)
#懐かしく思うこと
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目を閉じなくても思い浮かぶ。
蝉が鳴く初夏、日陰から見たアスファルトに溶ける花の影。陽炎が思い出の中の私たちを連れ去ってしまうような気がしたので、淡く手を伸ばせば、そこには紋黄蝶がとまった。
右手に見える畑にはたくさんの向日葵がゆらめいている。
追憶の情景はいつも無人だった。
懐かしく思うこと.
どんなに今が辛くても
これからのことすら考えられなくても
余裕がなくて苦しくても
君との思い出を
昔の記憶を
懐かしく思うことは
私にとって大切なこと
たったの青春の1ページ
思い返すだけで
沢山の感情が込み上げてくる
これからの自信になる
あなたへ
幸せをくれてありがとう
これからもこんな私でいいのなら
どうかよろしくね。
懐かしく思うこと
故郷の実家から
学校までの通学路
春は草の匂いと
少しの不安と期待感
新しい少し大きな制服
夏は青い空と
袖についた絵の具の
鮮やかさに気づき笑う
秋は乾いた風と
落ち葉を踏みしめる
音とローファーの底に伝わる感覚
冬は鼻奥に感じる締めつけと
握りしめる缶のココアの熱
息の白さすら景色となる
故郷に帰ったら歩いてみようかな
きっともう同じ感覚では
ないけれど
道のどこかにあの頃の
思い出が転がっているのかも
しれない
かなで
懐かしく思う事…
それは関わった全ての人。親の有難みであったり、友人の大切さ、昔の恋人との思い出・苦手な人との思い出とたくさんある。
そして───私自身の変わりゆく気持ち。
楽しいと思う気持ち、悲しいと思う気持ち。
悔しいと思う気持ち、腹立たしいと思う気持ち。
寂しいと思う気持ち…。
今がどんなに辛くても、どんなに苦しくてもいつかは終わる。そして幸せが巡ってくる。
──そう願って未来を考える。
妻を殺そうと毎晩計画を練っていたあの日々も、
今では懐かしく思える。
#懐かしく思うこと
懐かしく思うこと
たとえば、知らないはずの場所なのに、なぜか泣きたくなったり、知らないはずの曲なのに、口ずさむことができたり。
胸がぎゅっと締めつけられるような、そんな感覚。
でも決して嫌じゃない痛みで、心のどこかでほっとしてるのに、頭の中に霧があるみたいに何かを思い出さないといけないような、そんな気持ちになる。
夢で見たことのあるような景色に、心が勝手に惹かれて、それでいてそこが何処なのかなんて何もわからない。
それなのに、心が叫んでいるんだ。
この場所を知っている、って。涙が出るんだ。
郷愁、だれの記憶かもわからないけど、確かにだれかの故郷だったんだ。
刻の逆鉾
罪から引き裂かれし躰
渦巻くは 辿る足跡
哀しみが誘うのは
私の罪・・・
囁く声の表裏
微睡みの眩暈
触れる傷みは
偽善に換わり
定め映し出す
虚礼の十字線
此の身焼かれて
孤高の孤独に彷徨う・・・2020年06月23日07:29
罪から引き裂かれし躰
渦巻くは 辿る足跡
哀しみが誘うのは
私の罪・・・
生から産まれ堕ちた躰
纏わるは 血潮の海
苦しみが嗤うのは
私の死・・・
戻れないならば・・・
あらゆる音を匂いを景色を感覚を
懐かしく思うこと
未だ知らぬ死への憧れ
すら懐かしく思えること
🍀懐かしく思うこと
あの頃の自分。
だいぶ変わったなぁ。
あの頃の自分が今の自分を見たら
「何があったの!?」ってなりそう。
あの頃の自分がいたから今の自分がいる。
あの頃の自分が自分らしい選択をしたから
今の自分が生き生きとしている。
学生の頃はよく絵を書いた。
自由帳の真っ白なキャンバスから
溢れんばかりのイラストを。
授業中のノートの片隅に
ひっそりと小さなイラストを。
楽しくて楽しくて寝る間を惜しんで
ただガムシャラに書き続けた。
いつしか大人になって仕事に追われる日々が始まる。
熱中できることもなく、会社と家との往復ばかり。
すべてに嫌気が差してあの頃に戻りたくて
またペンをとってみる。
――上手く描ければ収益になるかも
思った瞬間に利益を求めている自分に嫌悪が湧く
純粋に夢中になったあの日々を懐かしく思うことすら
罪のようでズキリと胸が痛んだ。