『愛言葉』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
僕らには合言葉があった。
親にバレないように、窓を叩く一つの秘密。
3254。 音を切りながらそうやって叩くのが僕らの合図だった。
なんでこれなのかは彼女は教えてくれなかったけど。
いつもこれが二人の合図だった。
音だけの合言葉。
昔は僕と彼女は仲が悪かった。
僕が意地悪だったのもあったけど。
だけど、ある日。
彼女は合図に答えなかった。
僕は昨日無視したことを怒ってるのかなとその日は寝た。
死んでいたらしい。
強盗に入られたって、彼女の部屋の窓から入ったらしい。
彼女は男の人に酷い状態にされて見つかったらしい。
あの日を思い出すと、久しぶりに彼女から呼びかけがあった。
いつもの愛言葉。
勉強に忙しいからと無視をしてしまった愛言葉。
僕があの時会っていれば何か変わったのかもしれない。
愛言葉
貴方との愛言葉、、、
どれが本当の愛言葉だったんだろうね
たくさんありすぎて最後まで分からなかった
来世で確かめられたらいいな。
愛言葉
「ただいま、帰ったよ。ドアを開けて」
「合い言葉は!?」
「合い言葉って何? 早く開けてよ〜」
「この前決めた合い言葉を言って!」
この前決めた……? 思い出せない。仕方なく、自分で鍵を開けようとすると、ドアチェーンがかかっている。娘の様子だと正解を言うまで開けてくれそうにない。
困ったな、買い物を抱えて自宅のドアの前で立往生してしまう。合い言葉、何だったっけ?
こないだテレビで、固定電話にかかってきた電話からトラブルに巻き込まれるニュースを娘と見て、合い言葉を決めようとなった。それは覚えてるけど、いっぱい候補が上がって、結局……、そうだ思い出した!
「合い言葉言うよー、カピバラ!」
「当たりー!」
カチャリとドアチェーンを外す音がする。ドアを開けると満面の笑顔。
「お母さん、覚えてたね!」
あれから何年か経つのに、いまだに家に電話をかけるたびに、合い言葉を言わされる私です。
#69
?「アイコトバヲイッテクダサイ....」
僕「...合言葉?」
?「ソウ、アイコトバ」
僕「.......。」
?「ワカラナイカ」
僕「..........。」
?「.....アイノコトバヲイエ」
僕「愛の言葉....?」
?「ソウ、愛言葉」
僕「......あいしてる」
ガチャ
扉が開いた。
何故、?は愛言葉を言わせたのかは
わからない...
愛言葉ってなんだろうと思って調べたら歌くらいしか出てこなかった。なにか意味のある言葉じゃなくてただの造語かな。
最初は花言葉の一種かと思ったな愛言葉。初音ミクにそういう歌があるみたいだな。
初音ミクは結構好きだ。一時期色々聞いてたけどやっぱり合成音声より生声のほうがいいかな。合成音声はそれはそれで魅力あるんだけどね。
やっぱり人の声のほうが違和感ないからBGM代わりに聞くにはちょうどいい。
ちょっと前はユーチューブで色々な音楽をBGMとしてランダムで聞いてた。
でも最近ユーチューブが広告で色々あって今はニコニコで一曲の歌をひたすらループ再生してる。
元々小説書くときのBGM 代わりに聞いてるだけだから一曲をループしてるだけで十分だ。今は米津玄師の幽霊船を聞いてる。
元々歌を聞くくらいしかユーチューブは使ってなかったけど広告の一件でもう全く使わなくなったなユーチューブ。
実況動画もニコニコで十分だしもう俺にはニコニコがあればいいな。
靴下かごに入ってないと
すぐ連絡がくる
じっとしてると
家事の実況中継してくれる
テキパキ家の事 さわやかにさばいて
いつも一生懸命ありがとう!
愛言葉
日々降りそそぐように
愛の言葉を受けて育つ
たくさんの想いを詰め込んで
愛の言葉を届ける
愛言葉は相手を想う重さ
受けると側は喜んでくれるだろうか
私の独り善がりだろうか
いつも無鉄砲でおっちょこちょいな君
感情の無く自分を守るように嘘をついて
君と出会ってから見えない宝(カケラ)をたくさん
もらった。
『 たとえウソでも感情出して良い…。』
『たとえウソでもいい好きっ
大好きだとか愛してる』って言ってくれて
ありがとう…。
昨日誕生日だった貴方に。
LINE 送れなかったから、「おめでとう。」
既に大切な存在である人はいて、その人と過ごしているのかな。
「シーザー暗号って知ってる?」
「何それ」
「古代ローマのガイウス・ユリウス・カエサルが使ってたって暗号」
「どんなの?」
「元の言葉を1文字ずつ手前に3つずらして作る暗号」
「たとえば?」
「HELLOならEBIILになる。これを解読するには逆に後ろに3文字ずらせばいい。後ろにずらして作ったりもするし、特に文字数も決まってはないみたいだけど」
「面白そうじゃん」
「じゃあ問題です。えーと……COFBKAは?」
「後ろにずらせばいいから……FRIEND!」
「正解!」
中学に入学して、そこで君と出会った。君と僕は元々趣味が合うようだった。
たまたま知ったその暗号を、君は楽しそうに教えてくれた。
暗号でする会話は、まるで二人だけの合言葉のようで、なんだか特別なものに感じていた。
そしてここから謎解きに興味が湧いて、いろんな謎にも挑戦した。一緒にいろんな謎解きをしたし、そういったイベントで遊んだりもした。
高校も同じところへ進学し、相変わらず、一緒にいろんなことを楽しんだ。
楽しかった日々は過ぎ去って、あっという間に高校を卒業する日。
お互い3年に上がってからは、受験の為、一緒に遊ぶことも減っていた。
君が遠くの大学へ進学すると知って、昔みたいな日々はもう戻ってこないんだと気付いた。
また、一緒に笑い合いたい。それだけでいいのに。
卒業式も終わって、そろそろ帰る時間。最後に席に座って、今になって気付いた。
机に何か入っている。――手紙?
手紙を開くと、中に書かれていたのは、明らかに君からの挑戦だった。
『F 1 74777776543』
暗号。面白そうじゃん。
僕達が最初に出し合った謎。それがシーザー暗号だった。
もしかしてこれもそうなんじゃないかと、直感的に思った。
だとしたら、Fは――I?
数字もずらすのか? なら1は4だな。うーん、よん、し、フォー……。
で、次の11桁の数字は一塊か? えーと……070……ん? 電話番号か? 電話――……!
僕は出てきたその番号に急いで電話をかけた。
『愛言葉』
「いってらっしゃい」
「お帰りなさい」
その言葉のあたたかさに気づいたのは、
家を出て1週間たった頃だった。
#愛言葉
結婚して幸せに過ごしてても
いつかは
マリッジリングを外してお墓に入るでしょ?
だってお別れは付き物だもん
だから
マリッジリングをお互い外すときには
『愛言葉』を決めない?
「新婚生活はじまったばかりなのに?
それ決めるの今〜?」
「うん」
帰り道、彼女は笑いながら金木犀の前で振り返った
「"金木犀"が愛言葉ね。
見る度に思い出す香りでしょ?」
皺の深まった手のひらに
今年も忘れられない金木犀の香りと愛言葉が
溢れ落ちていく
#愛言葉
愛言葉
「大好き」と言えば「大好き」と返ってきて
「可愛い」と言えば「知ってる」と答える。
当たり前に愛されていると
相思相愛だとわかりきっていると
安心感はハンパない。
簡素だけどオシャレなデザインの入ったレターセットを前に、ずっとシャーペンを打ち付けている。明日には渡さないとならないのに、さっぱり文章が書けなかった。
クラスメイトが発案した、転校するやつに手紙を書こうとかいう、厄介な行事。
書くのは別にいい。他の奴らに紛れて渡せるなら、多少は恥ずかしさも隠せるだろう。
でも、文章にしたら、なにもかもあけすけにしてしまうんじゃないかと怖くて、いつまで経っても書けなかった。
この手紙に、なにを書いても、きっとあいつとは二度と会うことがない。
だから捨て台詞のように「好きでした」と書いてもいいのである。二度と会わないのだから。俺は連絡先さえ交換していないのだから。
転校の機会に、連絡先も書かず告白だけ言い逃げしていくようなやつなど、きっとあいつも軽蔑するだろう。だからそんな卑怯な真似をするつもりはないけれど、なにを書いても滲み出そうで怖い。どれだけ隠して書いても伝わってしまうんじゃないかと思うと怖くてたまらない。
国語の先生はいつかの授業で、言葉には力が宿ると言っていた。言霊というやつだ。
口に出した言葉すら力が宿るのだから、紙に書いてしまったら、それは呪いになるんじゃないだろうか。
便箋を睨みつけて固まってしまう。
心臓が嫌な音を立てている。
それでもなにかは書かないとならない。骨が軋むような音を立てながら、無理矢理手を動かしてみる。
当たり障りのないことを懸命に探す。いつもどうだったとか、また会えたらとか、そういう、当たり障りはないかもしれないけど俺が見ていたことがバレるような言葉は排除していった。そうすると、精々元気でいてくださいとか、健康に気をつけてとか、そんなことしか書けなかった。
とりあえず全部を書き終えて息を吐く。
言葉を排除しすぎて便箋一枚すら埋まらなかった。でもバレることはないだろう。この片思いは、俺が丁重に葬ってやればいい。
ボールペンで清書して。乾かしてから下書きを消す。少し文字が擦れたが仕方ない。
「…………」
完成したものを眺める。
なんとなく、その余白にシャーペンを走らせて、ハッとしてすぐに消した。
強い未練は体を勝手に動かすらしい。
余白に書いた文字が完璧に消えているのを確認してから、紙を掲げて祈った。
「どうか、なにも、バレませんように……!!」
言霊は、吐いたらけして戻らない。
でも、どうか、すぐに消した愛言葉は伝わらないでほしかった。
愛言葉、、、?
愛してるとか?好きとか?そういう言葉のことかなあ
じゃあ愛言葉を言ってって言ったら言ってくれるのかな〜
君はどう?
僕が愛言葉言ってって言ったら言ってくれる?
僕は言わないよ
動物には毎日のように言ってるけど
人には、、、ね?
、、、恥ずかしくて言えないからさ
愛言葉。
愛してるよ、〇〇。
愛してるよ、△△。
醜い醜い山の化け物
それがボクの名前でした
汚い気持ち悪い怖い化け物
それがきっとボクでした
「こ、こ?、わ……い?」
繰り返し繰り返し、聞いたことは
全部覚えれるのがボクでした
冷たい冷たい白くて丸い、かけた骨
それがボクの大切でした
これがなにかも覚えてませんが
確かに大切でした
夢を見るのです
醜いボクの体に触れて
優しく声をかける誰かの夢を
その人は決まって言うのです
「あ、ぁい、し、て、……る…?」
愛してる、あいしてる
何度も何度も言うのです
ボクには意味も分かりませぬが
確かにこう呟くだけで胸元がほぅと暖かくなり
化け物と言われることすら気にしなくなるのです
何度も何度もボクは繰り返しました
何度も何度も……
【誰も知らぬが化け物の心理】
「なあ、知ってるか?
山でな、歩いてると愛してるだとか
随分と寂しそうな声で聞こえるのだと
あぁ、でも近寄っちゃいけねぇぜ?
ありゃあ捨て子の呼び鳴きだ
呼ばれて行った先で恐ろしい化け物を見たのだと
きっと近寄ったなら食い尽くされる
さも恐ろしい話さね」
【愛言葉、呪いの言葉、夢の話】
金木犀
あたしは、33歳の若さで脳出血で倒れました。
2023年9月20日のことでした。
朝5時頃…
救急車よんで…
って言ったのが最後でした。
あたしは2023年1月…
妊娠が発覚しました。
3人目…
お母さんには
3人目はやめて…命が危ない。
って言われていました
だけど、複雑なのに何がが嬉しい。
って感じがしていました。
どこまでも恥ずかしがり屋なきみの
「悪くない」「嫌いじゃない」には
どこまでも優しい僕だけが返す
「はいはい、僕も愛してますよ」
そうするときみは赤くなって呟く
「うるさい」
これでワンセット
『愛言葉』2023/10/27
「愛言葉を言いなさい」
「合言葉?」
「ちがう。愛言葉」
「合言葉なんて決めたっけ」
「ちがう。愛言葉」
「山と言ったら川みたいな」
「それは合言葉」
「うん。だから合言葉でしょ?」
「ちがう。愛言葉」
「んもうー。合言葉ってなんだよう」
「え、本当にわかんないの?」
「うん」
「私に愛してるって言いなさいよばか」
「え、あ、ああー。合言葉じゃなくて愛言葉か」
「言いなさいよばか」
「愛してるよ」
「きゃ」
#42 愛言葉