『怖がり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
付き合ってない。付き合う気もない。それは事実。
だけど、こいつの側に居るのは心地ええし、触れ合うんも気持ちええし、好きかどうかといったら当然好きだ。
ただ、付き合ってないってことは、いつかくる別れもないってことで。
「いつ来るかも知れん別れが怖いから付き合わんってこと?」
そう。存外、俺は怖がりなんや。
【お題:怖がり】
僕は怖がりだ。
色々な嘘が飛び交っている世界が怖い。
暴力を振るってくる親が怖い。
いじめてくる友達が怖い。
そんな親や、友達を殺した自分も怖い。
もう何も分かんないや。
「お前」って呼ばれていたから自分の名前もわからない。
助けてくれる人は誰もいない。
ただただ苦しい。自分が生きていることを実感するたびに息苦しくなる。
本当に生きにくい世界に生まれちゃったな。
そう言い残し僕は怖がりながらも大嫌いな世界に向かって真っ逆さまに落ち、自殺をした。
人の気分を損ねるのが怖くて
人に好意を向けられるのが怖くて
自分の弱みを見られるのが怖くて
自分がどれか分からなくなるのが怖くて
とにかくたくさんの顔を持っていた
そんな私は誰よりも弱くて
誰よりも不要な不純物で
だからとりあえず顔色を窺って
空気に流れて空気を読んで
そうやって消えてく予定だった
18の誕生日に死ねと言われたとき
もうこの環境には居られないと思った
なにかが音を立てて切れ
私の気をおかしくした
消えるものも消えきれなかった
もうなにも怖くなくて
もうなにも楽しくなくて
もうなにも嬉しくなくて
もうなにも信じないことにした
だから今は ぜんぶがおもしろいの
だからもう 今は 怖がりは居ないんだ。
_ ₁₆₆
怖がり
俺の幼馴染はひどく怖がりだ。
「ふえぇ…朝起きてからずっと鼻水が止まらないぃ…死んじゃうのかな…」
大体常に「ふえぇ」と言いながら周囲のものに怯えている。「ふえぇ」だなんて、漫画やアニメのヒロインにしか許されなさそうな泣き声(鳴き声?)だが、実際幼馴染は美少女なので許されるのである。ルッキズム様々だ。
「普通に風邪か花粉症だろ。今年、花粉の飛んでる量すごいらしいし」
「ふぇ…そっかぁ…ふぇ…ふぇ、ふぇっくち!…うぅ、鼻がすごいむずむずする…」
「やっぱ花粉症じゃね」
「うーん、そうかも…」
そう言いながらポケットティッシュを取り出してちーんと鼻をかむ幼馴染。あんまり症状が酷いようなら、今度鼻セ◯ブでもプレゼントしてみようか。
「前から思ってたことなんだが、なんでそんなに怖がりなんだ?」
「ふぇ?」
涙目できょとんとこちらを見つめる幼馴染。なんか変な気分になるからやめてほしい。
「うーん…人は知らないもの、わからないものを怖がるから、かな…」
「いやでもお前、学校だと毎回テストの時学年一位だし、大体のことなんでも知ってるし…何も怖がる必要なくないか?」
「ふ…知るということは、知らないということを知ること…ふぇ、ふぇっくち!」
せっかく哲学めいたことをかっこよく言おうとしていたのに、最後のくしゃみで台無しである。
「…大体、私がこんなに怖がりなのは、君に関してだけだけどね」
「ん?なんて?」
「ふぇ、な、なんでもないよ…ふ、ふぇっくしょい!」
「おー、でけぇの出たな」
結局理由はよくわからなかったが、まぁ、この臆病な幼馴染の面倒を見るのも、幼馴染としての役目だと思っている。
怖がりなところも元気なところも寂しがり屋なところも嬉しそうにするところも全部あったら生きていけると思う。怖いから避けて元気だから遊んで寂しいからひっついて嬉しいから笑う。それができることはすごいんだから生きていけると思う。怖がりだから他とは違うってわけじゃないもん。怖がっていい寂しがっていい。てか自分はそうじゃないと生きてるって感じしないし。興味をなくしても感情は無くならないから。
怖がりなところも愛おしくてしかたがない
大丈夫よって、ずっとずっと抱きしめさせて
臆病、ビビり、弱腰
それは否定すべきてんではない
臆病になるほど恐怖に備え
ビビりと呼ばれるほど注意深く
弱腰と言われるほど全体を俯瞰して見れる
これほどの褒め言葉がひとつある
#怖がり
何もしてないのに、夜中に、突然物音がして、
そんなに意識してなかったけど、
気になった。
誰かの足音?
そんなはずない。僕以外に誰もいないから。
怖がりがエスカレートした。
除霊してもらったら、音がやんだ。
やっぱり、見えないところに霊はいる。
怖がりなあの子が前をゆく。怖がっているのは少し丸まった背中からも見て取れるのに足運びには迷いがないと思っていたらジリジリと歩幅がだんだん小さくなるとともにちらちらこちらを振り返りはじめた。迷ったとささやかな声が耳に届く。だろうなと、薄々途中からだんだん迷走しているような気はしていた。前を任せたあの子が困っているようだから時々そっと声を掛けてはいた。でも別に聞こえなくったって構わないとも思っていた。もとよりこちらは行き先などあってないようなものだから、いきたいようにいきてほしいと前を任せたのだ。困ったことにどこでもいいのだ君がいれば。多分君と何処かにたどり着くまでの道こそが自分にとっての目的なのだろう。
昔から、暗い場所や独りぼっちは怖かった。
覚えているのは、保育園に預けられる時に大泣きして母にしがみついた記憶がある。
割と、3歳以降の記憶残っている俺。
普通は忘れそう?でもないか・・・色んな人がいるんだもんね。昔というか、深層に記憶されたものかもしれない。
でも、今はその記憶が尊い。母に叱られたり、褒められたり、家族や親戚で団らんしたことも。それも今になっては過去の記憶。
アラフィフになって現在、両親も他界。色々あって独身だ。気を張って生きてきたけど・・・ふと、思うことがある。
このまま独りでこの部屋で孤独死したら。
持病も抱えている現在・・・たまに怖くなる。
少年よ、何を怖れる。
其方の道は拓かれているではないか。
飛び込むのだ、未知の世界へ。
変化を怖れる事なかれ。
我々は、進化する為に在るのである。
怖がり(お化け、人間不信、不安、勇気が出ない、高い、恐怖症)
僕は空気、何も出来ず何も特筆するものもない。
波風立てない様に居ないように生きる、そんな僕は人が怖い。
知り合いや同僚、友達に親友、家族。
どんなに近い存在だったとしても人は皆信用に値しない、自分自身でさえも。
人はすぐ裏切る、嘘は自分を歪める。
真実が悪で、嘘が正義なことだってあるこの世の中が怖い。
怖がりな君は、暗闇が嫌い。
学校からの帰り道、当たりは、暗くなっていて街灯がちかちかと光っている。
「手、離さないでね」
そう僕に話しかけるきみの手は、かたく僕の手を掴んでいる。
「離す訳ないだろう?あ、そこ段差あるよ」
君がわ、と驚いて躓く。でも僕が下敷きになって君が怪我しないようにするんだ。
「ありがとう、怪我してない?」
「してないしてない!僕を誰だと思ってるんだい?」
冗談めかしでそう言うと君は、変なの、と言って笑った。
「こうやっていられるのもあとどれくらいなんだろうね…」
「君の目が見えるようになるまでだろうね」
君は、僅かしか目が見えない。けれどもうそろそろ手術をして、見えるように頑張るらしい。僕は、それが嬉しいようで嬉しくない。君と一緒に帰ることができなくなるかもしれないから。
君の家まであと少しというところで君が声を上げた。
「手術して、成功しても一緒に歩いてくれる?」
「……それは、できないかもしれないなぁ」
「どうして?」
君が不安そうに話しかける。
「この怪我沢山の君に見られたくなんてないから。君に悲しくなってほしくないから」だなんて言えなくて「秘密」と言葉をかわしてしまう。ばいばい、と手をふりあって一日の最後のお別れを交わして僕の帰路についた。
わたしは、きみが怪我をするのが怖い。
怪我をしても無理をするから。明るい場所なら薄っすらと怪我をしてるか確認できるけれど避けられているし、暗闇では、何にも見えない。
君が傷ついていることに気が付けないから。だから
怖がりなわたしは、暗闇が嫌い。
お題「怖がり」
怖がり
怖がり 臆病 小心者
どれも自分にぴったりだ
虚勢を張り周りを困らせ
失敗を恐れ何もできない
自分自身に愛想を尽かす
《怖がり》
夜中にトイレに行くのを回避するためのルーティンが寝る直前までガチガチに組み立てられている 竹筒に引き籠もるかぐや姫 昼寝の前に「おしいれのぼうけん」を朗読するのはやめてほしい、と連絡帳に書いてもらった園児 押入れに近寄りたくないのはねずみばあさんの存在をいまだに恐れているから 沈下橋から淵に飛び込めない 「あなたの知らない世界」は視聴しない限り永遠に「知らない世界」のままだと力説する 日本人形については髪の長さからは目をそらすようにしている 飛び込み営業ほど恐ろしい労働形態はない 極力右折はしないルートで走行する
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読者様なりに
登場人物やその時々の背景、設定を
置き換えて読んでいただけるよう
あえて曖昧なストーリーとなっております
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―ねぇ、本当にそう思ってる?―
―育った環境のせいか?あぁ、いや、お前さんを否定してるわけじゃないんだがな―
―君は…また人を騙したのか…。実力でその地位にいるのは分かってるけど、お咎め少ないからってあまりやり過ぎるなよ―
物心ついた頃には
そんな言葉がまとわりついていた
どうしてなのか
そりゃ
自覚はあるさ
生きていくためには
抗えなかったわけだし
こんな世界じゃよくある話だろう
この種族はそういう種族とか
誰が上で誰が下とか
だけら
“ぼく“みたいな人間がいても
全く不思議じゃない
「さぁて、次のターゲットは……」
ピィンっと指に弾かれ
音を響かせた1枚のコインが
宙の空気を切った
[怖がり―うそで築いた今―]
――――――――――――――――――
私は子供の頃から
妖怪という存在がすごく好きだった
大昔はそういったモノたちが
人の目に見え、世から恐れられていた
本やフィクションでしか見ることのできないモノたちを
成人した今でも存在すると信じている
と言っても
誰かに話したところで
バカにさせるだけだから黙ってはいるけど……
仕事の終わった帰り道
今日はなんだか少しだけ空が明るい気がする
暗い空に遠くの方が白いモヤがあるような
ちょっと不気味
自分の足音しか聞こえない道で
ふと妄想というか、思った
本当に存在していて
私が突然あちら側の世界に迷い込んだら…
このモノ達が楽しい存在とか
離れたくない場所だとか
思えるのだろうかなんて
人らしく
怖がって逃げちゃうのかな
“帰れないのに“
[怖がり―人外―]
何が怖いだろうか
それは人によって違う
お化けや妖怪が怖いと言う人がいれば
ライオンやトラのような動物が怖いと言う人もいる
人それぞれ
だからそれを
互いに認め、尊重するべき
怖がりは決して悪いことじゃない
怖いものを怖いと言えること
それが大切だと思う
3月16日『怖がり』
『怖がり』
人と話す時、人とすれ違う時、話し声が聞こえる時。
親と話す時、親を見かける時、怒鳴り声が聞こえる時
妹が俺を見る時、妹が寄り添おうとする時。
いつも、恐怖心が芽生えるのは何故だろう
いつも、不安感が精神を巡るのは何故だろう
恐怖心に覆われた身体は、いつしか動かなくなった
夜が怖い
夜が嫌いだ。
大切な太陽を奪い去ってしまうから。
太陽は帰ってくると分かっていても、いつか太陽が月に乗っ取られてしまうかもしれないから。
夜が終わらない事が怖い。
でも、夜は何時も逃げてしまう。
私が起きる頃には太陽が自分の場所を取り返しに来る。
いつか夜が来なくなれば、それは、もっと怖いことだと思う。
だから。私はいつか居なくなってしまうかもしれない。
夜が怖い
恐怖心って、
生きていくのに必要なものだと思う。
怖いって普通の感覚。
怖がりなのって悪いことじゃない。
怖くて逃げたことなんかを気に病む必要も無いんだよ。
だって恐怖心は、
逃げられるように備わってるものだから。
怖がりでいい。
逃げたっていい。
自分がそうしたいなら、逃げなくてもいい。
怖くて、逃げたくて、でも、逃げたくない。
そういうときってあるよね。
どうしても引けないとき。
怖がる心を無視しないであげてほしい。
気づいてあげて欲しい。
だけど、
恐怖心って本能に近いもので、
こうしたい、ああしたいって望む心とは少し違うと思う。
だから、
怖がる心に気づいた上で、
逃げる、逃げないを決めるのは自分。
逃げたいか、逃げたくないか。
ただ、一番伝えたいのは、
怖がりを恥じることはないってこと。
︎︎︎◌ 怖がり ︎︎◌