『怖がり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
うちでは昔からたくさんペットを飼ってきて、猫は多いときは同時に4匹いた時期もあったんだ
通算7匹だけど、中には大胆で堂々とお隣に上がり込んじゃうような子もいれば、臆病な子もいたよ
一番怖がりだった子は、怖いとおしっこを漏らしちゃうんだ
しかも病弱だったから、病院に行くたびにお漏らしして大変だったよ
でも、みんなすごくかわいくて大好きだったよ
『怖がり』
まんじゅうこわい。かなり広くの人に知られている落語の演目の一つだ。話は単純。互いに怖いものを伝えあっていた時に、とある男だけは「何も怖くない」という。本当か問い詰めると、実は怖いものがある、というので何か尋ねると、「まんじゅう」と呟き、別の部屋にこもってしまう。残った者たちでいたずらを仕掛けようとその部屋に山盛りのまんじゅうを持っていくとその男はひどく狼狽しながらまんじゅうを食べきる。いたずらを仕掛けた者たちは騙されたと気づき、怒りながら本当に怖いものは何か聞くと、次に男はこう答えた。「お茶が怖い」と。
「で、その話がどうしたのさ」
「いや、この話って、別に怖くもないものを怖いと答えて食べられるように仕向けたって話でしょ?この話だとうまくいったけど、もしそれで周りの人たちが哀れに思って饅頭をその男から遠ざけるようにしたら、その男は一生饅頭食べられなかったんじゃないかって思って……」
「そんなことないでしょ。実は嘘だったんだって後でカミングアウトすればいいだけだし、そもそも周りの人たちがいたずらを仕掛けるような性格だってわかってたからこそ言ったのかもしれない。そのあたりはこの話にそこまで詳しくないからわからないけどね」
「そっかぁ。確かに。じゃあ大丈夫だね!」
「いや、それだけ?」
「うん、それだけ」
「…………」
「…………」
話が終わってしまった。何がしたかったんだこの子は。いや脈絡もなく始まるのはいつものことだけど。
話を続けるのも面倒だったのでそのままぼーっとしていると、また隣の友人が話を始めた。
「ねえ、怖いものってある?」
「このタイミングで聞く?」
「うん、なんとなく気になって」
「相変わらずだな。いやまあいいけど」
「で、何が怖いの?」
「うーん急に言われると困るけど……特に怖いものはないかな」
「え、怖いものないの?いろいろあるでしょ幽霊とかなんとか」
「その辺は基本いないと思っているので怖いと思わない」
「そう言って~本当は何か怖いもの、あるんでしょ?」
「…まあ、あるってっちゃあるか」
「それって何?」
「アンタ」
「え?」
「アンタのことが怖いよ」
折角さっき落語の話をしたんだし、その流れにのってもいいだろう。そう思って放った言葉であった。きっとなんて返そうか悩んでいるのだろうなと友人を見てみると、そこには想像とは違う表情をした友人がいた。すごく悲しんでいるような、そんな表情であった。
「な、なんで私のこと怖いの?私そんなに怖いことしたっけ?」
「え、いや、あの」
「もしなにか悪いことしたのなら言って!直すから!」
「いや、さっきの『まんじゅうこわい』の話に合わせたかったんじゃないの?」
「え」
「え」
どうやら違ったらしい。本当に怖いものが知りたかったようだ。話の意図が理解できたようで、友人は一瞬安堵した表情をし、すぐに怒り始めた。
「もう、本当のこと言ってよ!」
「ご、ごめんよ。さっきの『まんじゅうこわい』ってわかってくれるかと思って……」
「それはいいよ、で、本当に怖いものは何なの?」
「そこはいいんだ……。そうだね……」
私は少し考えた。実際、怖いものはあまりない。そりゃあ自然災害とか、怖いものはいっぱいあるが、それは一般的に怖いものであって、私自身が怖いものではないだろう。それなら……。
「私は、『わからないもの』が怖いかな」
「わからないもの?」
「私は、科学的に説明できないものに対して恐怖を感じると思ってる。実際、昔の人は突然起こった現象に対して説明ができないから、妖怪がいる、と結論付けることによって恐怖を紛らわせていた、という話もあるし。だから、私は『理屈では説明をつけられないもの』が怖い」
「へぇ、なるほどね」
「そういう意味では、やっぱりアンタのことは怖いかな」
「え、なんで?」
「だって、私はアンタが次に何をするのか、何をしたいのか想像つかない。そうでなくてもアンタって理屈で説明つくような動きしないし。話の流れ理解しないし」
「それは言い過ぎでは?」
「とにかく、私は常に怖いものと一緒にいるというわけ」
そういうと、今度は友人はとても笑顔になっていた。なぜだ。今私はアンタのことを怖いと言ったんだぞ。今度は嘘じゃないんだぞ。なぜアンタは喜んでいるんだ。
「え、こわっ……」
「わぁ、今度は本当だ!本当に私のこと怖いの?」
「言っておくけど、『わからないことが怖い』んであって、アンタのことを怖いと言っているわけじゃないからね」
「うんうん、わかってるよ」
「絶対わかってない……」
なぜかわからないが、友人の機嫌はよくなったようだ。まあ悪くならなかっただけいいか。
今度は隣で急に鼻歌を歌い始めた友人を、静かに見守った。
怖がりの私。
君がいないと不安になるの。
早くかえってきて?
私のことはどうでもいいの?
いつも気にしてくれたのに?
君をずっとみてたのに?
……今日は雨だぁ。
君が泣いているみたい。
あの時も同じ顔だったなぁ。
絶望で、恐怖で歪む君の顔。
とても楽しかったよ。
またやりたいなぁ、かえってこないかなぁ。
ふふっ私が逝こうかなぁ!タタッ
…君の後ろにいるよ?見てごらん。
君のために絶った『彼女』だよ。
怖がりとは…少しの事にもすぐ怖がること。
でも私は違う。私は人が怖い。人を信じれない。
だから私はある意味最低だと思う。
人を信じれなくなったのも理由がある。
小学6年生の時私はいじめられた。ただ楽しく毎日を過ごしてただけなのに…。
それ以来私は人を信じれない。
中学生になってからも友達とは沢山話したり遊んだりしたけど信じてはいない。いや、信じてはいけない。
私はそう思う。人を信じてたってどうせ裏切られる。
でも私は思う。誰に何言われようと私のまま生きればいいと。だけど人を信じることは出来ない。
それを改善するため私は将来「心理カウンセラー」になると決めた。
だから私は将来の夢のために、何事にも負けないと決めた。
今日から入院。
何十年振りだろう。
4人部屋で朝から過ごして、お昼と夕飯、病院食を食べた。
なかなかイケる。
検査もいくつかしたけど、基本退屈だ。
スマホやタブレットがあって良かったと思うけど、これはこれで飽きるし、目が疲れる。
明日とか一日何してよう?
…寝て過ごすしかないか。
明後日の月曜日に手術。
これまた何十年振り。
体を刃物で切られるなんて、通り魔にでも遭わない限り無いもんだと思ってた。
命を奪われるんじゃなくて、命を守るために体を傷付けるって、なんか変な感じ。
怖くないって言ったら嘘になるけど、そこまで怖がりでもない。
…いや、単に全身麻酔だから、気付いたら終わってるって安心感だけど。
入院して思うことは、こんなにも人を助けようと思える人がたくさんいるんだなってこと。
いや、仕事なのは分かるけど、それでも、この仕事を選んだ人達には頭が下がります。
4人部屋の隣のおじいさん、ずっと看護師さんに文句言ってる。
それでもにこやかに対応するスキル、扱い方に頭が下がります。
これから一週間、長引く可能性もあるけど、このベッドで過ごす。
家族と会えない一週間。
コロナのせいで、お見舞いにも来てもらえない。
もうすでにちょっとホームシック。
でも、もっと長い期間入院を続けてる人もいるんだろうな。
痛みを抱えて過ごしている人も。
ホント、健康は大事なんだな。
ちなみに、これはリアルです。
たまたまお題に感情がリンクしたんで、書いてしまいました。
体調が悪化したら、皆勤賞が崩れてしまうかもしれないけど、健康第一で精進したいと思います。
モノを書くにも体が資本。
創作怪談 「怖がり」
谷折ジュゴン
廃校舎の窓から漏れる、懐中電灯の光が揺れた。時は夜の1時30分。塗り込められたような闇が1人の調査員を包んでいる。
ぎし、ぎしと朽ちた床板の上を歩きつつ彼は心細げに懐中電灯を右へ左へ向ける。ふと、手が止まりある一点を照らした。
ひときわ闇が深い教室の隅で何か、動いた気がしたのだ。彼は目を凝らして闇の中を見る。
そこにいたのは女だった。身長が3メートルを越える、やたらと腕の長い女がつっ立って何かぶつぶつ言っている。彼は女の顔を確認するため懐中電灯の光を上へ向けた。
しかし、女には首から上がなかった。
「みつけた」
そう言いながら女がゆらゆらとこちらへ向かって来る。彼は震える足で来た道を戻った。
「うぅ嘘だろう?!」
女が目の前に立っている。彼は踵を返し廃校舎の奥へ走った。だが、床板を踏み抜き足がはまって転んでしまう。
「おいっ、よせ、く」
後日、首の無い霊が出ると噂の廃校舎に1人の青年が訪れた。
(終)
『怖がり』
怖がりな僕は。
誰かと繋がりたいと心の内で叫びながら。
僕に差し伸ばされる手を。
怖々と待ち望んでいる。
セレクトがホラーでもいい、観る。ただし犬が絶対傷つかないのね
題-怖がり
怖がり
あたしは
あなたに
距離をおきたくないと
言えなかった
このまま好きで
いさせてと
あなたが
あたしを
嫌いになるなんて
おもわなくて
恋愛はいつも
怖がりの
連続で
なな🐶
2024年3月16日761
怖がり
カサカサの音
葉っぱだけどね
だれかの視線
玄関のフクロウだけどね
カチカチ迫る時
時計の針だけどね
なぜか身震い
窓が開いてるだけね
近寄って閉める
瞬間
引っ張られた
怖がり
私は、新しい環境や物事に飛び込むことに
怖がり。
つい「あーなったら、こうなったら」と
不測の自体を想定して不安になる。
慎重派だねって、いい呼び方もあるけど、
慎重に行ってもつまづく時は、つまづくし。
スタートすらきれない時もある。
お風呂を前に震え上がる我が家の猫に
「君もか」とひとりごちた。
私たちはずっと友達だもんね!
そう言ったから、ずっと友達だって信じてたから。
緩やかな坂道を、彼とかわいい女の子が降りてゆく。
「私は、怖がりじゃん」
涙が零れた。
友達だって信じてたんじゃない、私は
「あんたと関係が変わるのが、怖かったんだ…」
300字小説
その男怖がりゆえ
あるところに一人の怖がりの男がいたという。男は怖がりゆえに何かあったときに立ち向かえるよう、身体を鍛え、剣術を磨き、怖がりゆえに魔王がいる世界では安心出来ないと、勇者になって魔王を倒し、怖がりゆえに後々、嫉妬と羨望から身を滅ぼすのではないかと、国王が勧める姫との結婚を断り、姿をくらました。
「……で、その男はどうなったの?」
「どうなったんでしょうねぇ」
僕の問いに母さんが可笑しそうに笑う。
「母さん、森で魔狼の群れの足跡を見つけた。冬に餌が無くなって襲ってくると怖いから、ちょっと狩ってくる」
父さんがそう言って、棚から剣を下ろし、出かけていく。
「うちの父さんは怖がりさんだからこそ、頼りになるのよねぇ」
お題「怖がり」
怖がり
怖がり=わたし
わたし=幸せになることが怖い
幸せや安心感を与えられずに育つと
幸せそのものが怖くなる
その先に誰かの不幸の元の幸せがあることを
私は知っているから
その不幸を背負って
みんなが幸せになることを見てきたから
だから…
自分の幸せを掴むということは
誰かの不幸が生まれる
それが
怖いのである
みんなが幸せに暮らしてくれるなら…
私が不幸でもどうでもいい
どうか皆様の「怖がり」を私に届けてください
みんながさ
幸せにな毎日を過ごせるよう祈ってる
同じ会社のマドンナ綾香さん
栗色のボブカットでほんわかした雰囲気に
社内の男どもはメロメロである
かく言う俺もその1人
「助かりますぅ〜。私、虫とかホント無理でぇ〜。
綾香って怖がりだねって良く言われるんですけど
ぉ〜」
昨夜ゴキブリが部屋に出て眠れぬ夜を過ごしたと、寝不足の為か目尻が赤らみ潤んだ瞳でそう言われ
ゴキブリ退治に名乗り出た男どもから、見事、退治役をゲットし、意気揚々と彼女のアパートに向かう
「仕方ないよ、女の子には多いよね。でも、大丈夫?自分で言うのもなんだけど、男を部屋に入れちゃって。もちろん、俺は下心なんてないけどね!」
嘘です。下心モリモリです。
「大丈夫ですよぉ〜。綾香1人じゃないしぃ〜」
「そうなの?同居の方がいるのかな?その人も虫がダメなんだ?」
彼氏と同棲なら、いくら彼氏が虫無理でも、男は連れ込まないだろうとそう聞くと
「どうなんだろぉ〜?同居って言うかぁ〜現れたり消えたり忙しそうなんですよねぇ〜」
ん?たまに転がり込むヒモ男か?
「性別は聞いたことないなぁ〜。
でも何となく女の子かなって、シルエット的にぃ〜」
ん?見たことあるんだよね?それなのに性別分からないとかある?
「なんかぁ〜綾香の住んでる部屋、瑕疵物件?とか言うのでぇ〜時々黒い影みたいのが出るんですよねぇ〜。別に出るだけで、何かするって訳でもないしぃ〜、家賃も安いから、いっかぁ〜ってぇ〜」
「へ、へぇ〜、、、そ、そうなんだぁ〜」
動揺のあまり、彼女の間延びした喋りが感染してしまう。
え、怖がりなんだよね?
虫無理で幽霊大丈夫とかあり?
普通、逆じゃね⁉︎
そんな動揺をよそに、彼女のアパートの部屋の前に着いてしまった。
心なしかドアの辺りから少し他の部屋より薄暗い気がする。
「ただいまぁ〜」
誰に対して言っているのか、彼女がそう答え玄関を通り抜けていく。
後ろから付いて入って行く俺は、玄関先に置いていた鏡に写る俺の横に張り付いた黒い人影と、耳元に感じる生臭い吐息のような風を感じていた。
会社を出る時に胸に抱いていた野望と下心が、急激に萎んでいくのが分かった。
帰りにコンビニで塩買って全身に浴びよう
そう決心し、ゴキブリを倒すべく部屋の奥へ進むのであった。
日曜の午後、ポストがコトンと鳴った。
「猫を探しています
ミミ 雌2歳 去勢済
◯月◯日脱走
見かけただけでもご連絡ください」
キジトラさんが迷子になったようだ。写真とあわせチラシに記載の住所は往来の多い道路を越えた町名。
…ここまで来ることはないんじゃないかな…
昔実家の飼い猫が脱走したときは焦った。家族総出で探しに出たものの、自宅から数メートルの藪の中で縮こまる姿を見つけるのには5分とかからなかった。
とくに去勢済の雌の場合、あまり遠くへは行かないような気がした。
しかし脱走した日を見ると数カ月前のようだ。きっと近所は隈なく探し回り、見つからないために捜索範囲を拡げたのだろう。
…見つけてあげたいなぁ…
もしも見つからなかったとしてもどこかで無事でいてほしいと思った。
あらためてチラシを見てみた。
「性格 とても臆病」
…とても怖がりさんの脱走ですか。なにかにビックリ驚いた拍子に出てっちゃったのかな。尚更気の毒に思えた。
ただ、とても臆病でも懐いた人には寄って来るのが猫ちゃんの可愛いところ。意外と近隣の地域猫に混ざって誰かにゴロニャンしているのかもしれない。
…うん、そんな気もしてきた。いつも地域猫やノラちゃんには自然に目が行くけれど、これからは特にキジトラさんに気をつけて歩こう。
…
あれからだいぶ経つ。
無事飼い主さんの元に帰れたかな。
ミミちゃんがいつも元気でいますように。
#怖がり
怖がり
お化けは苦手だ。それなのに興味の方が勝ってお化けが出てくるアニメや絵本を見てしまう。それで夜中一人でトイレに行くのが怖かった。また怖がりな癖に強がって遊園地のお化け屋敷に入った。結局母親の手を握って泣きながら目を瞑っていたから全然楽しめなかった。そんなことがあった幼少時代。
今でもホラー系のものは得意ではない。だが、非科学的とかではないが、霊的な存在は信じている。妖怪やUMA(未確認生物)などの特集には興味があり、そんなミステリーはどこかで実在しているのではないかと思っている。私が生きている世界の知らない場所で不思議な生命体も同じように存在していると考えるとロマンを感じる。
怖がりな私は恐怖心よりも好奇心が勝ってしまう。
そんな自分の心も不思議なミステリーだ
君は怖がりだよね。
でも、怖いって言わなかった。
嫌だって言わなかった。
逃げなかったね。
頑張ったね。
怖がりだけど、本当はとっても強い。
君を誇りに思います。
怖がりとは、他者よりも何らかの事情、対象等に対する恐怖心が強い心理的な状況を意味する。
怖いの語尾が「がり」になると、他人よりも強いといったニュアンスが日本語にはあることに気が付いた。
食べたがり、欲しがり、暗がり…これは違うか。
「がり」と聞くとお寿司に付いてるしょうがのことを思い出すけど、がりにはこういった意味もあるのだなと気が付かされたお題だった。
怖 が り
俺 は 怖 が り だ 。
明 日 が 怖 い 。
今 が 怖 い 。
親 が 怖 い 。
友 達 が 怖 い 。
で も 何 よ り 俺 は
大 声 や 大 き な 音 が 凄 く 怖 い
11 作 目