『快晴』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「また朝焼けが見たいねぇ」
それはばあちゃんが毎朝口にする言葉だった。
窓から空を見上げてはそうぼやくばあちゃんの言う朝焼けを、俺は本でしか見たことがない。
システムによってコントロールされたドーム内は、いつだって規則正しく天気が移り変わる。だけどその中から朝焼けと夕焼けはこぼれ落ちてしまった。
きっと無意味だからだろう。豊穣の雨や光とは違って、それらは植物の育成にだって役に立たない。限られた能力を無駄なものに費やす余裕なんて、俺たちの世界にはなかった。
「うん、そうだね」
でもベット横に立つ俺には、頷くしかなかった。もうすぐ世界から見放されてしまうばあちゃんに、そんな現実を突きつけても仕方がない。仕方がないんだ。
「俺も見てみたいよ」
そう答えればばあちゃんは満足そうに微笑んで眠りにつく。それを見届けた俺は規則正しい生活を送るべく、あの青空の下を目指して扉へと向かうのだ。
空は、こんなに晴れているけど。ひまわりが太陽に向かって咲き誇っているけど。
オレの心の中には、暗雲が立ち込めていて、どしゃ降りの雨だ。
だって、おまえが、ひまわり畑に消えてしまったから。
探しても、探しても、見付からない。オレの大切な人。
おまえがいない晴天より、おまえが隣にいる嵐の中の方がいい。
だから、ずっと探している。
友人は、「もうやめなよ。見てらんないよ」と言った。
やめられるワケがない。
生きる意味がなくては、立っているのも億劫なんだよ。
『快晴』
空は快晴
心は曇天
心の太陽雲隠れ
光り求めて推し活しましょ
休日。
母さんの料理の副産物であろう騒音と、カーテンの隙間の日差しで目覚める、
心地……良いとは言い難い朝。
とりあえずカーテンを開ける。眩しい光が目に飛び込む。
空は自分の部屋の壁紙のように真っ青。
スマホを開く。7時らしい。
電気もつけていない部屋を後に、リビングへ向かう。
「おはよう~。」
「あら、休日なのに随分早起きね?」
「料理の音がうるさかった。」
「ごめん」
「まあ、母さんの飯は旨いからね。…で、今日何作ったの?」
テーブルの上の朝飯を見ながら、椅子に座る。
「言わなくても机の上にあるでしょ。」
「あー、私の好きなチャーハンだ。今日ってなんかの日だっけ?」
「気分☆まぁとっとと食ってゲームでもしなさい、引きこもり。」
余計なことを言ったな?と思いつつ、箸を手に持つ。
「じゃ、いただきます。あと、今日はさすがに外に出るよ?」
「昨日もそう言ってたけど外出なかったわよね?」
「天気良いし暇だし出るよ?」
「……まさか私の子じゃない!?」
「一応母さんの子だけど?私が言うのもなんだけど、ご飯冷めるよ。」
…と、そんな話をしながら飯を平らげる。
「行ってきまーす!!」
「行ってらっしぇー!!」
手ぶらで外に出る。風が気持ちいい。
……何も考えず出てきたけど、どうしよ…。
……よし、とりあえずそこら辺の公園にでも行こう。
公園についた。未だ、空は気持ち悪いほど晴れている。
とりあえずベンチに座る。遊具で遊ぶ子供達を片目に、空を眺める。
………外出て良かった。特に良いことなど無かったが、そう思った。
『快晴』
今日は、一日中天気が穏やかで快晴だった
夕方の部活帰りの空に、星がひとつ
きっとシリウスだろう、すごく輝いていた
友達と歩きながら、星を見て
最後の文化祭が楽しめますように、奇跡が起こりますように
と、祈った
本当に毎日、幸せです🍀
‐くわばらくわばら‐
命其 な知 まい う何
取の れり こだ ちも
り好 の度 とし まか
奇 くい のた けも
心 らと さる さ
は さ云 ま我 ら
ふ が け
2023/4/13
…ジジ…は…ジ…
微睡みながらノイズ混じりのラジオを聴く。薄目で見た外はまだ真っ暗だ。
…本日は………ジジ…
どうやら今は天気予報らしい。しかし肝心な部分が聞き取れない。
…ジ………………
……は……快晴也……ジジ…
そうか、今日は快晴か。布団を干したい所だが仕事だ。残念。
ジジ……ジ……也…
それにしてもいつまで繰り返すのだろう?もしや天気予報ではなくマイクテストなのだろうか?それでもくどいことに変わりは無いのだが。
快晴
みんなに愛されていたあの子は
今日みたいな快晴の日に
突然と姿を消した
みんなに愛されていたはずなのに
数年経てば話題にもあがらなくなる
それでも
あの子を愛していた人々は
心に失った悲しみを
誰かに話せないまま隠してる
快晴の日
あの子に届けに行こう
あの子の大好きな花の花束を
言えなかった心の声を
花束に込めて
「いつでも帰ってきていいからね」
醜いぐらいの快晴に乗せて
【2023-04-13 - 快晴】
お題 『快晴』
こうして晴れていても、あいつは自分を嫌っているのです。
『快晴』4/13
空が青い、空気が澄んでいる。
脚が軽い、世界が広く感じる。
「これが、現実、本物なんだ!」
初めて見る景色は、
本で知るよりずっと綺麗で
何処までも、美しく広かった。
/快晴
「ここ最近はずっと雨だね」
アイツが空を見上げて呟いた。ざぁざぁと音を立てながら降る雨に憂鬱そうにしているが、昨日せっかくの雨だからと川に飛び込んだばかりだ。
「晴れて欲しいのかよ」
「そりゃあ、雨より晴れの方が好きな人が殆どでしょう?」
「手前が大多数語るな。この自殺志願者」
そう言い放てばふふ、と笑い声が聞こえてきた。
「晴れたらね、良い自殺法思い付いたんだ。せっかくだから雲ひとつない快晴の日にしようと思って」
「そーかよ」
どうでも良くなってそう流した。
次の晴れの日はコイツを一日かけて見張らなくてはならなくなった。携帯のカレンダーと天気予報を交互に見ながらため息が出る。
「てるてる坊主でも作ろうかな」
「よく首吊ってる手前にゃ丁度いいな。逆さに吊るし直してやるよ」
「ほんと君、最低」
そういったアイツの声は、どことなく楽しそうだった。
『快晴』
私は天気に気分が左右される。
晴れた時は気持ちよくて一日とっても良い気持ち。
でも私には物足りないから、晴れのち雨とか晴れのち曇りが丁度いい。風がなかったらもっと良い。
晴れは気分が明るくなるけれど、晴れだけじゃ刺激的な毎日は送れない。
どんな天気にもいい所がある。
快晴
明るいのは苦手…
晴れると…一瞬は
いいなぁっておもうけど、
つかれちゃう。
すぐ
夕暮れや夜景など
暗闇の方に傾いて
いっちゃうの
どちらかというと、
落ち着くとか癒しが
すき…
長くいられるの…
あなたがいなくなって今日で二年が経った。
「 まだ信じられないな 」
そう思いながら窓の外を見つめる私
静かに涙を流した
「 またふらっと逢いに来てくれないかな 」
溢れた雫をためたまま瞳に映ったのは
雲一つない快晴でした。
お題 快晴
透き通った空の彼方に
あなたが教えてくれた雲が浮かんでる
あなたがいた頃は良かったなと
あなたが消えてからつくづくそう感じる
こんな快晴の空の日は
新しい生き方見つけたくなる
穏やか いい天気
そう言う時に限って
空から恐ろしいものが
降ってくる。
ずいぶんと前の夏も
そうだったんだろうなぁ。
脅かされる恐怖を
「いつもと変わらない毎日」が
いつだって変わっちゃう恐怖を
今日 感じたんだ。
異国から全てを無にするものが投げられたと
誤報の今日も いい天気。
-快晴-
わたしの心は、いつ晴れるのだろう
君の優しい顔を見るたびに、心がきゅっとなる
この気持ち、伝えて良い?
天黎黒
失い求めた想い
全て 声亡くし叫んでも・・・
逝く宛て無く
只 彷徨い続け
砕け散り堕ち
闇 滴る朱の雫
生きる存在を
否定し続け・・・
還る事の無い
夢 陽炎に揺れ
纏う苦悩の先
孤 描く破片は
見定めた終焉
刻んだ想い・・・
「届きはしない・・・ すり抜け逝く・・・」
失い求めた想い
全て 声亡くし
廻り巡る記憶の中
哀しみの果てに
時を 重ねては
突き刺さる言葉を
縁取って・・・
天を見上げ 亡き・・・
天を見据え 哭く・・・
天を見失い 泣き・・・
遠くの空へ×快晴
放課後
私はいつも通りこっそり鍵をとって屋上にいった
そしたら、いつもと見慣れない顔の少年が手すりにつかまって夜空を見ていた
私は、そのまま静かにその少年の隣で夜空を見上げた
少し経つと、少年はこう言った。
空ってさ、綺麗だよね。…ここに来たってことは、君もそう思うの?
私は、そのまま
そうです。いつも放課後屋上で空を見上げるのが唯一の楽しみで…
懐かし。僕も、よく放課後屋上に来てたな。
そう…なんですね。
うん。
…遠くの空へ消えてしまいたい
とか思った
え、?
、なんでもない笑
ほら、もう暗いし、帰ったほうがいんじゃ?笑
あっ、ほんとだ!じゃ、じゃあ失礼します、!!
ん、ばいばい。
そして私は次の日また屋上に来たけれど、昨日の少年は居なかった。
そして、ふと思ったのだ
どうして鍵を使わずに少年は屋上に来れたのか
と。
2022.4.14
『快晴』
久しぶりの雨の日に、まさかの『快晴』のお題…
雨でも、晴れでも、自分の気持ちが快晴なら
天気なんて関係ないか…