死にたい少年と、その相棒

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  /快晴

「ここ最近はずっと雨だね」
アイツが空を見上げて呟いた。ざぁざぁと音を立てながら降る雨に憂鬱そうにしているが、昨日せっかくの雨だからと川に飛び込んだばかりだ。
「晴れて欲しいのかよ」
「そりゃあ、雨より晴れの方が好きな人が殆どでしょう?」
「手前が大多数語るな。この自殺志願者」
そう言い放てばふふ、と笑い声が聞こえてきた。
「晴れたらね、良い自殺法思い付いたんだ。せっかくだから雲ひとつない快晴の日にしようと思って」
「そーかよ」
どうでも良くなってそう流した。
次の晴れの日はコイツを一日かけて見張らなくてはならなくなった。携帯のカレンダーと天気予報を交互に見ながらため息が出る。

「てるてる坊主でも作ろうかな」
「よく首吊ってる手前にゃ丁度いいな。逆さに吊るし直してやるよ」
「ほんと君、最低」
そういったアイツの声は、どことなく楽しそうだった。

4/13/2023, 10:15:07 AM