『忘れたくても忘れられない』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
忘れたくても忘れられない
「俺のこと、忘れてくれて良いからさ」
なんて、笑う君。
その顔は何とも言えない、少しだけ困ったような笑みを浮かべているから。
……忘れるとか、そんなの無理に決まってるじゃん。
そんな僕の気持ちが伝わったのか、彼は困ったような笑みを益々、深めて。
「これは、さ。俺からの最後のお願い、とでも思ってよ」
最後。
彼の口からサラッと出てきた、その言葉が悲しいから。
俺は目に溢れてくる涙を押し留めると同時に、彼の言葉への抵抗の意味を込めて。
強く、強く、彼を睨んでやる。
そして。
「お前はさ、僕のこと、もう嫌いになっちゃった?」
黙ったまま、首を左右に振る、彼。
「じゃあ、さ。僕からの最後のお願いを叶えてよ」
なんて。
この言葉には驚いたのか、彼は目を見開く。
けど、それに構わず、僕は言葉を続けた。
「最後の時まで、僕にお前の恋人でいさせて」
僕はお前がもうすぐ、この世からいなくなるとしても。
お前を忘れるなんて、そんなの絶対に出来ないんだから。
お前が忘れてほしくても。
僕が悲しさの余り、忘れたくなる時が来たとしても。
僕はお前を、絶対忘れられないんだ。
End
辛い記憶ほど、記憶がしっかり残る。
トラウマになってしまったら、一連の出来事をトリガーに思い出が暴走し始める。
「今日も、やるかぁ」
僕はそれを忘れないために、小さなタトゥーを体に入れる。
痛みはトラウマとなり、タトゥーを見るたびに思い出す
「忘れたくなっても忘れられないように」
血に染まって絶望の顔をした君たちのことは、覚えていたい
「忘れたくても忘れられない」
私の腰にしがみつく
うっかり者の叫び声
一気に眠気が吹っ飛んだ
咄嗟に体が跳ね上がり
うっかり者は
ジジジと鳴いて飛んでった
雷誘う入道雲に
忘れたくても忘れられない
写真を消した。
髪も切った。
君のものは全部捨てた。
なのに、どうして……。
『忘れたくても忘れられない』
忘れたい?
忘れたくない?
忘れられない?
忘れられたい?
うん
わかりたくもないね。
いともわからぬ このえん
曖昧さは自他を表し、
鮮明さは記憶を表す。
繋がらぬ細部に価値はあるのか。
忘れらんねえものは、この世にごまんとある
だけど忘れたくないものほど忘れてしまう
どうしてなんだ
私は、忘れたくなかったんだ
あの日の思い出を
見た目を、匂いを、人の感触すら、もう覚えていない
まるで残り滓のように脳に残った、微かな記憶でしかないんだ
忘れられない君達との出会えた縁の記憶。
昔の記憶は無いけれど、不思議と友になった君達の記憶は忘れるわけは絶対に無いよ。
僕の唯一の友もいるけれど、こんなにも他に友ができた喜びは僕の記憶に刻み込まれている。
君達と出会えた奇跡、これからも忘れない、ずっと仲間でいて欲しい。
こんなわがままな僕の願い、聞いてくれると嬉しいな。
忘れたくても忘れられない、
君の後ろ姿をいつまでも追いかけている。
「5月9日のお題が今回のお題のほぼ類似で、『忘れられない、いつまでも。』だった」
5ヶ月前は雪降る地方からの上京者が東京の地下鉄に乗るハナシを書いた。
某所在住物書きは過去投稿分を確認して、一応コピペのズルは可能だと云々。
意外とこのアプリ、過去のお題と類似したものの再登場が複数回存在するのである。
特に雨ネタが(空が泣く、雨に佇む、通り雨等々)
「忘れられないお題っつったら『私の名前』よ」
物書きは言う。7月21日頃のお題である。
「『名前』でどうやって物語組もうって、悩みに悩んで、結果として、うん……」
そういえば去年は、ともかく長いお題が複数個連続したことがあった――今年は別のものに差し替えられていたため、遭遇することはなかったが。
――――――
最近最近のおはなしです。都内某所のおはなしです。某稲荷神社敷地内の一軒家に、人に化ける妙技を持つ化け狐の末裔が、家族で仲良く暮らしており、
そのうち末っ子の子狐は、善き化け狐、偉大な御狐となるべく、絶賛修行中。
稲荷のご利益ゆたかなお餅を作って売ったり、お母さん狐が店主をしている茶っ葉屋で看板子狐をしたりして、人間の世界を勉強しておるのでした。
そんな稲荷のコンコン子狐、忘れられない味があるのです。「伝説の稲荷寿司」です。
稀代の稲荷寿司職人、もとい職狐、
5代ごやんが代を娘にゆずり、自分の職狐狐生に幕を下ろすにあたって、子狐住まう稲荷神社に奉納した5種類55個の稲荷寿司です。
うなぎをひつまぶしのように詰めたうなぎ稲荷、
口当たり良い栗で秋を追加したスイーツ稲荷、
松茸の香りも、旨味も、全部閉じ込めた松茸稲荷、
それから王道な稲荷寿司に、5代目の好物にして「狐の『食べたい』そのもの」とも称された、狐の食欲をバチクソに刺激する稲荷寿司。
それらはすべて、稲荷の神様に捧げられました。
それらはすべて、稲荷の神様も楽しまれました。
で、その5種55個の稲荷寿司が、稲荷の神様のご賞味から離れてシモジモの狐たちに下げられてからが、子狐の稲荷寿司パーリーなのです。
「おいしい、おいしい!」
ばくばくばく、ちゃむちゃむちゃむ!
コンコン子狐、まだまだ子供なので、食べ物に対する執着と欲求が抑えられません。
仕方無いのです。元々狐の子供というのは、ウルペスウルペス・ヤポニカにせよシュレンキにせよ、
それはそれはもう、すごく、食いしん坊なのです。
「おいなりさん、おいしい!」
ばくばくばく、ちゃむちゃむちゃむ!
コンコン子狐、本能的食いしん坊に従い、
55個の稲荷寿司に顔を突っ込み、55個の稲荷寿司を食欲突っ走るままに胃袋におさめて、
デカいサイズの55個の稲荷寿司、その5分の1を1匹して、ぺろり、たいらげてしまいました。
さて、ここでお題回収。コンコン子狐が食べた、5代ごやんが作った最後の稲荷寿司。
「『最後の』稲荷寿司」なのです。これを食べてしまったら、これとまったく同じ味の稲荷寿司は、もう食べられないのです。
二度と食べられない「最後で最高の稲荷寿司」の味を覚えてしまった子狐は、
忘れたくても忘れられない「幻の稲荷寿司」の味に恋してしまった子狐は、
その味を、知らなかった子狐には戻れないのです。
「おいなりさん!伝説のおいなりさん食べたい!」
ぎゃあん、ぎゃあん!コンコン子狐、5代目の稲荷寿司が忘れられず、文字通りギャン泣きです。
しまいには、「あの味を作る狐がもう居ないなら、自分が作り方を覚えてやる」と。
「伝説のおいなりさん、キツネ、作り方おぼえる!
5代目ごやんさんに、でしいり、してくる!!」
狐のイラストがかわいい風呂敷にお泊りセットを詰め込んで、5代目のおうちに直談判、
その直前まで、行ってしまいました。
狐の執着ってすごいですね。
結果として子狐の弟子入り作戦は未遂に終わり、
子狐の熱量に影響されて、6代目ごやんが先代の稲荷寿司を徹底研究。
完全再現とまではいかずとも、子狐が自分の餅売りのお小遣いで週に1回食べに来る程度には、
至高かつ絶品の稲荷寿司を作りましたとさ。
おしまい、おしまい。
「初恋の話」
中学の入学式で一目惚れをしたその子は、男子生徒たちの間で可愛いと話題になっていた。
残念ながら、俺と彼女は別のクラスだったが、百人中百二十人は美少女だと言うであろうほど可愛い彼女の情報を得るのは難しいことではない。
彼女本人は極力目立たないように心がけて生活しているのだろう。図書委員、美術部所属。休み時間はひとり。読書しているか窓の外を見ながらスケッチブックに向かっている。
父親が大病院の院長だとか、母親が有名デザイナーだとか、幼少の頃から婚約者がいるだとか、様々な噂があったが、裕福な家庭であることは事実だと、彼女と同じ小学校出身の生徒が言っていた。
孤高の美少女。深層の令嬢。高嶺の花。
彼女はまさにそんな存在であった。
話しかける猛者もいたが、誰ひとり彼女の関心を惹くことは出来ず、卒業。
卒業アルバムを見るたびに、彼女はどんな美しい女性になっているだろうかと懐かしむこと十数年……
ある日、俺は彼女の個展を観に行った。
たまたま情報を知った同級生から教えてもらったのだ。
芸術とは無縁なので知らなかったが、彼女はその界隈ではかなり有名なアーティストだという。
じっくりとプロフィールを見ていく。
そうか、結婚して子供もふたりいるのか。
がっかりしたような、安心したような、妙な気持ちになりつつ、彼女の作品をひとつひとつ見て回った。
「遠いところ、ありがとうございます」
聞き覚えのある声。
視線を向けると、美しい女性が知り合いと思われる来場者に微笑んでいた。
あの子だ。
年を重ねても変わらない彼女。
思わずため息が漏れた。
中学の同級生だったなど名乗られても、彼女は俺のことなど覚えていないだろう。
俺は何枚かポストカードを購入し、会場を後にした。
「────というわけで、初恋の子の話は終わり。つまり、何も無かったというわけだ」
「マジで先輩の初恋話、つまんないっすね」
「だから聞いてもつまらんと言っただろう」
それを無理矢理聞き出した会社の後輩をチラリと睨む。
「じゃあ、次はあたしの初恋話しましょうか」
ニヤニヤ笑う彼女を制す。
「いや、聞きたくないな」
「なんでですか!」
そりゃ、今惚れている女の過去の話なんて知りたくないからに決まってるだろう。
────忘れたくても忘れられない
忘れられないことを忘れるように、
他のことで頭を埋めつくす。
忘れたくても忘れられない
夜中の1時頃に本日のお題、忘れたくても忘れられない、の小説を書いていたのですが、気付いたら寝落ちしており、朝起きたらデータが全て消えていました。タヒ…
転生ストーリーで、5,000字を超えるものを書いていたのですが……(あと少しで完成だった)
ショックでショックで…このショックは忘れたくても忘れられない。まさにお題通りです笑笑
再度書かなくてもええやん!これがまさにそうやん?このありのままの現実を投稿したらええやん!?!?(もはや狂気)
って思えた自分が好き笑笑
みなさん、今日もどうにか前向きに生きていきましょうね笑笑
前向きに考えれない事は、そっと横に置いておきましょう!
いつか前向きに考えれる時に思い出したらいいんです!
そう考えたら心も幾分か軽くなるはずです。
知らんけど。笑笑
他人とすれ違った時
ふと知っている匂いがした気がした
思わず振り返るけど、彼の姿はない
彼への思いはもう絶ちきったはずなのに
どうしても思い出してしまう
もう好きではないのに
嬉しい報告はあなたにしてしまいたくなる
一緒にいれる未来はもうないはずなのに
忘れたくても忘れられないあなた
ほんの少しの切なさと胸の痛みを抱えて
過去に別れを告げる
また思い出すだろう
その度に悲しくなる
これもまた人生を歩むということだろう
#忘れたくても忘れられない
京都の千本今出川にある、カステラ屋さん。
子供の頃、祖父母の家を訪ねる時のお土産は、いつもそこのカステラだった。
幅一メートル位ありそうな、四角い木箱に入ったカステラが、奥から次々運ばれてきて、スッスッと目の前でカットされる。
表面はつやつやの茶色、中は目の覚めるような黄色、その美しさをうっとり眺めた。
嬉しいのは小さな紙箱に、お試し用の切れ端が貰えたこと。
お試しを全部食べても、ああこの十倍くらいあったらな…といつも思っていた。
祖母は持って行ったカステラを、すぐ仏壇に供えてしまって、絶対出してくれなかったのだ。
京都を離れてずいぶん経つが、どんなに美味しいと評判のカステラを食べても、あのカステラが忘れられない。
そうだ、お取り寄せだ!と思いついたのは、つい数年前のことである。
もはや私は大人、どんなに大きなカステラでも買えるくらいの財力はある。
そして…食べました。
忘れたくても忘れられなかったカステラを、思いきり。
思い出補正かと心配だった味は昔のまま、本当に美味しくて、これ…これなのよ…と涙ぐみそうになった。
だけどどうしたことか、以来あのカステラへの執着は、ばったり失くなってしまった。
きっと子供の頃の思いが満たされて、私はすっかり満足してしまったのだろう。
「忘れたくても忘れられない」
本当に?
本当に忘れたいんだっけ
本当は、忘れたくなんかない
むしろ全部覚えていたい
でもいつのまにか思い出せないことも増えてしまった
忘れたくても忘れられないはずなのに
きっと忘れてしまったことの方が多い
忘れたい
忘れられない
忘れたくない
違う、本当は、ただ、ただ、
忘れられなくない
『忘れたくても忘れられない』
そんなことって…
私にとっては
大抵は幸せなことなんかじゃない
誰かにとっては大したことのない
寧ろ記憶の隅にもないような些細なことでも
嫌な想いをしたこちらだけは鮮明に
甦ってくるものだ
虐められた記憶
毒親、毒姉の記憶
友人や知人に夫に裏切られた記憶…
忘れたいものほど
忘れさせてはくれず
ずっと心の傷として残るのだ
そんな私もきっと
誰かにとっての『忘れたくても忘れられない』
記憶になっているのかも知れない…
だとしたら…ごめんね
謝ってもらったとて、許せないことの方が多い
だから
この先の人生はなるべく
誰かの傷にはなりたくないのだけれど…
既にまだ傷だとは知らない人を
傷つけているという事実
それは覆らない
夢にまで見る悪夢
「もうそろ、私の◯◯を返してくれない?」
という、顔も名前も知らない貴女に
私は日々怯える
私にはないものを全て持っている貴女
到底叶わない大人の貴女
勝ち目などない…
わかっているけど…
まだ返せない
返したくない
ごめんなさい
私にとって最大の
『忘れたくても忘れられない』のは
きっと…貴女です
刺されても構いません
それでもまだ…返せません
いや…
まだ返しません
私が明日を生きるための希望だから…
まだ必要なんです…
私が貴女の立場なら許しません
だから
どうか私を許さないでください!
それでいいんです
どうせ
地獄行きは決定しています
だから
今ある小さな幸せをかみしめたい…
ただそれだけなのに
それだけじゃ済まないという現実
罪は償わなくてはいけませんね
ちゃんと地獄に行きますね
今あるこれ以上の幸せを
願うことはしません
でも貴女の者が…
愛おしくてたまらない
ごめんなさい…
忘れたくても忘れられないできごと。どうして忘れたいのかといえば一番に思いついたのが「恥ずかしいから」だった。過去のあやまちを何度も思い返してはいたたまれはくなる。どうやったってもうやりなおすことはできないのだから、すっぱり忘れてしまえばいい。同じことを友人に相談されれば「忘れよう!」とすんなり言ってしまうが、その裏には自分も何度も忘れようとした、忘れたくても忘れられないよね、考えるのをやめようとしてもやめられないよね、どうしようもないよね、ずっと辛いよね、忘れたいよね、私も忘れたいけど忘れられないの、でもそれを人に話したら今私がしたようにめんどくさそうに「忘れよう!」といわれるだけだ、落ち込んでいる人間を慰めるのは面倒くさいものだから私は自分の中で処理するけどあなたはわたしにいってくるんだよね、きいてほしいんだもんね、あなたに嫌われたらこまるからわたしは「うんうん」とあなたの言葉を遮らずに聞いて「考えてもしょうがないじゃん忘れよう」と明るくいってあげる、それしか正解がない、本当は位あなたの求める答えじゃないかもしれないけどそれはわたしには思いつかないので忘れようと言ってあげるしかない、わたしはそれが正解だと信じているけど間違っているかもしれない、こう答えるしかないと信じ込んでいてごめんね、あなたの役に立たなくてごめんね、だからあなたは離れていってしまったのね、ごめんね、ごめんね、私が正しいと思い込んでいたものは正しくなくて優しくもなくてあなたが欲しい言葉はそうじゃなくって私という人間はとても浅はかで中身がすっからかん、誰からも愛されない。そう突きつけられたこと、とても恥ずかしかった。自分はとても思慮深く、人に優しくできて、芯があって、みんなに好かれる人間だと勘違いしていたことが恥ずかしかったの。私はそんな人間じゃない。いきててごめんね。忘れたくても忘れられない、呪いのようなもの。
忘れたくても忘れられない
むしろ忘れたくない
君との思い出
君のあたたかさ
君の眼差し
ずっとずっと覚えているよ
忘れたくても忘れられない
結婚していなかったり
子どもが居ない人に対して
結婚してない人にはわからない
子どもがいない人にはわからない
これを本人に言うのは最高の侮辱であり
ストレスをぶつける攻撃発言。
言って関係性が良くなったケースを
見たことがない。(関係を壊したい場合は別)
忘れたくても忘れられない言葉になるでしょう
地獄へ落ちれるわよ♪(細木数子風)
記憶に結び付く
一番の感覚が匂いだと聞いたが
どうも、よく覚えていない
もう一度、風にのせて
私には、なびく髪よりも
その仕草が記憶に残る
忘れたくても忘れられない