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忘れたくても忘れられないできごと。どうして忘れたいのかといえば一番に思いついたのが「恥ずかしいから」だった。過去のあやまちを何度も思い返してはいたたまれはくなる。どうやったってもうやりなおすことはできないのだから、すっぱり忘れてしまえばいい。同じことを友人に相談されれば「忘れよう!」とすんなり言ってしまうが、その裏には自分も何度も忘れようとした、忘れたくても忘れられないよね、考えるのをやめようとしてもやめられないよね、どうしようもないよね、ずっと辛いよね、忘れたいよね、私も忘れたいけど忘れられないの、でもそれを人に話したら今私がしたようにめんどくさそうに「忘れよう!」といわれるだけだ、落ち込んでいる人間を慰めるのは面倒くさいものだから私は自分の中で処理するけどあなたはわたしにいってくるんだよね、きいてほしいんだもんね、あなたに嫌われたらこまるからわたしは「うんうん」とあなたの言葉を遮らずに聞いて「考えてもしょうがないじゃん忘れよう」と明るくいってあげる、それしか正解がない、本当は位あなたの求める答えじゃないかもしれないけどそれはわたしには思いつかないので忘れようと言ってあげるしかない、わたしはそれが正解だと信じているけど間違っているかもしれない、こう答えるしかないと信じ込んでいてごめんね、あなたの役に立たなくてごめんね、だからあなたは離れていってしまったのね、ごめんね、ごめんね、私が正しいと思い込んでいたものは正しくなくて優しくもなくてあなたが欲しい言葉はそうじゃなくって私という人間はとても浅はかで中身がすっからかん、誰からも愛されない。そう突きつけられたこと、とても恥ずかしかった。自分はとても思慮深く、人に優しくできて、芯があって、みんなに好かれる人間だと勘違いしていたことが恥ずかしかったの。私はそんな人間じゃない。いきててごめんね。忘れたくても忘れられない、呪いのようなもの。

10/18/2024, 1:51:11 AM