『形の無いもの』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
形のないものと言えば、言葉。
言葉は一瞬で生まれて一瞬で消える
最近なら録音とかもあるけど
昔はそんなものなかったし。
もし私が昔の人だったら
一瞬一瞬を大切にするために
ちゃんと話を聞いていたのだろうか。
☆形のないもの
曲を聴く時、もし思いつくことが無かったら
どうなっていたのだろう。
綺麗な絵を描けなかったり。
素晴らしい曲を作れなかったり。
誰かと協力することが出来なかったり。
それから……それから、
面白い曲
楽しい曲
嬉しい曲
悲しい曲
苦しい曲
辛い曲
儚い曲
願う曲
これらの表す曲が、この世界に無かったら、
私たちは上手く、生きられてたのかな。
私は、曲が無ければ生きられないと思う。
☁ 形の無いもの ☁
雪が降ってる。
全身が引き締まる感覚。
吐く息は白く、進む足取りも重い
暖かいのは繋いでいる左手と、彼からの言葉だけ。
ふと、上を向く。
数え切れない程の数の白い粒が見える。
下から上にかけて小さくなっていく粒。
右手で掴む。
掴んだはずなのに消えていた。
去年の冬
ここで別れた。
やっと掴んだ彼は
今じゃ別の人のものなんだよね。
涙が零れてくる。
上から降る雪が頬に落ち、
溶けて水滴になり流れ落ちた。
【形の無いもの】
インテリア、洋服、はたまた食事まで。私の生活の全ては君から供されるもので成立している。巨万の富を有する君が、私の好みに合いそうなものを必死に考えて買っている姿は、こう評して良いのかはわからないけれどなんだか微笑ましい。
……愛の与え方がわからないのだと、かつて君は言った。道に迷った子供みたいな、ひどく頼りなく揺れる瞳だった。
「だって愛なんて形の無いもの、どうやって渡せば良い?」
苦しげに吐き出した君のことを抱きしめたあの日の温度が、私に君を愛おしいと思わせた。だから私は今でも、君の元に留まり続けている。人に縛られるのが大嫌いな私が、私の血肉を君に塗り替えさせることを許容した――それがどれほど特別なことなのか、きっと君はわかっていないのだろうけれど。
形の無いものこそ尊く美しいなどと人は言う。でも私は、有り余るお金で君が買い与えてくれる即物的な品々をこそ、とても素敵だと思うんだ。だってこれは君が私を繋ぎ止めたくて懸命に努力している、その目に見える証だから。
アクセサリー箱に並んだ宝石たちを見下ろす。形のある無数の品々に込められた、形の無い確かな君の愛。それを慈しむように、私は君から昨日贈られたばかりのダイヤのイヤリングをそっと自分の耳へと当てがった。
目で見て、頭や手を使って、体で覚えろと、師匠は言った。
その技術をマニュアル化してくれず、形にして残すのは、その作り上げた結果のみしか許してくれなかった。周りのほとんどは、ちゃんと師匠と呼ぶ人から何かしらの書物やら、言語化したものを受け取っていたのに。
でも、俺はこの人の創り出すその魔法に惚れたんだ。
だから、俺は形の無いそれを、自分の中に叩き込む。この美しい技術を、師匠から受け継いでみせる。
最近の師匠は体を崩しがちだ。
もう永くないかもしれないと、いつもより弱々しい声で呟き出す。
師匠にもっと長生きしてほしい。
それでも、もし、本当に師匠の命が失われてしまったとしても。貴方の生み出したものは、俺が未来永劫に渡ってこの体で伝えていくから。これからも紡ぎ続ける。
形が無くても、いつまでも失われない。
『形の無いもの』
「形の無いもの」
人事異動や担当替えに伴う引き継ぎを成功させるためには、如何に業務を可視化できるかにかかっている。
特に既存のマニュアルが無い、もしくは不完全な場合には、形の無いものを言語化する必要があるため、骨が折れる。
引き継ぎ後、自分が同じ部署に残れるとは限らないため、口頭での説明が無くても理解出るよう引継書を作成しなくてはならない。
また、後任者の職務経験や能力が必ずしも高いとは限らないので、誰にでも理解できるよう工夫が求められる。
自分の考えを文字として表現し、言葉の削除、並び替え、言い換えをしながら最適な文章を作り上げる。
なかなか上手くいかないことも多いが、「これだ」と思う文章が完成したときは、パスルのピースがはまった時のような感動がある。
上達する方法は、日頃からの言語化トレーニングしかない。
他人の文章を読んで勉強するのもよいが、自分で文章を書くという訓練を毎日継続していくことが一番の近道だ。
昭和のインフルエンサーを多く育てた人が
形在るものは何時かは無くなる
そう言ってたらしいです
無くなって気づくこと沢山ありますね
今度は形を失くしてから
何かを教えてくれる
そんな事もあると思います
職場を退社や配置転換する時の前後とか
愛車を変える前後とか
誰かが嫁ぐ時にとか…
形無い人も何時かは教えてくれる
その悲しみ以外にも
とある突然にそんな日もあります
その笑顔と愛を貴方に教えてくれますよ
今も貴方の胸に在る暖かな意味を
教えてくれますよ
今日も1日が始まります
さぁ!頑張りますか!
誰かの笑顔のために
これからの笑顔のために
愛された意味のために
その愛を伝えて行くために
その笑顔いっぱいのために!!🍀
……
コダックカラーの自転車
スズキの黒いターボのワゴン車
見慣れた緑色の制服と道具箱
離れた土地で除雪する背中
まだ背の低い木々達
芽吹き出しそうな想い
私が残した痛みの時は
痛み抑える事だけでなくて
あなたの背中が地域に
愛を伝えていたんですね
ありがとう
緑色の制服から茶色の作業着に変わった背中と
スコップで除雪しながら遥か雪景色を見ていた貴方
忘れていたと思ってた大事な想いと感覚をありがとう
THANK YOU Google view
私が好きなコメディアンの言葉をGoogleへ…
あんたはえらい!🍀(笑)
さあ…ミーチャン♪幸せになりますか…♪🍀
白くてふわふわした
マシュマロみたいに
陽だまりに抱かれて
お昼寝するみたいに
ゆっくりと健やかに
呼吸をするみたいに
柔らかくおだやかに
キミが空気を変える
ただ側にいるだけで
『形の無いもの』
【UNDER_TAKER】
※本編のようなもののほんの一部。
親になる、なんて
「僕たち明日死ぬかもしれないのに……」
身勝手すぎやしないか
傷の再生産になるだけじゃないのか
ただのエゴなんじゃないか
それならいっそ──
強ばっていく体。握りしめた拳に爪がくい込んだその時。
く、と袖が引かれた。
僕を見つめる二対の大きな瞳。
幼き赤と青の、あまりにも尊い光。
その瞳が今にも涙で溶けだしてしまいそうなほど不安に揺れていたから。
咄嗟に手を差し出してしまったんだ。
その顔があまりにも輝き出すものだから。
手放すタイミングを失ってしまったんだ。
そうして僕らは小さい手を取った。
*
「ねえ母さん」
「ん?」
「この前さ、全部のものはいつか終わるって言ってたよね」
「うん、そうだね」
「……全部終わるならさ」
「うん?」
「僕たちの生きてる意味って何だろう」
「……」
「“あの人”よりも母さんの方がいいっていうのも、意味が無いの?無駄なことなの?」
(僕たちの生きてる意味?そんなもの本当は無いんだよ)
全ては消える、いつかは終わる。
皮肉なことに産まれ落ちた時点でそれは全て確定している。
だから、いくら幸せになろうとて。
「そんなこと、無いよ……」
(……どうして、言えないんだ)
その時彼の喉を詰まらせたものが「愛」だと知るのは、もう少し先のお話。
「形の無いもので何が欲しい?」
「愛」
これは単純で単調な回答であり質問だ。
私は愛が欲しいと思わない。
愛し愛される日々を手にしたいとも思わない。
何故かって?理由は簡単。
────────────────────────
さて、貴方は愛が欲しいと思う?
簡単に手に入るものなのに。
偽造できるものなのに。
それでも、貴方はまだ形も中身も何も無い愛を追いかけるの?
愛はこの世で一番憎くて残酷よ。
絶望する前に、早く気づいた方がいいわ。
今貴方が追いかけているものは、愛ではなく虚無だということ。
子供の頃は物として残る買い物にお小遣いを費やした。
買い食いやジュースに支払うのは無駄に思え、厳選された漫画やゲームを買い漁り、本棚にきれいに列んだタイトル眺めては悦に入る。
働き始めると欲しいと思えば買える余裕からか、しだいに物欲が薄まり無駄遣いが嵩むようになった。
そして遅ればせながら、形の無いものに重要性に気づく。
自己能力を高めて選択肢を増やし、人生をコントロールする。
時間の有限性を感じ、買い戻せないのなら浪費しないよう金銭で処理する。
経験や思い出が原動力となり糧となり人生を豊かにすることを。
形の無いもの
形の無いもの
?だとか、!だとか無音で形作られる感情が、とおくで温度を失わないことを願う。
歌に形なんて無いよ
だが、伝えたい気持ちがあるのなら
必ず伝わる
言葉に形なんて有るわけねぇ
だがな、かける言葉によっては
人を救うことが出来るんだぜ
貴方の気持ちに形は無いかもしれない
でも、勇気を出せばきっと
形なんかなくたって
伝わるんだよ
# 132
~形のないもの~
形の無いものは、意外と記憶に残りやすいと思う。実家の香りとか、お母さんの作ってくれてたお料理の味とか。
ひいおばあちゃんが使ってた顔彩をもらって、独り暮らしのお部屋に持ってきた。箱を開けたときに少し香ったあの畳のような、木のタンスのような香りが懐かしかった。
夢を見ていたんだ
貴方が隣に居て優しく髪を撫でてくれる朝
気だるさより幸せを感じるような
白の似合うふたりの朝
カーテンの隙間から覗いた光を
まぶた越しに感じながら
ただその時を味わっていた
白いスニーカー汚れてしまっても
また歩き出せると知ってる
自分がいるから
夢の中のふたりには遠く及ばない今
もう少しもう少し続いたら良かったのに
幸せになりたいの願いは叶ったのかな
わからない
ただ少し自分を持てた気がする
新しいスニーカー真っ白のスニーカー
履き替えて歩きたい気分なの
《形ないもの》
いつ壊れるかも分からないもの。
いつ忘れるかも分からないもの。
ただ心の中に眠っているもの。
それが何かは自分でも分からないけれど
きっと何よりも大切なもの。
形の無いもの
形はあるけど形が変わっていく
その道中でなら
あるようでないかも
形の無いようなものでも
離れれば形は見えてくると思う
距離と捉え方の問題
形が判らないものが
そこから見た形の無いもの
形はないが捉え方はある
それが形なんじゃないかと
気持ちとか記憶なんかはそうじゃない
その時には形はないんだけど
後で形にしている
ああそうだったんだなって腑に落ちる
そうなってからは形ではなくなる
解けて何処かに行ってしまう
もうどんな形だったのか判らなくなって
たまに現れたりする
ずっと同じ形を保つことは大変で
必要になるか気がつくまでは
本来は形はないのかもしれない
形にしたとたんに不自由になるものは
形に囚われていて呪っているのかも
形とは捉え方なんだと思いましたとさ
形の無いもの
学歴
外見
こころ
気遣い
気配り
形ないものが評価されることはない
ヒトは殆ど上っ面しか見ていない
でもそういうヒトの方が幸せになる
この世に希望はない
『シューゲイザー』
朝は途中でやめた塗り絵のようで 不完全な灰色だ
灰色を纏って街を歩くんだ 鞄の中身はLOVELESS
轟音の中に静けさをみた 嫌なことはね特に無いんだ
下を向いてるのは落ち着くからだよ 交差点を行く
相変わらず自分の足下を眺めながら
繋がり、縁、etc……
女は、それらが何よりも、嫌いだった。
なにせ、それらに常に振り回されてきたからだ。
ただ、生きているだけ。ただ、少々他者より秀でたものがあるだけ。
それだけで、命を狙われた。
だから、努めた。自分の持つ、全てを……。嫌っていた、それらまでも。
しかし、それはもう……『わたし』では無かった。
動物を愛していた…、民を愛していた…、親しき人々を愛していた…、
この国を愛して……やまなかった、
『わたし』は、もう……居なかった。
そこに居たのは、……薬を手放せない、常に仮面を被り……役を演じ続け
……他者の隙に漬け込み、他者を操り、利用し、切り捨て続けた、
空虚で、哀れで、滑稽な女だった。
そして、気付いた。
わたしの器では……、わたしのような者は……、
この地位は……、この権力は……、持たぬ方が良いことを……。
このように、成り果てた。
それは、何よりの証拠だと云うことを。
だから、愛しき……あの子に譲ろうと思った。
あの子なら、きっと……大丈夫。
あの子なら、この地位を……、この資産を……、この権力を……、
わたしの名を……、わたしの全てを……、有するに相応しい。
私とは違い、あの子は芯がある。
竹のように靭やかで、睡蓮のように泥の中でも咲き誇れる。
そんな人に、きっと成れるだろう。