平穏な日常』の作文集

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平穏な日常』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

3/11/2024, 3:28:13 PM

第四十一話 その妃、予言者也
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


 誰にも気付かれぬよう視線を走らせる。目立つ空席に一人、堪え切れぬ笑みをこぼしながら。

 何かを言いたげな奴等の視線を無視し、席に着く。そして、会議を仕切る男を遮って声を上げた。


「自業自得かな」


 その場の全員が言葉を噤んだ。図星に他ならなかったから。


 誰もまともに調べ上げなかったのか。
 誰も止めようと思わなかったのか。
 誰も、“子規”に賛同する者はいなかったのか。



(それも致し方のない事よ)


 まともに調べなかったのではなく、調べられなかったのだ。
 全国を牛耳る御上と呼ばれる奴にか、それとも過保護な親鳥にか。あの小鳥の情報が、厳重に管理されていたために。


 止めることもなかっただろう。我々こそが絶対的に正しいのだと、疑うことすらこの国の人間どもはしないから。

 小鳥への賛同がなかったのも同様。それが正しいものであればある程、この国の奴等は反発していく。



 己と違えば、それは悪。疑う事や考える事を辞めさせ、そして恐怖心を奪う。

 それが“己”なのだと植え付けたのは、他でもないこの国の帝である。



 しかし……今は、正直言って気分がいい。
 同じ顔にも見飽きていた所だ。



(……それに、そろそろ良い頃合いであろう)


 どれだけ美人であろうと、どれだけ賢かろうと、どれだけ人脈があろうと、誰も娶ろうとしない帝。
 それを見兼ねた高官たちが誘拐してきたのは、未来がわかる予言の巫女だと言うではないか。



「愚かな」


 誘拐したことにではない。
 妃として迎えるつもりがないということにでもない。

 あの小鳥を選んだ時点で、奴等はこの国での平穏な日常を放棄したのだ。





「その点につきましては、私も同意致しますわ」


 扉の開く音はしなかった。争うような声も。
 けれど、女はそこにいた。側に控える男と、まるで初めからこの場に居たかのような顔をして。



 急に訪れた異質に、その場の全員が臨戦態勢を取る。

 一触即発の張り詰めた空気感。
 それは、自分の中に植え付けられた歪んだ正義感か。それとも本物の正義に対する悪意か。はたまた暴かれることへの恐怖や焦りか。


 しかし、そんなものに、一切の興味はなし。



「して、そなたは何故この場に来たと申すか」

「勿論、その必要があったからですわ」

「呼んではいないが?」

「あら。呼ばれていなければ来てはならないとは、聞いておりませんでしたわ」


 そもそもこの女の矛先は、端から下には向いていない。



「何より先日、帝より賜りました素敵な贈り物の御礼に、再度予言に参ったのです。何事も早い方が宜しいでしょう?」

「申してみよ」

「……以前、以て言っておきましたでしょう。帝の御命を狙う不届者が居ると」


 その視線の先にあるのは、ただ一つ。





「予言通り、その首頂戴しに参りました」


 愚国を治める天辺。
 他でもないこの――帝である。






#平穏な日常/和風ファンタジー/気まぐれ更新

3/11/2024, 3:25:19 PM

平穏な日常

あれは 平穏な 日常を 切り裂いた
真夏の 霹靂 のような 衝動さ
目覚めた 朝に 突然の 追憶が 走り出す
君の 瞳に 僕の 心は 染まってく

心の奥の方 扉の向こう 鍵がかかっていた 毎日を  
朝の 目覚めが 急に 鮮度を 変える
霹靂が 音を立てて 
稲妻に 打たれた 衝動 
あれは きっと おとなになって 忘れ かけていた
夏草の 少年の 頃の ような 
雨雲の 向こうに 差し込んだ 太陽
雲の 割れまを 突き抜けていく 光が 指して
 
蒼い 空に 浮かんだ 月が 水面に 写ってる
風が 少しだけ 吹いて 表面を 揺らしてる
鳥は 横切る 雲を 珍しそうに 謡う
突然に 雨が 降り出し そうな 世の中でも
この朝が 雑踏の 向こうから
毎日を 知らせる
君は 色を 変えた ガラスの 向こうの 虹の ように

息を 呑んで 深く 霧の 向こうでも 
透明の 音色を 奏でて
流星の ような スピードで
変わってく 毎日を 
君の 言葉が この世界を 限りなく
色を 付けた 色彩を つけてく

何度目かで 僕は
そのニュースの 意味を 知った
神様が いったことでさえ
心を 染めるのに 時間が かかる
それでも 君の 言葉は
僕の 知らない 世界を 言葉で 埋める
ピースが 見つかった 解けない 鍵の パズルを
僕は 君となら その断片を
見つけることが できるだろ

平穏な日常
君となら もっと わかるだろ
平穏な日常
君となら もっと
変わるだろ

3/11/2024, 3:24:15 PM

平穏な日常

緩やかな変化
日々を着実に

それとなく繰り返す
必ず積み重なる

目的はなく
目標も定かではない

だけど
いまになく
きっと何処かにはある

静かに何気なく
毎日が確かに過ぎていく

そんな平穏な日常を

3/11/2024, 3:22:42 PM

平穏な日常

 今朝も寝坊して、おにぎりを頬張りながら家を出た。幼馴染の海は、呆れたような顔をしていたけれど、それでも待っていてくれた。電車にはギリギリ間に合った。1つ逃すとしばらく来ないので良かったと思いながら空いている席に座った。私達の学校は少し遅く始まるのであまり人はいない。何もない日常。幸せだけど、どこか退屈な日常。電車に揺られていると、不自然に呼吸が乱れている人がいた。私は、彼に話しかけることにした。

彼が振り返った瞬間、数秒前の自分を悔やんだ。
どこかで非日常を求めたこと。それを、彼に期待したこと。非日常なんていらなかった。

お腹の辺りが熱くなって、わけがわからなくなって、立てなくなって、意識が遠のいて、やっと、死ぬんだって、私、死ぬんだって理解した。

海は、どうすることもできず、涙目で肩を震わせている。拳が強く握られていた。

平穏な日常が崩れ去る音がした。

3/11/2024, 3:16:31 PM

つん、と鼻を刺す柚子の匂い。

 最近風呂に入っていると時々思い出す。

 いつ嗅いだのだろう。うちは柚子湯になど入

らないのだが…


 柚子湯の匂いはばあちゃん家で嗅いだという

ことを思い出すまで、幾分とかからないのだっ

た。

3/11/2024, 3:13:16 PM

平穏な日常
これは簡単に成り立つような代物ではない。日々の少しずつの努力がこれを成り立たせる、そう私は考えている。いや、そう信じているだけかもしれない。

3/11/2024, 3:10:27 PM

『平穏な日々』

というものは

いつ崩れるか

分からない。

幸せは

いとも容易く

崩壊する。

だから私は

自衛隊を選んだのだ。

116

3/11/2024, 3:09:28 PM

穏やかな光が窓から差し目が覚めた。
背伸びをして、飼い猫の体を触り挨拶をし
同時に飼い犬も起きたようで挨拶をすると
クウーンと返してくれる。
何気ない、変わり映えない日常

3/11/2024, 3:06:20 PM

こんにちは、と声がして、顔を上げる。17時03分。今日は少し遅い来店だ。
「こんにちは」
ほぼ毎日やってくる、常連の学生。どうやら当店のパティシエールが好きらしく(もしかしたらただ単にケーキが好きなだけなのかもしれないが)、毎回顔を赤くしながら不安そうにパティシエールの居場所を聞いてくる。
「えっと、店長さんは……」
「試作中。新作はコレとコレ。食べていくなら、その席で」
もはや恒例となったやり取りに、少年は「じゃあ」と新作2つを選ぶ。お金を出そうとしたので、わたしはお金を置くトレーを引っ込めた。
「毎回言うけど、店長が後で払うって言ってるんだからいらない」
「で、でも、あの、毎回はちょっと……せめて1個分だけでも……」
「……そんなに払いたいなら、自分で店長に言って」
そこで彼は黙ってしまう。店長の厚意を受け取らないのも悪いと思っているのだろう。
しばらく2人で黙っていると、わたしの後ろから店長が顔を出した。
「お、少年。また食べていくのか! ありがとな!」
ふわり、甘い匂いが鼻をくすぐる。くしゃみが出そうになって唇を噛む。
一方彼は、店長を見るなりさらに顔を赤くして、はひ、と呟いた。先程までの意気込みは霧散したらしい。
「それ、絶対美味しいから! あ、あとで試作も食べてって! 時間ある?」
「あ、ある、あります」
「んじゃ、なるべくすぐ作る!」
慌ただしく戻っていく店長と、いつもの席に座った彼をそれぞれ確認し、わたしは店の入口に向き直った。
今日も甘ったるくて、いつも通りだ。

3/11/2024, 3:05:54 PM

「おはよう」
 挨拶から始まった今日、僕はいつも通りに街を歩いていた。
 煉瓦模様で塗装された歩道。道路脇には花壇が並んでいて、歩くたびに植えられた花の種類が変わっていく。
 それを横目に見ながらただただ前へ前へと足をすすめる。
 ふとした時、赤色の歩道用信号を見て足が止まった。地面を見ればT字に広がる黄色い点字ブロックがあった。
 地面すらも、信号の前では止まってしまう。綺麗に敷かれた赤煉瓦の地面も、横断歩道により断絶されている。
 赤色だった信号が、青に変わる。
 横断歩道は道路と白線が交互に連なってできている。
 小さい頃、横断歩道を渡るときは白線のみを踏んでいく。なんて謎のルールで歩いたりしていた。簡単なゲームではあったが、1番の難関は横断歩道終わりだ。そこの場所だけ時折白線と道路の間が地味に広くて、大股開いても、ジャンプしても白線まで届かないことがある。
 そのときは立ち止まってどこかしら迂回路がないかとしてみたくなるのに、横断歩道の性質上ずっとは立ち止まってられないから、結局、仕方なしに白線しか通ってはいけないゲームに最後の最後で終わりを告げることになる。
 幼い僕はその強制的な終わりを実感するたびに横断歩道が焦るようなものでなければなぁ、なんて思っていた。
 大人になった今は、もうそんなふうに白線で遊びことはない。たまに、足の位置をわざと白線に収まるように調整することはあっても、別にもう横断歩道終わりでがっかりなんてしないし、そこで足を止めようとも思わない。
 だけど何となく、今日は大人だけどやってみようかなぁ、なんて思った。
 僕は白線を踏んで青信号を歩いた。
 幼い頃と違って足幅は大きい。だから特に危機感もなく白線の上を歩けた。
 そして、最後の白線にやってきた。
 歩道の煉瓦道へ行くには、大人になった僕ですら道路の幅が広くって、多分どうやっても道路の黒い部分を踏んでしまうだろう。
 白線の上に立ったまま足を止めて、あたりを見渡してみる。だけどうまい具合にできた道路だ、見渡したってどこにも回路は存在しない。
 まぁ、そんなものなのだ。見渡す時間があったって。
 大人になった僕は幼い頃と違ってガッカリすることはない。納得という現実の受け止め方を覚えたのだから。
 僕は大人になってもゲームオーバーを迎えながら、横断歩道から歩道へと移った。

 また、煉瓦の道を歩く。
 辺りには誰もいない。道路も車は通っていない。風で木々は揺れるけれど、鳥の囀りは聞こえてはこない。
 僕は自由だ。横断歩道でいくら立ち止まっても問題ない。それが青信号でも、赤信号でも。
 道路を歩いたっていいだろう。ど真ん中で寝ることですら。
 子供の頃考えたあれこれを、自由に実現できるだろう。
 「さぁ、今日はどこに行こうかな」
 歩きながら僕はグッと両腕を天に向かって伸ばす。
 太陽が真上でずっと止まっていて少し眩しい。
 僕は学校へと足を密かに向け出す。
 周りの目があるからと、幼いころ出来なかったことをやろうって。

 平穏な日常を、僕は今日もひとりぼっちで過ごすのだ。
 誰もいなくなったこのおかしな世界で。

3/11/2024, 3:02:56 PM

こんな平穏な日常がずっと続けばいいと思っていたのに、気づいたら僕はこんな世界に足を踏み入れていた。
僕はもともと普通に生活をしていただけだった。それなのにあの日、職場のアイツに誘われて行ったバーで昔の仲間と再会したんだ。最初はお互いかたかったけど、酒の力もあってか話がトントン拍子に進んでしまったんだ。
気がついた時にはもう遅かった、おかげでこのざまだ。もう戻ってくることは無いと思っていた世界だったのに、もう戻りたくないとすら思っていたのに、もしかしたら俺は一生この世界に縛り付けられるのかもしれない。これが俺の人生なら、俺はもう、この人生を受け入れよう。さぁ、仕事の時間だ。俺はまたこの夜の深い闇に一人姿を消した。

3/11/2024, 3:02:45 PM

今日も何も無い
今日も暇だ
今日も君を見つめる
今日も君に恋をする
今日もとても幸せで、とても平穏な日だ
この生活が、続きますように

3/11/2024, 3:00:38 PM

平穏な日常

平穏な日常。
朝起きる日常。
スーツを着る日常。
働きに出かける日常。
部下と話す日常。
書類を書く日常。
スマホを見る日常。
定時で退勤する日常。
アイツに会いに行く日常。
アイツをいなす日常。
覚悟を決める日常。
アイツに助けられる日常。
アイツを助ける日常。

アイツがいる日常。
それが、平穏な日常。

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自創作 赤い祝日 より

3/11/2024, 2:54:37 PM

『平穏な日常』
毎日変わらず同じような日々を繰り返す
特段変わったこともなく淡々と過ぎる毎日
でもそんな中で大切な人たちと笑い合える日常は素晴らしい
失ってから気づくのでは遅すぎる
だからいつも通りの日常こそ大切にしなければならない
この平穏な日常を大切に生きなければならない

3/11/2024, 2:54:01 PM

「カウントダウン」



この街を出ていく日が、近づいてきている。

日の出が早くなり、最低気温が上がっていく。
春が、来る。


三月の中旬にこの町から出て行く私は、この町で今年の桜を見ることはできない。
こんなことなら、昨春もっとちゃんと見ておけばよかった。


自転車を漕ぐ。
緩やかな登り坂の傾斜がきつくなっていく。
薄川(すすきがわ)にかかる筑摩橋(つかまばし)からの眺めが好きだ。
観光資源が豊富な街の、観光スポットでもなんでもない、何気ない風景。

ドラマティックな展開なんていらない。
四季折々の風景をいつまでも同じ場所で見ていたいだけだ。
そのことに初めて気がついた。


あと何回、この景色を見られるだろう。
そう思い始めた時から、どんな風景もキラキラと輝いて見えるようになった。




────平穏な日常

3/11/2024, 2:50:21 PM

平穏な日常
幼い頃は、アニメの影響なのか、ハラハラドキドキの毎日に憧れていた…探検隊を引連れて、カッコ良く、狩をしたり、ジャングルを切り開いたり…
それから大人になった今、そんな事を思っていたことすら、忘れていた…
今の私は、君と平凡な日常を過すのが、未来の夢へと変わり…

3/11/2024, 2:48:43 PM

平穏な日常

運動会、遠足、修学旅行 etc…

小さい頃から学校行事が嫌いだった
学校に漂ういつもと違う特別な日の感じが、なぜだか焦燥感や不安を駆り立てるからだ
前日にはてるてる坊主を逆さまにして、雨になるようにお祈りしていたほどだ

誕生日
―――誕生日を迎える度に何を祝うのかがずっとナゾだった

みんなはその日におめでとうと言う
しかし段々と年齢を重ねると、徐々に心のわだかまりが大きくなった
ただ生まれた日というだけである、何がめでたいのだろうか、そこに当人の意思は関係ないのだから

平穏な日常
―――なんでもない日おめでとう

毎日同じような日々を過ごしている、退屈で眠たい日々である
しかしテレビに映し出される非日常なリアルを見れば、その日々が如何に尊くて大切なものかを思い知らされる

特別なんて要らない、平穏で居たいだけ

3/11/2024, 2:47:06 PM

昨日と今日の分をまとめて投稿することになってしまった!!!(2回目)前回入力した内容が消えてしまった!!!なぜだい?!!

+゚*。:゚+.゚*。:゚+.゚*。:゚+.゚*。:゚+.゚*。:゚+ 

「愛と平和」3/10

「また会えるその時まで、待ってて」

あなたがそう言ったから、私はずっと待っていました。
鮮やかで温かな春 眩しくて懐かしい夏
穏やかに過ぎ去る秋 全てを穢れなき白で連れ去る冬

ずっと、ずっと待っていました。
でも、あなたはいつまで経っても来なかった。

だから私は決めたの。

全てを飲み込んでしまおうと。

そうすればきっと、
私の中で眠るあなたを愛することができるから。
すぐにあなたを見つけることができるから。

でも、私の中にあなたはいなかった。

だから私は決めたの。

新しい世界を作ってしまおうと。
「あなた」と安心して過ごせる、愛と平和で溢れた新しい世界を。

まずは、あなたが退屈しないように、小さな街を作りました。
あなたが欲張りだったとしても、これでなんでも手に入るはず。

次は、あなたがどこかに出かけたくなってもいいように、たくさんの街を作りました。これできっと楽しく過ごせるはず。

それから、空をたくさんの星々で飾りました。これで昼も夜も空を見上げるだけで、心が満たされるはず。

最後に、「あなた」を作ることにしました。
あなたを定義するのはとても大変でした。でもあなたはとても素敵なひとだから、宇宙で見つけた美しいものでできているはず。そこに私を少し混ぜ込んでしまえば、きっとこれで事足りるはず。

これで、私とあなただけの、愛と平和に溢れた美しい世界が完成しました。

もし足りないものがあれば、また定義しなおせばいい。
あなたと一緒に作り足せばいい。そうでしょう?

あなたがいれば、私はそれだけで幸せなのだから。

+゚*。:゚+.゚*。:゚+.゚*。:゚+.゚*。:゚+.゚*。:゚+ 

「平穏な日常」3/11

静かな群青から朗らかな薄紫に変わる夜明け。
キミがゆっくりと起きてくる柔らかな朝。
一緒に食べる朝ごはんのバターを塗ったトーストと目玉焼き。

元気な太陽が街を照らす昼。
思い出話やケンカをしながら食べる昼ご飯。
散歩したときに聞こえてきた名も知らない歌。

街が眠り始める夕暮れ。
夕焼けに透けるキミの髪。
どこかから漂ってくる夕食のかおり。

キミが眠る夜。
夕飯に食べたカレーがなかなか落ちない洗い物。
お風呂に入るときに選ぶ入浴剤。

ボクが眠らない深夜。
キミの眠っている間に書くレポート。
いつの間にか回っている時計の針。

そういう一日一日を繰り返して、みんなは成長して、老いていく。
暑くなろうと、寒くなろうと、その理は変わらない。

ボクはこんな平穏な日常を送るのがとても好きだ。
だからこそずっと続いてほしいと思っている。

でも、いつか必ず、終焉が来ることはわかっている。
キミがボクを置いて行ってしまう。
この街が破壊されてしまう。

そんな日が、いつか来るんだ。

壊れたものは、もう二度と元通りにならない。
だから、だからこそ、毎日を大切にしていこう。
そして、キミに毎日を大切に生きてもらおう。

そんな時が来たとしても、せめて後悔のないようにしたい。
キミが幸せに生きていけるように。
安心してボクを置いて行けるように。

3/11/2024, 2:42:05 PM

うちのペットの犬可愛すぎる。
カチンときても、次あったらもうかわいい。
いくら噛まれたって、次あったらやっぱりかわいい。

これが私の平穏な日常。

3/11/2024, 2:36:29 PM

何事も積み上げるのには時間が掛かる。
なのに、壊れるのは一瞬。

遠く離れた地を映した箱の中も世界で、手元の板の中に届けられるのも世界。
どれもすべてが他人事ではない光景と知るのは、それに巻き込まれてからだった。

今日も、自分の周りには緩やかな音が流れる。

そんな風に安らげる居間という空間。
丸く低めの机には、香りの良い緑茶を添えた。
和やかな一日も大切だから、この少し固めなおせんべいと共に噛み締めていよう。

【平穏な日常】

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