平穏な日常』の作文集

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平穏な日常』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

3/12/2026, 2:02:56 PM

平穏な日常
「やめて!来ないでよ、、」
今日もこれだ。今でも勝手に涙が出てくる。不安を消す様に酒を探して見つけるや一気で飲み干す。それを繰り返して酔いが回って来た頃ようやく落ち着いた私は失笑する。こんな事してないと不安で半狂乱になる私が情けなくって。
「ごめんね、情け無い親友で。」
もう謝る相手はこの世に居ないのに。彼女の居なくなった世界何て嫌だ。辛い。でも死ねない。彼女は怒り悲しむから。この日常はきっといつまでも続くんだ。事故に巻き込まれて死にたい。でもきっと無理なんだって分かってる。今日もこの先も平穏な日常は続いて、その度に私は半狂乱で生きていくのだろう。この地獄の様な世界で。

3/12/2026, 11:18:35 AM

『平穏な日常』


「あんた、だれ?」

 フード付きのスウェットと、さらさらとした長髪。
 赤縁のメガネの向こうから、鋭い眼差しがこちらを見つめていた。

「いや、ここオレの家だけど」

 会社から帰宅すると、
 1Kアパートの自室に、見知らぬ女性が転がり込んでいた。

 季節は3月の中頃で、日中もまだ肌寒い。

 いつも日没に帰宅する私にとって、紺のトレンチコートは、帰ってからもすぐには手放せない。
 
 だというのに、今日は玄関入ってすぐ、
 私の全身は今すぐコートを脱げと、汗が吹き出しはじめていた。

「おいこれ、何度に設定されてんだ」

 半開きになった扉から、
 真夏の室外機のような熱気が突き抜けていた。

 あの向こうで、悲鳴をあげているエアコンのことを考えると、心と来月の電気代がいたむ。

 早くあいつを止めてやらなければ。
 
 訳もわからぬまま、靴を脱ぎ捨て、自室へと向かう。

 しかしそこに、女性が立ち塞がる。
 
「不用心だから、鍵は閉めていたはずだけど、どうやって扉を開けたのかしら」

「それはこっちの台詞だよ」

 彼女を払いのけ、今度こそ部屋へと向う。

 中はサウナ室だった。
 エアコンを止めるため、木製テーブルへと視線を向けるものの、

「うわ、何だよこれ」
 
 普段から、リモコンしか置いてない筈のテーブルの上には、
 ビニール袋と、バーガーやら牛丼やらの容器が散乱。
 
 どうやらこの女、勝手に人の家に上がり込んだうえ、
 デリバリーまでしたらしい。

「ほんと、不用心よね。パスワードはもう少し複雑にするべきだわ」

 そういって、女性はベッドの上に転がったタブレットを指差した。
 
「まさか…」
 
 慌ててスマホを開く。
 クレジットの使用履歴を確認すると、正午と夕方に覚えのない金額があった。
 
 合計、6千円。
 1週間のランチ代が消えてしまっている。

 まじで何なんだよ、この女は。

「ねえ、あれ見てよ」

 絶望する私のことなどいざ知らず、女性は再びタブレットを指差す。

 そこには、何かのドラマか映画の映像が流れていた。
 どうせあれも、私のサブスクに決まってる。

「わたし、恋愛映画が好きで、よく観るんだよね。それも純愛じゃなく、どろどろしたやつ」

「だから、どうしたんだよ」
 
 投げやりに尋ねると、ふっと不適な笑みが帰ってきた。

「ああいうのって、みてると安心するの。自分よりまだ、不幸な人が居るんだって。私の方が、平穏な日常を送れてんだって、…そう思うの」

 だから、どうしたんだよ。

 そもそも、どうやって入ったんだよ。

3/12/2026, 10:55:30 AM

TWS Highlight 歌詞 日本語訳

Highlight, mm, yeah

It's you, yeah

君に出会ったあの季節

その中で咲いた僕たちの story

数えきれない文章のあいだで

君の名前に線を引いて highlight

時間が過ぎるほど

少しずつ近づいていった僕たち

また新しい chapterへ

踏み出すタイミング

心が少し騒がしくて

真っ白なノートに君を落書きする

廊下には

鼓動の音が響いている

"What you doing, doing?"

君はまるでクエスチョンマーク

今なにしてる?

もっと知りたくなる

ずっとそうだったのに

理由は分からなかった

二人のあいだに降った雪が

終わりを急かすとき

まるでまた明日会うみたいに

笑って「またね」と言おう

まぶしい四つの季節

僕を染めた君のその名前

たくさんの場面の中で

君は僕の青春の highlight

Oh

今日もまた

君の「またね」という言葉のあと

続いていく次の page

時間が止まる

映画のワンシーンみたいに

君と僕

すべてが特別になる

君は一歩、二歩と

少しずつ遠ざかって

ふと振り返る君を

思わず呼び止める

意味のない言葉を

ついかけてしまう

誰にも気づかれないまま

育っていたこの気持ち

君と僕のあいだに

生まれた転換点

僕たちの物語に

そっと印をつけたい

まぶしい四つの季節

僕を染めた君のその名前

数えきれない場面の中で

君は僕の青春の highlight

Oh

今日もまた

君の「またね」という言葉のあと

続いていく次の page

これから来る時間よりも速く

思いきり駆け出して

息が切れるほど

君へと飛んでいく higher

どの瞬間にも

君は必ず輝いていて

僕の季節は全部

君でできているみたいだ

まぶしい四つの季節

いつもそばにあったその名前

何よりも大切な

僕の青春の highlight

Oh

今日もまた

君の「またね」という言葉のあと

続いていく次の page

(Ddu-ru du du Chapter)

こうして物語は完成していく

(Ddu-ru du du Chapter)

次のストーリーが待ち遠しい

(Ddu-ru du du Chapter)

最初の一歩が難しかっただけ

(Ddu-ru du du Chapter)

この highlight は君で満たされていく

3/12/2026, 10:14:46 AM

まだ眠気が冷めやらぬまぶたをゆっくり押し上げて、見上げた天井に見覚えがなくて意識がはっきりしないまま考える。
「ここ、どこだっけ…?」
少し周りを見渡そうと動こうとしたらがっちり腰回りに腕を回されてる感覚があった。
そっと横を向くとおれを抱きしめて眠る冴えない男の顔がそこにあった。
そういえば昨日引き止められてそのまま一緒に寝たんだっけ。
本当は帰るつもりでいた。
「何もしないから。ただ一緒に居たい」
そう、情けない顔でたどたどしく真っ直ぐな言葉で引き止められて帰るに帰れなくなった。
そしてこの男は本当に何もしないでただおれを抱きしめて眠った。
徐々に覚醒していく意識とともに、自分の気持ちも一緒に整理していく。
その冴えない印象とは違って思った以上に力強く抱きとめられているその腕のなかで必死に向きを変えて男の方に向き直る。
眠っているのにこんなにおれが動いているのに腰に回された手は外れることはなかった。
この人はなんでおれが好きなんだろう。
真っ直ぐにそして不器用に告げられる愛の言葉にいつしか揺さぶられるようになっていた。
この人とはおれがたまにストレス発散で女装してる時に出会った。
こんなに会うはずもなかったし、男だと明かす前に離れる気で居た。
でも彼といると心地よくて何度も会ってしまっていた。
一晩経って顎の周りにうっすらと伸びたそのヒゲに手を触れる。
「おはようございます」
触れてしまったことで起きたのかうっすらとまぶたを開けて微笑んだ。
それに反射的に微笑み返すと力強く抱き締められた。
ニセモノの長い綺麗な髪がベッドの上で広がる。
そっと背中に腕を回して抱き締め返すとさらに力を込められた。
「きみがこの部屋にいるなんて信じられない」
なんて嬉しそうに呟くからその腕のなかでひとり泣きたくなった。

この人はおれが男だと言ったらどんな反応をするのだろうか。
おれを好きだと熱い視線で見つめたその目でどんな顔をしておれを見るのだろうか。



                ✨(平穏な日常)

3/12/2026, 10:01:55 AM

啓太郎は考えた。静寂に包まれながらただ自分の心にある蟠りに触れる時間は平穏と呼んでよいものか。それが日常になればその蟠りはまた、自分の心を落ち着かせる平穏の一部となってくれるのだろうか。そんな事で心を悩ませながら彼は昨日出て行ったお淑やかで地味な女の姿を頭に浮かべた。彼女もまた平穏な日々を求めて砂時計と共に消えた様であった。

3/12/2026, 10:01:27 AM

タイトル平穏な日常
毎日学校に行って朝も夜も飯を食って
しっかり寝て、、、そんな平穏にも終わりが来た
あと3日で卒業、、、卒業したら高校生時間はあっという間にすぎ社会人、、、
もしかしたら私が社会人になった時には世界はww3
が起きているかもしれないし日本は存在しないかもしれない、、、
だから今の平穏を1秒1秒噛み締めて生活するのが一番だと私は思う

3/12/2026, 9:52:13 AM

彼女と僕の『平穏な日常』、なんてものは。
 取るに足らない、本当にちっぽけなことで、波立ってしまうものなのだ。

「あ、おでこの、ここンとこ。このヘンになんか、できてるよね?」
「っっ! ……っ、もうっ、なんで……」
「ん? どした?」
「……フキデモノ。朝からさ、できちゃったなぁって、気にしてたの! なのに、そんなふうに……っ、あ〜〜〜、もうっ!」
「え、え、なんで、」
「気づかれたくない人には、気づかれたくないの! そのくらい、わかって欲しかった」

 と、苛立った声の彼女が言い……。
 そう。どうやら僕は、そのちっぽけなフキデモノには、見て見ぬフリをしなければならなかったらしく。

「えーと。いや……疲れてるのかな、って」
「………………」

 パンとかベーコンエッグとか、いつもの朝食が並んだ食卓越しの彼女は、無言のまま。
 ちょっと涙目になってて、むくれ顔で……あーあ。

 僕たちの平穏を奪った、フキデモノの野郎……と。
 僕は僕の失言を棚上げにして、この瞬間、この世の誰よりも、彼女のおでこに突如出現したフキデモノを恨む。

 こうなってしまった彼女への完璧な対処法を、僕は未だに見つけられてないのに──。

「今日さ。夜はなにか、外に食べに行こうか?」
「……こんなのができちゃってるのに、外に行くのヤダ」

 ……はい、失敗。
 こんなときどうしたらいいのか、AIにでも訊いてみようか?

3/12/2026, 9:50:02 AM

朝起きて支度して準備して家を出る。夜になって家に帰ってご飯を食べてシャワーを浴びて寝る。
平凡すぎてつまらない毎日。できることならこんな毎日放っておいて刺激的に過ごしてみたい。

そんなことを願っていたある日、父が倒れたと言う知らせを受けて病院へ急いだ。
昔から父のことは苦手だ。話し下手で、育児に不器用で、苦手で避けていてうまく話したことはこの数年でほとんどなかった。
なのに、父が倒れたという知らせをもらった瞬間頭の中が冷えて真っ白になって不安で涙が出そうになった。

実際、命に別状はなくただの疲労によるものだった。会うのが久しぶりだった父は最後に見た時より白髪が増えていて老けてしまっていた。相変わらず話し下手で気難しい人だったが、話の中に自分に向けられた愛情がちゃんとあることが、今になってわかった。

父が退院をして数ヶ月。母と話して家族で花見に行こうと言う話になった。高校生になってから現在まで、多分少し恥ずかしくて両親の顔を幼少期の頃のように真っ直ぐみることなどほとんどなくなっていたが、久しぶりに見た両親の顔は、記憶の中にあった元気で若い様子とは違っていた。

刺激的に過ごしてみたい。今でもその考え方が間違っているとは到底思えないし諦めるつもりもない。だってたまにはイベントがないとつまらなすぎる。

でも、今だけは、この桜の木の下で久しぶりに両親と3人でゆっくりできたこの平穏な時間が、ここ数年の中で、一番幸せだったかもしれないと思えた。

3/12/2026, 9:48:46 AM

いつもと変わらない日常に感謝

いつもと変わらない日常を楽しめたら
それは良い日なのだろう

ca.el

3/12/2026, 9:37:31 AM

平穏な日常

「何か良いことないかなぁ」
同じことの繰り返しの毎日に、そんなことをボヤく。
「どうかしたの?」
僕のボヤきに、キミは首を傾げながら、コーヒーの入ったマグカップを渡してくれた。
「いや、毎日同じように行動してるでしょ。ちょっとつまらないな。と思ってさ」
はぁ。とため息を吐くと
「そっかぁ。私は同じような毎日を過ごせることに幸せを感じてるよ。イヤなことがなく、平穏な日常を過ごせる。それだけで私は幸せだよ」
あなたもいるしね。と言って微笑むキミを、僕は抱きしめたのだった。

3/12/2026, 9:33:01 AM

平穏とは程遠い、ジェットコースターのような毎日を過ごしてます。着替える お風呂に入る
予定の時間にちゃんと起き上がる。こんな当たり前のことができてない今の自分 本当に嫌になります。頭では分かってるのに気持ちはすごく焦るのに、身体がどうしてもついてこない。もしかしたらこれを読んでくれてる中にも同じような人がいるかもしれませんね。自分がどんな状態なのか、どうしたいのか どうしてほしいのか それすらも分からない。元気な人の声にかき消されて届かないヘルプ。つらいよね苦しいよね…気づいてもらえないかもしれないけど、あなたのつらさがなかったことには絶対ならないから。頑張って声をあげたことには、ちゃんと意味があるから。だから大丈夫!この窮屈な世の中で、身動きとれずに苦しんでる人をひとりでも多く見つけて寄り添いたい。どん底にいる人にできることなんてこれっぽっちもないかもしれないけど、隣にいたい。ひとりじゃないよって伝えたい。ここに来てくれて、読んでくれてありがとう 今日も1日お疲れさま

「平穏な日常」

3/12/2026, 9:26:47 AM

三月。梅の花が咲き綻ぶ、温かな日差しが差し込む午後のこと。
黙祷を済ませて、一番奥の部屋へと向かう。主のいなくなった部屋は、今日も変わらず薄暗い。
空気が澱んでいる気がして窓を開けた。途端に感じるのは近くに咲く梅の花の香りではなく、潮の匂い。ざざ、ざざ、と寄せては返す波の音が鼓膜を震わせる。
窓の向こうに広がる海は、とても穏やかだ。

「また、一年経ったなぁ」

呟いて机に向かい、その上に置かれた古い腕時計を手に取った。秒針は動かず、針は二時五十九分で止まっている。
じっと見ていると、不意に秒針が震えた。長い眠りから目覚めたように震えながら数秒巻き戻り、そしてゆっくりと時を刻み出す。
かち、こち、と音が響く。一秒、また一秒と時が進んでいく。
そして、ぐるりと一周した後、秒針はまた最初のように動きを止めた。

「――やっぱり、今年も進まないかぁ」

秒針が一周しても、短針と長針は動かない。時間はいつまでも二時五十九分のままで、三時に進むことはない。
ほぅ、と息を吐いた。腕時計を一撫でして、机の上にそっと戻す。

「お父さん……」

呼びかけても、当然答えはない。
父の腕時計は沈黙したまま、父の書斎には自分以外誰もいない。
そもそも、父がどんな人なのかを自分は知らなかった。
周りはとても立派な人だったと言う。一人でも多く助けるため、最後まで声を上げて動いていたのだと誇らしげに語る。
けれど自分の中の父は、写真の中で穏やかに微笑む姿ばかりだ。
尊敬する人だと言われる度密かに困惑し、反発しそうになる。
立派だというのならば、何故自分たちを置いていったのか。母が今も一人で泣いていることに何も思わないのか。
決して口には出さない思い。母を困らせるつもりはなく、誰かに同情されたいわけでもなかった。
けれど、どうしても考えてしまう。
こうして一年に一度、たった一分間だけ動く、進まない時計の秒針を見ていると溢れてしまう。

「お父さんは、私より知らない子の方が大事だったのかな……」

物心つかない幼い自分を避難所に置いて、戻ってしまうくらいには。

それが父の仕事だったと、頭では理解している。
信頼しているからとはいえ、身重の母に自分を託していくのはとても心苦しかったのだとも想像できる。

けれど。
今日この日だけは駄目だった。母が仏間で泣いているように、自分も記憶にない過去に引きずられて沈んでしまう。

「駄目、だなぁ。もっとしっかりしないと……四月からは一人、なんだから」

もうすぐ、自分は慣れ親しんだここを離れ、遠くの街に進学する。
海の見えない場所。潮騒の代わりに喧騒が響く都会に出るのだ。
帰省することはあるだろう。しかしここで暮らすことは二度とないのだとも思う。
故郷が嫌いになったのではない。それだけははっきりと言える。
ただ、ここにいては、自分は先に進むことはできないと気づいた。
父の腕時計と同じだ。自分は一年かけて進んでいるつもりで、元の場所へと戻ってきてしまう。

「ごめんなさい……お母さんをよろしくね」

動かない腕時計に向け呟く。
来年からは、秒針が動くことを確認するために戻りはしない。今年が最後だと最初から決めていた。

不意に、強く風が吹き抜けた。
カーテンが大きく波打ち、陰影を作る。ざあざあと風と潮騒の音に合わせて揺れ動き、まるで踊っているように見えた。

「閉めないと……」

少しばかり見入ってしまい、慌てて窓へと手を伸ばす。しかしじゃれつくようにカーテンが腕にまとわりつき、思うように手が伸びない。
解こうとカーテンを掴めば、ふわりと広がり視界が真っ白に染まった。
海の匂いがする。それに混じり、仄かに梅の甘い香りがした。

「――っ」

その瞬間、目の前が白から青へと変わった。
雲一つない快晴。どこまでも続く草原を、風が自由に駆け抜けていく。
遠く、白い花をつけた木が目についた。離れているのにはっきりと香る甘い匂いが、あの木が梅の木だと告げている。
近づこうとして誰かがいることに気づいて足が止まる。背の高い男の人。こちらに背を向けているため、顔は見えない。
きゃあ、と楽しそうにはしゃぐ声が聞こえた。視線を向けると、男の人の所へと駆け寄る小さな影が見える。

「――あぁ」

思わず声が漏れた。
じわりと滲む視界の中、子供が駆け寄る勢いのまま男の人の足に抱き着いた。そのまま甘える子を抱き上げて、父が笑う。
こちらを振り向く父を遮るように、風が梅の花を散らして過ぎていく。
視界が再び白に染まり、咄嗟に目を閉じる。

「――あれ?」

次に目を開けた時、そこは外ではなく父の書斎の中だった。風の勢いを失い、力なく垂れるカーテンがするりと腕から離れていく。
目を瞬く。
一瞬だけ、夢を見ていた。梅の木と父に抱き上げられ笑う幼い自分。

「なんだ……覚えてるじゃん」

思わず声を上げて笑う。
今まで何もないと思っていた。自分にとって写真の中の父がすべてだった。
けれどたったひとつだけ残っている。
青空と梅の匂い。優しい笑顔と温もり。
平穏な何の変哲もない日常の一コマ。
思い出せなかったことが不思議なくらいだ。
手を伸ばして窓を閉める。乱暴に目元を拭うと、少しだけクリアになった視界で青空を見上げた。

「行ってきます。お父さん」

不格好な笑顔で、それでもはっきりと言葉にする。
父を忘れる訳ではない。故郷を捨てるつもりもない。
前に進むのに障害となってしまうものを、ここに置いていくだけだ。

「行ってきます」

繰り返して、部屋の外に出る。
かちこちと、自分の中で響く秒針の音に背を押され、力強く足を踏み出した。



20260311 『平穏な日常』

3/12/2026, 9:18:18 AM

『平穏な日常』

平穏な日常とやらは、砂糖菓子のように崩れさった。
脆く儚く、刹那の甘さを残して……それはやってきた。

——塩の塊で出来た塩星人の侵略である。

○○○

ことの始まりは、こんなだった。

食べたケーキに塩が混じっている。

砂糖と塩の入れ間違い、か?
だが、それが国中、いや世界中で一斉に起こったらどうだろう。

そう、そして発覚したのだ。
この世のすべての砂糖が、塩に変わっている異変に。

この異変の理由の特定は、難しかった。
なんせ前兆は無かったし、世界規模。しかも、意味が分からない。
神の怒りだとか、人間の味覚が進化したとか、大規模の愉快犯的なテロでは? とか色々言われ……最終的に、辿り着いたのは塩星人の発見である。

塩星人。
それは、塩に混じった、極々小さな生命体である。
……正直、見た目は塩と大差ない。
だが、彼は塩と違い、砂糖を塩にしてしまうという厄介な特性を持っていた。意図しているわけでなく、人間が呼吸をして酸素を二酸化炭素にして吐き出すような無意識の特性らしい。

しかも、喋るのだ。この塩星人は。
人間よりも優秀な頭脳を持った彼らは、喋っている我らの言語を理解し、我らと同じ言語で話し出した。

曰く、生まれ育った故郷が隕石により消滅したため、新しい終の住処を探し求めて地球に辿り着いた、らしい。

『ただ、平穏な日常をおくりたいのです』

そう訴えてきた彼らの発言は切に迫るものがあった。
が、甘い物を求める者の声も、また切に迫るものがあった。

『甘い物が無いと死んでしまう……ムリ』

平穏な日常をかけた、お互いに譲れないもの。

あわや、一触即発の戦争か。
そんなときに一人の主婦が解決法を編み出した。

「塩と砂糖を2メートル離しておけば、砂糖は塩に変わらないわ」

SNSで100万バズったその投稿により、世界は平和になった。
我々は、両者とも平穏な日常を取り戻したのだ。

——平穏な日常のなんと有り難いことよ。

『マヨネーズが全部ケチャップになってる』

そんなコメントを見るまでは。


おわり

3/12/2026, 9:17:57 AM

靴を履く。ドアを開ける。外に出る。
生まれてから何度も繰り返したルーティン。通う先が変われど、慣れれば同じことの繰り返しだ。
見慣れた道を歩く。家から出て3番目の角を、右に。そのまま進んで、今度は左。
そうやって駅に着いたら、定期を取り出して、改札を通る。
ホームに出て電車を待っている間は、いつも楽しくもないパズルゲームで暇をつぶしていた。ふと顔を上げれば、同じように暇をつぶしている学生の群れがある。
濁った目をしたサラリーマン、暇を持て余した老人たち。誰もが別の目的で、同じように電車を待っている。
電線の上では、人間たちの喧騒を馬鹿にするように、雀と鴉の鳴き声が飛び交っていた。
平穏な、平穏な日常。何もない幸せ。それこそが幸福なのだと言われれば、そうなのだろう。
行き詰まったパズルの画面を見下ろして、手詰まりになった指先が彷徨った。
何か、とてつもない焦燥が身を焦がしている。
平穏なのは、本当に良いことなのか。何もないのが、素晴らしいことなのか。
雑多に立ち竦む人々の中で、俺一人だけが、深い深い暗闇に足を掬われる。
思考は暗い方へと突き進み、周囲の喧騒がやたら大きく響いた。
全てが耳障りだ。電車を待つ学生の甲高い笑い声も、人生に疲れたようなサラリーマンの重たい溜息も、漏れ聞こえる老人たちの旅行の計画も、全部。
俺にはもっと、何か輝くようなものがあって、こんなところで平穏に暮らしている場合ではなくて、でも俺はそれが分からない。
平穏すぎた日常は、時に人を闇へと誘う。過去、自ら命を絶った者の中にも、同じように誘われてしまった者がいたのだろう。
電車が近付いてきている。警笛が大きく響いて、ざわめいていた人々の声が掻き消される。
黄色い点字ブロックの停止線を踏み越えかけて、警笛の音に引き留められた。
ああ、今日も平穏な日常が待っている。

テーマ:平穏な日常

3/12/2026, 9:12:15 AM

平穏な日常は、思いのほか呆気なく終わりを迎えるものなんだなと、ぼんやり思った。この期に及んで、まだ当たり前に明日が来るような気がしている。今日で世界は終わるというのに。

 店は軒並みシャッターを閉め、通りに人の姿はない。既に人類が滅亡した後なんじゃないかと錯覚してしまうほど、あたりは閑散としている。やはり最期の最期くらいは皆、大切な場所で、大切なひとと共に、ゆっくりとひそやかに終わっていきたいのだろう。
 けれども俺のようなやつは、孤独感に押しつぶされないよう、ひとり街に出て彷徨い歩くしかない。だれか、片時でもそばにいてくれる体温を探して。

 数年前、地球滅亡の未来を知った人類の阿鼻叫喚ぶりが嘘のように、世界は終焉を受け入れている。どんな研究を、技術を、祈りをもってしても、運命に抗う術はない。できるのはただ、死を待つこと。そんな受け入れがたい真実が明かされたおかげで、ずいぶんと人が減ってしまった。

 だからこうして、ふらっと外に出向いてみても、誰ともすれ違うことができない。心もとなさを抱えながらトボトボ歩いていれば、ニャーンと鳴き声がして、足元に黒い毛玉が擦り寄ってきた。
 俺はしゃがみこんで、痩せた黒猫を撫でた。首輪の鈴がちりんと鳴る。人こそいないが、飼い主を失った犬や猫は、たまにこうして外をうろついている。

「お前もひとりぼっちか」

 そんなセリフを吐きながら猫を撫で回していると、ふいに背後から声が飛んできた。

「クロ! こんなとこにいたのかよ!」

 振り向けば、そこには若い男がひとり立っていた。見たところ、俺と同じくらいの年代だ。
 目が合って、俺はなんとなく会釈した。すると男は人懐っこい笑みを浮かべて「ああ、どうもどうも」と近寄ってくる。

「それうちの猫なんですよ」
「あ、そうなんですか」
「はい。朝起きたらいなかったから、今までずっと探してたんです」

 走って探し回っていたのか、男は額に滲んだ汗を拭いながら言った。それから駆け寄ってきた猫を抱き上げると、俺に向かって「見つけてくれてありがとうございます」と言って、また笑いかけた。

「いや、俺は何も」

 ナデナデしてただけです。そう答えれば、男はそうですかと言いながら、やっぱりくすくす笑った。俺もつられて、少し笑った。
 ふいに男が、思い出したように「そういえば、今日で終わりですね」と言った。

「そうですねえ」
「時間、あとどれくらいかな」
「さあ、どうだろう」

 そんな会話をしながら、ふたり並んで、なにとはなしに空を見上げる。そうして俺は、ふと思いついて、口を開いた。

「あの、終わる前に、名前を聞いてもいいですか?」
「え? 僕のですか?」
「はい。猫ちゃんは、クロですよね」
「あぁはい、この子はクロです」

 よいしょ、とクロを抱き直して、男は言った。

「そんで僕が、ユウっていいます」
「ユウさん」
「はい。優しいって書いて、ユウ」
「いい名前ですね」
「へへ。あなたはなんていうんですか?」
「俺はハルです。季節の春」
「ああ僕、季節は春が一番好きです」
「そうなんですか」
「はい、桜が好きで。あー、最期に見たかったなぁ」

 中身のない言葉を交わして、笑いあう間にも、終わりは迫る。もうすぐ終わる。
 ユウさんの腕の中で、クロが大きくあくびをした。俺とユウさんは、顔を見合わせて笑った。血のように赤く染まった夕焼け空の下で。

【テーマ:平穏な日常】

3/12/2026, 9:00:00 AM

いつもと同じように目が覚めて、同じような一日を過ごす。そんな日々を、退屈だなんて思ったりする。変わりばえのしない日常を、いとおしく思うことなんて、忘れてしまっている。

 ああ、そのために、何かその穏やかな日常を奪うようなことが起こるのだろうか。平穏な日々がいかに素敵な時間だったかを思い出すために。


「平穏な日常」

3/12/2026, 8:54:08 AM

平穏な日常は、どういう日常のことを言うのだろうか。

そもそも、平穏で終われる日常に感謝できる人間がどれだけいるのか。

毎日、どこかで命が奪われ、どこかで新しい命が生まれている。

奪われて良い命はあるのか。

罪を犯し、罰するために奪うという行為はどのような時代の背景から生まれ、どのような背景の人間が犯すのか。

新しい命だって、祝福ばかりではない。

悲しみや辛さの中に生まれる時もある。

しかし、悲しみや辛さの中にひとつの明かりを灯すように生まれる命があるという事実もある。

生死というものは交差し、

生を祝福する者と死を祝福するもの

全くの真反対だが、これが人間という生き物だ。

人間以外にも、動物が人間の行為で命を落とした時、弔うべき命はきちんと弔うことが出来ているのか。

悲惨、残酷な現場で残された骨と皮になった平らな亡骸、骨だけの亡骸、バラバラになった亡骸、埋もれた亡骸、最期を迎えた姿のまま固まった亡骸。

これだけではないが、

事実として、これらを放棄する人間と弔う人間がいる。


人間は、不思議だ。

人間という種族の中に、個という枠組みを超えて、多様な存在がいる。

人間は時に恐ろしい存在になり、時に儚くも散り逝く存在だと思う。


複雑では語りきれない、絡み合った存在。

これらが団結した時、平穏な日常を送れるか、最悪最恐な自体を招くかは分からない。

何故か。これらが絡み合うから、今日まで、幾多の人間が犠牲となり、立ち上がってきた。

人間だけではない。自然の猛威や動物たちの猛威も犠牲と復活を繰り返してきた。

今も進化を遂げている人間たち。それは自然も動物もその他生物、植物も進化を遂げている。

衰退していく部分はあるが、それは本当に衰退して良い部分か?

考えろ、人間よ。


__平穏な日常

綴 白__

3/12/2026, 8:50:54 AM

平穏な日常。

あれから3ヶ月が経過した。
サバトラ猫がいなくなり平穏な日常に戻った。
代わりに茶トラ猫、白猫、ハチワレ猫、トルコ猫(木枯らし、ミッドナイトを読んで下さい)が駐車場に現れた。
ホテルに来てくれたお礼に、エサを与えたがサバトラ猫のように懐いてくる事はなかった。
彼はおそらく元家猫で捨てられたのだろう。
普通の野良猫は人に寄って来ない。
彼は特別だ。
深夜に仕事中寂しさのあまり、サバトラ猫がふと戻ってきたんじゃないかと思い、自動ドアから外へ出る事が何度もあった。
僕は思い切って昼間にサバトラ猫を捜索する事にした。
猫の飛び出し注意の標識がある場所で、猫の保護活動されている方々に、サバトラ猫 推定3歳の動画を見せたが知る人はいなかった。
「これはもう無理だな」と諦めかけた頃に、ホテルの周辺で犬の散歩をしていた夫人にサバトラ猫の話をした。
すると、夫人は😺猫の保護活動をされており、なんとサバトラ猫が毎日エサを食べに来るそうだ。
しかも住所は近所、盲点だった
後日行かせてもらう約束をした。
そして、数日後、僕は夫人の家に伺った。
夫人の魚屋さんでガレージを開放しており、猫のエサが入った器が5つ置いてある。
本当にお優しい方で頭が下がる思いだ。
そこでしばらく待っているとついにサバトラ猫が現れた!
3ヶ月ぶりの再会だ!!
「おお!!サバトラちゃん!!会いたかったよ!」
僕は両腕を広げた。
「ニャーーーー!!」
(おお!!人よ!!僕もだよ!!また会えて嬉しい!!)通訳。
僕達は再会を祝って抱き合った。

なんてドラマチックな事にはならなかった…。

現実は僕を見るなり逃げ出した。
な、なんで?ちょっと待ってくれよ!!僕の事を忘れたのかよ!?
僕は追いかけた。
サバトラ猫は駐車している車の下に隠れた。
僕もその車の下に潜った。
すると、サバトラ猫はなかった。
僕は車から出て、起き上がったが、サバトラ猫の姿は消えていた。
バ、バカな見失った!?まるで忍者のようだ!
野良猫が本気で逃げるとこうなるのだ。
な、なぜだ!?本当に僕を忘れてしまったのか?
あの信頼関係はなんだったんだ?

続く?????

次回で完結予定です。

すべての猫は去勢された保護猫です。
近隣の方々にご迷惑をかけないように少量のエサしか与えておりません。

3/12/2026, 8:46:13 AM

『平穏な日常』

いつもありがとうございます。
私用が重なり、スペースのみです💦

3/12/2026, 8:40:49 AM

挨拶をして、御礼を言って、ご飯を食べて。そんな多忙な人々を横目に僕は散った桜の花弁を広げる単純な作業をしている。

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